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1993.02.04発売
近代の超克
講談社文芸文庫
近・現代をいかに超えるか? 著者の代表的エッセイーー〈前近代的なものを否定的な媒介として近代を超える〉……著者の生涯を貫ぬいて実践された主題に添って書かれた「柳田国男について」は、柳田国男の現代的な再発見を促がし、フォークロアや口承文芸、〈近代〉から排除されたB級文化話芸などが、教養主義的価値観から解放され陽の目を見た。活字中心の価値観に、根柢的改変を迫った、衝撃的エッセイ。

1993.02.04発売
死の淵より
講談社文芸文庫
つめたい煉瓦の上に/蔦がのびる/夜の底に/時間が重くつもり/死者の爪がのびる(「死者の爪」)死と対峙し、死を凝視し、怖れ、反撥し、闘い、絶望の只中で叫ぶ、不屈強靱な作家魂。醜く美しく混沌として、生を結晶させ一瞬に昇華させる。“最後の文士”と謳われた高見順が、食道癌の手術前後病床で記した絶唱63篇。野間文芸賞受賞。

1993.02.04発売
木枯の酒倉から・風博士
講談社文芸文庫
はたから見ると何をしているのか、と疑われるような青春。内部では、いかに壁を破れるか、と深く呻吟している青春。人生的に、文学的に必要以上の重荷を敢えて背負い、全人生的、全文学的な苦吟の果て、初期坂口安吾は誕生する。苦吟の果ての哄笑、ファルス。「木枯しの酒倉から」「風博士」「黒谷村」「竹藪の家」等、初期安吾を代表する秀作を収録。

1993.02.04発売
ちぎれ雲
講談社文芸文庫
「おれが死んだら死んだとだけ思え、念仏一遍それで終る」死の惨さ厳しさに徹し、言葉を押さえて話す病床の父と露伴。16歳の折りに炊事一切をやれと命じた厳しい躾の露伴を初めて書いた、処女作品「雑記」、その死をみとった「終焉」、その他「旅をおもう」「父の七回忌に」「紙」等22篇。娘の眼で明治の文豪露伴を回想した著者最初期の随筆集。

1993.02.04発売
私の『マクベス』
講談社文芸文庫
画期的と世評の高い翻訳と原作の真髄を説く評論ーー生の深奥に潜む根源の暗黒を描くシェイクスピアの名作を、改訳に改訳を重ね、画期と評される木下順二訳で収める。原文の台詞がもつ旺盛なエネルギーとイメージの喚起力を、いかに日本語に定着させるか。原作と翻訳の間に必然的に介在する「訳し得ぬもの」を、自からの翻訳体験を通して詳密に語り、『マクベス』理解の最良のアプローチとなった長篇評論「なぜシェイクスピアが訳せないか」を併録。

1993.02.04発売
青い小さな葡萄
講談社文芸文庫
1人の日本人留学生が霧の臭いのする町リオンで遭遇した元ナチの兵士・ドイツ人神学生ハンツの謎めいた履歴。戦争への抵抗の美談に隠れた味方同士の醜いエゴの争い 息づまる虐殺の歴史、目を覆うばかりの人間本能の崩れ。深い懐疑を抱きつつ、それにも拘らず“神”を求めさ迷う主人公伊原の心を鋭利な文体で追い詰め描く方法的実験。戦後初のフランス留学生だった著者の文学的原点を示す長篇。

1993.02.04発売
街と村・生物祭・イカルス失墜
講談社文芸文庫
詩人として出発し、小説、評論、翻訳等、広汎な活動のうちに、常に時代を先駆し、唱導した著者の文壇的出世作『街と村』。“郷土小樽”という現実の場所と青春時代の過去と幻想を交錯させ、人間の意識の底に息づく根源的なものを描く、“自伝”的小説『街と村』(「幽鬼の街」「幽鬼の村」)へ発展する『生物祭』『イカルス失墜』『浪の響のなかで』等、青春のリリシズム溢れる初期代表作6篇。

1993.02.04発売
壊れものとしての人間
講談社文芸文庫
幼年期をすごした、四国の深い森の奥を出て作家になった著者は、読書をひとつの手がかりとして、自分の内部の暗闇を凝視する。己れが引き裂かれているという強迫観念。個としての死への怯え。破滅に瀕したこの世界と宇宙。小説家の自由な思考が記憶を手繰り、己れの過去を顧みる。作家大江健三郎の精神の原点と、創造世界の内奥を小説に近い告白的な語りのうちに綴った長篇評論。
1993.02.04発売
作文講話及び文範
講談社学術文庫
作文の原理と実技とを細説した画期的名著。本書は明治45年の刊行以来、文学者・教育者の必携の書として、また実際に役立つ作文手引書として広く読みつがれてきた。その内容は今日なお古びることはない。

1993.02.04発売
ルネサンスと宗教改革
講談社学術文庫
ルネサンスと宗教改革は他ならぬ「中世」の嫡子であり、その間に断絶はない。にしても、敬虔な「中世の秋」の暮れたところから、光輝あふれる人間主義の新時代が始まったのも事実。神の国から地上の国へ。ここに宗教的桎梏から解き放たれた人間の、芸術と思想の花が絢爛と開花し、近代文明の母胎となった。世界史のなかで最も華麗で波瀾にとんだ300年間を興味深いエピソードと「旅情」で綴る西洋歴史物語。
1993.02.04発売
万葉歌の成立
講談社学術文庫
古代世界に即して万葉集を読みなおす意欲作万葉集に現代人の感性をあてはめて読むのは誤りだ。古代を日本人の魂の原郷=村落共同体の時代として捉え、万葉歌の読み方に独創的視点を拓く、必読の古代文学論

1993.02.04発売
脳と心のメカニズム
講談社学術文庫
心とは何か。意識とは、思考とは、記憶とは何か。未熟な脳で生まれた無垢の人間は、5カ月もすると急激に変貌する。刺激――反応による本能的・機械的行動にとどまらない選択的・自発的活動を示す。「意思」による高級な行動。この人間にのみ特有の脳機能の中枢に位置するのが神経細胞――ニューロンである。本書はニューロンの電気現象の解明という物理学的アプローチから、人体究極の謎「脳と心」に迫る。

1993.02.04発売
デスク版・現代実用辞典 第二版
活字が大きく使いやすい現代人の万能辞典。
収録語数5万5千、類書中最高。1冊で国語辞典・漢字辞典・外来語辞典・百科辞典・和英辞典・ペン字字典・手紙事典などの機能を持ち、ことばの疑問を即座に解決
1993.02.02発売
還らぬ鴉
文芸(単行本)
江戸を捨てた無宿人・三次郎の凶刃街道旅!縞の合羽に三度笠、気の向くままに諸国を回る三次郎、瀕死の老人を助けたことから一大騒動に巻きこまれた。甲州から伊予まで息づまる道中を描く長編股旅ロマン!
1993.02.02発売
新・素人包丁記・海賊の宴会
文芸(単行本)
講談社エッセイ賞受賞の名シリ-ズ待望の巻大評判のしろうと庖丁記の第三弾。どんなものでも食べてしまいたい、現代日本の食卓は実にせわしなくあわただしいが、その中にこそまた一味違う食物の妙が生じる

1993.02.02発売
ひらり(3)
講談社文庫
竜太先生への強烈なアタックが功を奏し、ご近所の応援を受けることとなったみのりを横に、ひらりは複雑な心境。そんな時、今度は梅若部屋への就職話が持ち上がる。大喜びのひらりは、竜太先生に「肥満」についての講義を受け、仕事や力士たちへの健康アドバイスに張り切る。そんな姿が梅若親方とおかみさんに認められて、部屋で働くことに……。両親のギクシャク、みのりと竜太先生、梅響のケガと、気になることばかりの中で頑張るひらり。NHKの人気連続テレビ小説「ひらり」脚本集。<全4巻>

1993.02.02発売
サラリ-マン専科(1)見栄もほどほどの巻
講談社文庫
可愛いOLに迫られ歴ナシ、社長をめざす野心もナシ、せめてなりたや係長……。いじましくもせつない、仕事に打ちこむサラリーマン生活の喜怒哀楽を痛烈かつ絶妙のユーモアで温かく描いて爆笑を誘う。週刊現代で最長連載、全国サラリーマンの圧倒的支持を誇る東海林さだおの大傑作、待望の文庫化第1弾。

1993.02.02発売
黄金宮(3)仏呪編
講談社文庫
黄金の勃起仏と1枚の地図――アフリカ奥地の一大黄金郷に通じる2つの“鍵”。しかし、黄金仏を持ち帰った探検隊のメンバーは、アフリカの呪術師の怪異な術で次々と消されてしまう。事件に巻きこまれた地虫平八郎は、必殺の拳法で呪術師に立ち向かう。地虫は渋谷区最強から史上最強への道を歩み始める!
1993.02.02発売
伸びる会社は総務が強い
講談社文庫
危機管理や企業戦略を成功させる総務革命!いまや総務は栄光の部署だ。人事のみならず国際的な対外交渉をはじめ、組織を活性化する中枢の戦略基地に位置づけよ。できる総務のリニュアル作戦の全てを公開。

1993.02.02発売
創造の人生 井深大
講談社文庫
ソニ-創設者が独創技術開発に賭けた執念。井深大の人間形成と事業展開の跡を追いながら、その独得の発想法と反骨精神にも似た経営理念はいかにして生まれたのかを探る。これからの技術者に贈る話題の書。