講談社文庫作品一覧

昭和ヒーロー大事典 スポーツ編
昭和ヒーロー大事典 スポーツ編
編:現代言語セミナー,装丁:河合 良之
講談社文庫
スポーツ・ヒーローを時代順にたどる名鑑。ヒーローは時代を鏡のように映し出す。昭和はスポーツが大衆化した時代であった。野球、相撲、ゴルフ、マラソン……。現われては消えていった名選手たちを描く。
月霊の囁き
月霊の囁き
著:鳥井 加南子,解説:山村 正夫,装丁:熊谷 博人,装画:小泉 孝司
講談社文庫
満月の夜、恐怖の殺人が月霊教会で……。成城学園に住む28歳の美貌の社長夫人は、秘密の共有者である小杉安雄殺害の記事を見て茫然とした。毎週1度名古屋近辺に現われ、もうひとつの顔を見せる彼女は教祖。小杉は、その新・新宗教「月霊教会」の代表役員で、事件当夜、現場に現われたという教祖『月霊様』の正体と消えた1億円の行方を、唯一人知っていたはずなのだが……。社長夫人であり教祖である女の謎の正体を追う! 月霊協会の教祖『月霊様』の装束で死体を運んだ女は、成城に住む謎の社長夫人なのか?
電子あり
恋と芸術への情念(人物近代女性史)
恋と芸術への情念(人物近代女性史)
編:瀬戸内 晴美,装丁:中島 かほる
講談社文庫
強烈な自我と才に恵まれ過ぎた恋多き女たち松井須磨子、三浦環、高村智恵子、歌人の柳原白蓮、美貌の劇作家長谷川時雨、新舞踏運動の旗手藤蔭静樹、才女とうたわれた歌人原阿佐緒…華麗な恋の遍歴と孤独。
古代の終焉 清張通史(6)
古代の終焉 清張通史(6)
著:松本 清張
講談社文庫
「咲く花のにほふが如くいま盛りなり」と謳われた奈良朝は、仏教を中心にした古代国家として栄耀栄華を誇ったが、同時に権謀術数や反乱も相次いだ。このような国内の動静を、主に唐、西域との交流という比較史的視点からさぐる。「東アジアの中での日本」をダイナミックに跡づける清張古代史の最終巻。
カルナヴァル戦記
カルナヴァル戦記
著:船戸 与一,解説:井家上 隆幸,装画:石川 勝
講談社文庫
リオのカルナヴァル(謝肉祭)の最後の夜、暗殺者であるおれは、組織の裏切者・金承春を狙ってビルの高層階に待機した。金はリオの非合法地域に潜伏中だったが、カルナヴァルの日にはどの住民も例外なしにサンバの踊り手として山車の上に乗らなければならない。おれは今、狙撃の瞬間を静かに待っている。
特急「おき3号」殺人事件
特急「おき3号」殺人事件
著:西村 京太郎
講談社文庫
山陰本線を走る特急「おき3号」の車内で、高名な写真家が何者かに刺殺された。容疑者をしぼる過程で、ひとりの青年が浮かぶ。彼は十津川警部の元上司の令息で、折しも九州へ新婚旅行に出かけていた。結婚式にも出席した十津川はおどろき、困惑する!第1人者が巧みに描く旅行推理秀作集。
炎の経営者(下)
炎の経営者(下)
著:高杉 良
講談社文庫
大阪の場末にあたる桃谷の裏長屋の2階に研究室というにはあまりにもみじめな仕事場で、たったひとりで硫酸触媒の研究にとりくみはじめて20年余、八谷泰造の日本触媒工業は近代的石油化学工場としての偉容を川崎の地にあらわした。「人生劇場」をこよなく愛した経営者の、炎と燃えた生と死と描く。(講談社文庫) ビジネスマン必読、感動の企業長編ドラマ。無水フタール酸からエチレンホキサイド、エチレングリコールの製造、そして総合石油化学への道をひた走る八谷泰造。だが、糖尿病の発作が彼の行く手をはばんだ。
電子あり
炎の経営者(上)
炎の経営者(上)
著:高杉 良
講談社文庫
山陽線下り急行「筑紫」の2等車で、一中小企業「日本触媒化学工業」社長の八谷泰造は、当時富士製鉄社長だった永野重雄に面会を申し込んだ。終戦直後の金で3千万円の株を、持ってもらいたいというのである――。無水フタール酸の製造から石油化学全般に命を懸けたロマン溢れる男の人生長編ドラマ。(講談社文庫) 石油化学の発展に全生涯を賭けた男のドラマ。戦後の荒廃の中、一中小企業にすぎなかった日本触媒工業の社長八谷泰造は、富士製鉄社長だった永野重雄に会い、資金援助を頼むため単身急行「筑紫」に乗り込んだ。
電子あり
国際結婚の黎明(人物近代女性史)
国際結婚の黎明(人物近代女性史)
編:瀬戸内 晴美,装丁:中島 かほる
講談社文庫
嘲笑をはね返し国境をこえ愛に生きた女たちクーデンホーフ・光子、モラエス・ヨネ、モルガン・雪、ベルツ・花、ラグーザ・玉、シーボルト・イネ…嘲笑と冷視をはね返し肌の違いをこえ敢然と生き抜いた女達
薩摩藩経済官僚
薩摩藩経済官僚
著:佐藤 雅美,解説:清原 康正,装丁:熊谷 博人
講談社文庫
不可能に挑戦し、回天の事業を成し遂げた男。瀕死の薩摩藩経済を立て直した男の経営手腕ーー膨大な額にふくれあがった借金を、すべて踏み倒す。この役目を誰にやらせるか? 思案に暮れた島津重豪(しげひで)は、茶坊主の調所(ずしょ)を大抜擢、駄目でもともとと、大坂に派遣する。回天の事業は、まさにこの時はじまった……。地位も財力もない身で、瀕死の薩摩経済を再建、維新の胎動に挑戦した、不屈の男の経営手腕を描く長編。
電子あり
潮の墓標
潮の墓標
著:黒岩 重吾,装画:荒川 じんぺい
講談社文庫
愛の破滅と再生を描く海洋サスペンスロマン。紀淡海峡へクルーザーで出た社長に専務が隠していた牙をむき出し、狂暴な態度で襲いかかった。荘厳な海上で展開する男女五人の劇的な二日間を壮麗な筆致で描く。
電子あり
五つの首
五つの首
著:井沢 元彦,解説:清原 康正,装画:辰巳 四郎
講談社文庫
京に上らんとする織田信長を襲う“首狩人”の挑戦。流浪の将軍・足利義昭を織田家に招くため腐心する信長のもとに、5人の殺人を予告する首なし人形が届いた。1つ、2つ、3つ、予告通りに首が仕留められていく。そしてその最後の標的は信長本人だ。難事件に立ち向かう信長の名推理を描く長編ミステリー。
電子あり
新・犯罪報道の犯罪
新・犯罪報道の犯罪
著:浅野 健一,解説:山口 正紀
講談社文庫
人権無視の過剰報道はもうたくさんだ! ーー犯罪報道は匿名にすべきだとの、大胆な著者の主張は、人びとの深い共感を呼んだ。過剰なほどの情報が飛びかう現代での、人権と報道の内実について、新聞マスコミにおいては、多くの議論が展開された。事件の具体的な被害や論争の経過をふまえつつ、序々に広がる実践とその後の状況の変化を論ずる、必読のレポート。
電子あり
総理を操った男たち 戦後財界戦国史
総理を操った男たち 戦後財界戦国史
著:田原 総一朗,解説:佐高 信,装丁:山岸 義明
講談社文庫
戦後、歴代の総理大臣を決めるについて、背後の闇で動いたものは誰か? 敗戦の翌年、早くも誕生した経済同友会を砦(とりで)とした財界は、巨大な金脈にものをいわせつつ、歴代総理を操ろうとしてきた。「日本株式会社」の命運を賭けた、財界VS.政界の血みどろの暗闘。財政癒着と腐敗の構造の根源を照射する、迫真のドラマ。政界と財界の癒着はなぜ起きたのか?
電子あり
魂の岸辺
魂の岸辺
著:北方 謙三,解説:軒上 泊,装丁:亀海 昌次
講談社文庫
ガキじゃ駄目だぜ、男になるにはな、眼をしっかりと開けて突き進むんだ。14歳の少年川田周一に、流れ者の板前久我の叱責がとぶ。たばこも酒も女も、そして強烈な鉄拳(パンチ)も、やわな少年には過激な体験だ。しかしそれは大人になるための儀式なのだ。思春期の嵐に必死に立ち向かう少年のハードな成長を描く力作。
企業家サラリ-マン
企業家サラリ-マン
著:安土 敏,解説:千栄子 ムルハーン,装画:野中 昇
講談社文庫
サラリーマンは企業家たりうるか。組織に安住し、命令に従い、「忍」の一字が要求されるサラリーマンと、その組織をも革新する創造的エネルギーが必須の企業家と。商社冬の時代の中で、苦悩しつつ川下作戦の海外飲食店グループを指揮するひとりの男と、新しい時代の経営者を目指すひとりの女の生き方を描く。
電子あり
旅人 国定龍次(下)
旅人 国定龍次(下)
著:山田 風太郎,解説:縄田 一男,装画:大川 のりあき
講談社文庫
激動の時代と侠客たちを描く痛快時代小説。荒神山での吉良の仁吉一家・清水の次郎長一家と穴太の徳次郎一家のデイリ。京での新選組、そして倒幕運動。幕末日本の時代の波に翻弄され続ける遊侠児国定龍次。
旅人 国定龍次(上)
旅人 国定龍次(上)
著:山田 風太郎,装丁:菊地 信義,装画:大川 のりあき
講談社文庫
激動の時代と侠客たちを描く痛快時代小説。時代は幕末。上州の大前田栄五郎に育てられた、国定忠治の子、龍次。手甲、脚絆に三度笠、渡世人修行の旅に出る。遊侠児龍次の父親ゆずりの人斬り剣法が冴える。
パリ・スケッチブック
パリ・スケッチブック
著:ア-ウィン・ショ-,絵:ロナルド・サ-ル,訳:中西 秀男,装丁:岸 顯樹郎
講談社文庫
著名な作家の愛と透徹した目で描くパリ散歩25年間パリっ子以上にパリの街をすみからすみまで歩き見て、名文で綴ったパリの表と裏の顔。人気画家サールの楽しい風景画も収録、読者を花の都にいる気分に!
変体少女文字の研究
変体少女文字の研究
著:山根 一眞,解説:川本 三郎,装丁:河合 良之
講談社文庫
この文字を知ることは、新人類を知ることだ。21世紀は弱々しく幼稚な社会となるのか? 長期間の執拗な取材で、ついにその謎を判明させた渾身のノンフィクション! ーーマンガ文字、丸文字とも呼ばれている〈変体少女文字〉は、昭和53年頃から猛烈に普及しはじめた。この文字に象徴される新しい文化は、弱々しく幼稚な社会を到来させる芽をはらんでいる。角ばった楷書型の男文化が後退し、21世紀の日本人は、誰もが「かわいい」価値観をもち、この文字を書く可能性がある。
電子あり