講談社文庫作品一覧

新装版 日本歴史を点検する
講談社文庫
淡白で楽天的な気質が日本人の原動力か?
青年を愛した長州、薩摩急旋回の因など、維新へ向けての諸藩の動静。勝海舟、西郷隆盛、島津斉彬、吉田松陰、大久保利通など傑物たちの人物と思想。幕府の善政、尊王攘夷と危機意識、日本人の潜在秩序、維新の二つの功績、封建の土壌の功罪等々――歴史文学の巨匠二人が博識を駆使して“日本人とは何か”を考察した快著。

つぐない どぶ板文吾義侠伝
講談社文庫
何だって、こんなに悲しいんだ! 文吾は真夜中、あるものを人知れず始末した……。なじみの大黒屋の口利きの仕事だが、頼んだ男、末広河岸の松代屋主人が、どうも気になって探り始める。儲け話になりそうな匂いがした。ちょいと悪だが、情に厚い浅草八軒町どぶ板文吾が、江戸の町で出会う、人と人の縁に心を打たれる。書下ろし時代小説。
何だって、こんなに悲しいんだ!
文吾は真夜中、あるものを人知れず始末した……。なじみの大黒屋の口利きの仕事だが、頼んだ男、末広河岸の松代屋主人が、どうも気になって探り始める。儲け話になりそうな匂いがした。ちょいと悪だが、情に厚い浅草八軒町どぶ板文吾が、江戸の町で出会う、人と人の縁に心を打たれる。書下ろし時代小説。

八丁堀日和 臨時廻り同心日下伊兵衛
講談社文庫
同心退隠を決めた日に初めて振るう渾身の剣!
死期の迫った女の最期を看取る。そう覚悟した伊兵衛は、おさわをそこまで大切に思っていた我が身に驚く。診療所の子供と3人で神田川へ笹流しにいく途中で伊兵衛は、おさわのことで苦しめてきた妻萩乃と鉢合わせてしまう。息子新一郎も定廻りに昇進し、残りわずかの日々を同心伊兵衛は!?〈文庫書下ろし〉

男運を上げる 15歳ヨリウエ男 悩める女の厄落とし
講談社文庫
えっ、隣のオジサマが悩めるあなたを救う?
私、女としても悪くはないし、過去に付き合ってきた人もいる。でも“運命の男性”に出会えないのはなぜ? ――そんな「もてないスパイラル」に陥る女性を救うのは、実は15歳以上年上の「ヨリウエ男」なのだ。男運をつかんだ実例ルポルタージュ。説得力ある開運術で、いざ、厄落とし!〈文庫書下ろし〉

完全版 年金大崩壊
講談社文庫
失われた年金財源は9兆円超、紛失した年金記録は5000万件……私たちの老後を支えてくれるはずの年金制度は、なぜかくも破綻したのか。年金問題を世に知らしめた2004年講談社ノンフィクション賞受賞作に、大幅改訂&加筆した完全版。本書は2003年9月刊行された『年金大崩壊』及び2004年4月に刊行された『年金の悲劇 老後の安心はなぜ消えたか』を大幅に加筆・改編したものです。(講談社文庫)

月夜の始末 武者とゆく(四)
講談社文庫
市井の刺客・桜井俊吾に平穏な日々は許されぬ
奉行所の追捕を嘲笑うように、黒地蔵の甚五郎一味が商家を荒らす。賊に取締方の動きが筒抜けなのを察知した与力中村八郎左衛門は、市井の剣客・桜井俊吾に秘かな探索を頼んだ。相棒は謎の浪人弥次兵衛。賊に内通した裏切り役人の事情を聞いた俊吾らは、人斬り友蔵という手練れを追うが?〈文庫書下ろし〉

てのひらの迷路
講談社文庫
20代の頃の恋愛、作家デビュー、そして母との別れ……。川端康成の『掌の小説』に触発された著者が「ささやくように」書きつづった、美しく、ちいさな24の物語。私小説のような味わいを持つ掌篇のストーリーと切れを楽しみながら、人気作家の素顔を垣間見ることができる、あなたのための特別な1冊。(講談社文庫)
ふたりきりで、おしゃべりするように書きました。
著者初の掌篇集
石田衣良が贈るあなたのための特別な1冊
20代の頃の恋愛、作家デビュー、そして母との別れ……。川端康成の『掌の小説』に触発された著者が「ささやくように」書きつづった、美しく、ちいさな24の物語。私小説のような味わいを持つ掌篇のストーリーと切れを楽しみながら、人気作家の素顔を垣間見ることができる、あなたのための特別な1冊。

頭取無惨
講談社文庫
会社で戦え、社会で生きろ。6人の銀行員、それぞれのレジスタンス。大手銀行広報部長、南雲龍一、45歳。「この人について行こう」そう、彼が心に誓った頭取をあまりにも急すぎる死が襲った。しかもそれは銀行の経営破綻が決定した夜のことだった――。銀行のため、頭取のため、何が最良の選択か。組織で抗い、金融業界に生きる、6人の銀行員たちが選んだ、それぞれの道とは。(講談社文庫)
会社で戦え、社会で生きろ
6人の銀行員、それぞれのレジスタンス
大手銀行広報部長、南雲龍一、45歳。「この人について行こう」そう、彼が心に誓った頭取をあまりにも急すぎる死が襲った。しかもそれは銀行の経営破綻が決定した夜のことだった――。銀行のため、頭取のため、何が最良の選択か。組織で抗い、金融業界に生きる、6人の銀行員たちが選んだ、それぞれの道とは。
これは「銀行小説」などという枠組みに収まらない人情小説なのである。――<玄侑宗久(解説より)>

虹の刺客(下) 小説・伊達騒動
講談社文庫
主家の存亡、すべては一人の刺客に託された。藩政を壟断する兵部の非道を伊達安芸は幕府に訴え出る。兵部と酒井忠清の伊達家分割の密約念書を入手したのは原田甲斐。思わぬ窮地に忠清は、自邸に誘き寄せた伊達家家臣団皆殺しを謀る。一度は武士を捨てた絵師虎之助は主家の命運を担い、再び剣を取った。権力への妄執と悽愴なる士道を描ききった歴史巨編。※本書は1999年11月に朝日文庫より刊行されたものです。(講談社文庫)
主家の存亡、すべては一人の刺客に託された
藩政を壟断する兵部の非道を伊達安芸は幕府に訴え出る。兵部と酒井忠清の伊達家分割の密約念書を入手したのは原田甲斐。思わぬ窮地に忠清は、自邸に誘き寄せた伊達家家臣団皆殺しを謀る。一度は武士を捨てた絵師虎之助は主家の命運を担い、再び剣を取った。権力への妄執と悽愴なる士道を描ききった歴史巨編!
※本書は1999年11月に朝日文庫より刊行されたものです。

虹の刺客(上) 小説・伊達騒動
講談社文庫
若き藩主を巡る策謀。権勢の行方はいずこに。仙台藩六十二万石。伊達政宗を超える大器と期待された3代藩主綱宗は、幕閣大老酒井忠清と共謀した有力家臣伊達兵部に陥れられ、二十歳にして隠居の身となった。幼い亀千代を擁立し、大藩を壟断する兵部。伊達家の重臣原田甲斐は、密かに起死回生を図っていたが!?史上有名な伊達騒動の真実に迫る圧巻! ※本書は1999年11月に朝日文庫より刊行されたものです。(講談社文庫)
若き藩主を巡る策謀。権勢の行方はいずこに。仙台藩六十二万石。伊達政宗を超える大器と期待された3代藩主綱宗は、幕閣大老酒井忠清と共謀した有力家臣伊達兵部に陥れられ、二十歳にして隠居の身となった。幼い亀千代を擁立し、大藩を壟断する兵部。伊達家の重臣原田甲斐は、密かに起死回生を図っていたが!?史上有名な伊達騒動の真実に迫る圧巻! ※本書は1999年11月に朝日文庫より刊行されたものです。

歌舞伎町と死闘した男 続・新宿歌舞伎町交番
講談社文庫
ヤクザも恐れる中国人が支配する街。警察官は今!?
歌舞伎町は変わった。浄化作戦によってヘルスやエステはほぼ全滅し、歌舞伎町の「下半身」はホテルの密室に移動。暴力団は手を引き、中国人が街を牛耳るようになった。一方、かつて歌舞伎町交番で活躍した面々は、今、現場を愛するがゆえに、昇進との狭間で悩む。警察官を描く渾身のルポ!〈文庫書下ろし〉

我、拗ね者として生涯を閉ず(下)
講談社文庫
敗戦、引き揚げ、GHQ支配に戦後民主主義教育現場……そして社会部のエースへ。戦後の激動の日本を生き抜いた作家が何よりも大切にしていたのは、「世俗的な成功」よりも「内なる言論の自由」を守り切ることだった。「人が人として誇り高く生きること」を希求し続ける、渾身の自伝的ノンフィクション。(講談社文庫)
最後の連載をまとめた、魂の自伝的ノンフィクション。
今、私たちはここに書かれているメッセージをどう受け止めるのか。「欲を持つな、由緒正しい貧乏人たれ――」
敗戦、引き揚げ、GHQ支配に戦後民主主義教育現場……そして社会部のエースへ。戦後の激動の日本を生き抜いた作家が何よりも大切にしていたのは、「世俗的な成功」よりも「内なる言論の自由」を守り切ることだった。「人が人として誇り高く生きること」を希求し続ける、渾身の自伝的ノンフィクション。
「人が人として誇り高く生きること」この言葉にあなたは答えを出せますか?

我、拗ね者として生涯を閉ず(上)
講談社文庫
私は社会部記者であり続けることに、誇りを持っている――。常に人の「善意と無限の可能性」を信じ続けた、ノンフィクション作家、本田靖春。必要なのは、権威でも権力でもない。「由緒正しい貧乏人」として、ただ一人の記者として、生きること。「豊かさ」にあふれた日本人に、欠けているものとは何なのか。(講談社文庫)
「これを書き終えるまで、死なない、死ねない――」
2004年12月、この世を去った孤高のジャーナリスト、本田靖春。最終回を残し、絶筆となった渾身のノンフィクション!
私は社会部記者であり続けることに、誇りを持っている――。常に人の「善意と無限の可能性」を信じ続けた、ノンフィクション作家、本田靖春。必要なのは、権威でも権力でもない。「由緒正しい貧乏人」として、ただ一人の記者として、生きること。「豊かさ」にあふれた日本人に、欠けているものとは何なのか。
「記者」とは、「正義」とは――読む者に常に問いかけてくる

芸術家の奇館
講談社文庫
D.ハンドラー最新作
偏屈な現代芸術家と謎の爆殺事件!
映画批評家バーガーと女性警官ミトリーは殺人犯に辿り着けるのか?
NY近郊に住む映画批評家のミッチ・バーガー。彼はピンク色の奇抜な家に住む高名な現代芸術家と知り合い、交遊を深めていた。ある朝、静かなこの村で爆殺事件が発生。ミッチは女性警官ミトリーと捜査に乗り出すが、村の開発を巡り疑わしい住人が次々と現れて……。MWA賞作家による人気シリーズ第2弾。

犯人たちの部屋 ミステリー傑作選
講談社文庫
不思議な扉が開く鍵は、ここにある
リフォーム屋の仕事に失敗、借金を抱え、妻子と離れてワゴン車で寝泊まりする日々を過ごす出村秀行。ある朝にかかってきた一本の電話が彼に「ある一線」を越えさせた――「ラストドロー」(石田衣良)。有栖川有栖「蕩尽に関する一考察」、井上夢人「招霊」、ミステリアスな謎がつまった最高のアンソロジー。
「ラストドロー」――石田衣良
「蕩尽に関する一考察」――有栖川有栖
「招霊(「妹のいた部屋」改題)――井上夢人
「盗まれた手紙」――法月綸太郎
「瑠璃の契り」――北森鴻
「死者恋」――朱川湊人
「絵の中で溺れた男」――柄刀一
「走る目覚まし時計の問題」―松尾由美
「神国崩壊」――獅子宮敏彦
「Y駅発深夜バス」――青木知己
解説――大矢博子

遠野・京都 橋姫鬼女伝説の旅殺人事件 赤かぶ検事シリーズ
講談社文庫
殺人事件の裏に潜む 赤いてるてる坊主の謎
宇治橋で殺人事件が起きた。被害者の横で倒れていた行天珍男子(ぎようてんうずまろ)巡査部長に嫌疑がかけられ、彼は被告として法廷に立つことになる。赤かぶ検事・柊茂は、行天夫妻と親しいこともあって、事件に関与することができない。行天を事件に巻き込んだ3人の女性たちの正体は?そして「赤いてるてる坊主」の謎とは?

φは壊れたね
講談社文庫
もしもこれまでの人生、1冊の森博嗣も読んでいなかったら。――<西尾維新(解説より)>
その死体は、Yの字に吊られていた。背中に作りものの翼をつけて。部屋は密室状態。さらに死体発見の一部始終が、ビデオで録画されていた。タイトルは「Φ(ファイ)は壊れたね」。これは挑戦なのか?N大のスーパ大学院生、西之園萌絵が、山吹ら学生たちと、事件解明に挑む。Gシリーズ、待望の文庫版スタート!

魔術王事件(下)
講談社文庫
貴美子の恋人・竜岡に銃殺されたはずのメフィストが生きていた!? 誘拐された伸一少年のバラバラ死体が届き、当主らが見守る邸内で〈白い牙〉は盗まれる。榎本武揚ら旧幕臣が隠した埋蔵金をめぐる因縁と宝生家の忌まわしき過去が封印を解かれるとき、名探偵・二階堂蘭子が不死身のメフィストを追い詰める! (講談社文庫)
名探偵・二階堂蘭子が、メフィストの、仮面を剥ぐ!
宝生家の呪われた過去が明らかに!
貴美子の恋人・竜岡に銃殺されたはずのメフィストが生きていた!? 誘拐された伸一少年のバラバラ死体が届き、当主らが見守る邸内で〈白い牙〉は盗まれる。榎本武揚ら旧幕臣が隠した埋蔵金をめぐる因縁と宝生家の忌まわしき過去が封印を解かれるとき、名探偵・二階堂蘭子が不死身のメフィストを追い詰める!

魔術王事件(上)
講談社文庫
二階堂蘭子シリーズ傑作巨編! 函館の実家に伝わる3つの家宝のうち<炎の眼>を持ち出した銀座のホステス・ナオミ(=宝生奈々子)を大胆なトリックで殺害した殺人鬼「魔術王」メフィストは、残る<白い牙><黒の心>を狙って宝生家の縁者を襲う。奇術道具の回転ノコギリが芝原悦夫の婚約者を切り刻み、宝生貴美子は連れ去られる――。(講談社文庫)

空の境界(上)
講談社文庫
新伝綺 歴史的傑作――!
2年間の昏睡(こんすい)から目覚めた両儀式(りょうぎしき)が記憶喪失と引き換えに手に入れた、あらゆるモノの死を視(み)ることのできる“直死の魔眼”。式のナイフに映る日常の世界は、非日常の世界と溶け合って存在している……! もはや伝説となった同人小説から出発し、“新伝綺”ムーブメントを打ち立てた歴史的傑作――。解説・綾辻行人