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1985.06.10発売
忍びてゆかな 小説 津田治子
講談社文庫
少女時代にハンセン病を発病した津田治子は、終生その苦しみの中に生きた。現代では特効薬が発見されてハンセン病は直る病気となったが、彼女がその恩恵に浴するには発見が遅きに過ぎたというほかはなかった。みずからの生命に精いっぱい執着し、聖書と短歌を支えに、痛ましくも強い生涯を終えた女流歌人を描く、感動の名作。
癩に冒された女流歌人の悲痛な生と死を描く癩病棟の中だけの人生であればこそ,自らの生命に精一杯執着してみたい.聖書と短歌を支えに,痛ましくも強い生涯を終えた女流歌人・津田治子を描く感動の名作.
1985.06.10発売
燃える秋
講談社文庫
愛の苦しみと女の新しい生き方をつづる長編初老の画廊主の誘う性の闇を振払おうと祇園祭の雑踏に立った亜紀は,山鉾を飾る絨毯の美しさに魅せられ,その夜芽生えた青年との愛を捨て憧れのペルシャに旅立つ
1985.06.10発売
ばいにんぶるーす
講談社文庫
野獣のように一人で生きる勝負師たちの哀歓風来坊ロッカ,元役人・立花,非情なノミ屋・和合,ムショ帰りの鉄五郎老人……いずれ劣らぬ一匹狼たちがくりひろげる凄絶なギャンブル世界を鮮やかに描くロマン

1985.06.10発売
遠くて近きは…
講談社文庫
男と女の「他愛もない話」に鋭く光る観察眼。夫婦の関係、結婚、浮気、離婚、男と女のホンネ……身辺でとりかわされる男と女の何気ない会話の奥に、キラリと光る人間の本質を探り出し、そっと描く独特の職人芸ーー男と女の、この不思議な距離! ああ、この熱い憧憬と深い断層! 遠くて近いか、近くて遠いかは、みなさまがたの経験やら自負によって、異なりましょう。理解しあって、誤解しあって、それでもお互いに求めあって、別れるのでしょうか? 愛しているよ、好きよ、1回きりよ、またね……。呟く言葉はさまざまですが、そこが凡俗煩悩の男と女の業というものでしょうか、雨彦さん?
1985.06.10発売
武則天(二)
講談社文庫
中国史上唯一の女帝武則天の果敢進取の生涯一時は太宗の寵愛を浴びた武照だったが,失寵するや,只の宮女である.しかも失寵の原因がわからない.迫りくる生命の危険を覚えた武照の,懸命の保身が始まる.

1985.06.10発売
東条英機と軍部独裁 昭和の宰相 第3巻
講談社文庫
戦争遂行をめぐる軍部・政党の対立から敗戦へ。日米交渉不調、反軍の試みの失敗により、東条軍部独裁政権が成立した。敗戦に至るまでの、軍部と重臣たちのやりとりを描き、戦時下の政治家のありようを鋭く問う! ーー軍部独裁政権を許したものはなにか? 主戦論・和平工作が鎬(しのぎ)をけずりながら、結局、軍の言うなりになり、苛酷な戦争に突入し、広島・長崎への原爆投下を経て、敗戦へと日本を導いていったのは、ひとり東条のみに帰する責任なのか? 昭和最大の受難の真相に鋭く迫る快心作
1985.06.10発売
インテリアの本 快適な住まいをつくるために
講談社文庫
自分たちだけの,快適な生活空間を作ろう!あなたの住いをより住みごこちよくするために,インテリアの基本知識を豊富な写真で具体的に説明する待望の書.一戸建てからマンションの改装まですべてに役だつ
1985.06.10発売
日蝕の街
講談社文庫
平穏な家庭を襲う誘拐事件を描く長編意欲作妻と予備校生の娘と三人の質素だが平穏な日々を送っていたルポライター鷲津洋人.だがその平和は長く続かなかった.黒い怨念と鮮血に彩られた恐怖のハードロマン
1985.06.10発売
分泌現象の細胞生物学 ―レセプターの働き
カルモデュリンを扱った総合的なトピック集医学生物学の話題の中心となっているカルモデュリンを扱った初の総合的トピック集.医・薬・生物学の研究者・学生に必読の本.
1985.06.10発売
血流
血流の構造と性質を豊富な臨床例と共に解説心臓血管系の医学の急速な進歩に伴って血流測定技術も急速に進歩した.本書は正常および異常な心・大血管内の血流の基礎と臨床を最新の技術と装置を駆使して解説

1985.06.07発売
続 男のウンチク学
講談社文庫
にぎやかなバカ話にうってつけのネタ本。前回、感涙にむせんだ方には悪いけど、ほんとうは、こっちのほうがずっとおもしろい! ーー飲みもの食べものについての、コダワリ雑学、好評第2弾! イカのスミの美味なる調理法、日本一うまいピーナツを売るお店、ストローで飲むビールの話、コウモリのスープのとりかた、ナスのシャーベットの作り方、家庭でつくれるブイヤベース、横行将軍の酔蟹をいかに食すか、それと腐乳の香りがこたえられないこと、さらには種々なる酒に関した知識など、相変らず役立つことを欲しない、けれど気になる情報の源。

1985.06.07発売
続・ソヴィエト見聞録 モスクワ特派員5万キロの旅
講談社文庫
グルジヤ共和国のグダウリでは、白雲のような羊の大群に目を見張り、キルギス共和国フルンゼのホテルでは、行きずりの女性に同室を求められる――。記者魂に燃えた日本人特派員・大蔵雄之助は、ソヴィエトを支える共和国群とその周辺諸国を駆けめぐり、この不思議な大国の素顔を、自らの目ではっきりと見たのだった。

1985.06.07発売
昭和研究会 ある知識人集団の軌跡
講談社文庫
軍部の跳梁に抗した近衛ブレーン集団の全貌ーー昭和研究会は、近衛公の親友・後藤隆之助が、多くの知識人を集めて創設した、国策研究機関である。昭和10年代、日中戦争から太平洋戦争へと駆りたててゆく軍部ファシズムに抗し、日本が直面した懸案の解決にむけて、知識人集団が交わした熱い討論・研究の内容を明かす。創設時から参画した著者が描く、昭和史の貴重な証言。

1985.06.07発売
君は天皇を見たか 「テンノウヘイカバンザイ」の現場検証
講談社文庫
われわれ国民にとって、天皇とはなんなのか? 種々な時と場所で、実際に天皇を「見た」ことのある政治家、軍人、勤め人、学生、主婦ら、各層136人の語る「天皇体験」から、天皇制の問題を衝く、証言ドキュメントーー天皇について話すのは畏れ多いとためらう人……。多くの兵士や国民を死なせた絶対命令者としての戦争責任を厳しく問う人……。実際に天皇を「見た」ことのある多くの人たちの語る天皇体験のことばから、神として「戦前」、象徴として「戦後」の、天皇制の問題を衝く現場レポート。証言による昭和の庶民史。

1985.06.07発売
単語集
講談社文庫
言葉の力で他人を魅惑しようと努めながら、真の書き手となり得ない作家の、12の物語。確実不変な事実の世界は、存在するのか? ーー事典に載せられた単語のように、不変で確実な〈事実の世界〉は、存在するのだろうか? 物質の欠如が夢想へと駆立て、言葉の虚構性のなかに、夢見る力を委ねようとするが……。言葉の力で他人を魅惑しようと努めながら、自ら物語るという行為を怖れる書き手、作者と作品の奇妙な関係を描く、12の短篇集。
1985.06.07発売
ごんぎつね
講談社の絵本
1985.06.05発売
花刑
文芸(単行本)
桜草の花が完全犯罪を崩す華麗なトリック!美人で素封家の娘との婚約に有頂天になった男は,結婚資金欲しさに金貸しの老女を襲う.しかし,老女は何者かに先に殺されており,男は金だけ盗って逃げたが….

1985.06.05発売
日本法制史(上)
講談社学術文庫
本書の構造は、第1編総論と第2編以下の著者独自の法制史上の時代区分による「固有法時代」「支那継受法時代」「融合法時代」とから成っている。即ち上巻に収めた総論は優れた史学概論であり、第2編以下はそれぞれに総説、行政組織、経済社会制度等々の章を立て、それらを社会科学の大きな体系の中で論じつつ、各時代の実生活を浮かび上がらせるまで徹底考証されているため、どの時代からでも読ませる内容は他の追随を許さない。
1985.06.05発売
複製芸術論
講談社学術文庫
複製とオリジナルのもつ芸術性を解明する.旧来のオリジナル芸術の優位性に対して,例えば映画・音楽などの複製芸術の独自の価値を主張し,複製時代における新たな大衆思想を解く鍵として注目された好著.

1985.06.05発売
神の慰めの書
講談社学術文庫
私が本書の訳に従事したのは30歳代から40歳代の初めにかけてである。80歳をこえた今日までの40年間を通じて、エックハルトは私を鼓舞激励している。たとえば、「神は私よりも私に近く在(いま)す」。人間は幸福を求め、美を求め、宝を求めて遠路を行く。しかし、比類を絶したものはむしろ近くに、あまりにも近くにある。エックハルトの言葉は年とともにますます輝き、新鮮さを加える。(訳者“「学術文庫」のためのあとがき”より抜粋)