講談社文庫作品一覧

天使の鬱屈
講談社文庫
半世紀の時を超えて結びつく恐るべき2つの謎。ミステリーの大聖堂へようこそ!
CWA賞受賞!
夫と別居し、教会付属の図書館で働き始めたウェンディ。半世紀前の聖職者にして詩人フランシスのことを調べている彼女の身辺で、死の悲劇が相次ぐ。「醜聞の主」「立派な紳士」と人物像の定まらない詩人の過去を追っているもう一人の人物とは誰か? 歴史の謎に彩られたミステリーの大聖堂!

警鐘(下)
講談社文庫
戦うしかない 愛する女(ひと)を守りたいから
のしかかる米国の暗い過去!アクションと謎解きの真骨頂!
ひとりで生きてきたリーチャーに、初めて守るべき女性が現れた! 彼女の命を狙う殺人鬼は、一方で巨万の富をも手に入れようと綿密な計画を実行に移していた。謎に近づこうとするリーチャーにのしかかる、米国の重く暗い歴史。愛する人に刻一刻と忍び寄る魔の手。死力を尽くして闘う彼に勝算はあるのか?

警鐘(上)
講談社文庫
進むしかない 真実だけが知りたいから
忍びよる殺人鬼の魔手!元軍人のタフな男が目覚めた!
ジャック・リーチャー……家族も友人もなく、仕事も住所も、車すら持たない男。あるのは鍛え抜かれた頭と躰(からだ)。フロリダでプール掘りをしていた彼を、私立探偵が探しに来た。誰の依頼で?何のために? そして、探偵の急死。真相を知るために向かったNYで待っていたのは、謎の過去を持つ殺人鬼だった!
「いいえ、もう会えないわ」「あなたみたいな男は二度と戻ってこない。去っていったら、戻ってこない」「運に頼ったことは一度もないよ」「答えをまちがったわね、リーチャー」「あなたは警察へいきたくない。そうなんでしょ?」「幸運を祈るわ」――<本文より>

K・Nの悲劇
講談社文庫
精神の異変か、それとも死霊の憑依か?
ホラーを超えた衝撃
若くして成功した夫との新しい生活。だが予期せぬ妊娠に中絶という答を出した時から、夏樹果波(なつきかなみ)の心に異変が起こり始める。自分の中に棲みついた別の女――精神の病か、それとも死霊の憑依なのか。治療を開始した夫と精神科医の前には想像を絶する事態が待ち受けていた。乱歩賞作家が描く、愛と戦慄の物語。

河童の手のうち幕の内
講談社文庫
細密イラスト&エッセイで“河童の秘密”を大公開!
旅先での流儀から、ライター丸呑み事件、河童流俯瞰図の描き方まで、愉しさ満載!
こだわりの眼を凝らせば旅はこんなにおもしろい
小説『少年H』の作者で舞台美術家、そして“覗きの達人”が創作の舞台裏を明かす。世界中どこに行っても宝物が見つかる旅にしてしまう秘訣。さらに河童が本名になるまでの闘い、ライター丸呑み事件などなど痛快エピソード満載のイラスト&エッセイ。読めば誰でも描ける(!?)河童流俯瞰(ふかん)図の秘伝まで大公開!

東海道をゆく 十時半睡事件帖
講談社文庫
著者の死生観が結晶した終わりなき旅路。人気シリーズ最終作!
「生きる者は生き、死ぬ者は死ぬ」。福岡藩江戸屋敷総目付を務める名物老人・十時半睡(とときはんすい)は、重病の息子弥七郎(やしちろう)を見舞うため、国許(くにもと)への旅に出る。息子の天運を信じる半睡は、あえて陸路・東海道を悠々と旅してゆくのだが、道中には様々な事件が巻き起こる。惜しくも著者の絶筆となった人気シリーズ最終作。

新装版 北斗の人(上)
講談社文庫

ジャンヌ・ダルクまたはロメ
講談社文庫
裁かれるジャンヌ・ダルクは、ほんとうに神より遣わされし者なのか?国王シャルル七世の寵臣ジョルジュは、自らの地位を脅かしかねぬ女(ジヤンヌ)の素性を洗い出そうと心を砕く。そして最後に彼が気づいたある戦慄すべき事実とは……。西欧中世史に材をとった表題作のほかに六篇を収める、才気横溢の傑作短篇集。
あの女、ほんとうに神の遣いなのか……
裁かれるジャンヌ・ダルクは、ほんとうに神より遣わされし者なのか?国王シャルル七世の寵臣ジョルジュは、自らの地位を脅かしかねぬ女(ジヤンヌ)の素性を洗い出そうと心を砕く。そして最後に彼が気づいたある戦慄すべき事実とは……。西欧中世史に材をとった表題作のほかに六篇を収める、才気横溢の傑作短篇集。

分冊文庫版 絡新婦の理(四)
講談社文庫
出来ることなら――もう終わりにしましょう。死人の数が多すぎる。ただ、僕はこれで真犯人の大計が阻止できるとも思ってはいない――。
「あなたが――蜘蛛だったのですね」。桜の森の満開の下に響く京極堂の声。いまや恐るべき大計は成就した。だが、何故にかくも累々たる骸が晒されねばならなかったのか。神代の昔から続く理を開顕した陰陽師の発する哀しい問いに「真犯人」の答えは……。古今未曾有、瞠目の構造(テクスト)を織り上げた京極文学の金字塔。

分冊文庫版 絡新婦の理(三)
講談社文庫
「蜘蛛は自分では何もしないんだよ。罠を張って獲物がかかるのを――真ん中でただ待っているんだ」中善寺はそう云った。
「こうなったら仕方がない。望んで蜘蛛の罠に嵌ってやるんだよ」。絞殺魔が捕縛されてなお迷走する捜査を横目に重い腰をあげる京極堂。事件の構造は連続目潰し殺人とさながら合わせ鏡であると探偵・益田、刑事・青木に気づかせた古書肆(こしょし)は敵の術策を思う。当然、僕の動きも読み込まれているのだろうな――。

サラ金嬢のないしょ話
講談社文庫
美人サラ金嬢が語る業界の内幕
「ティッシュ配りだけが私たちのお仕事じゃありませ~ん」。危ないお客さまの応対から、追加融資のセールス、返済の催促まで。ハードな消費者金融業界で活躍する女性の泣き笑い奮闘記。「無人契約機と呼ばないで」「サラ金嬢は一円に泣く」「夜逃げ客を捜せ!」「サラ金嬢は美人ぞろい?」など満載です。<文庫書下ろし>

アナン、(下)
講談社文庫
海辺の町に移り住んだアナンは、モザイク製作にその才を発揮し、周囲の人々を驚かせる。彼の作品は、美しく、観る者すべてを癒(いや)す、神秘的な力を宿していたのだ。アーティストとしての人生を歩み出したアナンが、「未来」という名の扉を開ける。大きな感動を呼ぶ、スピリチュアル・ファンタジーの最高傑作。<上下巻>
◎「人間の持つ可能性を信じたくなる。そんな奇跡の物語だ」<北上次郎>

アナン、(上)
講談社文庫
その少年は、「進化した人類」なのか。それとも……? 美しく、力強い奇跡の物語ーー東京に初雪が降った夜、高級料亭のゴミ置き場に、生まれたばかりの赤ん坊が捨てられていた。その子を発見したのは、流(ながれ)という名の記憶喪失のホームレスだった。拾われた赤ん坊は「アナン」と名付けられ、流と仲間たちによって育てられる。やがて、アナンの周囲で不思議な現象が次々と起こるようになる……。<上下巻>

いい歳旅立ち
講談社文庫
人生の転機は、いつもそこにある!
阿川佐和子さんのような明朗で快活で率直で魅力的な人って、どんな風に育ってきたのだろう。そう思ったことありませんか? 多大な影響を与えたお父様と愉快な家族、遊学したアメリカでの経験にテレビの仕事で出逢った方々まで、阿川佐和子を構成する様々な出来事を集めた元気になれる、とっておきのエッセイ集。

闊歩する漱石
講談社文庫
夏目漱石の『坊っちゃん』は、あだ名づくしで書かれた反・近代小説。『三四郎』は、都市小説のさきがけ。そして『吾輩は猫である』は、価値の逆転、浪費と型やぶりによる言葉のカーニバルーー。漱石の初期3作をモダニズム文学としてとらえ、鑑賞し、分析し、絶賛する。東西の古典を縦横無尽に引いて、斬新明快に語る、最も自由な画期的な漱石論。漱石の楽しさを語ろう!
最も自由な画期的漱石論! 漱石の楽しさを語ろう! 夏目漱石の『坊っちゃん』は、あだ名づくしで書かれた反・近代小説。『三四郎』は都市小説のさきがけ。『吾輩は猫である』は価値の逆転、浪費と型やぶりによる言葉のカーニバル。初期三作をモダニズム文学としてとらえ、鑑賞し、分析し、絶賛する。東西の古典を縦横無尽に引いて斬新明快に語る、画期的漱石論。

はじめてわかる国語
講談社文庫
日本語ブームの先駆けとなった爆笑エッセイ!
問題文の作者自身も間違う読解力テストや、同じ文字をひたすら書かせる漢字ドリル。国語教育の矛盾を解決する方法はあるのか? そして、日本語の乱れは改善できるのか。教員免許を持つ清水義範が、最も得意とする「国語」。その問題点を、西原理恵子の絵とともにブッタ斬る! 爆笑お勉強シリーズ第6弾。

紫の領分
講談社文庫
横浜と仙台の予備校講師を掛け持ちする手代木雄二(てしろぎゆうじ)は、二つの土地でそれぞれに家庭を持つ。演じているわけでもなく、満足しているわけでもなく、ただ日常が過ぎていた。「俺には五人子どもがいる」との言葉を遺して、同僚が自殺するまでは……。彼から死の直前に送られたメールが、次第に手代木の生活と精神を軋(きし)ませていく。 (講談社文庫)
横浜・仙台の二重生活。すぐ隣にある狂気の行方。
横浜と仙台の予備校講師を掛け持ちする手代木雄二(てしろぎゆうじ)は、二つの土地でそれぞれに家庭を持つ。演じているわけでもなく、満足しているわけでもなく、ただ日常が過ぎていた。「俺には五人子どもがいる」と を遺して、同僚が自殺するまでは。彼から死の直前に送られたメールが、手代木の生活と精神を軋(きし)ませていく。

艶女犬草紙
講談社文庫
文政年間の大坂。武士を捨て貸本屋泰平堂(たいへいどう)を営む町之介(まちのすけ)は、犬が縁で下宿(したやど)の若女将(わかおかみ)リサと愛しあう仲になる。町之介は魚屋の多助と共に「犬の口入屋(くちいれや)」を始めて評判となるが、それがきっかけで父の仇(かたき)の豪商・石田屋と手を組むはめに。ところが街に謎の「犬さらい」が現れて!? 色と欲を大胆に描く、書下ろし時代小説。(講談社文庫)
犬を飼う美女に町之介、猛(たけ)る!
傑作時代小説第3弾!
文政年間の大坂。武士を捨て貸本屋泰平堂(たいへいどう)を営む町之介(まちのすけ)は、犬が縁で下宿(したやど)の若女将(わかおかみ)リサと愛しあう仲になる。町之介は魚屋の多助と共に「犬の口入屋(くちいれや)」を始めて評判となるが、それがきっかけで父の仇(かたき)の豪商・石田屋と手を組むはめに。ところが街に謎の「犬さらい」が現れて!? 色と欲を大胆に描く、書下ろし時代小説。

逸脱者(下)
講談社文庫
女は過去を捨てた、男は信念を貫いた。
息をもつかせぬ怒濤の展開!これぞ極上エンターテインメント
警護対象者の女性が、女暗殺者ドラマによって誘拐された。アティカスは、ドラマの要求に従って自分と要人の身柄を交換するが、ドラマの要求はそれだけにとどまらなかった。本当の目的は別にあったのだ。期せずして暗殺者と行動をともにすることになったボディーガードのもとに、もうひとりの暗殺者が現れる。

京都冬の旅殺人事件 赤かぶ検事シリーズ
講談社文庫
雪の渡月橋が呼んだ赤かぶ検事の逆転法廷
冬の渡月橋を臨む旅館で赤かぶ検事夫人と行天(ぎょうてん)燎子警部補は、白い幽霊を見た。翌朝、古井戸から女性客の死体が上がり、行方を眩ました同室者は高級売春組織の元締めだと噂に。自分の妻を元締めの部屋(フラット)で殺した容疑で、人気俳優赤羽良介が起訴された。弁護人秋月沙知子の予想外の反撃に、赤かぶ検事危うし!