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1991.09.06発売
禅の道
講談社学術文庫
本書は、オイゲン・ヘリゲルのいわば「遺稿集」である。ここに収められている禅の神秘主義を論じた手稿の数々は、いずれもヘリゲル自身の決定稿である。“虎を描いて猫に類する”底の禅書が氾濫するなかで、身をもって禅の真髄に徹したヘリゲルの片言隻句は今日なお新しく、多くの示唆を与えてくれる。ヘリゲルこそは、日本人以外で禅の本質を把握し、その精神の息吹を感得した唯一の人なのである。
1991.09.06発売
ショパン
講談社学術文庫
ロマン派音楽の巨星の人と芸術の核心を探る20歳で祖国ポ-ランドを離れたショパンの謎に包まれた人間像と,その芸術の本質を解き明かし在来のロマンティックなショパン像の通念を破る.毎日芸術賞受賞作

1991.09.06発売
二十一世紀の人類像―民族問題を考える―
講談社学術文庫
噴出する世界の民族問題をどう考えるべきか。東西冷戦後の世界は21世紀へむけ国家体制を乗りこえ民族のせめぎあいが強まる。民族・人種・国家の概念さえ判然としないわれわれ日本人は、それらの理解なしには世界に貢献できない。ますます強まる民族の自己主張の本質はなにか。本書は卓越した見識をもつ著者が豊富なフィールドワークから世界を見る目=民族学的視点を開示する刮目の書である。

1991.09.06発売
知的生活
講談社学術文庫
「知的生活」とは、生き生きとものを考える喜びにあふれた人生のこと。知識だけに偏らない全人間的な徳の獲得を奨める人生哲学の名著として欧米に名高い本書は、ライフ・スタイルとしての「知的生活」を愛する全ての人に、有用な心構えを教えてくれる。時間の使い方・金銭への対し方から読書法・交際術まで、そこにはいささかの空疎な議論もなく、切実な実体験から生まれた「人生の極意」にみちている。
1991.09.05発売
ナイト・ダンサ-
文芸(単行本)
本年度江戸川乱歩賞受賞の航空サスペンス.アルミニウム合金を侵食するNC90Y菌を積み込んだボ-イング747がトラブルを起こした.この菌の軍事利用をめぐって日本の最新鋭機が激突する…….
1991.09.05発売
連鎖
文芸(単行本)
第37回江戸川乱歩賞受賞のハ-ドボイルド食品検査官である私に,かつての親友で売れっ子ルポライタ-竹脇が自殺という知らせが入る.その原因を調べていくうちに汚染食品にからまる疑惑が芽生え……?

1991.09.05発売
いま脳死をどう考えるか
文芸(単行本)
医学博士で作家の英知に富んだ斬新な提言
1つの死から多くの生を──世界が認める脳死を、日本ではなぜ認めないのだろう。あげる自由あげない自由、もらう自由もらわない自由とは?脳死と臓器移植の現状をアメリカにまで追い、日本の問題点と今後の流れをやさしく具体的に明かす、現代人必読の書!

1991.09.04発売
上海
講談社文芸文庫
1925年、中国・上海で起きた反日民族運動を背景に、そこに住み、浮遊し彷徨する1人の日本人の苦悩を描く。死を想う日々、ダンスホールの踊子や湯女との接触。中国共産党の女性闘士芳秋蘭との劇的な邂逅と別れ。視覚・心理両面から作中人物を追う斬新な文体により不穏な戦争前夜の国際都市上海の深い息づかいを伝える。昭和初期新感覚派文学を代表する、先駆的都会小説。

1991.09.04発売
さまざまな青春
講談社文芸文庫
鋭い分析力、秀抜な作品鑑賞力、戦後文学の理論的支柱となり、常に時代を背負い続けた批評家――平野謙。生涯のテーマ“芸術と実生活”“政治と文学”を、近代文学史にのぼせ、明治・大正・昭和にわたる作家論を展開、その歴史的変遷をたどる。「坪内逍遙・二葉亭四迷・森鴎外」「真山青果」「井上良雄」「伊藤整」ほか14篇。全集初収録以来、はじめての単独刊行。野間文芸賞受賞。

1991.09.04発売
あざみの衣
講談社文芸文庫
深い知性、鋭い感性とエスプリで自由に捉えるバイロン、シェイクスピア、ゲーテ、ロレンス、エリオット、陶淵明、杜甫、芭蕉、蕪村……。簡明に綴る東西の文学・詩論から鮮やかに浮かび上がる西脇詩学の豊かな世界。『あざみの衣』収録エッセイを核に、単行本未収録エッセイ群「神について」「イギリス文学の笑い」「ふるさと」「私の画歴」「禅学」「萩原朔太郎の魂」等20篇を加えた文庫版新編成。

1991.09.04発売
懐中時計
講談社文芸文庫
大寺の家に、心得顔に1匹の黒と白の猫が出入りする。胸が悪く出歩かぬ妻、2人の娘、まずは平穏な生活。大寺と同じ学校のドイツ語教師、先輩の飲み友達、米村。病身の妻を抱え愚痴1つ言わぬ“偉い”将棋仲間。米村の妻が死に、大寺も妻を失う。日常に死が入り込む微妙な時間を描く「黒と白の猫」、更に精妙飄逸な語りで読売文学賞を受賞した「懐中時計」収録。
大寺さんの家に、心得顔に1匹の黒と白の猫が出入りする。胸が悪く出歩かぬ妻、2人の娘、まずは平穏な生活。大寺と同じ学校のドイツ語教師、先輩の飲み友達、米村さん。病身の妻を抱え愚痴1つ言わぬ“偉い”将棋仲間。米村の妻が死に、大寺も妻を失う。日常に死が入り込む微妙な時間を描く「黒と白の猫」、更に精妙飄逸な語りで読売文学賞を受賞した「懐中時計」収録。

1991.09.04発売
蜻蛉日記をご一緒に
講談社文庫
いつの世にも変わらない、女と男の愛の姿。唯一の女として永遠に愛されたい! ーー女の夢は、いつの世も変わらない。ただ一人の男に出会って、ただ一人の女として愛されること。蜻蛉は、男らしい実力者の兼家に恋しているが、夫は男の常として、一人の女に満足しない。妻は嘆き、恨み、苦しむ中で、ついに深い人生観照と、不思議な安らぎの世界に入る。女の生き方、女と男のあり方を考える名著。<『田辺聖子と読む蜻蛉日記』改題作品>
1991.09.04発売
白き冬日
講談社文庫
短歌の美に托してみずからの人生を綴る随想短歌は生活のうめきであり,嘆きであり,喜びであると著者はいう.心魅かれた歌に托し人間の熱い血や涙の味を伝え,著者自身の全作歌も併せた魅力のエッセイ集.

1991.09.04発売
虹のヲルゴオル
講談社文庫
女性の魅力をあらゆる角度から論じた、本当は映画評論家になりたかった橋本治の、女優論にしてかつ卓抜な映画論。ーー女にとって「美しい」ってことが重要だってこと、学校じゃどうして教えないんだろう……。『いつも二人』のオードリー・ヘップバーン、『七年目の浮気』のマリリン・モンロー、ブリジッド・バルドーなど13人のヒロインたち、その魅力についてあらゆる角度から分析してみたら――。やっぱり「女」だってことをおそれないっていうのは、強いもんね! 「美しい」とは何かという大命題に迫る快著。

1991.09.04発売
密閉教室
講談社文庫
早朝の教室で、高校生中町圭介は死んでいた。コピーの遺書が残り、窓もドアも閉ざしてある。しかも異様なことに48組あったはずの机と椅子が、すべて消えていた!級友工藤順也がその死の謎に迫るとき次々現れた驚愕すべき真相とは?精緻な構成に支えられた本格推理の力作。

1991.09.04発売
特急「にちりん」の殺意
講談社文庫
脅迫状は「お前を殺してやる」に始まり過激化、「26日に死ぬんだ」と殺人予告に到達した。受けとった会社社長は恐怖して故郷の九州へ逃げる。だが結局、特急「にちりん」の車中で毒殺された。十津川警部らが被害者の交友をしらべて探しあてた意外な真実とは?好中編4作を収めた鉄道ミステリー。

1991.09.04発売
会社逃亡
講談社文庫
会社とは何か? 人生を賭ける価値があるか? 性懲りもなく就職と退職とを繰り返し、あげくのはて定職を断念した著者が、みごとなまでに「会社逃亡」を完成させた男を、執拗に追跡する。自らと相似形に見え、原形質を同じくするように思える男が起こした事件を通して、人間存在の根源と現代人を襲うアンニュイを問う、私ノンフィクション!

1991.09.04発売
景徳鎮の旅<中国やきもの紀行>
講談社文庫
「やきもの」のもつふしぎな魅力。その魅力の謎をとく、陶磁の街そぞろ歩き。陶磁のふるさとに歴史の水脈を探るーー中国の「やきもの」の歴史は古い。なかでも景徳鎮は、1000年も前から現在に至るまで、連綿と陶磁の製作生産をつづけている。芸術品から生活品まで、盛衰を経ながらも脈打ちつづけるその伝統と技術の跡を追って、歴史の水脈をさぐり、人々の美意識を、生活の変様を探索する。「やきもの」の街=景徳鎮そぞろ歩き。

1991.09.04発売
引越し大名の笑い
講談社文庫
越前大野、姫路、越後村上、再び姫路、豊後、山形、白河……と、54年の生涯で、7度の封地替えを命じられた松平直矩(なおのり)。危うい藩財政を必死に切り盛りし、剛毅よりのん気、朗々と笑顔で宿運を甘受した、藩主と家臣たちの引越し人生を語るという傑作のほか、激動の戦国時代や江戸時代をはつらつと生きた武家の主従を描く、正統派時代小説短編10編。

1991.09.04発売
永遠のジャック&ベティ
講談社文庫
英語教科書でおなじみのジャックとベティが、50歳で再会したとき、いかなる会話が交されたか? 珍無類の苦い爆笑、知的きわまるバカバカしさで、まったく新しい小説の楽しみを創りあげた奇才の、粒ぞろいの短篇集。ワープロやTVコマーシャル、洋画に時代劇……身近な世界が突然笑いの舞台に!