講談社文庫作品一覧

逸脱者(上)
講談社文庫
女は男に賭けた、男は命を懸けた。
暗殺者とボディーガード。プロの誇りと意地が火花を散らす!
世界的に著名な要人を窮地から救ったことで、一躍全米中の注目を集めたアティカスは、再び同じ要人の警護を依頼される。危険人物と思しきストーカーが浮かび上がり、すぐさま調査に乗り出す。すると、プロの暗殺者がアメリカで活動をはじめたとの情報が入る。暗殺者の狙いは警護対象者か、それとも――?
暗殺者の素顔のなんとドラマチックなことか。
上巻から下巻へ、思いも寄らない展開に読者はページを繰るのが止まらなくなるに違いないが、読み終えた後もアティカスら3人の行く末を案じて長らくページを閉じることが出来なかった。――<本書下巻「解説」より>

アンをめぐる人々
講談社文庫
始まる、あなたの物語。平穏な日々にもドラマがあるーー『アンの友だち』に続いて、アボンリーのユニークな村人たちのエピソードが、しゃれた筆致で綴られる。夫婦に、親子に、姉妹に、恋に恵まれずに晩年を迎えた人々に……。頑なな人たちにつぎつぎ起こる15の愛の奇跡。愛の神は、だれをも謙虚で素直にさせる。好評、講談社だけの完訳版「赤毛のアン」シリーズ、全10巻、ついに完結。

殺意の造型
講談社文庫
理容椅子が転倒した弾みで、客の頸動脈を切ってしまったヘアデザイナー。被害者は、商品取引所の仲買人(ブローカー)だった。殺意は本当になかったのか? という表題作「殺意の造型(ヘア)」。愛猫を轢き殺した青年が、専務の引きで入社。上司の男は、復讐の牙を密かに研ぐが……という「魔犬」。罪の意識に囚われ戦(おのの)く人間を描くミステリー。恐怖を呼びさます殺意を描く7つの名編。<『枕に足音が聞える』改編&改題作品>ヘアデザイナー

死刑はこうして執行される
講談社文庫
いま、日本では「国民世論」を背景に死刑判決が急増している。「遺族の感情」と「冤罪の可能性」とがせめぎあうなか、かたくなに死刑制度を維持しようとする法務当局の姿勢は何を意味するのか。個々の犯罪事例と収監から絞首刑までの具体的なプロセスにメスを入れ、議論のベースを提供する。
判決から絞首台まで知るためのこの1冊!
いま、日本では「国民世論」を背景に死刑判決が急増している。「遺族の感情」と「冤罪の可能性」とがせめぎあうなか、かたくなに死刑制度を維持しようとする法務当局の姿勢は何を意味するのか。個々の犯罪事例と収監から絞首刑までの具体的なプロセスにメスを入れ、議論のベースを提供する。<文庫書き下ろし>

非常線
講談社文庫
同僚殺しの容疑をかけられた金谷刑事は、真犯人を挙げ自らの潔白を証明するため、取調室から逃走した。同僚・鹿島が探っていたコカイン密売組織を追い、警察から逃れる金谷に次々と襲い掛かる危機。刑事魂を捨てず、フェアに戦い続ける金谷を待ち受ける真実とは? 手に汗握るアクション警察小説の傑作。(講談社文庫)
無実を証明するために刑事は逃亡者になった。
同僚殺しの容疑をかけられた金谷刑事は、真犯人を挙げ自らの潔白を証明するため、取調室から逃走した。同僚・鹿島が探っていたコカイン密売組織を追い、警察から逃れる金谷に次々と襲い掛かる危機。刑事魂を捨てず、フェアに戦い続ける金谷を待ち受ける真実とは? 手に汗握るアクション警察小説の傑作。

死神と雷鳴の暗号 本格短編ベスト・セレクション
講談社文庫
華麗にして多彩 究極の謎世界!
城館で名探偵が競演/落語を巡る怪事件/歌謡曲の見立て/胡乱(うろん)な句作/残虐シーンに微笑む美女/ピアノ練習の怪/エロチックすぎる怪物/路地の死者の伝言。屹立(きつりつ)する謎に、非情の論理が唸りをあげる!
<収録作家>芦辺拓、大倉崇裕、鯨統一郎、倉阪鬼一郎、倉知淳、菅浩江、西澤保彦、山田正紀、河内実加、波多野健

新装版 決闘の辻 藤沢版新剣客伝
講談社文庫
宮本武蔵が撃つ!柳生宗矩が斬る!
死を賭して得た剣名、生を捨てて得た剣技、何人にも負けるわけにはいかない――。宮本武蔵の最後の戦い、神子上典膳の師の後継を争う決闘。柳生但馬守宗矩の野心のための斬り合い。諸岡一羽斎、愛洲移香斎など、歴史に名を残す名剣客の決闘シーンを、剣の一振り、刃光の閃きまでもリアルに描く剣客小説。

寝室の蜜猟者
講談社文庫
リゾート会社の社員峯尾は性豪ぶりを買われ、貿易商の若妻から御殿場の別荘に誘われた。白昼の情事に隣人とのスワップ。妻の痴態を見せつけられた老社長はショックのあまり!? 官能のフルコース、豊穣な謝肉祭! (講談社文庫)
欲望という名の獣は悩ましく目を覚ます
「ああ……好き虫が……あたしの中で蠢いているわ」。峯尾の指は直に、美津留のぬかるみに溺れた。リゾート会社の社員峯尾は性豪ぶりを買われ、貿易商の若妻から御殿場の別荘に誘われた。白昼の情事に隣人とのスワップ。妻の痴態を見せつけられた老社長はショックのあまり!? 官能のフルコース、豊穣な謝肉祭!

日本の復興者たち
講談社文庫
明朗闊達、気宇壮大。 先人の挑戦に学ぶ!
三菱の創業者・岩崎弥太郎、早稲田の建学者・大隈重信、不世出の蔵相・高橋是清。3人は自らの信念、理想を掲げて難局に立ち向かい、資本主義と財政の確立、国際的地位の向上に生命を賭けた。彼らの独立不羈の姿を描き、近代日本にあって現代に欠けている「勃興の精神」と「男の力量」について考察する。

火の山 山猿記(下)
講談社文庫
死ぬ時に、ああ、私にはもっと別の人生があった筈なのに、と自分の生涯を後悔しなければならない程不幸な事があるだろうか、と今まで私は思い続け、それで死ぬのも怖れ続けていた。でもこうした後悔は随分傲慢な思いなのかもしれない。――始まりがあれば、終りがある。死とはそうしたもの。――<本文より>(講談社文庫)
NHK連続テレビ小説『純情きらり』原案
死ぬ時に、ああ、私にはもっと別の人生があった筈なのに、と自分の生涯を後悔しなければならない程不幸な事があるだろうか、と今まで私は思い続け、それで死ぬのも怖れ続けていた。でもこうした後悔は随分傲慢な思いなのかもしれない。――始まりがあれば、終りがある。死とはそうしたもの。――<本文より>

火の山 山猿記(上)
講談社文庫
火の山――とは富士山のこと。その富士山に寄り添いながら生きた有森家の変遷史。誕生と死、愛と結婚の型。戦中戦後を生きた人たちを描きながら、日本の近代を見つめ直した傑作長編小説。第51回野間文芸賞、第34回谷崎潤一郎賞受賞作。平成18年4月から放送されたNHK連続テレビ小説『純情きらり』の原案。(講談社文庫)
NHK連続テレビ小説『純情きらり』原案!
火の山――とは富士山のこと。その富士山に寄り添いながら生きた有森家の変遷史。誕生と死、愛と結婚の型。戦中戦後を生きた人たちを描きながら、日本の近代を見つめ直した傑作長編小説。
第51回野間文芸賞、第34回谷崎潤一郎賞受賞作。
平成18年4月から放送のNHK連続テレビ小説『純情きらり』の原案。

リトル・バイ・リトル
講談社文庫
ふみは高校を卒業してから、アルバイトをして過ごす日々。家族は、母、小学校2年生の異父妹の女3人。習字の先生の柳さん、母に紹介されたボーイフレンドの周、2番目の父――。「家族」を軸にした人々とのふれあいのなかで、わずかずつ輪郭を帯びてゆく青春を描いた、第25回野間文芸新人賞受賞作。
第25回野間文芸新人賞受賞作品
わずかずつ、かすかな輪郭を帯びてゆく日々。
あれから私はどれくらい成長したのだろうとふいに疑わしい気持ちになって、その後にゆっくりと不安が押し寄せてきた。あのときよりも、もっとずっと前から時間の止まっている場所が自分の中にあるような気がした。
ふみは高校を卒業してから、アルバイトをして過ごす日々。家族は、母、小学校2年生の異父妹の女3人。習字の先生の柳さん、母に紹介されたボーイフレンドの周、2番目の父――。「家族」を軸にした人々とのふれあいのなかで、わずかずつ輪郭を帯びてゆく青春を描いた、第25回野間文芸新人賞受賞作。

ニッポンの課長
講談社文庫
オトナだったら、誰でも一度は考える……「仕事」がしたいのか?「出世」がしたいのか?「課長」って、エライのか?
藤巻幸夫氏からのアドバイス付き
係長以上、部長以下。偉いような、そうでもないような「課長」。自らも中間管理職世代になったシゲマツが、21世紀の課長さん21人を現地直撃ルポ。再生法申請会社の「建て直し課長」に、不況知らずの「ヒット課長」、「ドラえもん課長」に「夕焼け課長」……その意外な仕事とは?課長さんパワーのヒミツを徹底解明!

疑惑 半次捕物控
講談社文庫
金の匂いを嗅ぎつけ、半次につきまとう疫病神の蟋蟀(こおろぎ)小三郎。御奉行にも眼をつけられるが、半次の女房・志摩だけは小三郎に優しい。その志摩が家を出ていった。自分を捨て小三郎に乗り換えたのか、と半次はふさぎこむ。そんななか、小三郎が侍を斬り殺す大事件を起こす。痛快捕物帳の人気シリーズ第4作。(講談社文庫)
厄介事も疫病神も、半次のもとにやってくる人気シリーズ第四弾。侍三人が拝領屋敷にたてこもった事件で、半次に白羽の矢が立った。金欠の疫病神、蟋蟀小三郎につきまとわれるなか、半次は解決できるのか。

藤田嗣治「異邦人」の生涯
講談社文庫
ピカソ、モディリアニ、マチス…世界中の画家が集まる1920年代のパリ。その中心には日本人・藤田嗣治の姿があった。作品は喝采を浴び、時代の寵児となるフジタ。だが、日本での評価は異なっていた。世界と日本の間で、歴史の荒波の中で苦悩する巨匠の真実。第34回大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。(講談社文庫)
世界中を熱狂させた日本人画家の真実!!
ピカソ、モディリアニ、マチス…世界中の画家が集まる1920年代のパリ。その中心には日本人・藤田嗣治の姿があった。作品は喝采を浴び、時代の寵児となるフジタ。だが、日本での評価は異なっていた。世界と日本の間で、歴史の荒波の中で苦悩する巨匠の真実。
第34回大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。

最期の喝采
講談社文庫
妻をつけ回すストーカーの背後に巨大な組織犯罪の端緒が……。舞台俳優が巻き込まれた、事件満載の1週間を描く傑作サスペンス。
落ち目の舞台俳優・トビーは地方巡業先で、離婚訴訟中の妻から助けを求められた。自室が見張られているというのだ。まだ未練が残る妻の身辺を探るうちにトビーが摑んだのは、多くの人命を犠牲にして繁栄した資産家一族の暗部だった。ストーリーテラーの本領発揮!巨匠が放つ最もスピーディーなサスペンス。

分冊文庫版 絡新婦の理(二)
講談社文庫
中禅寺は眼を細めて、「その偶然――既に蜘蛛の巣の上に乗っちゃあいないか?」と云った。
「僕等は……知らず知らずのうちに誰かの張った――網に掛かっているようだ」。理事長の織作是亮までが殺害された聖(セント)ベルナール学院。事件解決を慫慂(しょうよう)する弁護士・増岡に京極堂は不思議な言葉を漏らす。一方、目潰し魔・平野祐吉を追う刑事・木場は捜査線上に揺曳(ようえい)する親友・川島新造の姿に困惑するばかり。

分冊文庫版 絡新婦の理(一)
講談社文庫
「でも、あのう、お二人に会いたいって人が――」「会いたい?誰?」「蜘蛛の僕(しもべ)の――人達が」
「ふふふふふ。蜘蛛を信じる仲間ですわ」。房総の女学校・聖(セント)ベルナール学院の生徒・呉美由紀は校内に潜む背徳の行為と信仰を知って戦慄する。連続目潰し魔に両目を抉られた教師・山本純子は呪われて死んだのか。そしてもう1人、教師の本田幸三が絞殺され、親友・渡辺小夜子が眼前で校舎から身を投じた!

試みの地平線 伝説復活編
講談社文庫
うじうじ悩むな、小僧ども。「ソープへ行け!」
人生のあらゆる局面で効く伝説の青春相談「試みの地平線」16年395回の連載から傑作問答を厳選した文庫オリジナル版!
「ソープへ行け!」「一芸に秀でれば女はたかってくる」――性、友情、仕事、どんな悩みも一刀両断。女をいかせる“必殺○○揺さぶり”から、死にたいときの処方箋まで。あの伝説の人生相談が、今よみがえる。16年にわたるHDP誌の連載より名問答を厳選。大人になっても悩める“小僧ども”のために、中年編も充実だッ!
文句のあるやつは前に出ろ!これが無敵のハードボイルド処方箋!!
童貞なんてものは濡れたシャツみたいなもんだ。早く脱いでしまえ!
一芸に秀でよ。黙っていても女はたかってくる。
死にたい……と思っても、本を50冊読むまでは死ぬな!
俺は自分で自分の口を糊することもできない、惨めな不良だったのだよ。
俺の口髭は、愛撫の時の具体的な武器なのである。
手に職をつけると、1日いくらぐらい稼げるか知っているか?
男には決して行き着くことのない地平線が必要なのだ。

巨泉流 成功!海外ステイ術
講談社文庫
誰にでも実現可能な「外国暮らし」実践法! ーー「一生懸命働いたから、あとはゆっくり楽しもう」を実行した著者が、サラリーマンにもできる「ゆったり海外生活」の実践法を伝授。自分にあった国や土地の見つけ方、安い航空券・良い滞在施設を確保する手段、趣味の楽しみ方、そして、肝心なお金の手当。準備は早くはじめるほど有利だ! <『巨泉(2)』改題作品>