文芸(単行本)作品一覧

少年殺人者考
文芸(単行本)
少年たちは、少年ゆえに、罪を犯した。少年たちは、なぜ人を殺したのか? 李珍宇、永山則夫、酒鬼薔薇聖斗、光市母子殺害事件犯・・・。戦後史に残る少年殺人事件、彼らの残した言葉に迫る傑作論考!
少年たちは、少年ゆえに、罪を犯した。
少年たちは、なぜ人を殺したのか?
李珍宇、永山則夫、酒鬼薔薇聖斗、光市母子殺害事件犯・・・。戦後史に残る少年殺人事件、彼らの残した言葉に迫る傑作論考!
本書のテーマは殺伐たるものだ。しかし、私は犯罪や殺人といった事件そのものに格別強い関心があるわけではない。私の関心を惹くのは、事件そのものというよりも、むしろ、事件を起こした少年たちの「表現」、とりわけ彼らの言葉である。(中略)
彼らの言葉は、たいていは、事件の重大性に比してあまりに幼稚で凡庸だったり、妄想めいて意味不明だったりする。けれども、時折、鋭く尖った一句が私の眼を撃つことがある。そこには、拳銃や刃物によって噴出させるしかなかった彼らの閉ざされた心が、その秘密の内奥を露頭させている。私は、彼らの言葉を手がかりに、彼らの隠された内奥のドラマを読み取ろうと試みたのである。――<「はじめに」より>

黄金の騎士団
文芸(単行本)
未完の遺作 井上ひさしの見果てぬ夢
子ども共和国をつくるために、聖母の騎士園の少年たちが商品先物取引で数百億の資金を生み出すと、国際資本と政治家が立ちふさがった。逆転の大芝居の結果は!?
「先生、どこにおいでなのか、教えてください!」
――ここは、黄金(きん)の騎士団の本部じゃ。長寿庵さん、ここへてんぷらそばを三人前、届けてくれんか。
「長寿庵……? こちらは若葉ホームです。ぼくは外堀です。先生、騎士団の本部ってどこにあるんですか」――<本文より>

幻想郵便局
文芸(単行本)
「待っていたのですよ」
深く吸い込まれた息が、ほっとはき出されるように、この小説は この物語は いまここに存在する。
<反響の声>
●とても怖い怪談なのに、とても優しくてあったかい。かつてない読後感を味わいました。(八重洲ブックセンター本店 内田俊明氏)
●この物語はまさに痛快ホラーファンタジー(30代 男性)
●キャラが立っているし面白いしですいすいと読めてしまう。読みおわると何かが心に残る不思議な物語でした。(ジュンク堂書店池袋本店 小海裕美氏)
●全体に漂う雰囲気が大好きで、心地よく引き込まれました。(20代 男性)
●人、幽霊、神様、みんなまとめて大騒動。最後のページをめくった時、ほっとあたたかい気持ちになりました。(紀伊國屋書店 横浜みなとみらい店 安田有希氏)
●あっちの世界とこっちの世界をつなぐこんなにもハートフルなストーリーができあがるなんて、さすが堀川さんです! (ジュンク堂書店大阪本店 一柳友希氏)
●最後の真相に驚きました! (20代 女性)
●想像のつかない話の展開にびっくりしました! (20代 女性)
●笑いあり、涙ありで、本当に楽しく読みました。(40代 女性)
●この話がみんなに届けばいいなと思います。(20代 女性)

ルシッド・ドリーム
文芸(単行本)
人知れず開かれる、夜の学校で、怖くて楽しい夢の授業がはじまる!
Lucid Dream ルシッド・ドリーム=明晰夢。自分の欲望のすべてを叶える夢の秘術! それは、もう起きてなんかいられないほど魅力的な、もう一つの人生への扉だった。
文学界の新星、中島さなえが描く超魅力的な夢の物語。
オフィス街の小さなビルの一室で、夜な夜な不思議な講座が開かれている。老若男女、職業もさまざまな人々が甘い蜜に誘われるようにそこにはやってくる。彼らの願いはただ一つ、楽しい夢の中で永遠に暮らす方法を身につけること。ここは、夢を我がものにし、現実をすてるための学校、ルシッド・ドリーム・スクール。うるさい家族、めんどうな恋人、すべてを捨てれば有り余るほどの幸福が受講生たちを待っている。悲しくもおかしい、怖いけれど魅力的な物語の始まりだ。

天魔ゆく空
文芸(単行本)
信長の70年前に、もう一人の信長がいた! 戦国の世を切り開いた男、細川政元。
将軍の首をすげ替え、比叡山を焼き討ちにした「半将軍」を、新たな視点から描き切る、渾身の歴史長編。
妖術を操り、空を飛び、女人を寄せつけず独身を通した“希代の変人”細川政元。応仁の乱後の混迷した時代に、知略を尽くして「半将軍」の座をつかみ取る。信長に先立つこと70年、よく似た人生を送り、戦国時代の幕を開けた武将の、真の姿とは? 政元の姉・洞勝院と、室町幕府を守ろうとする日野富子。女たちの戦国時代も華々しく幕を開ける。

黄金幻魚
文芸(単行本)
三陸海岸の港町の漁師・神林優作は船のメンテナンスで休漁中に、中学三年生の息子悠太が同級生を殴ったと学校から呼び出される。母親不在のうえ仕事柄あまり口を利かなくなった息子は、殴った理由を話そうともせず、毛鉤釣りをやりたいという。息子の釣りの師匠は、小山内未帆という妙齢の美女だった。息子との交流を求め優作も弟子入りするのだが、いつのまにやら“幻の大物”を釣り上げる「ひと夏の冒険」が始まっていた。
バカ漁師×ダメ息子×美人フィッシャー
“幻の大物”を釣り上げろ!
三陸海岸の港町の漁師・神林優作は船のメンテナンスで休漁中に、中学三年生の息子悠太が同級生を殴ったと学校から呼び出される。母親不在のうえ仕事柄あまり口を利かなくなった息子は、殴った理由を話そうともせず、毛鉤釣りをやりたいという。息子の釣りの師匠は、小山内未帆という妙齢の美女だった。息子との交流を求め優作も弟子入りするのだが、いつのまにやら“幻の大物”を釣り上げる「ひと夏の冒険」が始まっていた。

刑事魂
文芸(単行本)
スピード感溢れるノンストップ警察小説
人質救出か、犯人逮捕か?
県警本部長の娘が誘拐された。名交渉人(ネゴシエーター)・三島の相手は犯人と、こともあろうに犯人逮捕優先を主張する本部長。二つの敵に立ち向かう三島を支えるのは、父譲りの刑事魂。
疾駆する刑事魂――
本部長の娘が誘拐され、誘拐事件の名交渉人・三島は、冷や飯食いの立場から捜査の最前線に呼び戻されたが、娘の命より犯人逮捕を優先させる本部長と、正面から対立する。
くるくる変わる犯人側の要求に、ほぼ単身で立ち向かう三島は、署内でますます孤立していく。そして行きつく先に待っていたのは――驚愕の事実!

ナマコ
文芸(単行本)
北から南へナマコをめぐるあやしい人々
うまいもの目当ての旅が思わぬスリリングな展開に。食材と旅のオモシロ小説
生ビールをこよなく愛する作家は、ただ者ではない雰囲気をかもし出す新宿の居酒屋店主と、うまい食材を求めて北海道から国際都市・香港へ乗り込む。そこで待ち受けていた怪しい男たちと、ナマコをめぐる激しい戦いが!?

メフィスト 2011 VOL.1
文芸(単行本)
●綾辻行人・有栖川有栖のミステリ・ジョッキー 第11回 グロテスクなヴイジョン
●歌野晶午 密室殺人ゲーム・マニアックス 後編!
●西尾維新 読切短編「哀川潤の失敗」掲載!
<短期集中連載>
歌野晶午/あさのあつこ
<読切小説>
赤城毅/乾くるみ/三津田信三/西尾維新
<連載小説>
二階堂黎人/新堂冬樹/石持浅海/北山猛邦/恩田陸/綾辻行人/有栖川有栖/我孫子武丸/円堂都司昭/喜国雅彦/石黒正数
<巻末>
座談会

三人姉妹殺人事件
文芸(単行本)
「赤川さんこそ、天才の中の大天才」――内田康夫氏絶賛!
ファンが、そしてミステリー界が待っていた! 「三姉妹探偵団」×「大貫警部」人気シリーズ夢のコラボ!
作家生活35周年記念 特別書き下ろし
僕がまだ「読者」だった頃、最初に出会った赤川さんの作品が「大貫警部」だった。抱腹絶倒しながら「うまいー」と舌を巻いた。軽妙洒脱な作品をいとも楽々と書いてしまう赤川さんこそ、天才の中の大天才だと思う。――内田康夫
朝目覚めると部屋には知らない美女の死体が!? 大事件に巻き込まれる三姉妹! 捜査する大貫、井上、国友!!

大河アニメ刀語ビジュアルブック
文芸(単行本)
とがめと七花、十二ヶ月の旅の軌跡がこの一冊に!
西尾維新アニメプロジェクト第二弾『刀語』の軌跡を、イラストとともに振り返る1冊。西尾維新インタビューをはじめ、関係者の対談や描き下ろしイラストを収録。 “アニメ『刀語』”のファンに贈るビジュアルブックを刊行いたします。
【主な収録内容】
・キャラクターデザイン川田剛描きおろし表紙
・50点超の美麗イラスト一挙掲載
・DVD表紙イラストを全巻掲載
・名セリフ集
・全国十二箇所を網羅した美術設定集
・インタビュー&対談集
・30体を超える登場キャラクター設定資料集
など

視えずの魚
文芸(単行本)
東洲斎写楽! 幻の四枚の版木、ついに発見
写楽の正体捜しは終わり、次なるゲームがはじまった――。
ドイツ人コレクターが遺した謎に導かれ、錯綜する男と女の愛と欲 ノンストップ・ミステリーノベルの幕が再び開く
「判ったわ! このカタログの謎が。センセイが始めるゲームは写楽よ。間違いないわ。東洲斎写楽がターゲットなのよ」

ジャッジメント/Q
文芸(単行本)
あの『ファイナリスト/M』待望の続編登場!
またまた事件です、姉さん。
探偵見習いの僕・二ノ宮鷹史は、探偵事務所の昇格試験に臨む過程で「晒し首連続殺人事件」に巻き込まれてしまった。
パワーアップしたAI・メルクリウスと腐れ縁の友人・四分儀とともに難事件の謎に挑む!

子規、最後の八年
文芸(単行本)
二十八歳で結核を発症し三十五歳で逝った子規。激しい痛みに堪えながら旺盛に表現する彼の病床には、漱石・虚子・秋山真之ら、多くの友が集った。近代日本の文芸表現の道筋を決めた、その“濃密な晩年”を描く。
そのわずか六尺の病床に、明治の青春と文学があった。
二十八歳で結核を発症し三十五歳で逝った子規。激しい痛みに堪えながら旺盛に表現する彼の病床には、漱石・虚子・秋山真之ら、多くの友が集った。
近代日本の文芸表現の道筋を決めた、その“濃密な晩年”を描く。
十一月六日の夜、子規はロンドンの漱石にひさびさ手紙を書いた。
「僕ハモーダメニナツテシマツタ。毎日訳モナク号泣シテ居ルヤウナ次第ダ」……
苦痛のあまり文飾している余裕がない。文章は短く簡潔である。それだからこそ、むしろ劇的緊張感をはらむ。無意識のうちに子規が現代日本語の書き言葉を完成させてしまったといえるその手紙を、漱石はクラパム・コモンの下宿で明治三十四年十二月十六日頃手にした。――<「明治三十四年 その三 律という女」より>

花物語
文芸(単行本)
悪マーセント趣味で書かれた小説です。――西尾維新
“薬になれなきゃ毒になれ。でなきゃあんたはただの水だ”
阿良々木暦(あららぎこよみ)の卒業後、高校三年生に進級した神原駿河(かんばるするが)。直江津(なおえつ)高校にひとり残された彼女の耳に届いたのは、“願いを必ず叶えてくれる『悪魔様』”の噂だった……。
<物語>は、少しずつ深みへと堕ちていく――
これぞ現代の怪異! 怪異! 怪異!
君を知り、解きはなつための物語。

エソラ vol.11
文芸(単行本)
[物語を楽しむ大切な時間]
ぜんぶ読みきり!
[小説]
千早茜/福田和代/早見和真/橋本紡/木下半太/東直子/伊岡瞬
[小説+漫画]
益田ミリ

終わりは嫌だ
文芸(単行本)
新しい才能の出現!
捨て子の太郎は謎の組織でクシーになった
SF新人賞デビュー作家が不思議な文体、奇妙な展開で無意味経済社会を描く傑作
荒川河川敷に猫といっしょに捨てられていた太郎と完全電子マネー社会の物語。経済思想専門のイタコのおばさんのおかげでお金に目覚めた太郎は、大人になって同級生たちと<海>で秘密任務に就いた末に、爆弾で……。
人を喰ったオリジナルな楽しさの物語。

ホテルパラダイス銀河
文芸(単行本)
「インディゴの夜」「モップガール」の著者 加藤実秋が描く平成の駆け込み寺!!
それは東京上野に実在した! いわくつきの皆々様ウエルカム!!
大学入学と同時に上京した西島京志は、東京上野にある「ホテルパラダイス銀河」に住み込みで働きながら学校へ通う。ホテルには、なぜかトラブルを抱えた人達が次から次へとおしよせる。そんなある日、ひとりの女性がホテルへ駆け込んできた。自称モデルの彼女は所属する事務所に騙されて詐欺の片棒を担いでいたという。手を引こうとすると逆に脅され、ここへ来ればトラブルを解決してくれるという噂を聞きつけ助けを求めやって来た。ホテルの支配人・小津は事態の収拾と解決を京志に命ずる!……「東京甲子園」 他全4篇収録
「サムライアフェア」
不法滞在中、侍マニアのウクライナ人が上野で探す幻の逸品とは!?
「闇に潜る」
不忍池で発見された男性の死体! 事件の裏に関与する謎の組織に迫る!
「ホテルパラダイス銀河」
ホテルが麻薬取引のアジトに!? 従業員が逮捕されホテルが廃業寸前のピンチ!!

誰でもよかった
文芸(単行本)
渋谷、スクランブル交差点で起きた大量無差別殺人。人質の救出、犯人の確保、全ては交渉次第。立てこもりを続ける犯人に、交渉人・渡瀬が迫る!!
交渉人シリーズの著者が仕掛ける、衝撃のラストシーン!
<明日。昼。渋谷で人を殺します>
インターネット掲示板“ちゃんねるQ”に書き込まれた犯行予告。翌日、一台のトラックが渋谷のスクランブル交差点に突入した。死者は11人。惨劇の犯人は、人質をとり立て籠った。極限の緊張状態にある犯人に対し、事件の早期解決を求める捜査本部。全ては交渉人・渡瀬に託された――。
「あなたはあなたのしたいようにすればいい。ただし、人質は全員解放してもらいます」
世間を震撼させた大量殺人事件、驚倒の結末。

赤の他人の瓜二つ
文芸(単行本)
血のつながっていない、赤の他人が瓜二つ。そんなのはどこにでもよくある話だ。しかしそう口にしてみたところで、それがじっさいに血のつながりのないことを何ら保証するものでもない。――私が初めてその男と会ったとき、そんな自問自答が思い浮かんだ。それほど男は私にそっくりだった、まるで記憶の中の自分の顔を見ているかのようだった。
血のつながっていない、その男は、私にそっくりだった。
青年の労働の日々はやがて、目眩くチョコレートの世界史へと接続する――。
芥川賞作家入魂の“希望の小説”。
血のつながっていない、赤の他人が瓜二つ。そんなのはどこにでもよくある話だ。しかしそう口にしてみたところで、それがじっさいに血のつながりのないことを何ら保証するものでもない。――私が初めてその男と会ったとき、そんな自問自答が思い浮かんだ。それほど男は私にそっくりだった、まるで記憶の中の自分の顔を見ているかのようだった。――<本文より>
“どこに連れていかれるかわからない”
朝日新聞、読売新聞、東京新聞ほか、「群像」掲載時より各紙誌驚愕の、芥川賞受賞第一作。