文芸(単行本)作品一覧

飛竜伝 宋の太祖 趙匡胤
文芸(単行本)
この男に会えば、惚れる。
武勲に加え、智恵と徳により頂点に推され、もっとも愛された皇帝
武人ながら、宋を建国、文治政治を推進した名君の生涯を描く中国歴史小説
乱世に生を受けた男子として、皇帝になりたいと思う。それは否定できない。だが、一武将でいたほうが楽なのもたしかだ。「おまえは気楽でいいな」と、柴栄(さいえい)はときどきつぶやいていた。地位に付随する痛みを受けとめることが、自分にできるだろうか。「あまり考えこむのは、兄上らしくありませんよ」辺りをうかがって、趙匡義(ちょうきょうぎ)が言う。「いつものように笑って、みんなの期待にこたえてください」「そうだな」期待を裏切らない、と決めたのは、いつのことだったか。目を輝かせて決断を待つ弟の顔に、今まで出会ってきた友人や、女や、部下たちの顔が重なった。――<本文より>

iKILL ィキル
文芸(単行本)
「急ぐかい、ゆっくりやるかい」
……イキルためには、キルしかない――。
他人の欲望を糧に暮らすネットアイドル……
復讐のために死体を切り刻む女子中学生……
過去を100円硬貨で清算するビジネスマン……
そして静かに稼働を始める処刑システム……。
謎の暗殺者・小田切明(オタキリアキラ)が仕掛ける終わりのない残虐遊戯。
これぞ、小説家(クリエイター)・渡辺浩弐を代表する運命の1冊!

マフィアとルアー
文芸(単行本)
――別れた彼女が また別れたと友達から聞いたのは 随分前の話だ
どこまでもすれちがいつづける青春の“痛み”と“救い”をセンシティヴなタッチで描き切った代表作に、TAGRO自らがオーサーズ・カットを行った完全版『マフィアとルアー』がついに完成。幻の作品となっていた単行本未収録作品を追加収録!

さくらの唄(下)
文芸(単行本)

化物語(下)
文芸(単行本)
青春を、おかしくするのはつきものだ!
阿良々木(あららぎ)暦が直面する、完全無欠の委員長・羽川翼が魅せられた「怪異」とは――!?台湾から現れた新人イラストレーター、“光の魔術師”ことVOFANとのコンビもますます好調!西尾維新が全力で放つ、これぞ現代の怪異!

逢わばや見ばや 完結編
文芸(単行本)
古本屋は天職であると信じていた。
昭和48年、高円寺に自分の店を構えた。本から薫る、時代のにおいを伝えたくて古書にずっと携わってきた。戦後日本の姿を眺めながら。
――長編自伝小説、ついに完結。
私は古本屋の他に、もう1つ、小説家のなりわいを持つことになった。2つの仕事をこなすのは、けっこう疲れる。商売の方は畳んだらどうか、と知友に言われたが、私にはそのつもりは、全く無かった。古本屋は天職である、と信じていた。――<本文より>

星と半月の海
文芸(単行本)
きみの中に海がある。きみは海なんだ。
西オーストラリアの海でジンベエザメと深く交わっていく研究者たち。いつしか心までサメとシンクロし、命の存在感を思い知らされる。
表題作ほか、動物をテーマにした傑作小説短編集!
●絶滅したはずのペンギンを追い求める「みっともないけど本物のペンギン」
●動物命名規約改正で、恐竜ファンを戦慄させる「ティラノサウルスの名前」
●知られざるパンダの野性を夢想する「パンダが街にやってくる」
ほか3編
ぼくにとってはじめての「動物小説集」である本作品集は、さまざまなフィールドにおいて生き物と対峙した体験や、「生き物好き」の知人たちとの交流の中から生まれました。――<本書あとがきより>

コンスタンティヌス ユーロの夜明け
文芸(単行本)
青年皇帝のゆるぎない支配への意志 神の限りない愛への傾倒が生み出すヨーロッパ黎明の壮烈な歴史ロマン
「ユダヤ人とローマ帝国」などのベストセラーを書き続ける著者会心の力作
コンスタンティヌス大帝は、そのはるかなる道の開拓者、創始者となった。コンスタンティヌスの改宗こそ、ローマを継承する西方世界、ユーロの薄明となったのである。ローマの夕暮れは、キリストの神の権威の下にヨーロッパの夜明けとなっていった。だがそこには数々の問題が残されていた。――<本文より>

昼は雲の柱
文芸(単行本)
あの石黒耀が放つクライシスノベル第3弾!
願わくば、富士山に関心をもつすべての日本人が本書を読み、火山としての富士山に興味をもつきっかけとして頂ければ幸いである。(解説より)――小山真人(静岡大学教育学部総合科学教室教授)

断片と線
文芸(単行本)
生きる安らぎと勇気を二つながらに
最晩年の短篇3篇と選りすぐりの随想で編んだ惜別の1冊
一本の線。この線はごく細かったり、透明に近かったりして、ちぎれそうに見えてもいい、もし問題となった孤立の断片の情景を、別のなんらかの情景にとにかく連結させることができるなら。そしてもしそのとき、連結される二つの情景それぞれから、生活の雰囲気が少しでも混じりあうように漂いはじめるなら。――<「断片と線」より>

北前船の事件 はやぶさ新八御用旅
文芸(単行本)
危うし、お鯉。危うし、新八郎!
谷中で見つかった謎の死体、忽然と消えたお鯉……。
越後・佐渡に向かう新八郎に、10数年前の抜け荷船の影がさす。
ますます好評「はやぶさ新八御用旅」シリーズ
お鯉は預かっている。新八郎を遣わせ!
谷中・感応寺境内で、越後出身の水主ではないかと思われる殺人死体が見つかった。その直後南町奉行・根岸肥前守の侍女お鯉が、忽然と消えた。そして御番所の目安箱に奇怪な書状が投げ込まれた。かくして、新八郎は越後に向かったのだが……。

馬琴の嫁
文芸(単行本)
あなたの苦労は世のためになるものだ。きっと大きく報われるときがくる。
滝沢馬琴のひとり息子と結婚した土岐村てつ。
優しそうに見えた夫は癇性持ちで、舅は何でも自分で仕切らないと気がすまない。
心の休まる日はないが、持ち前の明るさで乗り切れる!?
著者初めての時代小説
翌日、婚礼の気疲れでてつは朦朧としていた。そこへ馬琴から聞かされたのは、改名の話だった。縁戚にてつという名前の者がいてまぎらわしいので、土岐村の両親と相談して、「みち」とするというのである。「みちでございますか」これまでてつだったのが、急に今日からみちだといわれても、そうでございますかとしかいいようがない。――<本文より>

愛と癒しと殺人に欠けた小説集
文芸(単行本)
話題短編を集めた珠玉の作品集。「この世に平凡な人なんかいません。近づいてよく見ればみんな変。この世の平凡な真実です。でも近づいて、よく見ることは実は難しい。「近づいて、よく見る」には小説が役立ちます。小説はこの世の真実を映す、歪んでいるのに真正な鏡だから(そうでありますように! )。この小説集に収録されているのは、鏡の6つの破片です。この本は、愛や癒しや殺人を求める人には向きません。」(著者敬白)
「なぜだっていいよ。君と握手をしたいんだ」
描かれるのは、ありふれているけれど奇妙なこの世の真実。
しごく真っ当にして、やっぱり変な6編からなる小説集。
この世に平凡な人なんかいません。近づいてよく見ればみんな変。この世の平凡な真実です。でも近づいて、よく見ることは実は難しい。「近づいて、よく見る」には小説が役立ちます。小説はこの世の真実を映す、歪んでいるのに真正な鏡だから(そうでありますように!)。この小説集に収録されているのは、鏡の6つの破片です。この本は、愛や癒しや殺人を求める人には向きません。(著者敬白)

BRAIN
文芸(単行本)
26歳の新感覚女性作家デビュー!!
赤い液体は愛の証。欲すれど満たされない。
高純度ワタクシ小説
カブさんが大きなミキサーに入れられちゃったら、あたしも迷わず入る。そんで一緒くたに、グチャグチャになっちゃって、汁っぽいミンチになるんだ。そしたらそれを、予め頼んでおいた友人に、捏ねてもらって、大きくなっちゃうんだけど、1人の人間にしてもらうのだ。

建築探偵桜井京介 館を行く
文芸(単行本)
建築探偵の名の通り、桜井京介が建築探訪!著者初めてのエッセイは、建築探訪記。安藤忠雄の現代建築からフランク・ロイド・ライトまで、建徳探偵シリーズの主人公・桜井京介と著者が訪ねて語り合う。
建築は魅力的な謎に満ちている
著者初めてのエッセイは、建築探訪記。安藤忠雄の現代建築からフランク・ロイド・ライトまで、建築探偵シリーズの主人公・桜井京介と著者が訪ねて語り合う。
書きおろし「建築探偵の舞台モデル紹介します」収録!
篠田はもともと建築を見るのが好きでした。それもコンクリートとガラスの現代建築ではなく、石や煉瓦の古めかしい西洋館にことのほか惹かれました。ミステリが好きだからその舞台になりそうな西洋館に興味を持ったのか、怪しくも美しい西洋館が好きだからミステリを読むようになったのか、いまとなってはもう思い出せません。けれど「建築探偵桜井京介の事件簿」などというシリーズを始めたのも、近代建築が好きであったからです。――<まえがきより>

パリの猫の一日はとても長い
文芸(単行本)
パリで20年間雑誌の仕事をして、昨年フランスで生まれた、銀次という名の灰色の猫をつれて東京に戻ってきた。離れてみると、パリに対して並外れた思いを抱いていたことに気づいた……ともあれパリは淑女に似ている、というひとがいるが、淑やかな女なら、必ずいくつかの秘密をもっているものだ。たしかに私のみたパリには、この淑女の条件がそろっていたような気がしてならない。――<あとがきより>
Parisの恋愛はやっぱり世界一!
恋の哀しさ、生きていることの楽しさ、切なさ。素敵な気持ちがいっぱいつまった物語たち。
パリで20年間雑誌の仕事をして、昨年フランスで生まれた、銀次という名の灰色の猫をつれて東京に戻ってきた。離れてみると、パリに対して並外れた思いを抱いていたことに気づいた……ともあれパリは淑女に似ている、というひとがいるが、淑やかな女なら、必ずいくつかの秘密をもっているものだ。たしかに私のみたパリには、この淑女の条件がそろっていたような気がしてならない。――<あとがきより>

われら猫の子
文芸(単行本)
『なにかわからないもの』に出会ったとき、そこに物語が生まれ、物語は文学に昇華する。
家族という空白、セクシュアリティーという闇、人と人との関係の中にある違和感、異物の核心を見つめながら描き出した11篇の物語。
濃密な空気感と色彩によって語られるイメージ、読む者を魅惑する幻想譚から、日常に潜む闇を見つめた作品まで、変幻自在であり続け、一作ごとに深化する星野文学。
ラテンアメリカ文学よりインスパイアされた初期作品から、日常性に視点をおいた新作まで、つねに変化し続ける星野智幸のエッセンスを凝縮した最高の短篇小説集。
<収録作>
紙女
チノ
トレド教団
われら猫の子
ペーパームーン
翻訳実況中継
夢を泳ぐ魚たち
砂の老人
雛
ててなし子クラブ
エア

均ちゃんの失踪
文芸(単行本)
均ちゃんがいなくなった 残されたのは3人の女
1人の男を愛した女たちの物語
「私はいったい均ちゃんの何?」
「均ちゃんのいなくなった理由はわかってる。女ができたんやわ」
「まあ、私には半分以上いない存在だったけど」
均ちゃんはイラストレーターで、ガールフレンドが何人かいて、ふらふら失踪する癖があって、ともかくろくでもない男。その均ちゃんが失踪中に空き巣が入った。そして、3人の女が関係者として呼ばれた。均ちゃんの行方は? 3人の女たちの恋の行方は?
『FUTON』『イトウの恋』の中島京子が描く連作短編集

ステーションの奥の奥
文芸(単行本)
ぼくは吸血鬼になりたい!
小学6年生の陽太は吸血鬼に憧れていること以外はごく普通の小学生。そんな陽太には一風変わった叔父がいる。名前は夜之介。陽太の家の屋根裏部屋に居候している物書きだ。そんな叔父と甥が、ある日テレビで「東京駅」が大改築されることを知り、夏休みの自由研究のテーマに選ぶことになる。取材のためさっそく「東京駅」に向かったふたりだったが、迷宮のような駅構内の霊安室で無残な死体を発見してしまう! さらに、その日の夜中、宿泊していた東京ステーション・ホテルの夜之介叔父の部屋で密室殺人事件が発生! しかも叔父の姿は消失していた。連続殺人事件なのだろうか? 夜之介叔父はいったい? 陽太は名探偵志望の級友留美花と、事件の謎を解くべく奔走する……!!

修羅場をくぐった広報マン
文芸(単行本)
筆者ほど「広報」を知り尽くした人を、私は知らない――(高杉 良)
雪印、松下電器……相次ぐ企業スキャンダル。
「その時」の対応が会社の生死を分かつ。
膨大な広報マンたちのインタビューから選りすぐった、実録的広報論。
あなたの会社には、ハートフルな「広報人」がいるか?
あなたは社長を諫められるか?
会社の危機、あなたは怯まず立ち向かえるか?