講談社文庫作品一覧

江戸の性談
講談社文庫
ここにあるのはぜんぶホントの話!
幼児愛、衆道(しゅどう)、不義密通……。江戸社会はおおらかな性を謳歌していたかに見える。しかしどこか情念の濃さ、暗さが感じられるのはなぜなのか。流行病、飢餓、犯罪。太平の世のそこここにのぞく地獄の淵を横目に、太く、短く、せつなく生を燃焼させた男と女。物言わぬ史料に息を吹き込み、愛の諸相がいま蘇る。

みちたりた痛み
講談社文庫
「いろいろな物事を手にすればするほど、強烈な飢えが湧いてきた」。のし上がる男、堕ちていく女、金に飽いた女、老いていく男……東京の街で出会い、別れ、再会する男女が繰り広げるせつない物語。テーブルの上を行き来する、恋と野心と死の予感と――。実在するレストランの名を冠した連作短篇8編を収録。(講談社文庫)
私は、いったい、何が欲しいんだろう――。
実在のレストランの名を冠した物語 男女の愛と恋と野心が交錯する……!
「いろいろな物事を手にすればするほど、強烈な飢えが湧いてきた」。のし上がる男、堕ちていく女、金に飽いた女、老いていく男……東京の街で出会い、別れ、再会する男女が繰り広げるせつない物語。テーブルの上を行き来する、恋と野心と死の予感と――。実在するレストランの名を冠した連作短篇8編を収録。
できることなら誰だって、「アッピア」の主人公・川上のように、「退屈」を一種の娯楽だと自分に言い聞かせて暮らしてみたいと思うだろう。「ウエスト」「キャンティ」に登場する英子のように<バックグラウンドやセンスといった金では手に入らないものをふんだんに持っている>女として年を重ねてみたいものだ、とも思うかもしれない。けれど、そうした登場人物を、読者がただ、うっとり夢見るようには描かないのが、著書である甘糟さんの強みだ。――<藤田香織・解説より>

ショートショートの広場17
講談社文庫
おもしろさ直感!即読エンタテインメント
人生の本質を抉るブラックユーモア、奇想天外なSF、心臓どきどきのホラー、思わず笑える小噺など。1本2800字以内で、あらゆるジャンルのストーリー68編が楽しめる『ショートショートの広場』は、まるで物語の博覧会。短編小説の巨匠・阿刀田高氏による選評も収録した人気シリーズ第17弾。<文庫オリジナル>

其の一日
講談社文庫
吉川英治文学新人賞に輝いた傑作短編集。安政7年3月3日、井伊家の密偵・可寿江(かずえ)は水戸浪士の不穏な動きを察知し、主君でかつて恋人でもあった直弼に通報しようとするが。「桜田門外の変」「箕輪心中」などの事件を題材に、江戸市中で懸命に生きる人々の、運命を変えた1日を描いた時代小説短編集。全4編を収録。<第24回吉川英治文学新人賞受賞作>
吉川英治文学新人賞に輝いた傑作短編集
安政7年3月3日、井伊家の密偵・可寿江(かずえ)は水戸浪士の不穏な動きを察知し、主君でかつて恋人でもあった直弼に通報しようとするが。「桜田門外の変」「箕輪心中」などの事件を題材に、江戸市中で懸命に生きる人々の、運命を変えた1日を描いた時代小説短編集。全4編を収録。<第24回吉川英治文学新人賞受賞作>

試験に出ないパズル 千葉千波の事件日記
講談社文庫
『ドラゴン桜』の次はこれを読め! 有名な“川渡しの問題”を高田流にアレンジした「山羊・海苔・私」、図書館を舞台にした暗号を解く「八丁堀図書館の秘密」など、論理パズルと事件の謎解きをコラボレートした、ユーモア推理短編集。好評シリーズ第3弾!
『ドラゴン桜』の次はこれを読め!
有名な“川渡しの問題”を高田流にアレンジした「山羊・海苔・私」、図書館を舞台にした暗号を解く「八丁堀図書館の秘密」など、論理パズルと事件の謎解きをコラボレートした、ユーモア推理短編集。有栖川有栖氏が「高田ワールド」を分析した解説も収録。読めばアナタの脳が活性化する、好評シリーズ第3弾!

新装版 大坂侍
講談社文庫

煮え煮えアジアパー伝
講談社文庫
このままじゃバカになる、酒と女の人生修業!? ……寺で修行するために訪れたミャンマーでも、いつの間にか娼館へ。失禁しても飲み続けた韓国の夜に、欲求不満が募るタイ娘とのデート。ベトナムのパンツ職人やコーベの路上生活者との出会いで、鴨ちゃんが悟ったことは? 笑激と哀愁のサイバラ漫画も、向かうところ敵なし。諸行無常の世の中を見つめる、アジア紀行。

「新党」盛衰記
講談社文庫
政治改革と金権体質打破を呼号しては国民に一瞬の希望と深刻な幻滅を与えた数々の「新党」。離合集散は政界の常とはいえ、その姿はあまりにも哀しい。総選挙で小泉自民党が圧勝した今こそ、個々の政治家の過去の軌跡を検証する必要がある。新自由クラブから国民新党まで、永田町を舞台の愛憎劇。
憶えていますか? あんな党、こんな党……
あの議員は昔ここにいた!
新自由クラブ・日本新党・さきがけ・新生党・みらい・太陽党・民政党etc.
政治改革と金権体質打破を呼号しては国民に一瞬の希望と深刻な幻滅を与えた数々の「新党」。離合集散は政界の常とはいえ、その姿はあまりにも哀しい。総選挙で小泉自民党が圧勝した今こそ、個々の政治家の過去の軌跡を検証する必要がある。新自由クラブから国民新党まで、永田町を舞台の愛憎劇。<文庫書き下ろし>

赤緑黒白
講談社文庫
色鮮やかな塗装死体 美しく悽愴な連続殺人
鮮やかな赤に塗装された死体が、深夜マンションの駐車場で発見された。死んでいた男は、赤井。彼の恋人だったという女性が「犯人が誰かは、わかっている。それを証明して欲しい」と保呂草(ほろくさ)に依頼する。そして発生した第2の事件では、死者は緑色に塗られていた。シリーズ完結編にして、新たなる始動を告げる傑作。

憂い顔の童子
講談社文庫
作家・長江古義人(ちょうこうこぎと)は、息子のアカリとともに四国の森に帰った。長江の文学を研究するアメリカ人女性ローズが同行する。老いた古義人の滑稽かつ悲惨な冒険は、ローズが愛読する『ドン・キホーテ』の物語に重なる。死んだ母親と去った友人の「真実」に辿りつくまで。『取り替え子(チェンジリング)』から続く、長編3部作の第2作。
小説家、「ドン・キホーテ」と森へ帰る。
作家・長江古義人(ちょうこうこぎと)は、息子のアカリとともに四国の森に帰った。長江の文学を研究するアメリカ人女性ローズが同行する。老いた古義人の滑稽かつ悲惨な冒険は、ローズが愛読する『ドン・キホーテ』の物語に重なる。死んだ母親と去った友人の「真実」に辿りつくまで。『取り替え子(チェンジリング)』から続く、長編3部作の第2作。

クリスマス・ボックス
講談社文庫
どこかに忘れてきてしまったものが、この箱の中にきっとある!
「本当に大切なものを見つけました」――女優・黒木瞳さん
ひょんなことから、老婦人の住む豪奢な館に移り住むことになった「わたし」は、ある日、屋根裏部屋で美しい小箱を見つける。その箱に隠されていた秘密とは?「人生でいちばん大切なものは何?」永遠の問いへの答えが告げられる、まさにその時……。雪が降り積む天使像に、世界が涙した感動のベストセラー。
クリスマス・ボックスの奇跡の起源がなんであったにせよ、わたしにとってもっとも大切なのは、箱の中が空(から)であるということと、クリスマス・ボックスがわたしの前に現れたあのクリスマス・シーズンの思い出なのである。――<本文より>

深川黄表紙掛取り帖
講談社文庫

アンの娘リラ
講談社文庫
愛のために生き続けてほしい。胸が痛い、いくさの悲しみーーアンの子どもたちは成長し、末娘のリラだけを残してグレンの村を離れ、進学することになった。しかし、世界大戦が始まり、<炉辺荘>と牧師館の「男の子」たちは、ヨーロッパ西部戦線へつぎつぎに出征していく。リラの日記とともに、母親と少女たちの止むことのない不安と悲しみが綴られる。講談社だけの完訳版「赤毛のアン」シリーズ、全10巻の8

刺客の花道
講談社文庫
忠臣蔵の死に損ないが江戸の闇を斬る! 吉良家の用心棒であった朽木主膳(くちきしゅぜん)は正念場の赤穂浪士討ち入り当夜、女の家で一夜を過ごし、武士の面目を失った。賭場の主小吉に拾われた主膳には、闇の刺客の道しかなくなった。対するは、娘を庇う手負いの大道武芸者を餌食にする棒術の悪僧、生類憐みの世に人喰い犬を嗾(けしか)ける悪旗本。主膳に死に場所はあるか? (講談社文庫)
忠臣蔵の死に損ないが江戸の闇を斬る!
吉良家の用心棒であった朽木主膳(くちきしゅぜん)は正念場の赤穂浪士討ち入り当夜、女の家で一夜を過ごし、武士の面目を失った。賭場の主小吉に拾われた主膳には、闇の刺客の道しかなくなった。対するは、娘を庇う手負いの大道武芸者を餌食にする棒術の悪僧、生類憐みの世に人喰い犬を嗾(けしか)ける悪旗本。主膳に死に場所はあるか?

抵抗論
講談社文庫
「抵抗3部作」完結!
暴走するアメリカ、そして日本。愚かな時代に戦いを挑む言葉――
反人間の時代におくる最も熱い論考第3弾。9・11事件からイラク占領、自衛隊派兵……マスメディアは戦争を防ぐどころか追認して支えてきた。そして今後立ち上がるであろう真のカタストロフィ……。かつてないスピードで凶相を呈する世界情勢に、激しく怒り、反応してきた「抵抗3部作」が、ついに完結。

汚れた翼(下)
講談社文庫
10年前に飛び立ったセスナ機が運んできた驚愕の真実!
元刑事の墜落遺体に翻弄されるハリマンたち捜査班。時を経て、殺人鬼もまた「高飛び」しようとしている。
エドガー賞受賞作家本領発揮の傑作サスペンス。
10年前の殺人事件と担当刑事・ルフェーヴルの失跡。有能だが孤独な捜査官が操縦するセスナ機は、容疑者に買収されているとの疑惑とともに山中に消えたままだった。残骸の発見がもたらした意外な真相とは。MWA賞受賞作『骨』のヒロインの夫、ハリマンを新たな探偵役に据えた、ジャン・バークの真骨頂!

汚れた翼(上)
講談社文庫
新ヒーロー誕生!MWA賞受賞作家の真骨頂
――「エドガー賞に輝く巨編『骨』のあとの期待に見事に応えてみせた」<ワシントン・タイムズ>
子供2人とともに船旅を終えた裕福な実業家が惨殺された。犯歴のある地元のギャングに容疑がかかるが、捜査に当たった一匹狼の刑事、ルフェーヴルは真相を明らかにせぬまま自家用セスナで失跡。10年後、墜落した機体が発見され、ハリマン刑事らの再捜査が始まる。MWA賞受賞の前作を超えた傑作サスペンス!

武蔵と五輪書
講談社文庫
凡俗を超越した達人の心技の妙。現代人に最高の処世訓ーー生涯60余度の真剣勝負に勝ち続けた宮本武蔵が、「二天一流」の奥儀を後世に残すために記した「五輪書」。兵法の世界のみにあらず、人生全般にわたる処世訓と読める、普遍の広がりをみせる練りぬいた名著述である。この、宮本武蔵の心と技を、剣道三段の津本陽がわかりやすくときあかす、極めつきの現代語訳。

総門谷R 白骨篇
講談社文庫
失魂の仲間と殺し合う超伝奇シリーズ哀切の新展開。無残に踏み殺された聆雲(りょううん)の仇を討つべく、総門谷のある早池峰山(はやちねさん)に向かった和気諒(わけのあきら)たち。そこで出会ったのは、冥界の王によって肉体のみを甦らせられた聆雲だった。魂を失い魔童児となった仲間が、白骨女となった怨魔シバとともに諒たちを襲う。ベストセラー作家が放つ伝奇SFの傑作シリーズ、哀切の第4幕。(講談社文庫)
失魂の仲間と殺し合う超伝奇シリーズ哀切の新展開
無残に踏み殺された聆雲(りょううん)の仇を討つべく、総門谷のある早池峰山(はやちねさん)に向かった和気諒(わけのあきら)たち。そこで出会ったのは、冥界の王によって肉体のみを甦らせられた聆雲だった。魂を失い魔童児となった仲間が、白骨女となった怨魔シバとともに諒たちを襲う。ベストセラー作家が放つ伝奇SFの傑作シリーズ、哀切の第4幕。

勇気凜々
講談社文庫
雇われの身で終わるつもりはない――武田光司は「10年にひとりの逸材」といわれた放送局を退職、妻子とも別居した。台湾との取引には失敗したが、持ち前の粘りと人脈を活かし自転車業界で独立。イトーヨーカ堂での販路を開拓し、経営者として人間として成長していく。働く人すべてにエールを送る実名企業小説。
これまで描いたなかで最も魅力的な経営者のひとり――高杉良
新天地で自己実現させた男の「夢」の軌跡
雇われの身で終わるつもりはない――武田光司は「10年にひとりの逸材」といわれた放送局を退職、妻子とも別居した。台湾との取引には失敗したが、持ち前の粘りと人脈を活かし自転車業界で独立。イトーヨーカ堂での販路を開拓し、経営者として人間として成長していく。働く人すべてにエールを送る実名企業小説。