講談社文庫作品一覧

マッチ箱の人生
講談社文庫
列車の隣席に坐った女は、奈緒子がマダムをする店のマッチを手にしていた。作り立ての、しかも3人の客にしか渡していないマッチが、なぜ見知らぬ女の手に?その上、マッチ箱には、口紅のついたタバコの吸いがらが1本。その意味するところは?ブラック・ユーモアの秀作集。

ソヴィエト見聞録
講談社文庫
「マルコ・ポーロかオークラか」と言われるほどに、世界各国を社用私用で旅行してきた日本人特派員・大蔵雄之助は、ソヴィエト国内をできる限り這いずり回る決意をした。かくて1000日足らずの滞在中に、外国人に開放されている地域のほとんどを見学し、開放されている自動車道路の9割を走破するなどの大活躍!
煙の殺意
講談社文庫
騙し絵的な奇抜なトリックと知的推理を満載人を殺したと自首して来た不思議な青年の本音は?(煙の殺意),三十年前に起こった事件を解決した名僧の奇妙な話(狐の面)など,傑作短編推理小説8編を収録.
絵本トマトジュース
講談社文庫
トマトジュ-スシリ-ズ,暮しのハウツ-編洗濯,髪の手入れ,ス-プのこと…等々からなんとボ-イフレンドの取り扱い方まで,くらしに夢を運ぶ,ちょっとしたアイデアを絵入りでおおしえする,カラ-絵本
老子
講談社文庫
老子研究の第一人者による名訳と懇切な解説「天網恢恢疎にして失わず」「無爲にして化す」「天下の万物は有より生じ,有は無より生ず」.老子は同時代の孔子・儒教思想を否定した古代自由思想の巨星である

開かない花
講談社文庫
学生運動に熱中し、中小企業に就職後も労働運動をしてクビになり、会員制クラブのマネージャーになった津村の前に現われた悠子は、悲しい運命の女であった。男から男を転々としながら彼女が求めていたものは、いったい何であっただろう。美女の奇妙な行動に秘められた悲劇。両親から受けついだ自分の血を呪いながら……。という表題作など、傑作6編を収録。現代社会をたくましく生きる庶民の男と女のバイタリティを描いた、興味尽きない1冊。

シゾイド人間
講談社文庫
調子がよく、それぞれの場面にふさわしい人物を演じてはいるが、ぶつかり合ったり争ったりすることを通しての、激しい愛や憎しみの結びつきがない――同調的引きこもりという、現代人の心理特性を鮮やかに分析して「シゾイド(分裂)人間(schizoid person)」像を提示し、人間の心の成り立ちをさぐる、話題の名著。抑うつ人間・モラトリアム人間・シゾイド人間と変わりゆく現代人の心理を鋭く分析し、その日本的特性を具体的にさぐって、新しいタイプの人間たちを鮮やかに描く。現代人の典型「分裂人間」を初めて説く!
地下室からのふしぎな旅
講談社文庫
爽やかでユ-モアあふれる長編ファンタジ-黒マントの奇妙な男に連れられて,地下室の壁をすり抜けて,ふしぎな世界にいったアカネとチイおばさん 新鋭が贈る爽やかでユ-モアあふれる長編ファンタジ-
犯罪紳士録
講談社文庫
重大犯罪事件の真相と,犯人たちの実人生.犯罪は世につれ世は犯罪につれ,といえるような昨今,世間を騒がせてきた明治から現代までの10大事件の主役たちの裏側を読物風にたどる.女子高生籠の鳥事件他

ニューメディア時代の知的生産の技術
講談社文庫
パソコン、ワ-プロを書斎で使いこなすには? 衛星放送、INS、VAN……とニューメディアをめぐる話題が花盛りである。こうしたニューメディアを、書斎での知的生産にどう取り込むことができるか、また、従来のカードやノートにかえて、パソコンや日本語ワープロを駆使するデータベースづくりなど、知的生産性を高めるためのアイディアとノウハウ。

米長将棋勝局集
講談社文庫
さわやか流──米長の棋風に冠された形容詞だ。しかし一歩退いて、その摩訶不思議とも言える棋譜を見るとき、妖しいまでの粘着力に気づくはずだ。さわやか流どころか、底無しの泥沼流と極言できるかもしれない。正々堂々の本格大軍陣、機略縦横の魔法陣など、鬼才の恐るべき神技の冴えを、存分に堪能していただこう! 大山康晴、中原誠、加藤一二三ら強豪を相手に、正攻法でまたは機略縦横の妙手で堂々勝利する、米長将棋の真髄を紹介する。

わが家の日米文化合戦
講談社文庫
アメリカ人妻と著者の日米文化摩擦の日々! 異文化に育ったアメリカ人妻との文化摩擦は、文化創造へと進化する。「内なるアメリカ」をかたくなに維持する妻に腹を立てた大学の先生は、「日本人」にこだわり徹することに決めた……。一つの屋根の下で繰り広げられる珍騒動を、ユーモラスに描きながら、文化摩擦の構造を鋭くえぐる、野心的な比較文化論。

ブルース心の旅
講談社文庫
ミシシッピーの川面に流れるギターの調べは、人の心を重く揺さぶる。うらぶれたカフェの片隅から、深く哀しい歌がひろがる。ディープ・サウスの街には、すべてブルースの魂が満ちている。奴隷制の時代から現代へいたる黒人ブルースマンの歌を求めて、現地取材と資料で綴る感動のレポート。名曲ガイド付き。

げたばき物語
講談社文庫
下町生まれで、その風土習慣によって育てられた著者は、35歳で作家へ転身した。それまでに問屋の小僧、水商売、旅館経営、広告代理店員などと、職を変えながら、人生の表裏を見、かつ味わってきた。小説とは、いかに上手に嘘をつくか、だという。その自称「嘘屋」が自身をふり返り、創作の秘密や独特の下町精神を、赤裸々な告白(嘘?)で綴った好エッセイ集。半村作品の秘密を明かすファン必読の書。
いかに壮大に嘘を語るか.半村作品の舞台裏下町生まれの江戸っ子が,バ-テンダ-,広告マン等職業遍歴を重ねたあと,骨っぽくひらき直って,嘘を書き生活してやろうかと考えた.創作秘話を語る好エッセイ
家路の果て
講談社文庫
マイホ-ム作りにからんだ現代の貧困と矛盾一戸建住宅を買えば環境不備にロ-ン苦,マンションを買えば欠陥物件.なぜ業者と客とはこうもいがみ合うのか.マイホ-ム熱が演出する殺意を綿密に描く推理長編
旬の味・料理の心
講談社文庫
四季折々の食卓に旬の味をそえる料理ガイド春夏秋冬,季節の移り目に,旬の魚や野菜を生かした思いやりの料理を味わうのは,何よりもうれしいもの.第一人者が贈る,選び方・作り方・味わい方の全案内.

いつの日か驢馬に乗って
講談社文庫
父親を亡くしても、幼い頃からの笑顔は変わらず、中学生になると、兄を真似て新聞配達を始めた妹。あの早苗が、男を愛する年齢になった……。兄妹それぞれの愛の形を、いとおしむように切々と描いた表題作ほか、「充実した日々」「長い顔のボーイフレンド」「ラベンダーは男の香り」を収録する。青春の哀歓を描く、爽やかな小説世界。

推理日記(1)
講談社文庫
推理小説を10倍楽しく読むためのエッセイミステリ-の実作家,かつ眼光紙背に徹する読み巧者として著名な著者が,「推理小説は高級な遊びである」との信念のもとに,その魅力の分析と楽しみ方を伝授.

小田実の受験教育
講談社文庫
代々木ゼミ現役講師の筆者が、特別に解き明かす、受験のマル秘テクニック。一度は大学をすべった「落第生」たちを、花のトーダイや憧れのジョーチに、次々と押込んできた20年間の実績に物を言わせ、大学受験常識のウソを徹底的に暴き、貴重な受験体験の意味を語る。人生を損したくない若者たち、必読の参考書。現役予備校講師が明かす、明るい受験成功ノウハウ集!
ぐうたら交友録
講談社文庫
ご存知狐狸庵山人のぐうたらシリ-ズ第四弾自称ぐうたら人間の狐狸庵山人,各界第一線の文人・美人・奇人と対決す.山人の毒舌と快筆やいかに.笑わせながらも現代の真相に迫る,一読百聞に勝る好エッセイ