講談社文庫作品一覧

織田信長の人間学
講談社文庫
織田信長――決断力・実行力に富み、能力主義者だった信長はまた、ロマンチストであり、自由人でもあった。戦国民衆の期待した政治家として、信長は彼らの切実な願望にどう答えたか……。組織管理・人の管理など、人間味溢れる諸行動を通して、信長の魅力を現代の視点から解明する「童門流」人間学。現代の視点から天才的革命児・信長を解明!

修羅の剣(上)
講談社文庫
著者が発掘した、幕末随一の天才剣士・仏生寺弥助の、短くも凄絶なる生涯。越中氷見仏生寺村の貧農の小せがれ弥助は、機縁を得て、同郷の剣士・斎藤三九郎に剣の手ほどきを受けた。将来を誓ったお里の非業の死を契機に、弥助は、江戸へと逃亡した。めざすは三九郎の兄、斎藤弥九郎の神道無念流道場・練兵館である。<上下巻>

中国五千年(上)
講談社文庫
歴史の要点は、政権(王朝)の興亡にある。どのような人物が王朝をたて、どう政治をしたか。有徳と暴虐の交替、文化の差が政権を変える有様を、明快平易に語る史書。三皇五帝の神話時代から、祭政一致の神意国家、地方分権の封建制社会、秦の始皇帝による天下統一。再びの動乱、隋による再統一まで。<上下巻>

異変街道(下)
講談社文庫
隠れ里、台里の秘儀。甲府勤番支配の山根伯耆守江戸屋敷と甲斐を結ぶ面妖な青日明神祠の点と線。絵馬に記された謎の符諜――。甲斐武田氏の隠された金脈をめぐる欲望が、人々を陰謀と殺戮(さつりく)へとみちびいたのか。栄吾の死をうたがう銀之介の目前で手がかりの糸はもつれ切断されて迷宮の深底へひきずりこむ。

異変街道(上)
講談社文庫
幕府直轄の要衝、甲府勤番に役替されたばかりの鈴木栄吾が死んだ。死んだはずの栄吾に会ったという向両国水茶屋の主人が何者かに殺された。栄吾は生きている――、親友、銀之介は真相究明のため甲州街道を西へ馳る。そのあとを女が、そして岡っ引が、謎の影が追いかける。街道に異変がおきている――。

修羅の剣(下)
講談社文庫
夜空に光芒をひく彗星のような、悲壮華麗な青年剣士の運命。練兵館のご隠居先生・岡田十松に剣の才能を認められ、2年余りのうちに免許皆伝を得た仏生寺弥助は、独特の必殺技を編み出し、仏生寺一流の名を得るまでに成長した。幕末動乱の京都で33歳の生涯を閉じた、純粋無垢の無頼の魂を描く時代傑作。<上下巻>

中国五千年(下)
講談社文庫
中国の王朝興亡に見られるパターン、多くの政権は、その内部の実力者に乗っ取られて交替する。世界帝国の唐、短命王朝の続く五代十国、新時代を画した宋、征服王朝の元、中華帝国の復活である明、満州族の王朝の清から中華民国を経て、中華人民共和国が成立するまで。歴史とは何かを、公正な史眼で語る名著。<上下巻>

滝沢馬琴(下)
講談社文庫
生活のために書き続ける馬琴に、失明の危機が迫っていた。がんじがらめの状況で無学な嫁のお路を督励して、代筆で八犬伝を進める作家の凄絶な闘い。感動の長編。
自負と自責の矛盾に苦しむ人間を描く傑作。
生活のために書き続ける馬琴に、失明の危機が迫っていた。がんじがらめの状況で無学な嫁のお路を督励して、代筆で八犬伝を進める作家の凄絶な闘い。感動の長編。

滝沢馬琴(上)
講談社文庫
滝沢馬琴の苛酷な生を描く吉川英治文学賞受賞作。「南総里見八犬伝」「椿説弓張月」等で名声を得た馬琴は、保守的で狷介な性格のため人と衝突することも多く、苦しい家計と病弱な家族の煩労も、一身に負っていた。
滝沢馬琴の苛酷な生を描く吉川文学賞受賞作。「南総里見八犬伝」「椿説弓張月」等で名声を得た馬琴は、保守的で狷介な性格のため人と衝突することも多く、苦しい家計と病弱な家族の煩労も、一身に負っていた。

木乃伊館
講談社文庫
備前・黒井山中に隠された宇喜多秀家の財宝は、はたしてあるのだろうか……。かげろふ太刀で真っ二つに両断された冥官胄と、その幻の剣法の使手・下山新八郎の妖気漂う謎の死を結んで、黄金伝説を伝える「黒井館」の怖るべき謎が解かれてゆく……という「木乃伊館」のほか、「下郎君平」「八代目団十郎」「片耳奴」「寺田屋兇変」の5編。「夢と恐怖と妖しさと謎」をはらむ、迫力の伝奇時代小説集。

超巨人・明の太祖朱元璋
講談社文庫
明の太祖・朱元璋――信長・秀吉・家康の三大英傑をひとりで演じた男の、波乱万丈の生涯。その面白さは三国志を凌ぎ、太閤記もはるかに及ばない。ダメな組織にいても、成功するには! 不利な状況の中でも、勝ち抜くには! 超巨人・朱元璋の思想と行動が、あらゆる現代人に大きな勇気と多くの知恵を与える。

一万分の一ミリの殺人
講談社文庫
致命率70パーセント、エイズよりも恐ろしいという、国際伝染病「エボラ出血熱」。その男性の真性患者が、東京で発見された。さらに、疑似患者も次々に出た。第一次感染者と思われる女は、行方不明。国立微生物医学研究所内部の人間による、ウイルス漏出説を探る新聞記者は、殺されてしまう。綿密な取材と完璧なデータに裏打ちされた、俊英の都会派ミステリー。国際伝染病パニックの元凶は、だれなのか? 首都にまき散らしたのは研究者か、赤毛の女か?
アグネスの香港指南
講談社文庫
著者が生れ育った香港を懇切丁寧に旅ガイド観光のポイントから食事・買い物など、類書には見られない旅を楽しむノウハウがいっぱい。ウエルカム・トゥ香港!この一冊であなたは香港の魅力が満喫できます。
三角砂糖ショートショート20人集
講談社文庫
ショートショートと三題噺20のドッキング客席から三つの題をもらい即席で噺を演じる窮極の話芸――三題噺。出題者に美女を得て、文学界の俊秀が絶妙の取りあわせに腕をふるったショートショート傑作集。

日本交響楽(7)完結篇
講談社文庫
激動の昭和史と日本人の運命を描く大河小説日本は次第に劣勢に追いこまれ、ついに学徒出陣や神風特攻隊の捨身の作戦を強いられる。一方、南海で捕虜となった倉田竜作は、戦争の意味について深く考える……
チェルノブイリ
講談社文庫
事実をもとに再構成した愛と感動の長編小説絶望的状態の中で、人はどこまで強く優しくなれるか?被害を最小限に喰いとめるために戦った人々のドラマをペレストロイカ下のソ連を舞台にSF作家が克明に描く
ニュ-ヨ-ク恋模様
講談社文庫
人生の機微を芳醇な文体で描く,傑作短編集ニュ-ヨ-クの街を行く男女の会話,人々の喧騒の中から聞こえてくる様々な人間模様を敏感に嗅ぎとり,物語に仕上げる,短編の名手による魅惑の秀作13編を収録

雪嵐
講談社文庫
北海道・大雪山麓。苛烈な自然と貧困に怯えつつ暮らす、両親と6人の子供。生活の辛さ、女教師への憧れ、淡い性の目覚め、そして何より、自然と人情の美しさの中で、少年は成長していき、人生に目覚めていく。その目は、重い真実と胸底の暗い澱みを見据えながら、爽やかな明るさを失なわない。少年の目に映じた自然と人情の素晴らしさ。まさに、著者が「ぼくの原風景」「文学の原風景」と呼ぶにふさわしい、感動的な長編小説である。
ブル-スはお好き
講談社文庫
懐かしい味のおしゃれな七つの恋のメロディ窓際の中年社員が人知れず楽しむ唯一の趣味はプロ顔負けのハーモニカ演奏。それがきっかけで妙齢の婦人とのラブロマンスが生まれる。中年社員の社長への抵抗劇。

はまなす物語
講談社文庫
北の浜辺にひっそりと咲く、はまなすの花。傷つき、こわれやすい生への愛惜をこめた、北国に開いた、静かで、透明な美しさをたたえる、愛の物語。北国の若い獣医、東京に嫁いだ姉、都会に憧れる妹の兄妹三様のひたむきで真摯な人生を、はまなすの花に寄せて、砂地に染み透るようにしみじみと描く。三浦文学の円熟の境地を示す長編恋愛小説。