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城を攻める 城を守る
シロヲセメルシロヲマモル
- 著: 伊東 潤

「この時代小説がすごい!」作家別ランキング1位の著者が、戦国時代から幕末にかけて城郭攻防戦が展開された26の「戦う城」を徹底分析。国内最後の城郭攻防戦を耐え抜いた名城中の名城「熊本城」、栄光と没落の分岐点となった東海一の堅城「高天神城」、外交的駆け引きに敗れ去った難攻不落の巨城「大坂城」、謙信が手塩にかけて造り上げた戦国最強の山城「春日山城」、関東平野を睥睨する巨大山城「八王子城」ほか。
本書を手に取った方々は、一過性の趣味として城めぐりをしているわけではないはずだ。おそらく城好きが高じて、その歴史的背景までも知りたいと思っているのではないだろうか。本書は、そうした方々を対象としている。「日本百名城」ブームを一過性のものとして終わらせないためにも、その城で過去にあった攻防戦に目を向けてもらい、その城の経てきた歴史に興味を持っていただく必要がある。本書は、そうしたことを念頭に置いて書いた「戦う城本」である。
【白河城】 東北戊辰戦争の行方を左右した城郭攻防戦
【会津若松城】 幕末最大の悲劇の舞台となった白亜の名城
【五稜郭】 箱館戦争の舞台となった欧州式稜堡型城郭
【新井城】 武士の時代の終わりを告げた海城
【河越城】 新旧交代の舞台となった武蔵国の要衝
【箕輪城】 孤高の奇才・長野業政の築いた城郭網
【鉢形城】 戦国時代の黎明から終焉まで、激戦の舞台となり続けた要害
【八王子城】 関東平野を睥睨する巨大山城
【水戸城】 血で血を洗う同士討ちの舞台となった名城
【川中島合戦と海津城】 信玄の高速道路を支えた一大兵站拠点
【一乗谷朝倉館】 現代によみがえる中世城郭都市
【七尾城】 北陸有数の巨大山城を攻略した謙信の軍略
【春日山城】 謙信が手塩にかけて造り上げた戦国最強の山城
【桶狭間合戦をめぐる城郭群】 伊勢湾経済圏支配をめぐる織田・今川両家の熾烈な攻防戦
【懸河城】 今川家の駿遠防衛構想の切り札となった要害
【二俣城攻防と三方ヶ原合戦】 巨匠武田信玄が最後の筆を揮った会心の一戦
【長篠城】 戦国時代の流れを変えた山間の城
【高天神城】 栄光と没落の分岐点となった東海一の堅城
【山中城】 緒戦の大切さを教えてくれた戦国山城の最終型
【韮山城】 四万四千の豊臣軍を翻弄した北条家創業の城
【小谷城】 戦国時代を代表する難攻不落の大要害
【有岡城】 戦国有数の悲劇の舞台となった怨念の城
【賤ヶ岳合戦と陣城群】 天下の帰趨を決めた陣城戦
【大坂城】 外交的駆け引きに敗れ去った難攻不落の巨城
【原城】 泰平の世を震撼させた宗教戦争
【熊本城】 国内最後の城郭攻防戦を耐え抜いた名城中の名城
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目次
第一部 北海道・東北
白河城、会津若松城、五稜郭
第二部 関東
新井城、河越城、箕輪城、鉢形城、八王子城、水戸城
第三部 甲信越
川中島合戦と海津城、一乗谷朝倉館、七尾城、春日山城
第四部 東海
桶狭間合戦を巡る城郭群、懸河城、二俣城攻防と三方ヶ原合戦、長篠城、高天神城、山中城、韮山城
第五部 西日本
小谷城、有岡城、賤ヶ岳の陣城群、大坂城、原城、熊本城
書誌情報
紙版
発売日
2014年02月19日
ISBN
9784062882484
判型
新書
価格
定価:990円(本体900円)
通巻番号
2248
ページ数
320ページ
シリーズ
講談社現代新書
電子版
発売日
2014年03月28日
JDCN
0628824800100011000Q
著者紹介
伊東 潤(いとう じゅん) 1960年横浜市生まれ。早稲田大学卒。『この時代小説がすごい! 2014年版』(宝島社)単行本・作家部門ランキング1位。外資系企業に長らく勤務後、文筆業に転じ、歴史小説や歴史に材を取った作品を発表している。『巨鯨の海』(光文社)で山田風太郎賞を、『国を蹴った男』(講談社)で吉川英治文学新人賞を、『黒南風の海 加藤清正「文禄・慶長の役」異聞』(PHP研究所)で「本屋が選ぶ時代小説大賞」を、『義烈千秋 天狗党西へ』(新潮社)で歴史時代作家クラブ賞(作品賞)を受賞。『城を噛ませた男』(光文社)と『国を蹴った男』、『巨鯨の海』、『王になろうとした男』(文藝春秋)で4度の直木賞候補となる。その他の主な著作に『武田家滅亡』(角川書店)、『黎明に起つ』(NHK出版)、『峠越え』(講談社)等がある。
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