文芸(単行本)作品一覧

神々の闘争 折口信夫論
神々の闘争 折口信夫論
著:安藤 礼二
文芸(単行本)
折口学成立の起源と秘密に迫る本格的論考! 柳田國男と折口信夫の対立の根源を台湾の「蛮族調査報告」を初めて読み解きながら明らかにし折口学の世界的普遍性を論じる力作。「群像」新人文学賞優秀作収録。 折口学成立の起源と秘密に迫る本格的論考! 柳田國男と折口信夫の対立の根源を台湾の「蛮族調査報告」を初めて読み解きながら明らかにし折口学の世界的普遍性を論じる力作。「群像」新人文学賞優秀作収録。
頭が良くなる絵本の読み方
頭が良くなる絵本の読み方
著:西村 健
文芸(単行本)
この本を、こう読んであげよう! 年代別に厳選された絵本と、その実効ある読み方とは? 驚異の「あすか会」メソッドも初公開! 親が子供にしてあげられる一番のこと。「読み聞かせ」は愛育・知育・徳育の一挙三得。 膝に乗り、懐に抱かれて絵本を読んでもらえば子供は親に愛されていることを実感できます。美しいことば、素敵なことばが、知能を刺激します。そして自分の本を大切にすることが身につきます。それを実現するちょっとしたコツ、必要な情報がこの本にはつまっています。
転覆記
転覆記
著:小島 英記
文芸(単行本)
徳川幕府開闢から30余年。幕藩体制いまだ定まらぬ黎明期、天下大乱の兆しあり。 陰謀渦巻く騒乱を斬り拓く、無住心剣術・針ヶ谷夕雲。待ちに待った、本格剣豪時代小説。 新陰流を学び、独自の剣境を開いた兵法者・針ヶ谷夕雲。生涯において真剣勝負すること52度、1度も後れをとることがなかった。 剣の道に通じた著者だからこそ描けた、剣豪小説の到達点。
旅をする裸の眼
旅をする裸の眼
著:多和田 葉子
文芸(単行本)
「視力自身が裂け目なんです。だからまさにそこが見えないんです」 さまざまな<境>を越えて、わたしはあなたを見つめる。 社会主義国のベトナムから、東ベルリンへと向かう少女。ふとしたきっかけで、彼女は西ドイツ・ボーフムへと連れ去られてしまう。ボーフムから逃げ出した少女は、やがてパリへとたどり着く――。言語、国家、政治体制、さまざまな<境>を越え移動する少女は、行く先々で、カトリーヌ・ドヌーヴの映画と出会う。境界の向こう側に見えるものを生理的感覚で捉えた長編小説。
聖者の行進 伊集院大介のクリスマス
聖者の行進 伊集院大介のクリスマス
著:栗本 薫
文芸(単行本)
名探偵に届いた死の贈り物(クリスマス・プレゼント) かつて一世を風靡したゲイクラブで恐喝事件が続発。だが、小さなゆすりの裏に潜む悪意が伊集院大介を動かした。 樹(いつき)が20年ぶりに再会を果たした「巨大なドラッグクイーン」ジョーママは客がゆすられていることに悩んでいた。店自体も経営難に陥っている。トラブルの裏には重大な秘密があると直感した伊集院大介は、Xmasで賑わう六本木の街へ向かった。
十二月のひまわり
十二月のひまわり
著:白川 道
文芸(単行本)
捨てたはずの過去が、降りつもる。 練達の筆致が織りなす珠玉の作品集 老舗の温泉旅館の息子と、下働きの息子。複雑な感情を抱きあいながらも、ともに成長した2人の前に、ひとりの女が現れる。やがて訪れる破局。そして再会。 表題作「十二月のひまわり」他、全5編を収録。
日光例幣使道の殺人 はやぶさ新八御用旅
日光例幣使道の殺人 はやぶさ新八御用旅
著:平岩 弓枝
文芸(単行本)
ご存知、人気シリーズ「はやぶさ新八御用旅」第3弾! 新八郎、日光へ! この窮状を救ってほしい――鷹司家からの書状に、新八郎は「その人」の顔を思い浮かべた。異変が次々に起こる例幣使一行。警護の者たちの前にも、謎と危険が立ち現れる。 徳川初代将軍家康は元和2年(1616)4月17日、駿府城において75歳の生涯を終えた。その遺骸は久能山に埋葬されたが、朝廷は幕府の要請に応えて東照大権現の神号を下賜し、次いで正一位の神階宣下を行った。幕府は直ちに天海大僧正を中心として日光に浄地を求め、社殿を造営、久能山より日光山へ改葬、以来、朝廷においては随時、勅使を派遣して奉幣せしめていたが、正保3年(1646)、長年、絶えていた伊勢神宮への例幣使を復活させると共に、日光東照宮に対しても、毎年4月16日、勅使をもって奉幣することを定めた。そして、それは幕府が瓦解する慶応3年(1867)まで続いた。
雲、西南に流る
雲、西南に流る
著:平山 壽三郎
文芸(単行本)
駆けろ!切り拓け! フランス語を武器に、混迷の時代を走った若き元幕臣の幕末・明治。 「外国語を身につけたほうが先が開けるだろう」――兄の言葉に、八丁堀同心の三男、部屋住みの源三郎は、幕府伝習所の試験を受けた。猛勉強で学んだフランス語とフランスの歴史は、源三郎の若い心に強烈な刺激を与えた。が、一方で、そのフランス語のために源三郎は、伝習隊通訳官から始まって、横浜フランス商館や横須賀造船所での勤務、さらには箱館戦争、横浜居留地での潜伏生活へと否応なく突き進み、運命を変えていく……。
もう夫には恋はできない
もう夫には恋はできない
著:黒木 瞳
文芸(単行本)
女が恋をしたとき、恋に何を求めるのだろう 映画『東京タワー』で演じた女性に馳せた想いを書き下ろしたエッセイ。そして東京とパリで撮影された新しい女性のラブストーリー・フォト。恋する黒木瞳というべき魅惑の世界。 夫が嫌いな訳じゃない。むしろ、とても愛していると思う。この人がいなかったら生きていけないとさえ思っている。それなのに、それなのに、いつも、自分の左手の薬指だけは家に置いて、外に出る。(略)帰っていく家があるから、外気に触れなければならない。もっと世間を知るためにも、もっと夫以外の男を感じるためにも、外に出なければいけないと思う。――<本文より>
人間的自由の条件
人間的自由の条件
著:竹田 青嗣
文芸(単行本)
近代精神の本質とは何か? ヘーゲルの斬新かつ根源的読解を通して近代的<自由>の概念を再構成し、マルクスからポストモダンに至る現代思想のアポリア克服へ向けた可能性の原理を提示する画期的論考。 「近代」が解放し実現しようとした「自由」とは、人間の生にとってどのような条件だったのか。その本質は何なのか。そしてなぜこの動機は解きがたいアポリアにつきあたったのか。そして、このアポリアを克服する原理はあるのか。われわれはヘーゲルに、人間的「自由」の本質についての、最も徹底した哲学的考察をみることができる。――<本文より>
色いろ花骨牌
色いろ花骨牌
著:黒鉄 ヒロシ
文芸(単行本)
いまは亡き、懐かしい、魅力溢れる人々。麻雀を通じて知り合った芸術家たちを、心優しくえがいたエッセイ集。 吉行淳之介/阿佐田哲也/尾上辰之助/芦田伸介/園山俊二/柴田錬三郎/秋山庄太郎/近藤啓太郎
政・財 腐蝕の100年
政・財 腐蝕の100年
著:三好 徹
文芸(単行本)
政治家へ、官僚へ!明治維新と同じ腐敗をいつまで続けるのか 伊藤博文、大隈重信、山県有朋ら元勲たちの「裏の顔」を暴く! 西郷は(略)板垣退助に、「参議のなかには右手に商売、左手に政柄(せいへい)を執るやからがいる。これでは維新のために死んだものたちには申訳ない」と嘆いたという話が残っている――<本文より> 尾去沢銅山払い下げ汚職、北海道開拓使官有物払い下げ事件、シーメンス事件、台湾征討、西南戦争etc.近代化の過程での新たな利権に群がった元勲と政商の謀略。その真相が今、明らかにされた―――
車椅子のびすこ
車椅子のびすこ
著:渡辺 やよい
文芸(単行本)
愛しているからいつまでも一緒に 1人暮らしの私のもとに、子犬がやってきた!楽しい毎日は、やがて介護の修羅場に。思わず元気が湧いてくる感動エッセイ。 私には夢が3つあった。一つは、漫画家になること。二つめは、漫画家になったら独立して、ささやかでも自分の城を持つこと。三つめは、独立したら犬を飼うこと、である。――<本文より>
キョウコのキョウは恐怖の恐
キョウコのキョウは恐怖の恐
著:諸星 大二郎
文芸(単行本)
あの『暗黒神話』の諸星大二郎初の小説集! 日常に潜む『恐怖』を鮮やかに描く5篇。 「キョウコさんだっけ?」私は立ち止まって、女が近づいてくるのを待って声をかけた。「どういう字を書くの?」「どういう字だと思う?」女はいたずらっぽい笑いを浮かべた。「当ててみて」クイズか。キョウコなんて名前は山ほどある。キョウコに当てられる字も子の字以外は腐るほどあるはずだ。「京都の京かな?」「違うわ」「昨日今日の今日」「はずれ」「もったいぶらないで教えてほしいな」「恐怖の恐よ。恐子」「またまた!」冗談に決まっている。その証拠に女はからかうように笑っている。「本当よ。キョウコのキョウは恐怖の恐」相手の反応を楽しむかのように、私の目を覗き込む。その目に、ちょっと魅かれた。「そんなに恐い人なの?なら、窪川も大変だな」女は皮肉そうに片眉を上げた。「恐い思いをするのはあなたかもよ」――<本文より>
あの世この世の軍立ち
あの世この世の軍立ち
著:山本 音也
文芸(単行本)
リストラされた二人の侍 清張賞作家が満を持して放つ傑作時代小説 出世を望む源四郎、穏やかに暮らしたい伊織 東北の藩が消えて運命の対決へ 「おぬしこそ、源四郎。西国柳川にこもっておったのでは、ねのか」「言うな、伊織。手前どもは、そこの越前の首を求めて10年……最上一統を放り投げた大うつけを斬ることだけを夢に、生きて参った」――<本文より>
ほうかご探偵隊
ほうかご探偵隊
著:倉知 淳
文芸(単行本)
僕のクラスで連続消失事件が発生。僕は4番目の被害者に!といっても、なくなったのはもう授業でも使わないたて笛の一部。なぜこんなものが!?棟方くんの絵、ニワトリ、巨大な招き猫型募金箱、そしてたて笛が1日おきに姿を消すという奇妙な事件が5年3組にだけ起こっている。ニワトリなんか密室からの消失だ。この不可思議な事件を解決してみないかと江戸川乱歩好きの龍之介くんに誘われ、僕らは探偵活動を始めることにした。僕がちょっと気になっている女子も加わり事件を調べていくのだが……。そこにニワトリ惨殺目撃証言が!町内で起きた宝石泥棒との関連は?龍之介くんの名推理がすべてを明らかにする!!
藤壺
藤壺
訳:瀬戸内 寂聴
文芸(単行本)
源氏物語に秘められた<幻の1帖> 若き光源氏と永遠の恋人・藤壺との許されぬはじめての逢瀬を描く、待望の小説 「源氏物語」には題名のみ伝わって実体のない、幻の1帖があった――?若き光源氏が義母にして帝の妃・藤壺と初めて結ばれる禁断の1帖を、「源氏物語」現代語訳により大ブームを巻き起こした作家・瀬戸内寂聴の空想が小説化する、注目作。
幸福な食卓
幸福な食卓
著:瀬尾 まいこ
文芸(単行本)
大きなものをなくしても、まだあった、大切なもの。 とっても切なくて、ちょっとおかしくて、あったまる。 いま最注目の作家が放つ、心にふわりと響く長編小説! 父さんが自殺を失敗したときも、母さんが家を出たときも、朝は普通にやってきた。そして、その悲しい出来事のあとも……。 泣きたくなるのはなぜだろう?優しすぎるストーリー。 第26回吉川英治文学新人賞 受賞
猫にかまけて
猫にかまけて
著:町田 康
文芸(単行本)
写真と文章で綴る、猫たちとの暮らし どうでもいいようなことで悲しんだり怒ったりしているとき、彼女らはいつも洗練されたやりかたで、人生にはもっと重要なことがあることを教えてくれた。――<あとがきより>
千の風にいやされて
千の風にいやされて
著:佐保 美恵子,監:新井 満
文芸(単行本)
「読者ハガキを寄せてくれた1749名の皆さまへ。これは、私からの返信です」新井満 「あなたの分まで、生きたいと思います」 死別。その悲しみの底から再生した人たち。インタビューをもとに綴る、感動のルポルタージュ。 「鳥を見ればお父さんのことを考えるし、星を見たらお父さんだって思える。だからお父さんは死んでいないんだって思えるんです」 「彼女に代わり、できるだけ強く生きて子供や孫たちを見てやり、その成長の報告をしてやらねばならないという気持ちが出てきました」 「この詩集の1ページ目で、青い空と白い雲の間から主人が『もう泣くな』と言っているように思えました」 <本文より>