講談社文庫作品一覧

燔祭の丘 建築探偵桜井京介の事件簿
講談社文庫
『僕は――ヒトゴロシ』。謎の詩を残して姿を消した桜井京介は、久遠アレクセイの名に戻り、14歳まで育った屋敷にいた。神代宗の話を聞いた蒼は、京介を捜し歩き、20年前の忌まわしき事件を知る。久遠家のルーツが明らかになった時、父グレゴリの狂気が京介を襲った! 「建築ミステリ」の金字塔、ついに完結!

水底の棘 法医昆虫学捜査官
講談社文庫
水死体からも「虫の声」は聞こえるのか!?第一発見者は、法医昆虫学者の赤堀涼子本人。東京湾の荒川河口で彼女が見つけた遺体は、虫や動物による損傷が激しく、身元特定は困難を極めた。絞殺後に川に捨てられたものと、解剖医と鑑識は推定。が、赤堀はまったく別の見解を打ち出した。岩楯警部補はじめ、捜査本部は被害者の所持品から、赤堀はウジと微物から、それぞれの捜査が開始された!
第一発見者は、法医昆虫学者の赤堀涼子本人。東京湾・荒川河口の中州で彼女が見つけた遺体は、虫や動物による損傷が激しく、身元特定は困難を極めた。絞殺後に川に捨てられたものと、解剖医と鑑識は推定。が、赤堀はまったく別の見解を打ち出した。捜査本部の岩楯警部補と鰐川は、被害者の所持品の割柄ドライバーや上腕に彫られた変った刺青から、捜査を開始。まず江戸川区の整備工場を徹底して当たることになる。他方赤堀は自分の見解を裏付けるべく、ウジの成長から解析を始め、また科研から手に入れた微物「虫の前脚や棘」によって推理を重ねていった。岩楯たちの捜査と赤堀の推理、二つの交わるところに被害者の残像が見え隠れする!

万能鑑定士Qの最終巻 ムンクの〈叫び〉
講談社文庫
「万能鑑定士Q」シリーズ完結!タイムリミットは120時間、ムンク「叫び」の謎を解け!出発点となったリサイクルショップ<チープグッズ>に戻った凜田莉子。ムンクの絵画「叫び」の盗難事件を機に、過去最難関の謎へと導かれる。事件を追ううち、探偵になった小笠原悠斗との心のすれちがいにも、真意が見え始め……。人の死なないミステリ、「万能鑑定士Q」シリーズ遂にここに完結。
「万能鑑定士Q」シリーズ完結!
タイムリミットは120時間、ムンク「叫び」の謎を解け!
出発点となったリサイクルショップ<チープグッズ>に戻った凜田莉子。ムンクの絵画「叫び」の盗難事件を機に、過去最難関の謎へと導かれる。事件を追ううち、探偵になった小笠原悠斗との心のすれちがいにも、真意が見え始め……。人の死なないミステリ「万能鑑定士Q」シリーズ遂にここに完結。
〔シリーズ最終巻にふさわしい、堂々たる「謎と解決」だ〕
史上最高の贋作家・コピアとの因縁の対決も盛り込まれ、過去作に登場したキャラクターたちとも「再会」できる。ファンなら大歓喜の展開が目白押しだが、この一作で初めてシリーズに触れるという人も、間違いなく楽しめる。人物情報や関係性は丁寧にフォローされているし、過去作のエピソードに言及する際は「分からなくても大丈夫」というシグナルがちゃんと出ている。そのうえで、誰もが楽しめる「人の死なないミステリ」として、抜群の完成度を誇る。――吉田大助(書評家・ライター)
〔これ以上ない、最高のハッピーエンディング!〕
映画化・コミカライズされ、海外でも知名度のある作品だけに、ここで完結させてしまうのはもったいないのでは……と第一作から追いかけてきたファンとしては思っていたのだが、前作『探偵の鑑定1』&『探偵の鑑定2』を読み、今回の『万能鑑定士Qの最終巻 ムンクの〈叫び〉』を読むにいたって、すっかり考えを改めた。シリーズの完結編として、これ以外の展開は考えられない!――朝宮運河(ライター)

スカウト・バトル
講談社文庫
プロ野球ドラフト会議。人間の、チームの運命が決定する勝負の一日に、すべてを懸けて戦う男たちがいる。あらゆる手段で選手を獲得する“怪物スカウト”堂神恭介をはじめとするプロ野球スカウト達の頭脳戦を描いた怒濤の連作短編集。

地獄堂霊界通信5
講談社文庫
地獄堂の四畳間で、てつしが偶然手に取った「見てはいけない本」。怖ろしい妖怪の姿が描かれたその画集は、どうやら伝説の大魔道士ゴールデン・アイズの持ち物らしい。なぜ、こんな画集をあの「おやじ」が持っているんだ? 異能の者との非日常的な交流を通して、小さな霊能力者・三人悪はまっすぐに成長していく。

白球アフロ
講談社文庫
都立高校の弱小野球部に、アメリカからの転校生、クリスが入部する。黒人の父と日本人の母を持つクリスの守備の腕前は超高校級。それに比べてバッティングが粗いクリスに日本野球のお家芸「送りバント」を理解させようとチームメイトは秘策を考えつくがーー。笑ったあと、腹底にグッとくる爽快青春小説。選考委員の伊集院静氏、角田光代氏激賞の小説現代長編新人賞奨励賞受賞作。

島はぼくらと
講談社文庫
この島の別れの言葉は「行ってきます」。きっと「おかえり」が待っているから。 瀬戸内海に浮かぶ島、冴島。朱里、衣花、源樹、新の四人は島の唯一の同級生。フェリーで本土の高校に通う彼らは卒業と同時に島を出る。ある日、四人は冴島に「幻の脚本」を探しにきたという見知らぬ青年に声をかけられる。淡い恋と友情、大人たちの覚悟。旅立ちの日はもうすぐ。別れるときは笑顔でいよう。
17歳。卒業までは一緒にいよう。
この島の別れの言葉は「行ってきます」。
きっと「おかえり」が待っているから。
瀬戸内海に浮かぶ島、冴島。朱里、衣花、源樹、新の四人は島の唯一の同級生。フェリーで本土の高校に通う彼らは卒業と同時に島を出る。ある日、四人は冴島に「幻の脚本」を探しにきたという見知らぬ青年に声をかけられる。淡い恋と友情、大人たちの覚悟。旅立ちの日はもうすぐ。別れるときは笑顔でいよう。
大人も子供も一生青春宣言!辻村深月の新たな代表作。

大江戸秘脚便
講談社文庫
江戸は芝浜松町。飛脚問屋江戸屋には、才気ある者たちが揃う。遠路駿河への御用に出た駿足の信吉が、何者かに襲われ殺されてしまう。信吉の残した証から、あくどい商売をする紅蝙蝠屋に目をつける仲間たち。兄思いの弟の新次も敵討ちを誓うのだった。一方、王子稲荷までの駆け比べの日も迫っていた。隣の料理屋あし屋の万作たちの力も借りて、江戸屋は勝ち抜けるのか。人情味ゆたかに、江戸を走る飛脚たちを颯爽と描く新シリーズ!

若返り同心 如月源十郎 不思議な飴玉
講談社文庫
十年前まで定廻り同心をしていた小六だが今年は齢六十五。何事も若い頃のようにいかぬ、と自分をふがいなく感じていた。偶然拾った壺の中にあった飴玉をなめた小六に大変な出来事が。若々しい青年の姿にもどったのだ。しかしその効力はながく続かない。不思議に思いながらも、小六は、頼りない新米同心の孫が一人前になる手助けのためにその飴玉をこっそり使う。秘薬で若返り、得意の剣を繰り出す前代未聞「若返り同心」参上!
十年前まで定廻り同心をしていた小六だが今年は齢六十五。何事も若い頃のようにいかぬ、と自分をふがいなく感じていた。偶然拾った壺の中にあった飴玉をなめた小六に大変な出来事が。若々しい青年の姿形にもどったのだ。しかしその効力はながくは続かない。不思議に思いながらも、小六は、頼りない新米同心の孫が一人前になる手助けのためにその飴玉をこっそり使う。秘薬で若返り、得意の剣術を繰り出す前代未聞「若返り同心」参上!
老いというものは誰にもおとずれるものです。人生経験豊富な人間が若い肉体を手に入れたとき、何をしたいと思うでしょうか。そこから浮かんだこの物語は、企画が決まっていち早く書きたいと思いました。同時に、最高に楽しみながら書けた小説になりました。ぜひご期待ください。―佐々木裕一

風の靴
講談社文庫
中学受験に失敗し、優秀な兄と比較されることにもうんざりしていた海生のもとに、祖父の急死の知らせが入る。ヨットの楽しさを教えてくれたおじいちゃんはもういない。サイアクの気分の夏休み、海生は親友の田明と家出を決意する。おじいちゃんの形見のディンギーに乗って。第57回産経児童出版文化賞大賞受賞作。

隠密 味見方同心(六) 鵺の闇鍋
講談社文庫
謎の食材に、殺しの匂い。兄の仇を取るまで、魚之進の隠密捜査は終わらない。大人気江戸グルメ捕物帖第6弾猫の尻尾や人の目玉も入っていたことがあるという、蘭方医学塾のゲテモノ闇鍋会で殺しが発生。下手人は真っ暗な中で鍋を囲んでいた塾生の中にいるはずと、魚之進は鍋に残った得体の知れない肉を嫌々毒味するはめに。真相に近づく魚之進の命を正体不明の悪党が狙い、江戸の食と悪を巡る謎はますます深まる!
謎の食材に、殺しの匂い。兄の仇を取るまで、魚之進の隠密捜査は終わらない。
〈大人気江戸グルメ捕物帖第6弾〉
猫の尻尾や人の目玉も入っていたことがあるという、蘭方医学塾のゲテモノ闇鍋会で殺しが発生。下手人は真っ暗な中で鍋を囲んでいた塾生の中にいるはずと、魚之進は鍋に残った得体の知れない肉を嫌々毒味するはめに。真相に近づく魚之進の命を正体不明の悪党が狙い、江戸の食と悪を巡る謎はますます深まる!
人気爆発、実力一番の時代作家、風野真知雄の大人気シリーズ!
ますます舌好調の第6弾!
「この時代小説がすごい! 2016年版」作家別ランキング1位
第4回歴史時代作家クラブシリーズ賞受賞(「耳袋秘帖」)
第21回中山義秀文学賞受賞(『沙羅沙羅越え』)

刑事の約束
講談社文庫
抜き差しならない状況に追い込まれた人たちの心を見つめ真実にたどり着く異色の刑事・夏目信人。『刑事のまなざし』に次ぐ第二短編集

赤目姫の潮解 LADY SCARLET EYES AND HER DELIQUESCENCE
講談社文庫
霧の早朝、私と鮭川は声を持たない聡明な赤目姫と三人でボートに乗っていた。目指す屋敷で、チベットで、ナイアガラで。私たちの意識は混線し、視点は時空を行き来し、やがて自分が誰なのかもわからなくなっていく--。これは幻想小説かSFか? 百年シリーズ最終作にして、森ファン熱狂の最高傑作!

都会のトム&ソーヤ(9) 前夜祭(EVE) <内人side>
講談社文庫
頭脳明晰で、巨大な竜王グループの御曹司、竜王創也。塾通いに追われるフツウの中学生だが、サバイバル能力だけは人並み外れている内藤内人。
二人の中学生が、都会(まち)を舞台に、究極のゲームづくりをめざして冒険を繰り広げる! シリーズ150万部を突破したヒット作品、「都会のトム&ソーヤ」文庫版第9弾。
たった2日間だけど内人と創也の中二最大の学校イベント、職場体験学習の時期が来た。創也は早々にコンビニ「シャドウ」学校前店を選び、内人は悩みながらも片思いの堀越美晴と同じ図書館を体験先に選ぶ。彼らを待っていたものは? 同じ頃、町では奇妙な出来事が起こり始めていた。少年たちの冒険が動き始める。

文庫版 現世怪談(一) 主人の帰り
講談社文庫
本当に存在した「デスノート」。貨物列車に無限に轢かれる男。あの『新耳袋』著者の最新シリーズ!帰らぬ人となった夫は寿司屋の主で誰からも愛されていた。遺された妻は常連客から夢に夫が現れた話を聞かされ複雑な思いを抱える。そんな話も途絶えたある晩、突然目を覚ました妻は……(「主人の帰り」)。「新耳袋」「九十九怪談」の著者が未来に語り継ぎたい、恐怖と感涙の実話怪談新シリーズ、文庫版第一弾。
本当に存在した「デスノート」。貨物列車に無限に轢かれる男。あの『新耳袋』著者の最新シリーズ!
「怖くなければ怪談ではないが、怖いことが怪談の全てではない。」
帰らぬ人となった夫は寿司屋の主で誰からも愛されていた。遺された妻は常連客から夢に夫が現れた話を聞かされ複雑な思いを抱える。そんな話も途絶えたある晩、突然目を覚ました妻は……(「主人の帰り」)。「新耳袋」「九十九怪談」の著者が未来に語り継ぎたい、恐怖と感涙の実話怪談新シリーズ、文庫版第一弾。

戦国BASARA3 長曾我部元親の章/毛利元就の章
講談社文庫
長い航海を終え、瀬戸内に帰ってきた海賊・長曾我部元親は、何者かによって壊滅させられた故郷と、その場に残された徳川軍の旗を見て驚愕する。そして、親友・家康に対する復讐を誓うのだが…!? 人気沸騰のスタイリッシュ英雄(HERO)アクションゲーム・ノベルがついに文庫化!4ヶ月連続刊行第3弾!

もっと負ける技術 カレー沢薫の日常と退廃
講談社文庫
「負ける技術」とは、いかに自らの人生にムーブメントを起こさないか。炎上合戦のリングには上がらず、アラを映す鏡は見ない。会社生活と創作を両立させ、”無職”というメイクドラマをなんとか逃れて過ごす日々。この程度なら真似できると、まさかの共感を呼んだ人生論”、懲りない実践編。<文庫オリジナル>
「負ける技術」とは、いかに自らの人
生にムーブメントを起こさないか。
炎上合戦のリングには上がらず、アラを
映す鏡は見ない。会社生活と創作を両立
させ、”無職”というメイクドラマをなんと
か逃れて過ごす日々。この程度なら真似
できると、まさかの共感を呼んだ人生論”、
懲りない実践編。<文庫オリジナル>
・兼業漫画家に学ぶタスク管理の極意
・酒やタバコより健康を害する、
たったひとつの事項
・「結婚すればリア充」なのか
・猫もまたいで通る「老後」の話
・女が「美」を希求する理由、
そして”ありのまま”の罠
(目次より)

猫柳十一弦の失敗 探偵助手五箇条
講談社文庫
「成人までに嫁がねば一族を追放する」――山に閉ざされた村にある名家・後鑑家の末娘に脅迫状が届いた。事件は、相談を受けた大東亜帝国大学探偵助手学部二年・月々の体を張った解決策で一件落着、と思われたが、ゼミ教官で女探偵の猫柳十一弦は、これから連続見立て殺人が起こると推理。猫柳は惨劇を防げるのか!?

ナマコ
講談社文庫
ビール好きな作家と居酒屋店主が、ウマいものを求めて北へ南へ。あやしい人々とナマコをめぐる戦いを描く、食材と旅のオモシロ小説!

永遠に、私を閉じこめて
講談社文庫
信じないけど愛してる。女性作家が紡ぐ、傷つき迷う性愛。少女の頃の封印された記憶。今また、あの男に虜にされた私は……。どこにある? 私の愛ーー11歳の時、想いを寄せる年上の少年に犯され、沙織は、性愛にわだかまりを持つようになる。17年後、モデルとして成功し、婚約者と帰郷をした沙織は、その男・恭司と予期せぬ形で再会、さらわれ監禁される。男の不思議な心遣い、物々しい拘束、沙織への行為は続いてゆく。二人の奇妙な生活、そして異形の愛の行き着く先は? 映画『溺愛』原作者がつづる性愛小説。体の奥底から想いは溢れて止まらない。
◎「夕刻、暴力的にこの身を責めた炎が、まだ体内でくすぶっていた。可哀想、私よりこの人が、可哀想--彼に貫かれ、神経がばらばらに刻まれる中で、ずっと思っていた。なぜこの人はこうなんだろう。激痛に蝕まれているのは自分だけではなく、彼も同じだった。」<本文より>