講談社現代新書作品一覧

CIA
CIA
著:斉藤 彰,装丁:杉浦 康平,装丁:谷村 彰彦
講談社現代新書
ニカラグア政府転覆のマニュアル「CIA手引書」が暴露された。「グリーン・ベレー」以来のダーティーな体質ばかりがイメージされる。だが、現実のCIAは、職員1万6千余、予算7億5千万ドル、海外で雇われるスパイ、隠し資金を加えれば、この数倍の規模に達する巨大官僚組織なのである。スパイ衛星をはじめ、偵察機、通信傍受により集められた膨大なナマ情報を整理・分析し、いかに完成品に仕立てあげるかが問われるようになってきた。本書は、海外支局員の報告書作成、山積みになったマル秘文書など日常の姿を描きながら、近代的インテリジェンスへと脱皮をはかるCIAの実像を明らかにする。 本部へのレポート――本部への通信は大別して、「作戦報告」と「情勢報告」の2つがある。刻々と動く現地の情勢をレポートするのが「情勢報告」だ。「情勢報告」は、新聞一面をにぎわすような政変や大事件がない場合でも、最低週1回は作成するのが普通だ。ある工作員経験者によると、とり立てて何も報告することがないまま、週末が近づいてくると、ソワソワ落ち着いていられなくなることもあるという。かといって、何も報告しないと、本部での自分の評価が落ちる。この経験者は「上司にもよるが、質より量が重く見られることがあり、げんに、自分の仲間で、いい加減なレポートを何本も送って出世したヤツもいる」と嘆いていた。――本書より
対話のレトリック
対話のレトリック
著:向坂 寛,装丁:杉浦 康平,装丁:鈴木 一誌
講談社現代新書
武器としてのコトバをいかに使いこなすか.筋道だった話の進め方,説得力ある表現法,論争のテクニック,さらには詭弁や嘘の見抜き方まで,古典ギリシアの論理学に学びつつ,それを現代に生かすノウハウ.
稟議と根回し
稟議と根回し
著:山田 雄一,装丁:杉浦 康平,装丁:谷村 彰彦,装画:久里 洋二
講談社現代新書
日本の組織風土 入社して数年、ようやく仕事に慣れたのに、自分の企画が通らないのはなぜか?一所懸命の努力が評価されないのはなぜか?本書では、若手社員の創意でもトップ・マネジメントにまで巧みに反映させる稟議制度、相手の立場に立って考える気ばたらきから生まれ全員の合意を生み出す根回し──など、海外にも知られた独特の組織風土と、企業内部にはたらく論理を豊富な実例によって解明し、若いビジネスマンが、会社の中で伸びやかに自分を実現していくための指針を提示する。
全学連と全共闘
全学連と全共闘
著:高木 正幸,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一,装画:下田 一貫
講談社現代新書
戦後史を揺るがした学生運動の流れをたどる全学連から全共闘へ,戦後の歴史の重要な節目にあって学生たちが掲げた平和と民主主義,社会改革,大学解体などの理念と運動の実態を,史実とエピソ-ドで綴る.
国会議員
国会議員
著:江田 五月,装丁:杉浦 康平,装丁:鈴木 一誌,装画:渡辺 富士雄
講談社現代新書
議員の生活と活動から政治のしくみを知る.資金作りと収支,選挙運動のウラ側,他党派との付合いを含む国会内外のかけひき.個人データを開陳しつつ不透明な国会議員の実像を明らかにし,あり方を考える.
バランス感覚
バランス感覚
著:太田 次郎,装丁:杉浦 康平,装丁:谷村 彰彦,装画:藤井 啓誌
講談社現代新書
心身から人間関係までバランスを磨くためにバランスが悪い,バランス感覚がないという言葉をよく使う.ではいったいバランスとは何だろうか.物理的な側面から,人間相互の関係まで,その意味と効用を考察
失敗から何を学ぶか ―私の新入社員時代
失敗から何を学ぶか ―私の新入社員時代
編:現代新書編集部,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一
講談社現代新書
ビジネス社会の先達が披瀝する体験と教訓.不慣れな仕事に失敗したり,職場環境や人間関係に戸惑い,試行錯誤を重ねる新入社員時代.この不安と緊張の時期をどう乗り切るか.各界著名人によるアンソロジー
ワープロ書斎術
ワープロ書斎術
著:西尾 忠久,装丁:杉浦 康平,装丁:谷村 彰彦
講談社現代新書
書斎をワープロが豊かな情報生産基地にする最近急速に普及しつつあるワープロを,情報生産・加工ツールとして中核に据え,部屋の改造と関連文具の効率的利用により,スピーディで多産な書斎革命をめざす.
生き方のコモンセンス
生き方のコモンセンス
著:P・ミルワ-ド,訳:別宮 貞徳,装丁:杉浦 康平,装丁:鈴木 一誌
講談社現代新書
のびやかな心すこやかな体のための40カ条薬のむべからず,金持になるべからず,テレビを見るべからず,時々息を止めるべし,子供時代を思い出すべし,苦しい時には神を頼むべし,神の国を求めるべし….
データベースを使いこなす
データベースを使いこなす
著:高田 正純,装丁:杉浦 康平,装丁:鈴木 一誌
講談社現代新書
ハイテク時代の<新>情報収集マニュアル.誰でも世界の情報を新聞より早く得,電子会議や電子メールに参加できる.オンライン・データベースが開く新しい情報の世界の楽しさをガイド.必須英語100語付
消費の記号論
消費の記号論
著:星野 克美,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一,装画:下田 一貫
講談社現代新書
暖衣飽食時代の消費生活の神話に迫る意欲作流行現象を作り出さないとモノが売れないのはなぜか.消費人類学の立場から,ヒット商品や広告の裏にひそむハレとケ,常識と非常識,夢と現実の逆転現象を解明.
セルフ・クライシス
セルフ・クライシス
著:石田 春夫,装丁:杉浦 康平,装丁:谷村 彰彦
講談社現代新書
文明の“檻”の中で自己を回復する道を探る科学技術の“見破る眼”は自己内部にまで侵入しつつある.自己変容をもたらす文明の深層病理を見つめつつ内なる自然と自由な「われ」を取りもどす方法を考察する
「ひらめき」の開発
「ひらめき」の開発
著:千葉 康則,装丁:杉浦 康平,装丁:鈴木 一誌,装画:渡辺 富士雄
講談社現代新書
創造的「ひらめき」を生むには何が必要か?脳のしくみと働きを,幅広い人間活動のなかにとらえ,科学の要素主義・分析主義からは生まれない「ひらめき」の不思議をさぐる.創造性開発のためのヒントを提供
「三国志」の知恵
「三国志」の知恵
著:狩野 直禎,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一
講談社現代新書
“桃園の誓い”を結び、天下統一を志した英傑劉備と関羽・張飛の両猛将。“三顧の礼”にこたえ、“天下三分の計”を説いた軍師諸葛孔明。乱世の姦雄と恐れられた曹操、風雲児孫権。“赤壁”や”五丈原”での激突と争乱………………。 『三国志演義』は、史実をもとに描かれた、壮大なスケールをもつ男たちのドラマである。本書は、多彩な登場人物によってくり広げられる友情と裏切り、知謀と奸計、勇気と決断など、数々のエピソードや名場面をとりあげ、乱世を生きぬいたヒーローたちの知恵に学ぶ人間探究の書。 現代に生きる「三国志」――「三顧の礼」「脾肉(ひにく)の嘆をかこつ」「泣いて馬謖を斬る」「死せる孔明、生ける仲達を走らす」……。私たちが日常なにげなく口にする言葉の中に、「三国志」に由来するものが多い。それだけ「三国志」は、私たちの身近にあるということができよう。しかし、私たちはこれらの言葉の裏には、人々のはげしい愛憎と葛籐があつたことを知らねばならない。また、この時代の中国は、400年間つづいた漢王朝が倒れようとしており、人々はいつその下敷になるかも知れぬという恐れを抱いていた。それだけに人々は、漢にかわる新しい秩序を建てるべく奔走し、その道をさぐりつづけたのである。こうした時代の大転換期が生んだ壮大な入間ドラマが「三国志」の世界である。――本書より
憲法を読む
憲法を読む
著:中川 剛,装丁:杉浦 康平,装丁:鈴木 一誌
講談社現代新書
日本国憲法の論争点・問題点を読みなおす.新憲法の成り立ち,戦争放棄宣言の考え方,基本的人権と国家像の関係など個々の条文を仔細に検討しながら,不毛な改憲・護憲論をこえた新しい憲法論を試みる.
バイオエシックス
バイオエシックス
著:米本 昌平,装丁:杉浦 康平,装丁:谷村 彰彦
講談社現代新書
遺伝子操作によるインターフェロンやインシュリンの製造、人工授精や細胞融合による家畜や穀類の改良、不妊に悩む夫婦に福音をもたらした体外受精技術バイオテクノロジーは、バラ色の未来を与えてくれるかに見えた。しかし、実験の安全性は大丈夫か、ナチスを想起させる。クローンにつながるのでは、との不安をはじめ、不必要な遺伝的操作介入を受けずに生まれてくる権利=DNA不可侵の権利までも叫ばれるようになった。本書は、生物医療や生物技術がどのように進展し、どのような問題を抱えているかを説きつつ、われわれの社会が最も心安まる形での受容の道をさぐる。
昭和万葉集秀歌[三]
昭和万葉集秀歌[三]
著:上田 三四二,装丁:杉浦 康平,装丁:谷村 彰彦
講談社現代新書
花鳥風月を現代の視点でとらえた昭和の秀歌日本を特徴づける四季のめぐり.庶民は春夏秋冬とともに笑い,泣き,よろこび,思索してきた.昭和万葉集全二十巻のなかから,四季・自然にかんする秀歌を厳選.
「問題」としての人生
「問題」としての人生
著:小田 実,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一
講談社現代新書
閉塞状況に風穴をあける市民・小田実の提言予備校教師二十年の経験を通して若者たちの変貌を”定点観測”してきた著者が,みずからの戦後体験と文学的冒険を重ね合わせて,若い世代に贈るユニ-ク人生論.
マヤ文明の謎
マヤ文明の謎
著:青木 晴夫,装丁:杉浦 康平,装丁:鈴木 一誌
講談社現代新書
熱帯の密林が生んだ石の文明マヤ。なぜ望遠鏡も使わずに精密な天体観測が可能だったのか?なぜ大ジャングル内の都市は自在な交通を確保できたのか?なぜ魁偉な建築、華やかな学芸を誇った文明が音もなく滅びていったのか?今から千数百年の昔、複雑な文字体系とゼロを含む計算法を発明し、現代にも通用する太陽暦と洗練された美術を生んだ密林の文明の謎に、最新の知見を駆使して決定的に迫る。 古代アメリカの三大文明――ヨーロッパ人が来る前のアメリカには、いくつかの文明があった。そのうち特に有名なのはマヤ、アステカ、インカのいわゆる三大文明であるが、しかし実際は、その性格にも年代にもそれぞれ違いがある。マヤは、同系の言語を話す「王国」の集団で、一人の王がマヤ圏全体を統治していたのではない。諸王の間には血縁関係のあったこともあり、外部から入った貴族と在来の王族との二朝対立があったこともある。年代も古く、1977年のベリーズのクエヨ発掘以来、その起源は紀元前2000年にさかのぼると考えられている。――本書より
「論語」を読む
「論語」を読む
著:加地 伸行,装丁:杉浦 康平,装丁:鈴木 一誌
講談社現代新書
【国家】縮小財政による民力養成を目指した減税論を展開し、新しい法優先の風潮の摘発者として、〈まごころ〉共同体を理想とする。【家族】不幸な生いたち、妻との離婚などの経験から、父母への孝行をつねに第一に説き続ける。【教育】技術の伝達だけでない人間形成を実践。【生活】「徳とは得(富貴)なり」と割り切った、現実主義者。諸国を放浪し、さまざまな挫折を繰り返しながら、心の修養を積み、〈聖人〉と呼ばれるに至る軌跡――。2000年来読み継がれてきた〈ほんね人〉の肉声に、今に通じる、人間の普遍性を抉り出す。 農民の父と巫女の母と――孔子は家庭的に恵まれなかった。その出生においてすでに不幸であった。孔子の母は、孔子の父と「野合して孔子を生む」と言われている。「野合」ということばの語源である。今日、「野合」といえば、原則もなく、プライドもなく、見識もなく、ただ利益だけで結びつく関係を指す感じであるが、もともとは、「野」というべき「合」のことを意味する。その「野」とは何かということについて、いろいろな解釈があるが、結局は、人々に認められない結びつきによる「合」ということである。よほどの事情があったと言える。――本書より

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