講談社現代新書作品一覧
映像のトリック
講談社現代新書
報道写真・テレビ映像の”作られ方”を追う写真や映像が真実を伝えるとは限らない.プロパガンダとウソ写真,仕掛けとヤラセ,出所不明の写真 .映像ジャ-ナリズムが内抱する問題を具体例をあげて語る
ペーパーバック入門
講談社現代新書
ペ-パ-バックが誘うもう一つの読書の世界ペンギン,ポケット,デル,バンタム等,英米のペ-パ-バックの魅力を紹介し,初心者向けの読み方のコツから英語表現の楽しみ方まで,何を,どう読むかを語る.
都市を遊ぶ
講談社現代新書
変貌し,拡大する現代都市の魅惑を解剖する都市は一刻たりとも変化の歩みをとめない.時間をとりこみ,空間を拡張し,人々を魅惑のとりこにしていく.怪物のような都市の豊かさを気鋭の著者が歩き,考える
巨樹
講談社現代新書
古樹の圧倒的な迫力と神秘を写真と文が再現樹高30メ-トル,樹齢1000年を越すような巨木は森林王国日本にも少ない.その太古を知り永遠を見詰める巨躯の魅力を著者30年の執念のレンズと筆が捉える
あたたかい家族
講談社現代新書
人間の一次的な集団“家族”が蝕まれているイエ制度の崩壊,核家族化の進行に伴って,今まで見られなかったような家族の病理が広がりつつある.本書は家族の構造を考察し,ぬくもりを取り戻す道をさぐる.

超能力のトリック
講談社現代新書
あしたの地震を予告する、暗闇の降霊会で先祖の霊が話しだす……。テレパシー 透視能力 予知能力 念力など、現代科学も解明できない超常現象。この〈ふしぎのわざ〉が、単純なトリックで簡単に演出できる!霊媒トリック、幽霊のつくり方、予言トリックなど、そのタネと仕掛けをとくとご披露。超能力の舞台裏をあざやかに解剖する。
小麦粉の謎――ダベンポート兄弟の秘密のなかでも、とりわけ人びとの頭をなやませたのが、小麦粉の問題でした。縄抜けが不可能であることを証拠だてるために兄弟の使ったキメ手が、小麦粉という奇妙な小道具です。立ち合い人が兄弟の両手に小麦粉をにぎらせます。にぎった手を開かないかぎり、ロープを抜けでることができず、つぎの演技にかかれないだろう、とだれもが考えましたが、それでも楽器は鳴りだしたのです。フーディーニが後年、引退した兄のアイラにこの点をきくと、彼はにやりと笑っていいました。「私たちは何も処分などしなかったのだよ」フーディーニは自分の耳を疑いました。何も処分しない!兄弟は手のなかに粉をにぎりっぱなしにしていたのです。――本書より
ほんとうの生き方を求めて
講談社現代新書
「個」は「全体」の中でどう生きるべきか?庭のアリマキの生態や,国際会議の場での人間模様など身近な小事件の営みの中に,人間が他者と調和して統合的に生きる宗教的実存のあり方を,易しく説き明かす.

「らしさ」の心理学
講談社現代新書
男らしさ、女らしさ、あなたらしさ、課長らしさ、親らしさ、私らしさ──。世にあふれるさまざまな「らしさ」の反面、強くない父親や家事をしない母親、「女みたい」な男の子など、「らしく」ない人々が氾濫する。性差の心理を中心に、社会的役割によって異なる、アイデンティティのあり方を問う。個性を上手に発揮しながら、自分らしく生きる道を探る書。
ブレーン政治
講談社現代新書
強化されるブレ-ン政治の実態と仕組とは.“まるで大統領府のようだ”ブレ-ンたちによる意思決定システム=審議会・私的諮問機関が内閣の権力を強めている.議会政治の根幹を揺がす新しい政治形態を探る
辺境に生きる
講談社現代新書
辺境が育み,中央を触発し続ける強靱な精神立身出世装置としての「中央」に背を向け,極寒・荒野など厳しい自然の中に身を投じた留岡幸助ら9人の人々.土にまみれながら鍛えられた強靱な思想と人生を描く
「出会い」と「ふれあい」 花の香りの記録
講談社現代新書
「現実」の激流の中で,人はどう生きるか.海外青年協力隊の仕事,難民救済のための奉仕の体験を通して,「現実」という修羅場から逃げず,また埋没せずそこにもう一つの呼吸法を見出すための人生追求の書
気になるアメリカ雑誌
講談社現代新書
見て楽しく,読んで驚くアメリカ雑誌ガイドタイム,ニュ-ヨ-カ-,エスクァイア,GQ他20誌の誌面構成,インサイドスト-リ-,ちょっといい話などを紹介.雑誌を通してアメリカが見える楽しい一冊.

日本の経営組織
講談社現代新書
・「終身雇用」は、逃げ道をふさぐ“高圧釜”である。
・年功序列制は、競走をおこさせる能力主義である。
・組織が求める“できる人”とは、全天候型の“力量”の持主をさす。
・日本の組織は、生体型の組織である。
・企業の一員にとって、なぜ同僚の異動・昇進が最大の関心事なのか。
・若ものの出世意識の変化は、何をもたらすか。

チームワークの心理学
講談社現代新書
職場の中で、クラスの中で、またクラブの中で、1人の人間がいくつもの集団に属する機会の多い今日、チームワークの原理を知らずして、集団目標達成は困難である。「仲間」から「組織」まで、集団になじむためのソーシャル・スキルとはなにか。集団目標から逸脱しやすいP偏向、A偏向、C偏向のワンパターン人間をどう克服するか。属する集団との対決、さらには訣別する場合の条件とはなにか。人とチームを組み、チーム内で自己を発現させつつ、根本にアイネス(個)の思想を保持する方法を探る。
私心を去れ――チームワークとは自分の属する集団の目標達成のために、各自が黙々と自分の任務を遂行している状況のことである。仲間とけんかしてもよい。要は自分のなすべきことをきちんとすることである。それがチームワークである。たとえていえば、夫婦げんかが続いているときでも、1人は朝食を作り、他は外に稼ぎに出かけるのがチームワークである。人の和があり、なおかつチームワークがあればそれにこしたことはない。しかし、人の和があつても必ずしもチームワークがよいとは限らない。――本書より
白隠禅師
講談社現代新書
近世禅の祖・白隠禅師の生涯と業績をたどる地獄に目覚め,地獄を脱し,衆生のために地獄に下った――といわれる臨済宗中興の祖の求道の一生を,その平明で親しみ易い教えをひもときながら学ぶ,禅の書.
スクープ 国際報道の舞台裏
講談社現代新書
ニュ-スを追って駆けめぐる男たちの最前線世界を揺るがした大スク-プはいかにして生まれたか.マス・メディアの誕生と同時に始まった熾烈な取材合戦の舞台裏を描き,報道とジャ-ナリズムの現状を考える

現代思想のキイ・ワード
講談社現代新書
ジル・ドゥルーズの「リゾーム」と「逃走」の線。ミシェル・フーコーの「脱中心化」と呪われた思想家ジョルジユ・バタイユの「蕩尽」。アルチュセールのマルクス読解につづくジャック・デリダの「ディコンストラクション」。クラックとしてのキイ・ワードに足場を求め、現代思想が伝統的西欧哲学を乗り越える現場に迫る。
脱構築――デリダ風にいえば、プラトンからフッサールにいたる西欧形而上学の「現前」(自己の自己への現前という自己同一性)中心主義、つまりロゴス中心主義を突破して、非現前的で非ロゴス的な社会的・歴史的現実へと接近することである。この仕事を、デリダは「ディコンストラクション」(脱構築)とよぶ。説構築とは、単なる否定でも破壊でもなくて、形而上学の内部にとどまりつつ、形而上学の土台をずらしゆるがして、未曽有の現実へと接近することである。外面的批判なぞは問題ではない。――本書より

ことばを失った若者たち
講談社現代新書
一方通行、言いっぱなしの落書きや投書。アニメ・キャラクターに恋する女の子に、少女マンガに夢中の男の子。〈コトバ〉は宙に浮き、〈性〉の臭いは消えていく。「しょせん世の中なんて動かない。そこで楽しくやるしかない」圧倒的な現実肯定と無力感が若者をおおう。コミュニケーションの回路を失った彼らを通して日本社会の変容を分析する。
過剰コード化――コード化が進めば、ファッションでもコードの解読のためのハンドブックたる『ポパイ』、『ホットドック・プレス』や『JJ』が必要になるし、売れる本もハウツー物ということになる。あまりにも約束事が細分化されて、共通の「意味」が成立しにくいからこそ、キーワードや用語解説の書物や雑誌が氾濫することになるのだ。他人が知らないことを知っている、他人が持っていないものを持っているという「差異化」こそ消費社会のイデオロギーだと論じたボードリヤールの著作が翻訳されれば、「差異化」「差別化」は、企業社会の商品開発のコンセプトと化してしまう。すべてが商品(モノ)化されてしまうのである。――本書より

大阪弁おもしろ草子
講談社現代新書
〈大阪弁〉には、よういわんわ(私ではなし能わぬことである)、けったくそ悪い(縁起でもない、いまいましい)、ちちくる(男女がしのびあって情を交わす)、タンノする(もう十分、飽きるほど堪能した)、いてこます(やっつける)、あきまへん、おおきに……等々、上方文化の伝統と風土がはぐくんだ独特の表現と言い回しが、いまなお根づよく残っている。庶民の暮らしや風俗へのこまやかな観察をもとに大阪弁のおかしさ、楽しさ、せつなさのあれこれを自在闊達の筆さばきで生き生きと描き出す快著。
「けったくそ悪い」――これは古語の「けたいが悪い」、卦体(けたい)、すなわち気持、気色、などから来ているらしいが、「けったくそ悪い」は縁起でもない、いまいましいという意味になる。ライバルに恋人を奪われ、その結婚式の招待状が来たりすると、「けったくそ悪い」である。ふつうの不愉快ではない。腹が癒(い)えぬ、どうしてくれよう、という意味もこめられ、そのいまいましさを晴らすすべも、さし当って思いつかない、という悶々の状態。ここはやっぱり「クソ」が入ってもよい、いや入らなくてはこの悶々のやるせなさが表現できません。「けったくそ悪い!」とひとりごつと、少しは胸の憂いの雲も晴れようというもの。――本書より
野性との対話
講談社現代新書
野性児ニコルがくり広げる《自然》との対話信州黒姫高原に居を構えて,四季折り折りの自然の移ろいの中で暮す日々.山に野ウサギを追い,海に鯨を追う冒険.山の幸・海の幸と共に生きて人間の幸福を考える