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2020.11.20発売
反文学論
講談社文芸文庫
抜群におもしろい文芸時評の白眉ーー1977年から78年にわたり、初期代表作となる『マルクスその可能性の中心』、『日本近代文学の起源』と並行して書かれた、著者唯一の文芸時評集。100人近い現役作家を俎上に載せた短い<時評>と<感想>に、この類稀な批評家のエッセンスが凝縮し、横溢する。転換期に立つ「近代文学」の終焉を明瞭化した記念碑にして、これから文学にかかわる者の、必読の書。
◎「……この『反文学論』は、著者の批評活動すべてが圧縮されたものだと言える。読者は、本書に対して、まるで「柄谷行人」という映画の予告編をみているような印象をもつであろう。そのことを可能としているのは、ひとえに本書が「文芸時評」という制約を受けていることによるのだ。」<池田雄一「解説」より>
※本書は、1991年11月『反文学論』(講談社学術文庫)を底本としました。

2020.11.20発売
原発労働記
講談社文庫
「これでは事故が起きないほうが不思議だ」……放射能を浴びながらテイケン(定期点検)に従事する下請け労働者たちの間では、このような会話がよく交わされていた――。美浜、福島第一、敦賀の3つの原子力発電所で、みずから下請けとなって働いた貴重な記録=『原発ジプシー』に加筆修正し、27年ぶりに復刊した名著。
◎「原発事故は人災です」<瀬戸内寂聴>

2020.11.20発売
BBB ビーサン!! 15万円ぽっちワールドフットボール観戦旅
講談社文庫
フットボールを巡る、愉快で情熱的な旅! 「モーニング」の連載エッセイが待望の文庫化! ーーユースでプロを目指していた男は、スポーツライターとなり、世界各国のフットボールを巡る。向かったのは、南アフリカ、ブラジル、スペインなど、海外でも予算は毎回15万円。時に、草サッカーに乱入し、地元の人たちと応援に盛り上がり、時に、ビールを酌み交わす。愉快な人間たちとの交流を描いた痛快旅行記。
◎「なんというギラギラのでっかいエネルギーだあ!」<椎名誠>

2020.11.20発売
あなたの正しさと、ぼくのセツナさ
講談社文庫
株の売買で崩壊した「ぼく」。髑髏の山を築いたポル・ポトに会いに……。ライバルは命を懸けてまで、何を知りたかったのか? ーー1985年。ぼくは、未曾有のバブル景気の端緒となったこの年に、株のディーラーになった。同い年の永遠のライバル、修一の背中を追って。狂奔する相場に「運命の日(ドゥームズ・デイ)」が過ぎ去ったあと、修一はカンボジアへと姿を消した。彼は何を求めて森に入ったのか? 私たちの正しさや生きる意味を問う、挑戦的物語。
◎「奴はぼくを完膚なきまで叩きのめして、殺意を抱かせた。何と薄情で、身勝手で、鼻持ちならない、唯我独尊野郎だろう。」<本文より>
◎「しまった!すばらしい作品の出現を、4年遅れで祝福させてもらいたい。」<白石一文「解説」より>

2020.11.20発売
のんびり各駅停車
講談社文庫
わけもなくぶらりと乗る!! ーー速く楽にという時代、だからこそ、各駅停車で旅を深く楽しむ。奥羽本線、上越線、北陸本線、関西本線、高徳線、鹿児島本線……。車窓から眺めただけでは見ることのできない駅周辺の風景や、街の歴史や人情が、すべての駅に降りることで見えてくる。JR完乗の著者が、厳選した路線を、写真と文で綴る贅沢な旅。

2020.11.20発売
修善寺温泉殺人情景 駅弁味めぐり事件ファイル
講談社文庫
謎と事件、グルメをひっさげ、「駅弁探偵」伊豆の名湯に登場! 新世紀、新世代の、新・旅情ミステリー!! ーー地方活性化のPRを扱う企画会社のプランナーとして、全国を飛び回る矢島耕平の趣味は、駅弁食べ比べ。ゆえに、食欲優先のあまり、仕事がおろそかになることもある。〈あじ寿司〉につられるかのごとく、修善寺にやってきた耕平は、人気漫画家ユニットと出会うが、メンバーの絞殺体が発見されて……。

2020.11.20発売
頭脳のスタジアム 一球一球に意思が宿る
講談社文庫
「一球たりとも根拠のないサインは出しません」「僕のピッチングスタイルは“自然の力”を借りたもの」「毎晩、頭の中でイメージング」「力が入らない楽なポイントが分かれば、無意識の意識が生まれる」「マウンドには、人を殺しに行くという感じ」……松坂大輔/城島健司/松中信彦/和田毅/宮本慎也/和田一浩/五十嵐亮太/豊田清……自分の感覚を言語化できる、8選手への珠玉のインタビュー集。
◎「脳の叡智が地球と交わる時、選手の身体に野球の神様が降臨する。」<茂木健一郎>

2020.11.20発売
お金の基礎教育
講談社文庫
ファミレス、CM、回転寿司……実例で学ぶ超経済入門ーー幸せな人生を送るため、健全な金銭感覚を身につけよう。ファミレス、回転寿司、フリーマーケット、スーパーなどでの実践例から、陥りやすいお金の罠と経済の仕組みを解き明かします。悪徳商法から身を守る方法、我が子がカツ上げに遭った時の対処法から、銀行・証券との付き合い方まで。親と子で学ぶ、超経済入門。

2020.11.20発売
この骨董が、アナタです。
講談社文庫
骨董と病気は人間を変える。伊万里、李朝、唐津、仏像と、骨董に狂った男の笑えて悲しいエッセイ集ーー李朝白磁に始まった骨董狂い。他人のモノは、よく見える。他人のモノは、欲しくなる。東に珍品あれば、目を三角にして駆けつけ、西に迷品あれば、骨折した足をひきずってでも手に入れる。二転三転、贋作に泣き、掘り出し物に笑う。骨董に翻弄される快楽の日々を、当代一流のコピーライターがつづる、傑作エッセイ。

2020.11.20発売
犬はどこ?
講談社文庫
駄犬・珍犬にご注意! 路地裏の犬の魅力満載ーーパンダ犬、むさぼり犬、ニンジン犬、キャベツ犬、霊犬、人のいい犬、お立ち台犬、最後の銀ブラ犬……。好評既刊『猫はどこ?』に続いて、路上観察家として活躍する著者が、40年間に出会った、135匹の路地裏の犬たちを、小気味よいエッセイと写真で一挙公開。もっとも古い人間の友、犬好き必携の1冊。

2020.11.20発売
フランス歩けば…
講談社文庫
アカンベーをする魚? ピカソ猫? に遭遇! 写真とイラストとエッセイで愉しむ、18都市29日間のおもしろ街歩きーーフランス18都市を、29日で、42万3086歩。路上観察の達人が、パリ、リヨン、マルセイユほかを、歩きに歩いて発見した、おかしなモノたち。アカンベーをする魚、ピカソ猫、一角獣(ユニコーン)などが、次から次へと、豊富な写真とイラストで登場します。前作『イタリア歩けば……』に続いて、著者の鋭い観察眼と健脚ぶりは、ますます絶好調!

2020.11.20発売
特急「白山」悪女の毒
講談社文庫
毒死した男の過去と3人の美女たち。女たらしの悪漢探偵・鏑木一行が洗い出す、被害者の驚くべき姿とは? ーー金沢駅で「白山」から下車した男が、急死した。死因は、青酸中毒。依頼を受けた悪漢探偵・鏑木一行が洗い出したのは、男の高校時代のいじめ自殺事件と女性遍歴。だが犯人を特定できぬまま、「白山」では第2、第3の事件が。背後にちらつく3人の美女と、殺意の闇に潜む恐るべき宿命とは? 傑作トラベル・ミステリー。

2020.11.20発売
紅顔
講談社文庫
裏切り将軍・呉三桂、野心と純愛。明末期の呉三桂と愛妾・円円、二人の願いと愛を描く中国歴史長編ーー明の末期、呉三桂(ごさんけい)は、李自成(りじせい)軍が明を倒し、都を占拠したと知った。その上、愛妾・円円(えんえん)も李自成の配下に連れ去られたと聞き、守っていた山海関を摂政・ドルゴンを擁する清軍に開放する。裏切り者と歴史に書き残された呉三桂と傾国の美女・円円、二人の純愛と明末の激動を清新な筆致で描きあげる、中国歴史長編小説。

2020.11.20発売
暗殺 密書街道
講談社文庫
斬っても斬っても足りぬ! 弘前から江戸へ、暴君暗殺の密書を携え、秋葉右近の必殺剣がはしる! ーー弘前から江戸へ……権力をほしいままにする暗君・出羽守信著(でわのかみ・のぶあき)排斥を狙う家老の密書を手に、弘前藩の「早道之者」秋葉右近は旅立った。だが、江戸には四天流の遣い手、百人斬りの霞新十郎がいた。さらに待ち受ける恐るべき奸計(かんけい)。そして右近が放った秘策とは? 人斬剣がうなる痛快時代長編。

2020.11.20発売
愛をうけとって
講談社文庫
できる範囲でゆったり生きる! 39歳で人工透析、会社を辞め、腎臓移植を受けた夫と妻の、新しい人生ーー人工透析からアメリカでの腎臓移植へ。人生の大きな方向転換に、とまどいながらも明るく生きる夫婦。仕事優先の生き方から離れ、病人であることを受け入れた新しい環境で、何ができるかを考えたとき、真に前向きの新しい人生が見えてきた! ゆったりと生きる喜びをつづる。<『おもいきりおしっこがしたい』改題作品>

2020.11.20発売
XY
写真集・画集
YOSHIKI、28年ぶりの写真集が講談社から11月20日・誕生日に発売!
allロサンゼルス撮りおろし!その衝撃的な美しさ!「YOSHIKIの今」を余すことなく1冊に。
メイキングDVD&豪華化粧箱入り”プレミアム写真集”「XY」
世界を股に掛け、活躍を続けるアーティスト・ロックスターYOSHIKIの、28年ぶりとなる全編撮りおろし写真集「XY」の出版が決定した。
発売日は、自身の誕生日である11月20日。
日本人男性として初めて『VOGUE JAPAN』の表紙を飾り、さらに先月末には同様にファッションの最先端を行く『Numero TOKYO』の表紙に登場するなど、ファッション業界のアイコンにもなりつつあるYOSHIKIと、ハリウッドの有名なプロデューサーやカメラマンなど一流のスタッフたちが集結し、オールLAロケで完成させた、アーティスティックな写真集になっている。
今回の撮影は、ロサンゼルスの著名な建造物「パラモア・エステート」を特別に貸し切って行われた。(※撮影は2019年以前に実施)
撮影した女性カメラマン・Melanie Pullen 氏は、LAの光をマジックのように使い、日本の撮影ではなかなか撮れないハイエンドなクリエイティブを実現している。
時に貴公子のように気高く、時にアンニュイな表情で中性的に、そして時にロックスターとしてきらびやかに、「今まで見たことのないYOSHIKI」を惜しみなく表現。
カメラマンの演出にこたえ披露した筋肉美は、絶妙なバランスをキープし鍛え上げられており、まさに完璧に計算し尽された芸術そのもの。その美しさを余すことなく詰め込んだ本作品は、ファッショナブル且つ、モードな空気を醸し出した「永久保存版の1冊」に仕上がっている。
30分にわたるメイキングDVDには、パラモア・エステートで行われた撮影のすべてを収録。さらに、Melanie氏を聞き手としたYOSHIKIの撮影直後の英語インタビューも、音声でたっぷり収録されている。
写真集とメイキングDVDを収録した「豪華化粧箱」は、「XY]のタイトルが印刷されており、記念としても、他のさまざまな用途にも使えるように仕上がっている。
今ここに誕生した究極の写真集。まさに必見の一冊だ。
[仕様]
●オールカラーB4正寸版 ハードカバー 96ページ
●メイキングDVD1枚 30分(YOSHIKI英語インタビュー収録) トールケース入り
●「XY」特製「豪華化粧箱」に収録
●定価10000円(税別)
●発売日 11月20日 全国発売(予定)
●発行元 講談社
●電子書籍も同時発売

2020.11.20発売
奥の細道
文芸(単行本)
清新な現代語訳「奥の細道」と刮目の「軽み」論ーー俳聖一代の名紀行を読み究めた、滋味深々にして平明達意の訳文と清新懇篤な解説・鑑賞の第一部、芭蕉芸術の到達点としての「軽み」の境地を考究しつくした第二部。優れた啓蒙性と深い文学性を併せ持つ名著。

2020.11.20発売
坂口安吾と中上健次
講談社文芸文庫
闘う知性が読み解く、事件としての安吾と中上ーー日本の怠惰な知性の伝統の中で、「事件」として登場した坂口安吾と中上健次。二人は、近代文学の根源へ遡行しつつ、「自然主義」と「物語」の止揚を目指す。安吾は、自らを突き放すような他者性に文学の「ふるさと」を見出し、中上は、構造に還元することなく、歴史の現在性としての「路地」と格闘する。闘う知性としての安吾と中上を論じた、74年から95年までの批評を集成した、伊藤整文学賞受賞作。
◎「文学」とは、どんな秩序にも属さず、たえず枠組を破ってしまう荒ぶる魂であった。文学をやっている人がすべてそうなのではない。むしろその反対である。文学という枠組を吹き飛ばすようなもの、それが「文学」だった。私と中上は文壇において暴風雨のような存在であった。そして、われわれがともに敬愛していたのが坂口安吾である。(中略)私は安吾を高く評価していた。しかし、小説家としてではない。私にとって、彼の作品は、哲学であり、歴史学であり、心理学あり……、それらすべてをふくむ何か、要するに、「文学」であった。<「著者から読者へ」より>

2020.11.20発売
ある女の遠景
講談社文芸文庫
愛慕する年若い叔母・伊勢子の、自裁の謎を追ううちに、維子は、不実な男・泉中紋哉との官能の罠に、みずから墜ちていく。性愛に囚われた維子の現在、ミステリアスな伊勢子の過去、さらに情熱の歌人・和泉式部の生きた遠い昔……時空を隔てた3人の女人像を、巧緻な遠近法でとらえ、王朝文化と戦後風俗という「聖」と「俗」のあわいに、独得の官能美の世界を現出させた、筆者晩年の傑作。毎日芸術賞受賞作品。

2020.11.20発売
畏怖する人間
講談社文芸文庫
その出発以来、同時代の「知」に、圧倒的な衝撃を与えつづけて来た著者の、秀れた光芒を放つ第一評論集。群像新人文学賞受賞作「意識と自然――漱石試論」をはじめとし、その後の『マルクスその可能性の中心』『日本近代文学の起源』『探究1』『探究2』など、柄谷行人のその後の力業を予告する、初期エッセイ群。