講談社文庫作品一覧

地べたっこさま
地べたっこさま
著:さねとう あきら,解説:神宮 輝夫,装丁:亀倉 雄策,装画・その他:梅田 俊作
講談社文庫
地べたっこさま(大地)が語る、民衆の怨念と仲間への限りないやさしさ――。児童文学界に新風を送った、ヒューマニズムあふれる民話風創作集。「かっぱの目だま」「おこんじょうるり」「首なしほていどん」「南蛮きつねつき」「赤ガラス大明神」など8編を収録。日本児童文学者協会新人賞・野間児童文芸推奨作品賞ダブル受賞。
電子あり
コンピューター殺人事件
コンピューター殺人事件
著:藤村 正太,解説:山村 正夫,装丁:亀倉 雄策,装画:直江 博人
講談社文庫
電算機導入にからむ労使の対立が激化しているさなか、コンピューター室にボヤが発生し、監理課長が怪死、つづいて女性秘書が北陸の海岸で水死体となって発見された。運輸業界の苛烈な企業競争を背景に、突発した連続殺人の真相は? コンピューターの論理と微妙な人間心理の盲点をトリックに使った、傑作推理長編。 電算機導入にからむ労使の対立激化のさなか、監理部長が怪死、さらに女性秘書が……。運輸業界の苛烈な企業競争背景に突発した連続殺人。コンピューターの論理と人間心理の盲点をトリックに描く長編。
電子あり
李朝残影
李朝残影
著:梶山 季之,解説:坂田 稔,装丁:亀倉 雄策,装画:山下 昌也
講談社文庫
電子あり
豊臣秀吉(二) 異本太閤記
豊臣秀吉(二) 異本太閤記
著:山岡 荘八,装丁:亀倉 雄策,装画:川田 幹
講談社文庫
無名碑(下)
無名碑(下)
著:曽野 綾子
講談社文庫
娘の死が妻を狂わせた。彼女を伴い、竜起は次の現場タイへ向う。炎暑、盗難、機械確保の不備、働かぬ現地労務者――工事は難渋を極める。昼は難工事に立ち向い、夜は妻を労わる。自然の猛威と妻への愛に苦悩し、なお誠実に生きる男の姿。意欲的な取材と豊富な資料をもとに、三年間の情熱を結晶させた傑作。
欧州色めぐり
欧州色めぐり
著:川上 宗薫,装丁:原 弘,装画:永田 力
講談社文庫
もの書きを職業としている今井の専門は、「好色」ないしは「女体」である。だから、世間では一応、プレイボーイで通っている。彼が外国旅行をする場合、各所旧蹟にはまったく関心がない。女、動物園、食事、この3つに関心は絞られる。そのうちでも、一番は女である。彼の予定としては泊る数だけ女と寝ることである。ロンドン、ブリュッセル、マドリッド、パリと、ヨーロッパの夜を、次から次へと女を誘惑して歩く男の華麗な情事体験を描いた「欧州色めぐり」の他、「マウナ・ケアなんか」「新・欧州色めぐり」「瘋癲序曲」「沈んだ関係」を収録。心こまやかで冷酷な性の世界を描く魅力溢れる作品集。
電子あり
愛情・少女
愛情・少女
著:石坂 洋次郎,装丁:ナカムラ マコ
講談社文庫
東北的なユーモア、生活にじかにつながっているエロチシズム、鈍重のようでスマートな人生観などを、淡々とさり気なく描きながら、愛情というものの歓びや虚しさをあたたかい心で語る秀作6編の短編集。
電子あり
寒い朝
寒い朝
著:石坂 洋次郎,装丁:ナカムラ マコ
講談社文庫
三輪家には女っ気がなく、岩淵家には男っ気がない。どちらも片親という家庭環境の下に育った高校の同級生、茂夫ととみ子。「家同士で交際したら」というとみ子の提案で家族ぐるみのつきあいが始まったが、娘心は微妙に揺れ動く――。刊行後、ぼどなく映画化、テレビドラマ化もされた。
電子あり
坪田譲治童話集2 ねずみのいびき
坪田譲治童話集2 ねずみのいびき
著:坪田 譲治,装丁:亀倉 雄策,装画・その他:小松 久子
講談社文庫
少年の日の思い出をつづった名作「かっぱとドンコツ」の姉妹編。明治中頃の郷里・岡山の美しい自然と素朴な人々の暮しを軽妙な筆致で浮き彫りにした、譲治童話の絶品です。「卵とどじょうの競争」「馬太郎とゴンベエ」「かっぱのふん」「めじろとり」「ねずみのいびき」「坪田長門守のお墓」など14編を収録。野間児童文芸賞受賞作。
電子あり
小説 江戸歌舞伎秘話
小説 江戸歌舞伎秘話
著:戸板 康二,解説:小泉 喜美子,装丁:亀倉 雄策,装画:山本 武夫
講談社文庫
「車引」の場で梅王丸・松王丸・桜丸の3兄弟は、赤の襦袢を着る恒例になっているが、五代目団十郎はあるとき白襦袢を着用してアッといわせた。団十郎に新趣向を思いつかせるには、陰にどんな事情があったか(「座頭の襦袢」)はじめ、歌舞伎研究で高名な著者が、江戸歌舞伎に題材を得てミステリ趣向をこらした14編からなる異色連作小説。 歌舞伎研究で高名な著者が、江戸歌舞伎に題材を得てミステリ趣向をこらした異色連作小説。「振袖と刃物」「座頭の襦袢」「美しい前髪」「種と仕掛」「幼馴染」「お七の紋」「女形と胡弓」など十四編。
電子あり
豊臣秀吉(一) 異本太閤記
豊臣秀吉(一) 異本太閤記
著:山岡 荘八,装丁:亀倉 雄策,装画:川田 幹
講談社文庫
大仁の乱以来百年も続く戦乱の世のただ中、天正五年正月、尾張中村郷の三反百姓の子に生まれた日吉丸は、十二歳で志を立て、清洲へ出て紺屋の小僧をふり出しに十幾つもの職を転々とするが‥‥。〈全六巻〉
お蝶夫人
お蝶夫人
著:瀬戸内 晴美,解説:戸板 康二,装丁:亀倉 雄策,装画:風間 完
講談社文庫
作曲者のプッチーニをして「最も理想的な蝶々夫人」と賛美させたプリマドンナ・三浦環。彼女は六63歳で他界する直前まで歌い続け、欧米を中心に「蝶々夫人上演2000回」の記録を樹てた。そして、恋多きおんなでもあった。偉大な歌姫・環の希有な生涯を、女性伝記小説の第一人者がみずみずしく描き上げる力作長篇。
電子あり
川波抄・春の歌
川波抄・春の歌
著:円地 文子,解説:磯田 光一,装丁:亀倉 雄策,装画:栃折 久美子
講談社文庫
隅田川を心のふるさととした明治・大正の東京の情趣が、若い日の「私」の歳月と交錯し、失われた時間に寄せる、想いの光と影を清婉に織りなす「川波抄」、さまざまな歴史を包みこんだ女の、不気味な明るさを湛えた晩年の性を描く「春の歌」など、円地文学の多様な才華と幽玄な到達点を鮮かに示す、傑作全9編を精選。
電子あり
細い赤い糸
細い赤い糸
著:飛鳥 高,解説:中島 河太郎,装丁:亀倉 雄策,装画:小松 冨士子
講談社文庫
次々と不可解な連続殺人事件が起こり、被害者のいずれもが、鈍器で殴殺されたと推定された。第一犯行現場の唯一の遺留品は、「細い赤い糸」。被害者の頭部に付着していた。被害者同志、何の面識もなく、犯行動機がつかめない。ただ、手口の類似が、同一犯人の犯行を裏付ける。「細い赤い糸」に秘められた殺人の謎を追う、本格推理長編。日本推理作家協会賞受賞作品。
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枇杷の季節
枇杷の季節
著:坂上 弘,解説:岡松 和夫,装丁:亀倉 雄策,装画:藤松 博
講談社文庫
「異郷人」の自覚は、すでに彼には親しいものだった。父の転勤のたびに繰り返した転校、いつも身近にあった戦争の翳、渾沌としたそれらの日々に訪れた、人生への早い目覚めがうながしたものは……。原点としての幼少年時代とその心の領域の移りゆきを、よく醒めた文体で感銘ふかく描きつくす好短篇集。5篇を収録。
電子あり
無名碑(上)
無名碑(上)
著:曽野 綾子
講談社文庫
大自然を相手に人間の知恵と力をぶつけるダムや道路の建設。人間が自然の中にうちたてる巨大な碑である。三雲竜起はこの仕事に生涯を賭け、只見川奥地へ赴く。愛する妻との新生活も竜起を力づけ、前途は希望に満ちていたのだが、苦しみもまた忍びよっていた。愛の絆に悩み、自然と闘う男の壮大なロマン。
山と川のある町(2)
山と川のある町(2)
著:石坂 洋次郎,装丁:ナカムラ マコ
講談社文庫
敬助は、のぶ子を抱いて接吻した。「先生はしあわせだった?」「ああ…」「うそでしょう。もう後悔している……明日から学校で私と顔を合せたら、どんな表情をしたらいいかって……先生はそんな方ですもの……」。聖女とも妖婦ともつかぬ謎めいた高校のヴィーナス、のぶ子の魅力に教師・敬助は……。全2巻完結編。
電子あり
山と川のある町(1)
山と川のある町(1)
著:石坂 洋次郎,装丁:ナカムラ マコ
講談社文庫
生徒がつくった親睦団体マウマウ団のパーティに招待された教師・八木敬助は、東高校のヴィーナス、早川のぶ子に心を奪われた。聖女とも妖婦ともつかぬ謎めいた魅力に教師という立場も忘れて……。東宝で映画化も。全2巻。
電子あり
山のかなたに(2)
山のかなたに(2)
著:石坂 洋次郎,装丁:ナカムラ マコ
講談社文庫
薄甘い雨の味がするキス。川の中の2匹のお魚のキス。必然性だけに裏づけられた燃えるもののない肉体の接触。雷が遠く鳴っていた――。健太郎から離れた美佐子は無意識にこうつぶやいた……。教師・健太郎の青春の彷徨を描く。<全2巻・完結>
電子あり
山のかなたに(1)
山のかなたに(1)
著:石坂 洋次郎,装丁:ナカムラ マコ
講談社文庫
学校に巣食っている暴力組織「血桜団」に生徒はおびえ、教師・上島健太郎も案山子(かかし)同然手をこまねいているばかりだった。……が、やがて2年生が一致団結し、蟻の群れのように「血桜団」を包囲した――。さわやかな青春の息吹が弾ける痛快小説。<全2巻>
電子あり