講談社文庫作品一覧

神州日月変(上)
講談社文庫
江戸で評判の美女が次々神隠しにあった。娘達はすべて十八歳で人気絵師清春の姿絵になったという共通点があった。事件を追う同心古河雷四郎を取巻く妖気の正体は。(講談社文庫)
謎また謎、息もつかせぬ長編伝奇ロマンの傑作
江戸で評判の美女が次々神隠しにあった。娘達はすべて十八歳で人気絵師清春の姿絵になったという共通点があった。事件を追う同心古河雷四郎を取巻く妖気の正体は。

忍びてゆかな 小説 津田治子
講談社文庫
少女時代にハンセン病を発病した津田治子は、終生その苦しみの中に生きた。現代では特効薬が発見されてハンセン病は直る病気となったが、彼女がその恩恵に浴するには発見が遅きに過ぎたというほかはなかった。みずからの生命に精いっぱい執着し、聖書と短歌を支えに、痛ましくも強い生涯を終えた女流歌人を描く、感動の名作。
癩に冒された女流歌人の悲痛な生と死を描く癩病棟の中だけの人生であればこそ,自らの生命に精一杯執着してみたい.聖書と短歌を支えに,痛ましくも強い生涯を終えた女流歌人・津田治子を描く感動の名作.
燃える秋
講談社文庫
愛の苦しみと女の新しい生き方をつづる長編初老の画廊主の誘う性の闇を振払おうと祇園祭の雑踏に立った亜紀は,山鉾を飾る絨毯の美しさに魅せられ,その夜芽生えた青年との愛を捨て憧れのペルシャに旅立つ
ばいにんぶるーす
講談社文庫
野獣のように一人で生きる勝負師たちの哀歓風来坊ロッカ,元役人・立花,非情なノミ屋・和合,ムショ帰りの鉄五郎老人……いずれ劣らぬ一匹狼たちがくりひろげる凄絶なギャンブル世界を鮮やかに描くロマン

遠くて近きは…
講談社文庫
男と女の「他愛もない話」に鋭く光る観察眼。夫婦の関係、結婚、浮気、離婚、男と女のホンネ……身辺でとりかわされる男と女の何気ない会話の奥に、キラリと光る人間の本質を探り出し、そっと描く独特の職人芸ーー男と女の、この不思議な距離! ああ、この熱い憧憬と深い断層! 遠くて近いか、近くて遠いかは、みなさまがたの経験やら自負によって、異なりましょう。理解しあって、誤解しあって、それでもお互いに求めあって、別れるのでしょうか? 愛しているよ、好きよ、1回きりよ、またね……。呟く言葉はさまざまですが、そこが凡俗煩悩の男と女の業というものでしょうか、雨彦さん?
武則天(二)
講談社文庫
中国史上唯一の女帝武則天の果敢進取の生涯一時は太宗の寵愛を浴びた武照だったが,失寵するや,只の宮女である.しかも失寵の原因がわからない.迫りくる生命の危険を覚えた武照の,懸命の保身が始まる.

東条英機と軍部独裁 昭和の宰相 第3巻
講談社文庫
戦争遂行をめぐる軍部・政党の対立から敗戦へ。日米交渉不調、反軍の試みの失敗により、東条軍部独裁政権が成立した。敗戦に至るまでの、軍部と重臣たちのやりとりを描き、戦時下の政治家のありようを鋭く問う! ーー軍部独裁政権を許したものはなにか? 主戦論・和平工作が鎬(しのぎ)をけずりながら、結局、軍の言うなりになり、苛酷な戦争に突入し、広島・長崎への原爆投下を経て、敗戦へと日本を導いていったのは、ひとり東条のみに帰する責任なのか? 昭和最大の受難の真相に鋭く迫る快心作
インテリアの本 快適な住まいをつくるために
講談社文庫
自分たちだけの,快適な生活空間を作ろう!あなたの住いをより住みごこちよくするために,インテリアの基本知識を豊富な写真で具体的に説明する待望の書.一戸建てからマンションの改装まですべてに役だつ
日蝕の街
講談社文庫
平穏な家庭を襲う誘拐事件を描く長編意欲作妻と予備校生の娘と三人の質素だが平穏な日々を送っていたルポライター鷲津洋人.だがその平和は長く続かなかった.黒い怨念と鮮血に彩られた恐怖のハードロマン

続 男のウンチク学
講談社文庫
にぎやかなバカ話にうってつけのネタ本。前回、感涙にむせんだ方には悪いけど、ほんとうは、こっちのほうがずっとおもしろい! ーー飲みもの食べものについての、コダワリ雑学、好評第2弾! イカのスミの美味なる調理法、日本一うまいピーナツを売るお店、ストローで飲むビールの話、コウモリのスープのとりかた、ナスのシャーベットの作り方、家庭でつくれるブイヤベース、横行将軍の酔蟹をいかに食すか、それと腐乳の香りがこたえられないこと、さらには種々なる酒に関した知識など、相変らず役立つことを欲しない、けれど気になる情報の源。

続・ソヴィエト見聞録 モスクワ特派員5万キロの旅
講談社文庫
グルジヤ共和国のグダウリでは、白雲のような羊の大群に目を見張り、キルギス共和国フルンゼのホテルでは、行きずりの女性に同室を求められる――。記者魂に燃えた日本人特派員・大蔵雄之助は、ソヴィエトを支える共和国群とその周辺諸国を駆けめぐり、この不思議な大国の素顔を、自らの目ではっきりと見たのだった。

昭和研究会 ある知識人集団の軌跡
講談社文庫
軍部の跳梁に抗した近衛ブレーン集団の全貌ーー昭和研究会は、近衛公の親友・後藤隆之助が、多くの知識人を集めて創設した、国策研究機関である。昭和10年代、日中戦争から太平洋戦争へと駆りたててゆく軍部ファシズムに抗し、日本が直面した懸案の解決にむけて、知識人集団が交わした熱い討論・研究の内容を明かす。創設時から参画した著者が描く、昭和史の貴重な証言。

君は天皇を見たか 「テンノウヘイカバンザイ」の現場検証
講談社文庫
われわれ国民にとって、天皇とはなんなのか? 種々な時と場所で、実際に天皇を「見た」ことのある政治家、軍人、勤め人、学生、主婦ら、各層136人の語る「天皇体験」から、天皇制の問題を衝く、証言ドキュメントーー天皇について話すのは畏れ多いとためらう人……。多くの兵士や国民を死なせた絶対命令者としての戦争責任を厳しく問う人……。実際に天皇を「見た」ことのある多くの人たちの語る天皇体験のことばから、神として「戦前」、象徴として「戦後」の、天皇制の問題を衝く現場レポート。証言による昭和の庶民史。

単語集
講談社文庫
言葉の力で他人を魅惑しようと努めながら、真の書き手となり得ない作家の、12の物語。確実不変な事実の世界は、存在するのか? ーー事典に載せられた単語のように、不変で確実な〈事実の世界〉は、存在するのだろうか? 物質の欠如が夢想へと駆立て、言葉の虚構性のなかに、夢見る力を委ねようとするが……。言葉の力で他人を魅惑しようと努めながら、自ら物語るという行為を怖れる書き手、作者と作品の奇妙な関係を描く、12の短篇集。

勢津子おばさんのお遊びクッキング
講談社文庫
手作り食品・保存食188種おいしい作り方。食べたくても売ってない、作るのがメンドウ……そんな悩みを解決。自宅で気軽に楽しめる保存食の作り方をーー季節を問わず、新鮮な野菜や果物が手に入る昨今、保存食はヤリクリ主婦の「保たせる」ものから、アイデア主婦の「楽しむ」ものへと変わりました。ザブザブ簡単な団地漬けから、お細工ものを思わせるあんずの蜜漬けまで、どこにも売っていない、おいしい保存食の作り方を、 「おばあさんの知恵袋」でおなじみの勢津子おばさんが、手とり足とり伝授します!

愛されかた知ってますか
講談社文庫
あなたは愛のありかた、恋のありかたを、誤解してはいませんか? 誤解と言わないまでも、ひとりよがりの考えかたで、せっかくのチャンスを、見逃したり、見失なったりしていませんか。愛の世界は、思う以上に、複雑な心理や感情の錯綜している戦場、闘いの場なんです。――あなたは、愛されかた知ってますか!?

ダイアモンドは傷つかない
講談社文庫

太陽はいつも雲の上に
講談社文庫
名言、格言、諺などには、先人の深い知恵や鋭い洞察がこめられている。悩み多い人生の岐路に立ったとき、それが思いがけず私たちを支えてくれる。たくさんの言葉を知っていることは、数多くの教師や友人を持っているのに似ている。――三浦夫妻が、心に残る言葉の数々を紹介しながら、それにまつわる回想、感慨、自戒などを、心をこめて綴る。

この人を見よ ブッダ・ゴータマの生涯
講談社文庫
真実の人生を生きるために出家し、思索し、ついに悟りを得たブッダ。孤独や弟子の反逆にも耐え、本来の生き方を説き続けたブッダ。仏教学の泰斗が、豊かな学殖のすべてと暖い心をこめて、この「偉大なる人」の生のドラマを描く。パーリ原典に依拠し、後世の虚構を排して把えた人間ブッダの真実を描く画期的な評伝!

地図から旅へ
講談社文庫
地図と旅とは切っても切れない関係にあり、地図を想うことは同時に旅を想うことでもある。地図についていろいろと論じているうちに、旅心はますますかきたてられ、それに伴って旅についての思索がいっそう触発される。そんな構図から生まれた、地図と旅のエッセイ集。さあ、地図を持って放浪の旅に出よう。