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絶望の国の幸福な若者たち
ゼツボウノクニノコウフクナワカモノタチ
- 著: 古市 憲寿
W杯の深夜、渋谷で騒ぐ若者たち。ネット右翼の主催する排外デモに集まる若者たち。そして震災を前に、ボランティアや募金に立ち上がる若者たち。すべての現場に入り調査を重ねた末に見えてくる、「幸せな若者」の正体とは!
格差社会のもと、その「不幸」が報じられる若者たち。
だが統計によれば、20代の75%が現在の生活に「満足」している!
これまでの若者論を覆す現実を前に、本書の立場はシンプルだ。
――悲観論にも感情論にも意味はない。
26歳の社会学者が「幸せ」な若者の正体を徹底的に取材し考える!
同時代を生きることになった人々のこと、僕たちが生きることになった国のことを、この本では考えてきた。それは、別に社会全体に向けられた啓蒙意識からでも、少しでもこの国を良くしたいという市民意識からでもない。ただ、「自分」のこと、「自分のまわり」のことを少しでもまともに知りたかっただけなのだ。(本文より)
「今、ここ」が幸せであればいい――。
W杯の深夜、渋谷で騒ぐ若者たち。ネット右翼の主催するデモに集まる若者たち。そして震災を前に、ボランティアや募金に立ち上がる若者たち。
すべての現場に入り調査を重ねた末に見えてくるものは?
最注目の若き社会学者が満を持して立ち上げる、まったく新しい「若者論」!
オビ寄稿:上野千鶴子(社会学者)、小熊英二(慶應大学教授)。
巻末「補章」:佐藤健(俳優)との1万字オーバーの対話を収録。
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目次
第一章 「若者」の誕生と終焉
第二章 ムラムラする若者たち
第三章 崩壊する「日本」?
第四章 「日本」のために立ち上がる若者たち
第五章 東日本大震災と「想定内」の若者たち
第六章 絶望の国の幸福な若者たち
補章 佐藤健(22歳、埼玉県)との対話
書誌情報
紙版
発売日
2011年09月06日
ISBN
9784062170659
判型
四六
価格
定価:1,980円(本体1,800円)
ページ数
304ページ
著者紹介
(ふるいち・のりとし) 1985年東京都生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程在籍。慶應義塾大学SFC研究所訪問研究員(上席)。有限会社ゼント執行役。専攻は社会学。 2003年慶應義塾大学SFCへ進学。AO入試で詩をアピールして合格した。入学当初はデザイン、CG、建築などアートっぽいことばかり勉強していたが、たまたま小熊英二の授業を履修してから社会学に興味を持つ。2005年から2006年にかけて、就職活動から逃亡するようにノルウェー国立オスロ大学へ1年間の交換留学へ。老人のような国で、老人のような余暇生活を送る。帰国後、北欧の育児政策について卒業論文を書く。 2007年、SFCで出会った友人に誘われて有限会社ゼントで働きはじめる。同時に、東京大学大学院へ進学。北欧の徴兵制について研究しようと思っていたが、上野千鶴子に「北欧は遠いわよ」と言われてあっさりテーマを変える。同じ頃、ミーハー感覚で履修した本田由紀の授業で若者と労働に興味を持つ。
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