講談社文庫作品一覧

トリックのある部屋 私のミステリ案内
トリックのある部屋 私のミステリ案内
著:松田 道弘,装丁:菊地 信義,装画:和田 誠
講談社文庫
うまくてシャレただましのテクニック公開!トリックの仕掛人が多彩にくりひろげる技巧の数々を紹介し,その発想の秘密を解きほぐす.ふしぎ世界に遊びながら,もう一つのミステリを読むような楽しさが一杯
修羅の絵師
修羅の絵師
著:南原 幹雄,装丁:井上 正篤
講談社文庫
三河の家康信仰の因縁がまつわる出生に、漂泊貧窮の幼児期を過ごし、屈辱の青春時代を凌いだ男は、ついに、豪快な筆法をもって鳴る、江戸荒事歌舞伎絵看板の創始者となり、浮世絵界に不滅の流派を築き上げた。過酷な運命と闘い続けた男は、人生の仕上げに、命がけの大勝負に挑んだが……。鳥居流元祖・清元の生涯を描く傑作長編小説。 漂泊貧窮の男が,宿命と闘って大成する長編旅絵師の子清元は,屈辱の青春を耐え,浮世絵鳥居流の創始者として江戸中に君臨する.出生の謎と怨念をバネに,運命に勝った男の凄絶な生涯を描く,傑作長編小説
電子あり
最後の帝国軍人
最後の帝国軍人
著:土門 周平,解説:粕谷 一希,装丁:菊地 信義,装画:中川 恵司
講談社文庫
宮崎繁三郎中将と木庭知時少将――昭和20年、インパール作戦で兵たちと生死をともにした、中間管理職の行動の軌跡。危機にあって、指揮の系統は乱れ、現場の兵たちは動揺する。この手に、戦局も兵たちの生命も託されている。決死のシッタン渡河。疲弊し、死んでいく兵士……。危機的状況に、二人の将軍はどう対処したか? 多くの兵士たちの生命を預かり奇跡の生還をとげた決断力と人間性、中間管理職の危機対応を描く!
電子あり
蝶ネクタイとオムレツ
蝶ネクタイとオムレツ
著:高橋 義孝,解説:常盤 新平,装丁:菊地 信義,装画:柳原 良平
講談社文庫
磨ぎ澄まされた感性で、日々の「粋」をつづる。感受性豊かな青春時代を描いた「こしかた」をはじめ、「食べもの飲みもの」「身のまわり」など、現代人が失ってしまった味覚やこいきな心意気を呼びさます。今日ではほとんど見当たらなくなった、東京もんのダンディズムが燻銀のように光る、珠玉のエッセイ集。
電子あり
続・従軍慰安婦
続・従軍慰安婦
著:千田 夏光,装丁:辰巳 四郎
講談社文庫
昭和20年8月15日、無条件降伏の日、北はソ満国境から、南は東南アジア全戦線へばらまかれた従軍慰安婦は、8万人を数えるに至っていた、という。うち、朝鮮女性は推定6万5千人であった、という。兵とともに玉砕し、また、現地に棄てられた彼女たち。敗走以後の彼女たちの運命を描き、今なお議論され検証が続く日本軍の闇を明らかにしようとした、衝撃のノンフィクション力作! 敗走する日本軍,慰安婦八万人の運命を描く敗戦の日,北はソ満国境から南は東南アジア全戦線へばらまかれた従軍慰安婦は八万人を数えるに至っていた.兵とともに玉砕し,また,現地に棄てられた彼女たち
電子あり
牡丹の庭
牡丹の庭
著:芝木 好子,解説:川西 政明,装丁:菊地 信義,装画:荻 太郎
講談社文庫
後添いとして14も年上の男に嫁いだ彰子は、家にも、夫と息子の日々の習慣にも色濃く残る先妻の幻影に怯え、とりわけ彼女が丹精した牡丹の庭に憎悪すら覚えるようになった。後妻に入った女性の微妙な心のゆらめきと翳りを、柔らかな筆で繊細に描く表題作はじめ、「白い打掛」「隅田川べり」など、女性のさまざまな生き方を情感溢れる筆致でとらえた7編を収録。清冽な抒情で心理の襞を描く純文学短編集。
電子あり
おれは藤吉郎(上)
おれは藤吉郎(上)
著:早乙女 貢,装丁:安彦 勝博
講談社文庫
放浪を続けた日吉丸だったが、最下級の身分とはいえ、松下嘉兵衛の厩番に、念願の仕官の道がつき、勇気百倍。名前も木下藤吉郎と改めて、急に大人になった気分、いよいよ天下晴れての武士である。持ち前の機転に加えて、骨身を惜しまぬ精進に、主人の覚えもめでたい。ひといちばいの機転と勤勉が認められだんだん出世の道が……。だが、出る杭は打たれる。とかく仲間うちではイジメの対象となるけれども、くじけぬ藤吉郎の前途は明るい。痛快な青年太閤記!〈全五巻〉
電子あり
机の上の仙人
机の上の仙人
著:佐藤 さとる
講談社文庫
小精霊が語るファンタジー、空想豊かな奇譚怪談ーー小さな草庵と風変わりな小精霊が、ある日悠然と、童話作家の机の上に出現した。着流しに袖無し羽織、半白総髪まげの、方寸と名乗る仙人は、以来作家の眼前に出没し、不思議な物語を語ってきかせ、作家を興趣尽きない別天地に誘う。中国の奇書「聊斎志異」から発想し、日本の風土に合せて鮮やかに換骨奪胎し、趣向を凝らした、知的なショートファンタジー傑作物語集。
電子あり
酒について
酒について
著:キングズレ-・エイミス,訳・その他:吉行 淳之介,訳・解説:林 節雄,装丁:菊地 信義,装画:佐々木 侃司
講談社文庫
読むほどに酔うほどに味のわかる酩エッセイイギリスの人気作家の酒についての造詣とユ-モアを,発止と受けて返すわが代表.カクテル,小道具,二日酔いの対処法等,止められないのは読むのが,飲むのが?
彗星伝説
彗星伝説
著:石川 喬司,解説:草下 英明,装丁:菊地 信義,装画:矢吹 申彦
講談社文庫
30回目のハレー彗星が近づいている! 人の一生に一度やってくるこの彗星は、はたして吉か凶か? 宇宙創造の謎を秘めたこの彗星を巡る、恐ろしくも美しく、そして哀しい「彗星伝説」をメインに、今はやりの遺伝子に組み込まれた転生の神秘を語る「頭ごっつんこ」や、結末の冴えたみごとなショートショート群の「幻想カレンダー」など、ロマンに満ちた8編を収録。奇想卓抜、抒情横溢、珠玉多彩……神秘の星や人生をめぐる、楽しく華麗なメルヘン集。
電子あり
ガラスの肖像
ガラスの肖像
著:阿刀田 高,解説:下重 曉子,装丁:菊地 信義,装画:森 秀雄
講談社文庫
偶然盗み見た夫の日記。見知らぬ女への愛の讃辞が書きつらねてある。そして次に記された1行は妻の心を凍らせた。「それにひきかえ妻はなんと醜いのだろう……。」妻は黄昏どき、鏡の前で唇に紅をぬる。そして夫が帰宅する時――。口紅、香水、靴等女性用品を鍵(キイ)に、愛の陰の恐怖を描出した、円熟の連作集。
電子あり
殺しの掟
殺しの掟
著:池波 正太郎,解説:筒井ガンコ堂
講談社文庫
江戸の暗黒街。昼間は実直な職人や清貧の剣客が、夜闇の中では金ずくで人を殺める殺し屋に変貌する。法の裁きの及ばぬ悪を闇から闇へ葬る裏稼業の男たちの非情さと日常に立ち戻った瞬間ふと見せる人間味を、練達の筆致で描く著者18番の暗黒小説集。人気シリーズ“仕掛人・梅安”の原型をなす傑作9編を収録。
電子あり
雲の階段(上)
雲の階段(上)
著:渡辺 淳一,装丁:菊地 信義,装画:鎭西 直秀
講談社文庫
伊豆の離島と東京を結ぶ恋を描く長編ロマン。青年・相川三郎は伊豆の南の小島にある診療所で、島でただ1人の医者である所長のもとで助手を勤めていた。所長が病に倒れたため医師の資格がない身で診察を担当するうち、ある日、東京から遊びに来た女子大生・亜希子の子宮外妊娠の手術を手がけた。<上下2巻>
わが坐禅修行記
わが坐禅修行記
著:横尾 忠則,解説:南 伸坊,装丁:菊地 信義,装画:横尾 忠則
講談社文庫
各地の禅寺修行に従いて自己を探る体験記.総持寺,永平寺,青苔寺など坐禅に身を投じて,自由・無・宇宙などの真髄を考え直す.すべての先入観を捨てて即実践の中で自己発見をする貴重な記録がここにある
電子あり
恨み黒髪
恨み黒髪
著:滝口 康彦,解説:小林 慎也,装丁:倉橋 三郎
講談社文庫
軍律の酷薄さに抗した女心等を描いた秀作集猛将立花道雪のもと,ふと情にかられ一時帰宅した武士たちへ誅殺の命が下った.三杉右京の新妻真砂は討手に向かい或る決心を告げる.武士道と人間性を描く名作集
電子あり
武則天(八)
武則天(八)
著:原 百代,装丁:安彦 勝博
講談社文庫
中国青史上に唯一の女皇帝の果敢進取の生涯辛苦の末に樹てた大周帝国は,武則天の老いと衰えとともに音をたててくずれる.そして,世はきらびやかな玄宗の時代へと移っていく.壮絶な生涯を描く巨編完結.
天平大仏記
天平大仏記
著:澤田 ふじ子,解説:尾崎 秀樹,装丁:菊地 信義,装画:安彦 勝博
講談社文庫
大仏建立を壮大なスケ-ルで描く歴史小説.天平年間,聖武天皇の詔に発した大仏鋳造に奴婢の造仏工が動員される.彼らは完成の暁には良民になれる約束だったが,その陰には大きな陰謀が秘められていた.
おれは日吉丸(下)
おれは日吉丸(下)
著:早乙女 貢,装丁:安彦 勝博
講談社文庫
ちょっぴり色気も出てきたし、ちょっぴり大人の世界ものぞいた。そしてちょっぴり出世の希望も持ちはじめた。「そうだ、駿府へ行こう。うまい働き口があるかもしれない」と、胸はずませてやってきた、すばしっこい小猿。途中で別れた日吉丸の名を失敬して、武家奉公にありついた。ところがどっこい、世の中、そうそう甘くはない。再び放浪生活が始まる……。運は天に! 努力は惜しまず! 甘くはないががんばるでなも。痛快・軽快な時代長編。〈全五巻〉
電子あり
空白の五分間
空白の五分間
著:三輪 和雄,解説:種村 直樹,装丁:中島 真子
講談社文庫
三河島事故の真の責任者は誰か? そのとき電車運転士は、意識がないまま刺戟に応じて行動する「自動人間」ではなかったのか? 160人もの犠牲者を生んだ二重衝突事故をつなぐ五分間の空白に、何が起こったか? 有罪にされた運転士の行動の謎に、そして事故の真相に、脳神経外科医が医学のメスを入れ解明する、ドキュメント力作。
電子あり
暗殺の森
暗殺の森
著:古川 薫,解説:磯貝 勝太郎,装丁:玉井 ヒロテル
講談社文庫
討幕への蜂起もむなしく、天誅組は戦いに敗れた。リーダー・中山忠光は、長州藩を頼って亡命する。しかしその直後に、長州の立場は一変した。中山忠光の病死が伝わったのは、この頃である。巷間、それは長州藩による暗殺だとの噂が走った。昭和になって、地元の小新聞の社主・野見は、この真相究明に熱中するが……。長州藩が秘匿した歴史の暗部を、巧みにフィクション化した、歴史推理長編。幕末・長州の謎が現代によみがえる!
電子あり