講談社文庫作品一覧

人間の檻 獄医立花登手控え(4)
人間の檻 獄医立花登手控え(4)
著:藤沢 周平
講談社文庫
病気の亭主に代って、店を取り仕切る女房おむらに挑みかかった槌屋彦三郎の頸をしめた手代新助は、情状を汲まれて八丈遠島と決まった。新助の身を案ずるおむら。一件落着と見えた事件の裏には、匂うような女の性が……(「女の部屋」)。颯爽、柔の冴えで悪に挑む好評シリーズ・獄医立花登手控え、ここに完結!
電子あり
武則天(七)
武則天(七)
著:原 百代,装丁:安彦 勝博
講談社文庫
中国に大周帝国を樹立した烈女の波乱の生涯武氏による易世革命は遂に成った.長年の悲願の成就である.だが,なんという運命の皮肉であろうか,さすがの武則天にも,この時すでに老いの衰えが迫っていた…
日本の半導体開発
日本の半導体開発
著:中川 靖造,装丁:安彦 勝博
講談社文庫
熾烈に展開される、日米半導体戦争。半導体こそ、その開発の初期から日本が大きな関わりを持ち、欧米を相手にまわし、リードしてきた最高の技術である。電子工業の分野で世界に大きな力を発揮した、この経験と実績は、将来に大きな教訓を残している。本書は、超LSIへの道を拓いた男たちの、壮大なドラマを描く。半導体戦争に日本は勝ちの残れるのか? 超LSIへの道を拓く男たちの壮大なドラマ熾烈に展開される日米半導体戦争.半導体こそ,その開発の初期から日本が大きな関わりを持ち,欧米を相手にまわし,リ-ドしてきた学ぶべき技術開発のケ-スだ.
電子あり
執念の家譜
執念の家譜
著:永井 路子,解説:尾崎 秀樹,装丁:菊地 信義,装画:百鬼丸
講談社文庫
三浦光村は元服して初めて、三浦一族と北条氏との40年にわたる暗い宿縁を知る。同じ関東の豪族でありながら三浦氏は、鎌倉将軍家補佐の任を北条氏に奪われ続けたうえに、北条氏は、鎌倉幕府存続のために、地元の豪族・三浦氏を巧妙に利用してきたのだ。だが、三浦氏の北条に対する反撥は、何度かの争いを経て増幅されてゆく……。という表題作のほか、曽我兄弟仇討ちを扱った「裾野」など、精緻な歴史小説の短編6作を収める。
電子あり
塚原卜伝十二番勝負
塚原卜伝十二番勝負
著:津本 陽
講談社文庫
剣の極意を求める壮絶な決闘を描き、剣豪小説に新しい息吹をもたらした会心作。剣の聖地・鹿島に生まれ、香取神道流の奥儀を極めて、17歳で武者修行の旅に出る。めざすは、諸流達人の集まる京都だ。一人の若者が古今無双の剣士と称されるまでの名勝負をリアルに描き、謎多き塚原ト伝の実像に迫る、長編力作。
電子あり
「正義の味方」の嘘八百
「正義の味方」の嘘八百
著:谷沢 永一,解説:星 新一,装丁:倉橋 三郎
講談社文庫
第二次石油ショックを経て、経済効率において世界のトップに進み出た瞬間から、我が国は指標とすべき「先進国モデル」のない、海図のない時代へと突入した。これは構造的また心性的に、劇的な地殻変動である。この時期に当って日本歴史を見直し、日本人の智恵と活力を再発見し、現代の日本人として生きていく目安、勘所を模索して出した答案が本書である。
電子あり
権力の犯罪
権力の犯罪
著:高杉 晋吾,装丁:秋山 法子
講談社文庫
冤罪など他人ごとだと思うかもしれないが、ひとは誰でも狙いをつけて逮捕され、密室での厳しい取り調べをうければ、犯してもいない罪を自白してしまうようになるだろう。今も警察・司法権力は、無実のひとを犯人に仕立てあげている。無実のひとが、殺人犯に仕立てあげられる原因はどこにあるのか。戦後の冤罪事件の経過を詳細に追い、恐怖の実態を伝える告発ドキュメント。
電子あり
傾く滝
傾く滝
著:杉本 苑子,解説:神谷 次郎,装丁:菊地 信義,装画:淡谷 次郎
講談社文庫
大名題の家に生れ、類いまれな美貌で“江戸の華”と謳われた8代目団十郎。しかし彼は、肉親との葛藤に悩み、芝居町を弾圧するご政道に不安をつのらせ、ついに仇持ちの浪人宮永直樹への破滅的な愛にのめり込む。謎の死に至る団十郎の伝説的な生涯を、江戸歌舞伎を背景に描いた、初期の代表的長編小説。
電子あり
大坂侍
大坂侍
著:司馬 遼太郎,装丁:井上 正篤
講談社文庫
明けても暮れても金、金の大坂では、武士道も額面通りは通らない。義のために突き進もうと、鳥居又七は江戸の彰義隊に参加するが……。幕末大坂の、武士と町人の気風を語る表題作の他、上方の心意気を軽快に描く好短編、「和州長者」「難波村の仇討」「法駕籠のご寮人さん」「盗賊と間者」「泥棒名人」の5編を収録。
おれは日吉丸(上)
おれは日吉丸(上)
著:早乙女 貢,装丁:安彦 勝博
講談社文庫
今夜も京は燃えていた。この世から、戦火が熄むなどとは考えられない。火を消し止める者は誰もいない。夜盗が家々を荒して廻るのを、防ぎ止める手もなかった。激動の風吹きすさぶ戦国時代、ここに2人の少年がいた。一人は小猿、一人は日吉丸。――ある夜、寺を焼け出された日吉丸は、同年輩の少年・小猿と出会った。二人は手をたずさえて、戦国の世に浪々の船出をし……。ふたり合わせて、なんと後の木下藤吉郎秀吉? 楽天人生、だが底に潜む気骨。新機軸の太閤記。〈全五巻〉
電子あり
愛の灯籠
愛の灯籠
著:安西 篤子,解説:駒田 信二,装丁:菊地 信義,装画:川田 清実
講談社文庫
松江藩・松平出羽守御茶道頭の妻・登与には、不幸な過去があった。冷やかな夫は妻を愛さず、外に女を置いていた。夫の弟子・池田文次は、美しい登与を慕い、二人は結ばれるが、登与は身籠ってしまう。どこまでも一緒にと、二人は大坂へ逃れるが、追手の夫に討たれてしまう。――愛に生きた男女を切々と描く、傑作時代長編小説。
電子あり
性と日本人 日本人の歴史第1巻
性と日本人 日本人の歴史第1巻
著:樋口 清之,装丁:海保 透,装画:渡辺 冨士雄
講談社文庫
日本人にとって性は人間の根源の力であり神聖なものであった。性の歴史には裸の日本人を理解する最上のヒントがある。面白さ抜群の画期的な日本史ーー古代日本人は、「性」を人間と自然の繁栄の根源の力としてとらえ、その神秘的で不思議な力に霊性を感じ、それを生活の根本とする意識をもっていた。そして、世界に冠たる恋愛小説『源氏物語』を生みだすほどの、性の先進国となった……。秀れた日本人の知的蓄積を該博な知識で綴った、画期的な部門別日本史。渾身のライフワ-ク。<全5巻>
電子あり
とっておきの旅100選 西日本編
とっておきの旅100選 西日本編
著:山本 ,装丁:道信 勝彦,その他:金子 清美
講談社文庫
実地踏査で厳選したきわめつき旅の穴場情報市販のガイドにはない旅の醍醐味を満喫する耳より情報公開.著者が歩いた全国二万カ所から総合評価百点の旅を選んで書下ろす決定版.一家に一冊は必携の西日本編
とっておきの旅100選 <東日本編>
とっておきの旅100選 <東日本編>
著:山本 ,装丁:道信 勝彦,その他:中沢 義直
講談社文庫
実地踏査で厳選したきわめつき旅の穴場情報市販のガイドにはない旅の醍醐味を満喫する耳より情報公開.著者が歩いた全国二万カ所から総合評価百点の旅を選んで書下ろす決定版.一家に一冊は必携の東日本編
上海醉眼
上海醉眼
著:村松 友視,装丁:渡辺 裕二
講談社文庫
「ワンダー・シティ上海」の魅力のすべて描く! ダンスホ-ル、ジャズバンド、サ-カス、浴場、料理屋、上海ガニ……ーー体験した記憶もない者に、ノスタルジアという世界を与える。上海は、日本人の躯の奥から、何か妖しい夢を誘い出さずにはおかない街のようだ。この街に溶け込むには、酔眼をこらし、躯のゆれに身をまかせるしか方法はない……。作家の眼と写真家の眼が絶妙に交差して織りなす、上海Shanghaiのイメージ。港町・上海に吹く妖しい風を見事に把えた傑作。
電子あり
アメリカン・ドリーム
アメリカン・ドリーム
著:村上 龍
講談社文庫
佐世保でのGIとの出会いからエンタープライズ闘争、基地の町福生での生活と、絶えずアメリカと対峙してきた著者が、アメリカとは何か、そしてそれと分ちがたく結びついている日本文化とは何かを鋭く問いかける。「アメリカが世界だ」と言い切る著者が“父なるアメリカ”への思いを熱く綴ったエッセイ集。
企業参謀
企業参謀
著:大前 研一
講談社文庫
新しい時代の企業戦争を生き残る鍵を握るのは、評論家になり下がったスタッフ集団でも、アイデアを花火のように打ち上げるだけの一匹狼でもない。組織の中にあって、企業の頭脳中枢として戦略的行動方針をつくりだし、それをラインに実行させる独特の力をもつ「企業参謀」集団──その存在が命運を決める。
陸奥こけし殺人事件
陸奥こけし殺人事件
著:山村 正夫,解説:権田 萬治,装丁:菊地 信義,装画:澤鬼 レオ
講談社文庫
東北は鶴岡名物の化け物祭りの夜に起きた、凄惨な殺人事件から10年。美貌の女流棋士・小柳カオリは、ひょんなことから「犯人」の母親に真相の再調査を頼まれるが、今も事件は尾を引いていて、次々と奇怪な連続殺人が起こり……。愛らしい陸奥名産のコケシにまつわる大掛りなトリックに挑み、不思議な人生の謎を追う、長編傑作旅情ミステリー。
電子あり
羊をめぐる冒険(下)
羊をめぐる冒険(下)
著:村上 春樹,装丁:辻村 益朗,装画:佐々木 マキ
講談社文庫
美しい耳の彼女と共に、星形の斑紋を背中に持っているという1頭の羊と〈鼠〉の行方を追って、北海道奥地の牧場にたどりついた僕を、恐ろしい事実が待ち受けていた。1982年秋、僕たちの旅は終わる。すべてを失った僕の、ラスト・アドベンチャー。村上春樹の青春3部作完結編。野間文芸新人賞受賞作。
羊をめぐる冒険(上)
羊をめぐる冒険(上)
著:村上 春樹,装丁:辻村 益朗,装画:佐々木 マキ
講談社文庫
あなたのことは今でも好きよ、という言葉を残して妻が出て行った。その後広告コピーの仕事を通して、耳専門のモデルをしている21歳の女性が新しいガール・フレンドとなった。北海道に渡ったらしい〈鼠〉の手紙から、ある日羊をめぐる冒険行が始まる。新しい文学の扉をひらいた村上春樹の代表作長編。