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春秋の花
シュンジュウノハナ
- 著: 大西 巨人

妥協を許さぬ小説や批評の書き手で知られる大西巨人は幼少期より古今東西の詩文を愛好してきた。成長し老境に至るまで折りに触れ愛唱してきた断章は、柿本人麻呂、西行、正岡子規、石川啄木、与謝野晶子、斎藤茂吉、斎藤史、松尾芭蕉、西東三鬼、金子兜太、島崎藤村、三好達治、佐藤春夫、茨木のり子、森鴎外、夏目漱石、樋口一葉、有島武郎、中野重治、小林秀雄、吉本隆明、柄谷行人…と、万葉の世から現代まで幅広く、また意外性すら湛えて季節毎に丁寧に並べ置かれている。
文学を愛する者として人後に落ちない大西巨人が年月をかけ丹精して選んだ詩文の精髄がここにある。
ⒸAkahito Onishi
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目次
目次
はしがき
春の部
有島武郎
若山牧水
小林秀雄
谷崎潤一郎
吉川英治ほか
夏の部
斎藤茂吉
三好達治
斎藤史
横光利一
金子兜太ほか
秋の部
石川啄木
夏目漱石
西東三鬼
樋口一葉
吉本隆明ほか
冬の部
芥川龍之介
森鴎外
佐藤春夫
柄谷行人
岡本かの子ほか
あとがき
初句索引
詩文作者(ないし出典)索引
解説
年譜
著書目録
書誌情報
紙版
発売日
2023年07月12日
ISBN
9784065322536
判型
A6
価格
定価:2,310円(本体2,100円)
ページ数
320ページ
シリーズ
講談社文芸文庫
電子版
発売日
2023年07月11日
JDCN
06A0000000000670796A
初出
本書は『春秋の花』(1999年3月 光文社文庫)を底本としました。
著者紹介
大西巨人(1916・8・20~2014・3・12)小説家、批評家。福岡県生まれ。本名の訓みは「のりと」で父の命名。九州帝国大学在学中に左翼運動に携わったことで大学を追われ退学後の1940年、大阪毎日新聞社西部支社に入社。42年、陸軍対馬要塞重砲兵聯隊に入隊。45年、日本敗戦後復員帰郷。月刊綜合誌「文化展望」の編集と発行に携わる。46年以降雑誌等に文章を公表するようになる。49年、最初の小説集『精神の氷点』を刊行。新日本文学中央委員だった52年、「新日本文学」に「俗情との結託」を発表し野間宏を批判、野間および宮本顕治と論争になる。55年から約25年をかけて全八部4700枚の大長篇小説『神聖喜劇』を執筆(78年から80年まで全5巻で刊行)、「初期の仕事」が終了する。引き続き『天路の奈落』『地獄変相奏鳴曲』『三位一体の神話』『迷宮』『深淵』といった長篇小説や『五里霧』などの小説集を刊行をつづけ、また折に触れて執筆していた批評の多くは『大西巨人文選』全四巻にまとめられている。古代から現代に至るまで詩的表現を愛好することでも知られる。
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