講談社文庫作品一覧
緑のオリンピア
講談社文庫
みずみずしい、男の若さが溢れる初期作品集三段跳びの選手である無垢な若者が、イギリスの妖精の愛の力でメルボルンオリンピック出場をめざす、さわやかなスポーツ小説等、作家の青春の記念碑的短編を収録

アッシュと地球の緑の森 アッシュ・サーガ4
講談社文庫
灰から蘇った宇宙戦士・アッシュの新たな使命は、はるかなる「地球」に生き残っているという人類の救出・大移動作戦。だが、ご存知の老ルカンと妖艶なセックスドロイドのレティシア、数10名の荒くれ戦士たちとの苦難の旅の末に待っていた「人類」の正体は、想像を絶するものだった! 待望の書下ろし宇宙冒険小説、魅惑のスペクタクル、スペース・オペラ、アッシュ・サーガ最終巻。<全4巻>
幻のマドリ-ド通信
講談社文庫
新直木賞作家がおくる鮮烈なスペイン小説集マドリードの日本大使館から黒コゲの死体が発見された。フランコ派と共産軍、ドゥルティ率いるアナキストなど血で血を洗う陰謀と殺人のスペインを描く強烈短編集

三十三間堂の矢殺人事件
講談社文庫
京都三十三間堂の行事「通し矢」のさなか、若い女が矢で刺殺された。その際、彼女のアラーム時計が鳴っていたという。あらかじめ午後3時にセットされていたらしい。銀行員だった彼女の自室からは、驚くべき日記が発見された。愛する男のために横領しているとの……。古都と出色トリックで織りなす傑作集。
青春の源流(4)溯行篇
講談社文庫
激動の青春群像を鮮烈に描く大河小説完結篇戦争に引裂かれた青春の幻影を追って、美穂はメッセージをベトナムの楯岡に送り、逢坂はヒマラヤに挑んで見果てぬ夢を死で閉ざす。楯岡は今、故国の土を踏んだ。

高級官僚 “霞が関帝国”の舞台裏
講談社文庫
官僚再編時代を迎えた今、「霞が関帝国」をめぐる覇権争いは、ますます激しさをましている。水面下で展開される高級官僚の新しい動きと狙いは何か? 許認可権と補助金行政をテコに、日本を裏から操りつつ、天下りと利権の蜜に群がる、新エリート集団の実態をえぐる。背広の下の発想、政官民で築く覇権と利権の動きを、綿密な調査で明かす力作。

ミステリー傑作選(17) とっておきの殺人
講談社文庫
ミステリーの楽しみは、短編に始まり短編に終る。本書にはその秀れた代表的作品17編をえりすぐって収録。
-収録作家-梶龍雄・栗本薫・三好徹・井沢元彦・佐野洋・阿刀田高・天藤真・夏樹静子・胡桃沢耕史・笹沢左保・伴野朗・西村京太郎・結城昌治・西村望・長井彬・日下圭介・仁木悦子

寝台特急「北陸」殺人事件
講談社文庫
OLの理沙は、大学時代の親友2人と金沢での再会を約束して、上野から寝台特急「北陸」に乗る。そして早朝、後頭部を一撃され、気を失った。蘇生してみると隣に旧知の男性の刺殺体が!嫌疑は当然理沙にかけられたが……。美しい日本海と汚れた人間絵図を巧みにより合せた会心トラベル・ミステリー。

箱根の坂(上)
講談社文庫
応仁ノ乱で荒れる京都、室町幕府の官吏伊勢氏一門の末席に、伊勢新九郎、後の北条早雲が居た。家伝の鞍作りの明け暮れ、毒にも薬にもならぬ人間で、生涯を事なく送ることが望み、と考えていた新九郎の許に、妹分の美しい娘、千萱(ちがや)が訪ねて来て――。激動する時代と共に自分の生き方を変えてゆく早雲。(全3冊)

アジア絶望工場
講談社文庫
日系進出企業の実態を衝く! アジアの民衆を訪ねたレポートーー『自動車絶望工場』の著者が、日本企業の東南アジアへの進出実態を知るための旅に出た。現地の労働者たちは、みな驚くほどの低賃金と苛酷な超管理体制のもとで働いている。国家権力による弾圧も厳しい。にもかかわらず、民衆は彼らの想いを熱心に語る。アジアを知ることは、われわれ自身を知ることだ。
破牢の人
講談社文庫
無実の罪で服役中に妻が強姦殺害された……押込み強盗の共犯者のウソの供述によって殺人犯に仕立てあげられ刑務所に服役中,悪夢のような事件は起きた.犯人はオレの手で裁く!男はついに脱獄を決意した.

枕草子(下)
講談社文庫
春は曙。夏は夜。秋は夕暮。冬は早朝(つとめて)。……説経師は顔の美しいのがよい。又、見習いするのは欠伸(あくび)、ちごども……、とか。この感覚は現代に息づく。にくきもの、すさまじきもの、どの段から読んでもおもしろく、今感覚あふれた、清少納言の手による、エッセイの不易の古典。本書は盤斎抄を底本に、原文の巧みな表現を生かした全訳付き。全二冊。批評的精神がとらえた「をかし」の世界!

枕草子(上)
講談社文庫
『源氏物語』が「あはれ」の世界なら、『枕草子』は「をかし」の世界という。才たけた美貌の中宮・定子の豊かな文芸サロン。その自由で対等な、エスプリに溢れ、遊び感覚の男と女の交歓を、とりわけ中宮への深い敬慕をこめ、清少納言が、鋭い感性と知的批評的精神で活写した。平安の華麗な中宮生活の実態をつづった、唯一の記録文学。原文の巧みな表現を生かした、川瀬一馬の全訳付き。

悪の扉(下)
講談社文庫
証券マン殺人事件の真犯人に迫る法廷推理ーー大証券会社の営業マンを告訴した森本美津子の弁護人は、「法廷荒らし」で名高い猪狩文助。猪狩は会社側を窮地に追い込むが、その公判中に殺人事件が発生。なんと美津子が、殺人容疑で逮捕される。猪狩は、美津子の無実を信じて法廷に臨む。欲望渦巻く株式投資の世界と、からみ合う男女の愛と憎しみを描く力作。<上下巻>

悪の扉(上)
講談社文庫
素人投資家をはめていく大証券会社。大衆投資家時代の罠と欲望……。金富証券の若手営業マン・古橋実は、社命どおりに株を売りまくり、顧客の主婦・森本美津子を破滅させ、告訴される。美津子の弁護人は、「法廷荒らし」の異名をとる老獪な猪狩文助。猪狩は、大証券会社の手口をつぎつぎと暴いていくが、公判中に意外な事件が起こる。株の世界の表と裏を克明に描く、長編法廷推理。<上下巻>

さらりーまん指揮官学
講談社文庫
節目に来て危機に立つ日本的経営。新しき救世主は誰か? 国鉄病は他人ごとではない、官僚症候群が死を招く、会社の奴隷になるな! 血も涙もあるキャプテン型指揮官よ出現せよ……。行き詰まった日本的経営を救うのは、新しいリーダーシップだ! いま、あえて同族経営のメリットを説く、会社宗教法人の復活をすすめるユニークなワンマン待望論。「『人生二回就職』のススメ」など、クールに、したたかに社会を生き抜く知恵も合わせて伝授する、新・旧人類への熱いメッセージ集。新リーダーとの対話、新入社員への熱い激励も収録。サラリーマン、大言壮語すべし!

薩南の鷹 人斬り半次郎異伝
講談社文庫
幕末動乱の修羅場で暗殺剣を揮い、京洛に名をはせた薩摩示現流の名手・中村半次郎。この剽悍剛毅な男にも、意外なやさしさ人間味があったーー幕末動乱のとき、薩摩にすごい奴がいた。示現流の名手、その名は中村半次郎。人斬りの異名を京洛にとどろかせて、京童をふるえあがらせた、後の桐野利秋である。この剽悍剛毅な快男児は、西郷隆盛に殉じて城山の露と消えた。その短くも激烈な生の軌跡を、祗園名妓との恋物語を織りなして描く、渾身の歴史長編。幕末動乱の修羅場に暗殺剣が躍る!
魔界
講談社文庫
汚れた血の衝動でひき起こされる凄絶ドラマひき逃げの痕跡を完全に消せたと思った。しかし何者かがかぎ回っている!陰湿で巧妙なやり方で。誰が、一体何の目的で?血筋にひそむ狂気を鮮烈に描く連作集。

続 徳川家臣団 組織を支えたブレーンたち
講談社文庫
徳川300年を支えた幕臣18人の列伝の続編。前編につづき、酒井忠清、柳沢吉保、新井白石、大岡忠相、田沼意次、水野忠邦、鳥居耀蔵、井伊直弼、松平容保、勝海舟ら、多士済済。これほど多彩な人物が登場する時代は他にあるまい。18人それぞれの歩んだ道は、そのまま江戸時代の通史を成し、現代に及んでいる。<正続全2巻>
寂野
講談社文庫
女の情念を多彩に謳い上げる時代小説秀作集宮本武蔵の剣に,長兄吉岡清十郎を蓮台寺野で討たれ,いままた次兄伝七郎を果し合いの三十三間堂へ…のうの胸奥を悲愴な風が吹き抜ける.名作「寂野」他六編収録