講談社文庫作品一覧

分冊文庫版 鉄鼠の檻(三)
講談社文庫
暗闇を見つめて半年、魔境はそこにも、ここにも、あなた達の周りにもある!
「私は半ば望んで壊れたのです」。土牢に閉じこめられていた“あの男”は、久遠寺老人を前にしてそう告白した。ちらつくのは幼女・鈴の影。山内の僧はみな口籠もる。しかも多くを語る間もなく“あの男”もまた撲殺された。犯行の目的は那辺(なへん)にあるのか。もはやこの事件は、世俗の常識の及ぶところにあらず!

お茶をのみながら
講談社文庫
時代小説の名手が語る いまの話・むかしの話
「あんたは生まれたときから毎日、銀ブラをしていたんですからね」と言われて育った著者が語る、戦前の銀座周辺の暮らし、幼かった日々。そして、時代小説の名手ならではの、江戸の暮らしのあれこれ、人情味溢れる筆致で綴られる日々のよしなしごと……。細やかな心のひだが描き出す贅沢な名エッセイ集。

防風林
講談社文庫
冬木立に立つ母の姿が繰り返し浮かぶのはなぜだろう。17年ぶりに札幌に戻った男が、病床にある母の過去をたどる。若き日の母を訪ねてきた男は誰だったのか。その男と母の間には、何があったのか。思いもよらぬ事実が、封印されていた事件を浮かび上がらせる。記憶の底に潜む真実に迫る、長編サスペンス。(講談社文庫)
北の大地に埋められた記憶に潜む真実を追う
冬木立に立つ母の姿が繰り返し浮かぶのはなぜだろう。17年ぶりに札幌に戻った男が、病床にある母の過去をたどる。若き日の母を訪ねてきた男は誰だったのか。その男と母の間には、何があったのか。思いもよらぬ事実が、封印されていた事件を浮かび上がらせる。記憶の底に潜む真実に迫る、長編サスペンス。

奇怪な果実(下)
講談社文庫
祖父に憑いていた“亡霊”を私立探偵バードが追う!
ギャングの抗争、老女の自殺、若いカップルの失踪……。次々と起こる事件。そのすべてが思わぬ方向へと進んでいく。
若いカップルの失踪。森の中で発見された男の死体……。すべての事件の鍵を握るのは、地元で邪悪の代名詞となっている「ケイレブ・カイル」という男だった。バードが彼に一歩近づくたびに死者の数も増えていく……。前作『死せるものすべてに』でシェイマス賞を受賞した本格派が放つ、ハードボイルド巨編。

京都 風の奏葬
講談社文庫
2時間サスペンスの女王 片平なぎささんも一気読み!
殺人事件に虚無僧の影!?
秋の京都。尺八の音が響く竹林で女が撲殺された。現場に居合せた容疑者の男に事件の記憶は無い。作家の助手でフリーライターの神尾一馬は、虚無僧の取材で協力を受けた美女・仁科優衣のため、事件解決に奔走、思いがけない事実にたどり着く。旅情ミステリーの新たな書き手が、4社一斉文庫書下ろしデビュー。

海霧(下)
講談社文庫
隆盛をきわめた平出商店の悩みの種は、跡継ぎの娘リツと婿の修二郎の不仲であった。が、無事に孫も生まれ、順調に思えた一族にも、容赦のない時代の波は、押し寄せてきた。日露戦争、震災、愛する人の死、そして老い……。昭和を孫の千鶴(ちづ)と生きるおさよの胸には、いつも、あの北の海の、「深い霧」があった。
時代の波の中で人々が得たものと失ったものは。
隆盛をきわめた平出商店の悩みの種は、跡継ぎの娘リツと婿の修二郎の不仲であった。が、無事に孫も生まれ、順調に思えた一族にも、容赦のない時代の波は、押し寄せてきた。日露戦争、震災、愛する人の死、そして老い・・・。昭和を孫の千鶴(ちづ)と生きるおさよの胸には、いつも、あの北の海の、「深い霧」があった。

熊野路安珍清姫殺人事件 赤かぶ検事シリーズ
講談社文庫
密売人の男たちを操る女ボスの哀しい真実。石畳の古道で謎を追う! ーー山深き熊野路で奇怪な死を遂げた、二人の刑事。現場の渓谷から姿を消した謎の女を追う赤かぶ検事は、当地に伝わる安珍清姫(あんちんきよひめ)伝説との深い関わりに行き当たる。美男の若僧・安珍を恋慕するあまり、大蛇となり追い詰め焼き殺した清姫。謎の女は、その清姫の転生なのだろうか!? <『南紀白浜安珍清姫殺人事件』改題作品>

日はまた熱血ポンちゃん
講談社文庫
ポンちゃんのパワーで明日からみんな元気! 幸せな明日をつかむ! ーーアフリカでのステキなひとときや、ギター勝負に大興奮の夜。ポンちゃんと愉快でクールな仲間たちとの、祭りのような日々は、明日も続く。「VIVA ME!」と、ラ・フィエスタな人生をひたすら追求するポンちゃん。毎日を楽しく過ごすための名言満載! ページを開けば幸せがあふれてくる、大人気エッセイ。

虹の谷のアン
講談社文庫
かならず出会える、幸せに。新しい愛。よみがえる愛。ーーアンの子どもたちが最も愛する場所<虹の谷>。そこは<炉辺荘>の子どもたちにとって、丘の上に建つ牧師館に着任したメレディス牧師の子どもたちとの、友情の場所だ。村人たちを悩ませる、母親のいない牧師館の子どもたちの行い。やがて<虹の谷>は牧師館一家にとって、新しい愛情の場所となる。講談社だけの完訳版『赤毛のアン』シリーズ全10巻の7。

推定恋愛 two-years
講談社文庫
あなたが恋をしているのなら この気持ち、きっとわかる。恋に正解はないから、誰もが迷い悩む。でもだからこそ、ハマッてしまうんだよね。リアルでヤバイ、恋のエピソードを24個つめこんだ「推定恋愛」シリーズ第2弾! ーーつきあいはじめて2年も経つと、ただ楽しいってわけにはいかない。仕事だってあるし、結婚だって考えるし、他の人に目が行くことだってある。親友の彼氏と恋に落ちる、不倫、失恋……。恋に正解はないから、いつだって悩んで迷って……。少し大人になったあなたに、言葉の魔術師・森浩美が贈る、リアルで切ない恋の風景。

プチ美人の悲劇
講談社文庫
それでも私たちは生きている! 女はみんなプチ美人! ーーあたしはちょっといけてると信じ、過去の栄光を100倍に膨らませて生きる、「プチ美人」代表の2人が、赤裸々に語る恋愛・セックス・友情・結婚。遠い昔の思い出だけで、あたしたちは生きている! モテたい男も必読の抱腹絶倒トークエッセイ。プチ美な2人が、好き勝手かつ親身になって答える、人生相談も収録。

なぜ、男は老いに弱いのか?
講談社文庫
60、70もよろこんで! 定年で燃えつきたくない貴男に、「介護の職人」が贈る、得がたいアドバイス! 「大量定年時代」の警世の書ーーいよいよ始まる、大量定年時代。職場をはなれて、男たちが「回帰」する地域社会では、女たちが伸びやかに老後を楽しみ、男たちは自分の居場所を見出せずに弱っていく……。老人介護のカリスマが、30年以上の経験から喝破する、男という性の「老い」への脆さ。そして、それを乗り越えるための有効な対処法とは?

新装版 命の器
講談社文庫
私は最近、やっとこの人間世界に存在する数ある法則の中のひとつに気づいた。「出会い」とは、決して偶然ではないのだ。でなければどうして、「出会い」が、ひとりの人間の転機と成り得よう(本文より)。――清澄な抒情を湛える数々の宮本作品。その文学世界の秘密を描き出した、自伝的エッセイ集。
どんな人と出会うかは その人の命の器次第なのだ
私は最近、やっとこの人間世界に存在する数ある法則の中のひとつに気づいた。「出会い」とは、決して偶然ではないのだ。でなければどうして、「出会い」が、ひとりの人間の転機と成り得よう(本文より)。――清澄な抒情を湛える数々の宮本作品。その文学世界の秘密を描き出した、自伝的エッセイ集第2弾。

新装版 二十歳の火影
講談社文庫
宮本輝が描き出す人生の小説的スケッチ。大阪の下町から雪深い富山に移り住んだ幼い日の思い出、テニスに明け暮れた大学生活、父の事業の失敗と死別、広告代理店におけるコピーライターとしての仕事、そして、文学への目覚め……。『泥の河』で第13回太宰治賞、『螢川』で第78回芥川賞を受賞した著者が、自らの青春時代を綴った、珠玉のエッセイ集。(講談社文庫)

凍れる森
講談社文庫
新人賞独占!『沈黙の森』の猟区管理官シリーズ愛する山を血で汚す殺人鬼に心優しき男ジョーが挑む!心を揺さぶる現代のウエスタン!評論家・池上冬樹氏絶賛広大なワイオミング州の自然と家族を愛する猟区管理官ジョー・ピケットはエルクの大量殺戮現場に遭遇。違法ハンターを追い詰めるも、死体で発見する。森林局のキャリアウーマンと好戦的なFBI捜査官は、森でキャンプを張る反政府グループに目を付けるが。新人
新人賞独占!『沈黙の森』の猟区管理官シリーズ
愛する山を血で汚す殺人鬼に心優しき男ジョーが挑む!
心を揺さぶる現代のウエスタン!
評論家・池上冬樹氏絶賛
広大なワイオミング州の自然と家族を愛する猟区管理官ジョー・ピケットはエルクの大量殺戮現場に遭遇。違法ハンターを追い詰めるも、死体で発見する。森林局のキャリアウーマンと好戦的なFBI捜査官は、森でキャンプを張る反政府グループに目を付けるが。新人賞独占のデビュー作を超えたシリーズ新作。

食べるが勝ち!
講談社文庫
何を食べるかじゃない! どこで食べるかだ! ーーラマダン(断食月)に訪れたシリア。食べない案内人に気兼ねしながらも、美味しかった「アラブ料理」。標高5000メートル、世界一高い高原で呼吸した「酸素」。毎日食べたいほど大好きな「マンジョーカ芋の唐揚げ」は、パラグアイの思い出。アイスランドの「苔」、インドの「危険な美味」など、世界の気になる味を「いただきまーす!」

海霧(中)
講談社文庫
新しい家と新しい家族、幸せな日々に戦争の影が……。結婚した幸吉は、商売にも手腕を発揮し、当時の北海道ではめずらしい本建築の家や店を建てた。北洋商会から独立し、「平出(ひらいで)商店」の看板を掲げた、忙しくも輝かしい日々を支えたのは、妻のおさよはじめ、多くの周囲の人々のはたらきだった。やがて、待望の子を授かり、その成長に希望を託す一家だったが……。

海霧(上)
講談社文庫
幕末の佐賀に生まれた幸吉は、米問屋に奉公に出るが、「新しい時代の産物」石炭に魅せられ、坑夫となってエゾ地へと渡る。広大な未開の地にあって、己の力と才覚で新しい人生を切り開いていくのだった……。幕末から明治、昭和へと、激動の時代をひたむきに生きた著者の血族を描いた物語。吉川英治文学賞受賞。
吉川英治文学賞受賞作!
北の地を拓(ひら)く一族を描く。
幕末の佐賀に生まれた幸吉は、米問屋に奉公に出るが、「新しい時代の産物」石炭に魅せられ、坑夫となってエゾ地へと渡る。広大な未開の地にあって、己の力と才覚で新しい人生を切り開いていくのだった・・・。幕末から明治、昭和へと、激動の時代をひたむきに生きた著者の血族を描いた物語。吉川英治文学賞受賞。

菊日和
講談社文庫
死をめぐる6つの静謐(せいひつ)な物語。静かな悲しみを描くーー弟の月命日に墓参りをした恵は、墓前に皮を剥かれた蜜柑があるのを見た。柑橘類が好きだった弟への妻・美也の思いやりと思っていたが、そうではないと知り、ひそかなわだかまりを感じる。という「菊日和」ほか、必ずしも幸福ではなかった死、誰の胸にもある奥深く秘められた物語を、静かな筆致で描きあげる傑作6編を収録。

十津川警部 姫路・千姫殺人事件
講談社文庫
姫の化身が死を招く!? 呪われたお伽話か。十津川、謎の美女を追う。運命に翻弄された姫の化身か。千姫の末裔だという美女が、骨董鑑定番組に打かけを出品したところ、問い合わせが殺到。だが彼女に近づく者は次々と不可解な死を遂げた。再び懐剣をもって出演すれば、さらに恐ろしい事件が……。気品あふれる美しさの陰に何があるのか。十津川が暴いた哀切きわまる真相とは。(講談社文庫)