新刊書籍
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1978.06.09発売
風貌(続)
講談社文庫
人と人との出会いを語り、これほど劇的で、興趣の尽きぬものがあろうか。流れゆく時のなかで、一瞬一瞬におのれのすべてを賭け、強靱鮮烈の世界を築き上げてきた鬼才が、「日本の顔」と会い、撮り、論じた古典的名著。これは、巨匠の入魂の写真集、独白の書であり、また登場人物を通しての、近代日本の歴史でもある。

1978.06.08発売
チベット旅行記(1)
講談社学術文庫
仏教の原典を求めたいという求道者の一心から、厳重な鎖国をしくチベットに、あらゆる困難にうちかって単身入国を果たした河口慧海師の旅行記。抜群の面白さをもっているだけでなく、チベットの風俗・習慣等についての的確な記述は、本書をチベット研究のための第一級の基本的文献としている。この第一巻では、チベット行を決心して海路カルカッタへ着き、万全の準備の後、ヒマラヤに入り、チベット国境を越えるまでが述べられる。

1978.05.30発売
裂けた背景
講談社文庫
「同窓会に出席する」と言い残し家を出て名古屋から上京し、行方を断っていた元教師・野坂は、遺体となって埼玉県吉見百穴で発見される。遺体は新宿の連続放火を報じる新聞を握りしめ、傍らには、野坂の教え子で人気放送作家・泉慎也の黒焦げの名刺が落ちていた。野坂と放火犯をつなぐ鍵は何なのか? また泉の役割は? 謎を孕む本格推理の傑作。アリバイ崩しが冴え渡る!

1978.05.30発売
彼女の夫たち(下)
講談社文庫
竜子は、愛人・藤田の妻が離婚に同意しそうだと聞かされて悩む。藤田に内密での画家・小松との激しい愛も、忘れかねるのである。一方、和美も、若い恋人・木沢洋の結婚話を機に、愛の決断を迫られた。このふたりがこうして岐路に立ったのに対し、人妻・伸子は家を出てしまう。彼女たち姉妹の愛の終着駅は? 流麗なる完結篇。<上下巻>

1978.05.29発売
風は思い出をささやいた
講談社文庫
望郷の詩人・おのちゅうこうが、郷里の赤城山麓で過した幼い日の思い出を活写した、土の香り豊かな珠玉の連作集。「母と木イチゴ」「一年ぼうずの先生」「村のおばけ」「もらいぶろ」「イヌと少年」「カモシカの話」「町っ子の冬子」「こぶ吉さん」「おとなのうそ」「きびしい父の目」など16編。ほかに姉妹編の代表作『氏神さま』も収録。野間児童文芸推奨作品賞受賞作。

1978.05.29発売
海音寺潮五郎短篇総集(二)
講談社文庫
歴史文学の第一人者、海音寺潮五郎の傑作短篇80余篇を全8巻に編成。第2巻は、勤王の大義に邁進する父子を描く「父祖の道」「残月の賦」、浪人と女歌舞伎役者との儚い関係をつづる「白日夢」、武士道の厳しさを描く「宮本造酒之助」、家康御領の民斬殺事件「駿河ばなし」、占領軍の検閲により発表をとめられた「つばくろ日記」、唐代の中国を舞台にした「遥州畸人伝」など、9篇を収録。

1978.05.29発売
彼女の夫たち(上)
講談社文庫
書道家として、はなやかに生きる長女・和美、人妻の座に安住して11年、夫婦間の沈滞に悩む次女・伸子、愛し合って結ばれた夫に浮気をされて呆然とする三女・節子、独身のOLで、中年の愛人との不安定な愛に揺れる四女・竜子。美しい4人姉妹が、それぞれの宿命と愛憎とに翻弄されてゆく姿を、みずみずしく描く、長篇ロマン。<上下巻>

1978.05.29発売
続 今昔物語ふぁんたじあ
講談社文庫
長く続いた貴族政治も衰退の一途を辿る平安時代後期に成立をみた『今昔物語』。乱世を生きる人々、とくに庶民の赤裸々な生への希求は、惰眠をむさぼる現代人に激しく人間とは何かを問いかける。該博な古典の知識を駆使し、独自の今昔世界を創り上げた短編16。ここに躍動する人間群像は時空を超えて新しい。
1978.05.29発売
狐狸庵VSマンボウPART
講談社文庫

1978.05.29発売
ミッドワイフの家
講談社文庫
孤児だったわたしが、少年期をすごしたのは、産院、つまり、ミッドワイフの家。久しぶりにそこを再訪すると、相変らずクレゾールの匂いと、生殖の図式が満ち満ちている。陰性の性欲をもて余していた当時への回想、そして、ひそかに欲望の対象としていた娘との再会。性の本質と実在感を文学に結実しえた、著者の初期秀作集。
1978.05.29発売
豊臣秀吉(六) 異本太閤記
講談社文庫

1978.05.12発売
海音寺潮五郎短篇総集(一)
講談社文庫
歴史文学の第一人者、海音寺潮五郎の傑作短編80余編を全8巻に編成。武士の潔さ、日本人の美意識を追求した作家の精髄がここに。第1巻は処女作「うたかた草紙」、実録文学「大老堀田正俊」、西南戦争を背景とした「南風薩摩歌」、忠臣蔵の片岡源五右衛門を通して武士道観を描く「白菊」など、著者が作家としての地位を確立させた記念碑的作品群12篇を収録する。
歴史文学の第一人者、海音寺潮五郎の傑作短編小説80余編を全8巻に編成。武士の潔さ、日本人の美意識を追求した作家の精髄がここに。
第1巻には、
昭和4年の処女作で伝奇的時代小説「うたかた草紙」
江戸時代前期の武士道精神を描いた「千石鶉」
実録文学「大老堀田正俊」
西南戦争を背景とした「南風薩摩歌」
同じく西南戦争での士族の孤児の出陣を描く「唐薯武士」
薩摩隼人の生き方を描いた「柚木父子」
薩摩兵と官軍の諜者の話「風塵帖」
彰義隊の戦いを背景とする「太田の源さん」
薩軍の兵士と角力好きな少年の話「千石角力」
久留米藩士淵上郁太郎、謙三兄弟を描く「淵上兄弟」
西南戦争中の旧会津藩士の物語「黄昏の丘」
忠臣蔵の片岡源五右衛門の苦衷を描く「白菊」
以上12篇を収録。

1978.05.12発売
播磨灘物語(4)
講談社文庫
信長の死。官兵衛は恵瓊との講和を急ぐ。いよいよ「中国大返し」。秀吉の成功は益軒によれば官兵衛の作戦を採用した故である。のち、官兵衛は豊臣政権の新官僚石田三成らに失望する。世から隠れたい――と秀吉に言う。更に5年後、入道して、如水。子、長政。秀次に自評して、臣ハソレ中才ノミ、と。〈全四巻〉

1978.05.09発売
何処へ(2)
講談社文庫
「先生お嫁さんをもらうんだったら、おらの姉さんを貰ってください。ちょうどええと思うんです。おら、そして先生も姉さんも好きだす――」と、金助にいわれて、教師・伊能琢磨はこの姉弟(きょうだい)に親しみを覚えた……。映画化、テレビドラマ化もされた国民的作家・石坂洋次郎の代表作。全2巻・完結編。

1978.05.09発売
何処へ(1)
講談社文庫
東北A町の中学校へ、英語教師として、東京から赴任してきた伊能琢磨は、駅に降りた早々、おきゃんな芸者・才太郎の胃痙攣を看病させられた。地方文化の向上を志してきた知性の人・琢磨の心は動揺する……。映画化、テレビドラマ化もされた国民的作家・石坂洋次郎の代表作。全2巻。

1978.05.09発売
白い橋(2)
講談社文庫
ああ、とうとう私は男を愛した。軍平というどこかしら頼りない気もするが、しかし魅力のある男を……軽率だったかしら、不幸になるのではないかしら、という不安が浮かびあがっては消えた……。舞台装置家との恋を描く上下2巻完結編。

1978.05.09発売
白い橋(1)
講談社文庫
26歳にもなってまだ恋愛の経験のない葉山和子は、風のように近づいて来た舞台装置家・内山軍平に軽い興奮を覚えた。軍平は翌日、まえぶれもなく葉山家を訪れて、和子の母親トミ子を驚かした……。上下2巻の前篇。

1978.05.09発売
河のほとりで(3)
講談社文庫
運命のいたずらか、父を奪いあった従姉妹(いとこ)同士がたね子と新太郎のお互いの母であるとは――いいのよ、貴方とキスしたこと、将来どんな風になっても、あのときは幸せだったと思い出すに違いないから……。長編大作全3巻の完結編。映画化も

1978.05.09発売
河のほとりで(2)
講談社文庫
大学の構内で野良犬に吠えつかれていた「文科のバラ」たね子は、ラグビー選手で逞しい新太郎に助けられた……。この人こそ男だわ! 男なんだわ! 肩幅が広く、胸が厚く……と、心がときめく――。長編全3巻。映画化も。

1978.05.09発売
河のほとりで(1)
講談社文庫
若き日の母が、従姉(いとこ)から父を奪って結婚したことを知ったたね子は強い衝撃を受けた……。小父は「貴女が両親の烈しい愛情の燃焼の中から生まれたという事実は確かだ、そのほかに貴女に責任はない」と……。長編大作全3巻。東宝にて映画化も。