講談社文庫作品一覧

滅びのモノクローム
講談社文庫
CM制作者・日下(くさか)が骨董市で偶然手に入れた、古いフライフィッシング用のリールとスチール缶。その中から発見した16ミリフィルムの映像をCMに利用しようと考えた日下だったが、そのことが戦時中の封印された犯罪を暴き出し、新たな殺人を引き起こす結果に!? 第48回江戸川乱歩賞受賞作、待望の文庫化。(講談社文庫)
1本のフィルムが暴く日本人の恥ずべき犯罪!
CM制作者・日下(くさか)が骨董市で偶然手に入れた、古いフライフィッシング用のリールとスチール缶。その中から発見した16ミリフィルムの映像をCMに利用しようと考えた日下だったが、そのことが戦時中の封印された犯罪を暴き出し、新たな殺人を引き起こす結果に!? 第48回江戸川乱歩賞受賞作、待望の文庫化。

似せ者
講談社文庫
芸に生きる人間たちの愛、業、人情、切なさ
「似せ者とわかっていながら、なぜこんなにも心が騒ぐのだろうか」。時は江戸。歌舞伎芝居の名優のそっくりさんが二代目を名乗り、人々は熱狂して迎えるが……。表題作のほか、若い役者2人の微妙な関係を描く『狛犬(こまいぬ)』、お仕打が東奔西走する『鶴亀』、幕末混乱期の悲恋をめぐる『心残して』の全4編を収録。

時生
講談社文庫
「あの子に訊きたい。生まれてきてよかった?」
悩む妻に夫が語る、過去からの伝言
不治の病を患う息子に最期のときが訪れつつあるとき、宮本拓実は妻に、20年以上前に出会った少年との想い出を語りはじめる。どうしようもない若者だった拓実は、「トキオ」と名乗る少年と共に、謎を残して消えた恋人・千鶴の行方を追った――。過去、現在、未来が交錯するベストセラー作家の集大成作品。

路上探偵事務所
講談社文庫
手がかりは道端にある。魅力的な謎が満載の珍本! ーー徹底的な調査、計測、尾行、記録の上に、大胆極まる推理を開陳。追われる者は本能的に左回りの道を行く、というのは本当なのか? 路上観察の達人が、観察から一歩踏み出した、目からウロコの調査リポート。日本最初の喫茶店、世界最古の雪ダルマ、忍び返しの楽しみ方など、魅力的な謎満載。伝説の奇書が蘇った!

人形幻戯
講談社文庫
美女たちの“論理の神業”が冴えまくる
巨大シャンデリアの落下事件は、“意図した超能力”による犯行か、あるいは“意図せぬ超能力”によるものか?極めて情緒的な動機を、精妙な論理で解き明かす表題作ほか、いつものメンバーに、神麻嗣子(かんおみつぎこ)の属する<超能力者問題秘密対策委員会>の“上司”神余響子(かなまりきょうこ)も加わって美女たちの推理が冴えまくる!

トリック・ミュージアム ミステリー傑作選
講談社文庫
推理短編の精華、ここに極まれり!
取調室では強盗殺人の容疑を認めた被告・湯本が、初公判で一転、起訴事実を全面否認した。捜査を担当した刑事の朽木は、はたして湯本のアリバイを崩すことができるのか――「沈黙のアリバイ」(横山秀夫)。「リトル・マーメイド」(篠田節子)、「十八の夏」(光原百合)など、選び抜かれた傑作短編10作品を収録。
「リトル・マーメード」――篠田節子
「沈黙のアリバイ」――横山秀夫
「十八の夏」――光原百合
「神の言葉」――乙一
「ザプルーダの向かい側」――片岡義男
「物証」――首藤瓜於
「九五年の衝動」――古処誠二
「エンドコールメッセージ」――山之内正文
「十八面の骰子」――森福都
「僕はモモイロインコ」――北川歩実

情事の契約
講談社文庫
スゴ腕融資課長の担保審査は、ベッドの上で。丸ノ内銀行のエース夏目幹太郎は無類の女好き。女たちを牝獣に変える。

リンゴの唄、僕らの出発
講談社文庫
戦争は終わった。しかし、出征した兄は帰ってこない。肩身の狭い疎開の日々は、なお続く。不甲斐ない父と、変節する大人たち。少年は哀しみを抱きつつも、試練を乗り越え成長していく……。教科書に収録され読み継がれてきた、知る人ぞ知る傑作。戦後のあの青空と唄声が鮮やかによみがえる。

熱氷
講談社文庫
愛する者のために男は闘いを選んだ
姉弟として育てられた朱音(あかね)の突然の訃報を、氷山ハンター石澤恒星(いしざわこうせい)はカナダ沖の氷山採取船で聞く。帰国後、朱音の遺児・光晴と心を通わせるが、光晴は誘拐されてしまう。「俺は人は撃たない。撃つのは氷だけだ」という石澤に、総理を狙うテロリストは、解放の条件として“仕事”を課した。息詰まる3日間の攻防!

隅田川浮世桜
講談社文庫
文化の花咲く明治の世。興隆を極める歌舞伎界の御曹司・人気役者の羽村市之助が、大事な舞台に穴を空け、失踪した。市之助と馴染みの芸妓・志津香が苦衷の日を過ごす一方、志津香を育てた向島芸者・お良(りょう)の身辺には陰謀の影が迫っていた。梨園と花柳界を舞台に描く、芸と愛と人情の物語。(『花の堤』改題)
人気役者が突然失踪 粋筋を脅かす陰謀の影
文化の花咲く明治の世。興隆を極める歌舞伎界の御曹司・人気役者の羽村市之助が、大事な舞台に穴を空け、失踪した。市之助と馴染みの芸妓・志津香が苦衷の日を過ごす一方、志津香を育てた向島芸者・お良(りょう)の身辺には陰謀の影が迫っていた。梨園と花柳界を舞台に描く、芸と愛と人情の物語。(『花の堤』改題)

分冊文庫版 狂骨の夢(下)
講談社文庫
「実に、見事な左道であった」。謎の寺院、聖宝院文殊寺に乗り込んだ京極堂。白丘、降旗、そして朱美……、照魔鏡(しょうまきょう)をかかげるがごとく記憶の深淵が明らかにされたとき、歴史の底に凝(こご)っていた妄執が、数百年の時空を超えて昭和の御代に甦る。いくつもの惨劇を引き起こした邪念は果たして祓(はら)い落とせるのか。

分冊文庫版 狂骨の夢(中)
講談社文庫
「あなたの夢こそ鍵になるでしょうね」。京極堂は刑事・木場とともに店の敷居を跨いだ降旗にそう言った。逗子湾に浮かぶ金色(こんじき)の髑髏(どくろ)、葉山の山中で起きた男女集団自決に絡まり縺(もつ)れるようにして殺された老作家・宇多川。やはり犯人は朱美か?目撃された「復員服の男」とは何者なのか?謎は謎を呼ぶ。

分冊文庫版 狂骨の夢(上)
講談社文庫
「妾(わたし)は人を殺したことがあるんでございますよ」。湘南の保養地、逗子で遊民・伊佐間(いさま)は朱美と名のる女と出会う。彼女は幻想小説界の大御所・宇多川崇の妻。しかも奇怪なことにこれまでに何回も夫を手にかけたという。あまりに妖しい告白を聞かされた元精神科医の降旗と牧師・白丘は激しく惑乱して……。

蜃気楼の殺人
講談社文庫
過去と現在が錯綜する これぞ折原マジック!
銀婚式を迎えた野々村夫妻は、新婚旅行の想い出を辿るように、能登半島へと旅立った。だが夫は殺され、妻は行方をくらました。両親の足跡を追いかける娘の万里子は、25年前の2人が、もう1組の男女と接触していたことを知る。過去と現在とが錯綜する折原マジック。万里子が到達した、驚愕の真相とは?

届かなかった贈り物
講談社文庫
3歳で逝った子が家族にのこした愛と勇気
わが子勇貴の命を救うためには、心臓移植しかない。しかし、15歳未満の子どもの臓器提供は日本では認められていない。やむなく善意の募金でアメリカに渡り、ドナーが現れるのを待ちつづけた日々と、その間に触れた数々の愛――。生きられなかった幼子に学んだことを、父と家族は、今も人々に伝えつづける。

女流棋士
講談社文庫
14歳から女流棋士として勝負の世界で生きてきた。4歳の時の交通事故。後遺症との闘い。そして将棋との出会い。20歳を前にして、手紙とともに渡された母の日記を読み、初めて知った愛と絆の深さ。誰にも打ち明けなかった真実の青春を綴った自伝エッセイ。結婚、そして引退に至る胸中を新たに書き下ろしで追加。結婚、引退、母の愛……感動あふれる自伝エッセイ!

バブルズはご機嫌ななめ
講談社文庫
バツイチ美容師がとってもセクシーな事件記者に!?
スクープも!ロマンスも!!
アガサ賞最優秀処女長編賞
記者を夢見るバブルズは、チューブトップにホットパンツが大好きなバツイチの美容師。自殺未遂や轢死体(れきしたい)に出くわして特ダネを狙うも、とんだトラブルに巻き込まれ絶体絶命の窮地に。弁護士の元夫や億万長者を敵にまわして、女の人生やり直しはできるのか!?新ヒロインの離れ業も鮮やかなアガサ賞受賞作!
かかりつけの美容師に女性は秘密を打ち明けるもの。チアガールの自殺に疑問を抱いたバブルズは、大富豪の若妻の意外な姿を目にして……。
とっておきの美容情報もたっぷり教えちゃうミステリーの快作!

涙堂 琴女癸酉日記
講談社文庫

富士山殺人事件
講談社文庫
夏の終わりの土曜日、捜査一課の志垣警部は、部下の和久井とともに富士登山に挑んだ。雲海をはるか眼下に臨む七合目の山小屋で御来光を拝んでいた頃、山頂では殺人事件が起きていた! さらに同日、東京の下町では女性の変死体が見つかる。日本最高地点と海抜0mでの殺人を結ぶ共通項は「奇妙な叫び声」だった……。なぜ日本一高い場所で殺人は起きたのか?

浜名湖殺人事件
講談社文庫
神業の如きアリバイ。名手、浦上も苦悩す!
仄暗い湖で同時に発見された3つの死体。「心中」と「絞殺」を結ぶ線とは?4億円着服事件が浮上した直後、新たな殺人が。逮捕直前まで追い詰めた容疑者は土壇場でアリバイを主張。捜査陣を打ちのめした完全犯罪をいかにつき崩すか。浦上伸介の推理が冴える。相棒となる前野美保との出会いも描くミステリの傑作!