講談社現代新書作品一覧

中国の名句・名言
講談社現代新書
誰しも口にする、おなじみの名句。その意味をひもといてみると――使い慣れた「君子豹変」が、実は“立派になる”ことなど、思いがけない故事来歴をエピソード豊かに紹介し、名言に語り継がれた人間の知恵と抒情を味わう。
君子豹変――「君子豹変」は便利なことばです。――君、この間はこう言ったじゃないか。などと問いつめられたりしたときに、――「君子豹変」さ、アハハハハ。と笑ってごまかすことができます。……しかし考えてみると、君子とはりっぱな人をいうはずですから、こんな風に時と場合によって要領よく態度を変えるのが君子とはどうもおかしいのですが、おかしいはずなので、少ししらべてみると、もとの意味は決してそんなことではないことがわかります。――本書より
新版・魏志倭人伝
講談社現代新書
最新の研究成果を踏まえて古代の謎に挑む。日本古代史の謎を解く鍵=『魏志倭人伝』をどう読み解くか。邪馬台国の所在、卑弥呼の実像、倭人の社会と古代ヤマト政権をめぐる諸問題をあざやかに解明する力作

ユダヤ人
講談社現代新書
流亡の民・聖書の民・キリストを殺した民、ユダヤ人。紀元70年に国を失って以来、強固な民族性を保ってきた謎。ナチスの大量虐殺を頂点に、数々の迫害を受けてきた理由。マルクス、アインシュタインなど優秀な入物を輩出してきた秘密。ロスチャイルドに代表される大富豪がいる一方、極貧にあえぐ人々がいる。権力に取り入った物がいると思えば、革命家になる者もいる。毀誉褒貶のはげしいユダヤ人の謎を歴史をたどりながら解明する。
儀式殺人――儀式殺人とは、ユダヤ人はキリスト教徒の血を儀式用に使っているという非難である。すなわち、1人のキリスト教徒がいなくなるとする。すると、ユダヤ人が彼を誘拐し、拷問し、イエスをあざ笑って十字架にかけ、その後そのキリスト教徒の血を抜いて近所のユダヤ教徒にくばる。すると近所ではそれを過越の祝い(ペサハ)の種なしパン(マッツオート)の用意のために使う、というのである。一方、そのキリスト教徒は殉教したということで聖者になり、「罪を犯した」ユダヤ人たちは虐殺され、また財産も没収された。ユダヤ人に対するこのような根も葉もないでっち上げは13世紀末、とくにひんぱんに行なわれた。――本書より
オカルト
講談社現代新書
オカルトが人間精神史に果した意味を探る。グノーシス、ユダヤ神秘主義を淵源に、カバラ、黒魔術、占星術、錬金術、秘密結社と続くオカルティズム。〈非合理・反合理〉の中に込められた反逆の思考を解説。
韓国 ヴェンチャー・キャピタリズム
講談社現代新書
ベンチャー国家韓国の目をみはる躍進の秘密資源・技術ゼロから出発し、いま日本に追いつこうとする韓国。若い財閥のエネルギー、激しい設備投資、累積債務の影など、奇跡の韓国経済の野望と不安を分析する
ひたむきに生きる
講談社現代新書
つまづきを恐れずに生きる若い世代のために惑いや悩みの中で自分の生き方を模索しつづけた青春の日々。心励まされた多くの書物や人々との出会い。ひたむきに歩みつづけた自らの道程をふり返る人生論ノート
上級をめざす英会話
講談社現代新書
ネイティヴに通じる英語を自在に話すためにジャパニーズ・イングリッシュではお天気の話以上には進まない。真に通じる英語を知り、育て、実践の場でいかに応用していくかまでを懇切に説く、松本英語完結編

聖書は何を語っているか
講談社現代新書
「イスラエルの家の失われた羊以外の者にはつかわされていない」というイエスの言葉はユダヤ人のみに向けられたのだろうか。天国とはどんな場所か。パリサイ人とは何者か。羊飼いの貧しさとはどういう状態をいうのか。一見馴染みにくく思われる聖書の言葉は人間存在の根本を普遍性の光で満たしながら生の真理を解き明かしているのである。
自分の貧しさを知る人とは――私が日本に初めて来たのは、第二次大戦直後であつて、日本人は確かに貧しかった。だから思うに、彼らは天国に近かった。また多くの日本人が熱心にイエスの教えに耳傾け、喜んでそれを受け入れた。しかし残念ながら、経済界の繁栄とともに――特に東京オリンピック以来日本人の精神面は衰えたと私は恩う。日本はもはや貧しい国ではなく、アジアにおける――そして世界における――富める国の一つである。だから国民として、天国からは遠のいている。このように言うのは申し訳ないが、言わざるを得ない。――本書より
「豊かさ」のパラドックス
講談社現代新書
高度感性社会の隘路から自己表現の道を探る情報化、高度消費文化、対抗文化……いま社会はめまぐるしく変貌している。はたして柔らかい個人主義は可能か。自己実現から自己表現のプロセスを真摯に考える。

人体の不思議
講談社現代新書
30兆もの細胞がネットワークを形づくる人体は、もっとも身近なワンダーランド。脳の前進基地としての眼、舌をかんで死ぬ時代劇の嘘、美女は頭蓋骨も美しい――など、不思議にみちみちたミクロコスモスに潜入し、その謎を探る。
ボディ・ウォッチング――心臓が左に偏っていることを知っている人は多いが、そのために、左肺が右肺よりも大分小さくなっていることまでは、なかなか気がつかない。その結果は気管支にも影響し、右気管支は左気管支に比べると、太くて短く傾きも急なので異物が誤って気管に入った場合、右の方に入りやすいという知識になると、さらに怪しくなる。私たちが毎朝鏡のなかで覗きこんでいる毛髪にも、あまり知られていない面が少なくない。髪がウエーブしすぎて悩んでいる人もいれば、立ちすぎて困っている人もあるが、このような毛の外観はその断面の形と深い関係がある。つまり、横断画の形が扁平なものほどウエーブしやすく、円形に近いものほどまっすぐになるのである。――本書より

森田療法
講談社現代新書
他人の視線に怯える対人恐怖症。強迫観念や不安発作、不眠など、心身の不快や適応困難に悩む人は多い。こころに潜む不安や葛藤を“異物”として排除するのではなく、「あるがまま」に受け入れ、「目的本位」の行動をとることによって、すこやかな自己実現をめざす森田療法は、神経症からの解放のみならず、日常人のメンタル・ヘルスの実践法として有益なヒントを提供する。(講談社現代新書)
「あるがまま」を受け入れる――。
がんに冒された筆者が死の直前まで語り綴ることで生まれた
不朽のロングセラー。
90年前に日本で創始された心理療法の論理と実践法を
わかりやすく解説。
たとえば、苦手な上司と面接しなければならないとき、
自分の構想をよりよく披瀝しようと考える一方で、
あの上司は苦手だからなんとかその場を繕って
逃げていしまいたいという考えも浮かぶ。
誰にでもある「逃避欲求」を「あるがまま」にして、
「自己実現欲求」を止揚していこうとするところに、
西欧の精神療法とは異なった森田療法の特殊性がある。
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学校での人間関係、会社での問題の対処の仕方、
家族・社会とのかかわり、不安と劣等感、ノイローゼ、対人恐怖……。
本書は、現実的な生活のなかで起こってくる
さまざまな心理的事象に対処するために、
森田正馬が編みだした独自の理論と実践例をわかりやすく紹介し、
心の健康を保つためのヒントを提供、非常に役立つ内容となっている。
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【おもな内容】
はじめに――「森田療法」とは何か
1 森田療法の基礎理論
2 神経質(症)のメカニズム
3 神経質(症)の諸症状
4 神経質(症)の治し方
5 日常に生かす森田療法
おわりに――生と死を見つめて
トリックの心理学
講談社現代新書
魔術や奇術の根底にひそむトリックを解剖.人間の眼には摩訶不思議と思われる魔術や奇術にはかならずトリックがある.心理を中心とした企みや,習性,習慣を利用したトリックを図解をとおし種明しした快作
山を歩き・山を画く
講談社現代新書
山の醍醐味を自作のスケッチを介して伝える上高地・横尾の岩小舎と立山・内蔵助平の大空洞の謎を追い,月山に幻の野鳥を探す.山々が見せる多様な姿のスケッチを通して,山歩きの創造的楽しみ方を伝授する
「高感度人間」を解読する
講談社現代新書
高感度人間誕生の背景とその自我構造を分析自我内部を限りなく空洞化させながらメディアの森を軽やかに渉猟する若者たち.アルタミラ以来のはるかなメディア史の最先端に現われた超高感度現象を精緻に分析
不思議な建築
講談社現代新書
写真と文が伝える,建築の不思議な生命感.百年余りを経て未だ増殖を続けるサグラダ・ファミリア聖堂,太古の洞窟のぬくもりで人々を包むカサ・ミラ…ガウディの作品を核に,近代建築のもつ魅力を解読する
ヒッチコック
講談社現代新書
サスペンスの巨匠ヒッチコックを解き明かす原作以上におもしろく,何度くりかえして見ても飽きないヒッチ・タッチの技法の秘密は何か.ユーモア精神あふれる作家の内面にせまり,映画の真髄を解き明かす.
居住のソフトウェア
講談社現代新書
快適で豊かな住まいはどうすれば創れるか?柔軟な間仕切りや意外な収納の多用で,居間が書斎や寝室に早変わり.家具や採光の工夫で,1DKも多重空間に拡大.明るい家庭を築くための上手な住まい方発想法
カントリーライフ讃歌
講談社現代新書
田園に展開するニュ-・ライフ・スタイル!たった二人の工房からスタ-トを切り,今,北海道に拠点を築いたユニ-ク集団”アリス・ファ-ム”.その実践を通じて自然との共生や手づくり生活の魅力を語る.
動作
講談社現代新書
手や足の動きを通し人間行動の意味を探る.無意識のうちにヒトはさまざまな動作をおこす.喜怒哀楽の表情,千差万別のくせ,習性など動作にあらわれた人間行動を探り,この不思議な動物・ヒトを解剖する.
SFキイ・パーソン&キイ・ブック
講談社現代新書
世界の名作からSF興隆の苦闘史を物語る.世界初の専門誌創刊の苦心,相対性理論の影響からジャンルSFの開花,ハイテク時代への警告と,本格SFが歩んできた歴史を巨匠たちとその作品群を通して紹介.