講談社文庫作品一覧
とっておきの旅100選 <東日本編>
講談社文庫
実地踏査で厳選したきわめつき旅の穴場情報市販のガイドにはない旅の醍醐味を満喫する耳より情報公開.著者が歩いた全国二万カ所から総合評価百点の旅を選んで書下ろす決定版.一家に一冊は必携の東日本編

上海醉眼
講談社文庫
「ワンダー・シティ上海」の魅力のすべて描く! ダンスホ-ル、ジャズバンド、サ-カス、浴場、料理屋、上海ガニ……ーー体験した記憶もない者に、ノスタルジアという世界を与える。上海は、日本人の躯の奥から、何か妖しい夢を誘い出さずにはおかない街のようだ。この街に溶け込むには、酔眼をこらし、躯のゆれに身をまかせるしか方法はない……。作家の眼と写真家の眼が絶妙に交差して織りなす、上海Shanghaiのイメージ。港町・上海に吹く妖しい風を見事に把えた傑作。

アメリカン・ドリーム
講談社文庫
佐世保でのGIとの出会いからエンタープライズ闘争、基地の町福生での生活と、絶えずアメリカと対峙してきた著者が、アメリカとは何か、そしてそれと分ちがたく結びついている日本文化とは何かを鋭く問いかける。「アメリカが世界だ」と言い切る著者が“父なるアメリカ”への思いを熱く綴ったエッセイ集。

企業参謀
講談社文庫
新しい時代の企業戦争を生き残る鍵を握るのは、評論家になり下がったスタッフ集団でも、アイデアを花火のように打ち上げるだけの一匹狼でもない。組織の中にあって、企業の頭脳中枢として戦略的行動方針をつくりだし、それをラインに実行させる独特の力をもつ「企業参謀」集団──その存在が命運を決める。

陸奥こけし殺人事件
講談社文庫
東北は鶴岡名物の化け物祭りの夜に起きた、凄惨な殺人事件から10年。美貌の女流棋士・小柳カオリは、ひょんなことから「犯人」の母親に真相の再調査を頼まれるが、今も事件は尾を引いていて、次々と奇怪な連続殺人が起こり……。愛らしい陸奥名産のコケシにまつわる大掛りなトリックに挑み、不思議な人生の謎を追う、長編傑作旅情ミステリー。

羊をめぐる冒険(下)
講談社文庫
美しい耳の彼女と共に、星形の斑紋を背中に持っているという1頭の羊と〈鼠〉の行方を追って、北海道奥地の牧場にたどりついた僕を、恐ろしい事実が待ち受けていた。1982年秋、僕たちの旅は終わる。すべてを失った僕の、ラスト・アドベンチャー。村上春樹の青春3部作完結編。野間文芸新人賞受賞作。

羊をめぐる冒険(上)
講談社文庫
あなたのことは今でも好きよ、という言葉を残して妻が出て行った。その後広告コピーの仕事を通して、耳専門のモデルをしている21歳の女性が新しいガール・フレンドとなった。北海道に渡ったらしい〈鼠〉の手紙から、ある日羊をめぐる冒険行が始まる。新しい文学の扉をひらいた村上春樹の代表作長編。
武則天(六)
講談社文庫
中国に大周王朝を樹立した女帝の果敢な生涯唐朝から李氏を放逐し,ついにみずから帝位に就いて,武氏による周王朝を樹てた武照.彼女はさらに仮借ない粛清の鞭を振るい,王朝基礎の安定を計っていくが……
鬼狂い
講談社文庫
娘を失い妻を病ませた元刑事が続ける死の旅ひとり娘が白血病で夭折,妻は家出――死の業にとりつかれた元刑事の夏目はやっと妻をみつける.そして二人は北へ向かって死の逃走を.渾身の力をこめた野心長編

文学の輪郭
講談社文庫
25歳のフリ-な発想中島梓デビュ-評論集! 埴谷雄高・村上龍・つかこうへいの三者を通して絶対性を喪失した現代の文学状況を鋭く分析し、栗本薫との同時文壇デビュ-で話題をさらった評論集。群像新人賞。(講談社文庫)
25歳のフリ-な発想中島梓デビュ-評論集!
埴谷雄高・村上龍・つかこうへいの三者を通して絶対性を喪失した現代の文学状況を鋭く分析し、栗本薫との同時文壇デビュ-で話題をさらった評論集。群像新人賞。

Kファイル38
講談社文庫
朝鮮戦争の始まる直前の昭和25年、鳥取の日本海の砂浜に、韓国からの密入国者らしい男の死体が上がった。男が身につけていた文書は、GHQを驚愕させる、秘密文書Kファイル38! 一方ソウルでは、若い日本人歴史学者・林田の妻・真姫が謎の失踪、はたして彼女は何を目撃したのか? そして妻を探す林田に奇怪な事件が襲いかかる。歴史の屈折を巧みにフィクション化した、長編スパイ・アクション・ミステリー。謎の人物が秘めたKファイル38とは何の暗号か?

先端技術時代の選択
講談社文庫
なぜ技術後進国の日本が、先進国アメリカと逆転することができたのか。日本の社会や企業に、ロボットや遺伝子工学などの先端技術は何をもたらすか。そこに危険はないのか。その場合の選択の条件は? 壮絶な技術競争をつづける企業の現場を取材して、多くのそれらの「なぜ」にこたえる最新ビジネス情報。先端技術でこれからの日本はどう変るのか? ロボットや遺伝子工学などの新技術の波が押しよせて、いま大企業から町の中小企業までをまきこんだ、先端技術開発戦争の火が噴いている。あなたの会社は大丈夫か?
誰も書かなかった沖縄
講談社文庫
沖縄に永年暮した男のホンネの沖縄文化論.祖国復帰前から度々訪れて,その自然や人びとの魅力にとりつかれてしまった男の沖縄滞在の記録.食べものや住いのことなど楽しい話題をまじえて綴る異色エッセイ

森林がサルを生んだ
講談社文庫
霊長類は、食物が豊富な森林という楽園で、進化してきた。この生態的背景が、元来は植物食であった霊長類に、肉食獣的性質をも内包するという、二面性を持たせた。この傾向を強くおし進めたのが人類で、草食獣的性質が善の範疇に入る徳性を生み出し、肉食獣的性質が悪の範疇に入る行動を創造することになった。森林を舞台に進化した霊長類ゆえ、人間がサルから背負ってきた悪の原罪とは? 人間、この不思議な生物の進化の源流!

ぼくの好色天使たち
講談社文庫
戦後の池袋闇市を舞台に、心やさしき「街の天使たち」の連続殺人を描く傑作ミステリー。愛すべき街の天使たちを殺したのは誰だ!? ーーテツガクさん、アラクマさん、春頭さん、トラックさん、リクシ、弘道、そして愛すべき「街の天使たち」……。混沌とした昭和21年、池袋駅前の焼跡に建てられた、闇市マーケットの人間模様。天使の京子が、そして義子が殺された。続いて由美も襲われた……。3つの事件の共通点が、意外な犯人を指名する!

味覚の文学散歩
講談社文庫
味覚随筆ほど、楽しいものはない。真夏の食欲のないときも、気に入った食べものの本を読めば、何となく食べる気がおきるし、味覚の秋ともなれば、初秋の憂鬱など吹き飛ばしてくれる。食うことの思いに執念を燃やす著者が、味覚を主題とする数々の文学作品に、美味追求や味覚極楽の世界をのぞき、味覚の風土を訪ねる好エッセイ。
ビートルズ海賊盤事典
講談社文庫
900頁に満載したス-パ-スタ-の足跡 正規盤を聴くだけでは真のビ-トルズ・ファンとはいえない.LP,シングル,コンパクト,テイク違い,関連情報….海賊盤の全てを紹介する決定版ビ-トルズ事典
「中流」の幻想
講談社文庫
「中流意識」を鮮やかに解明した画期的な書国民の九割が中流階級だと意識していることを鋭く分析し,さらに豊かさとは何かを追究して,日本経済の特性を見事にとらえた好著.幅広い目くばりで分かりやすい

道化の宇宙
講談社文庫
祝祭的な宇宙=世界を司る道化とは何者か? 「道化は、日常語に属する等身大の思想に対しては、その本来の姿を現さない。……彼は真昼間の世界では錯乱を装い、黒い仮面を通して闇の世界から出現する何者かであったのだ」……近代社会の単一価値的で現実的・合理主義的な世界に、異端として現れる豊饒な存在者を、実例的に分析する、不朽の名著。道化こそが、この一義的で硬直した世界を、哄笑によって救済する!

サイゴン・ティをもう一杯
講談社文庫
行きずりの恋から同棲し、奇妙な花屋をはじめたイサムとアンナは、演劇で挫折した者同士でもあった。彼らのあやふやで頼りなげな日常と、二人を取り巻く人間関係の濃淡。それはバラのブラック・ティや戦時下のサイゴンの酒場にあったサイゴン・ティの、妖しさや虚飾ぶりにも似ていた。やがてアンナは妊娠して……。時の流れに身をまかせる男女を通して、日常の側面に光をあてた都会小説。ベトナム戦争世代の心情をデリケ-トに描く野心的作品。