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とむらい師たち
1973.03.15発売
とむらい師たち
著:野坂 昭如,その他:永田 力
講談社文庫
人間、産むことはやめても、死ぬことはやめられぬ。死顔がもっている威厳と迫力に魅せられて、葬儀産業に着手――万国博に対抗して葬博の実現に賭けるガンめん、葬儀のレジャー産業化に狂奔する葬儀演出家・ジャッカンたちの、奇行愚行の笑いと哀しみ。表題作「とむらい師たち」ほか、異色快作4篇を収録。
電子あり
アカシヤの大連
1973.02.26発売
アカシヤの大連
著:清岡 卓行,デザイン:亀倉 雄策,その他:岡 鹿之助
講談社文庫
故知れぬ憂鬱、抑え難い衝動のさなかに「甘美な死」への誘惑から「芳潤な生」へと導いた妻との出会い、そして父と子の細やかな交流の襞々に詩と散文とを織りまぜた独自の世界――「朝の悲しみ」「アカシヤの大連」「フルートとオーボエ」「萌黄の時間」「鯨もいる秋の空」の5部作に一つの青春とその後の生き様を追う。
電子あり
他国の死
1973.02.26発売
他国の死
著:井上 光晴,デザイン:亀倉 雄策,その他:横尾 忠則
講談社文庫
1952年夏、佐世保米軍基地の地下監房。朝鮮戦争に関係した日本人や朝鮮人を執拗に〈訊問〉することで、戦争と日本人との関係、その背後に潜むアメリカの戦争犯罪――捕虜虐殺・生体実験・細菌戦などを剔出。鋭く豊富な想像力と独自の表現方法で、時代の隠された暗部を照射する、井上光晴の文学的達成点を示す傑作。
電子あり
シャーロック・ホームズの冒険
1973.02.24発売
シャーロック・ホームズの冒険
著:コナン・ドイル,訳:鮎川 信夫,装丁:亀倉 雄策,その他:直江 真砂子
講談社文庫
文豪ポオに始まる近代推理小説は、名探偵シャーロック・ホームズの出現によって確立した。不可思議な謎、卓抜な推理、ユーモア等のあふれる古典的傑作の第一短篇集。詩人鮎川信夫による新訳。 霧深いロンドンを舞台に不可思議な事件と対決する、名探偵シャーロック・ホームズ。その卓抜な推理、クールな人間味、脇役ワトソンとのユーモアに富む友情と、推理小説の原型的なトリックを提示して尽きせぬ魅力を有する、傑作処女短篇集。「赤毛クラブ」「まだらの紐」などの名作を収録。詩人・鮎川信夫による名訳。文豪ポオに始まる近代推理小説は、名探偵シャーロック・ホームズの出現によって確立した!
電子あり
空気頭・欣求浄土
1973.02.24発売
空気頭・欣求浄土
著:藤枝 静男,デザイン:亀倉 雄策,その他:駒井 哲郎
講談社文庫
結核を通して肉体というものの業と、性的人間における業といったものを、医者の見地から追究。コラージュ的手法により畸型な世界を創造し、真の自己表現に到達した芸術選奨文部大臣賞受賞作「空気頭」と、穢土を厭離しようと願う痛切な思いをこめた「欣求浄土」を収録。精神の領域への果敢な探検家による最高の成果。 老境に入らんとする男の内部に抑圧されつづける性を通して、内面の倫理を模索する芸術選奨受賞作「空気頭」と穢土を厭離しようと願う痛切な思いをこめた藤枝文学の頂点を示す名作「欣求浄土」を収録。
電子あり
この人を見よ
1973.02.15発売
この人を見よ
著:ニーチェ,訳・その他:川原 栄峰,デザイン:亀倉 雄策,その他:K・B・K
講談社文庫
人はいかにして、自分が本来あるところのもの=超人になるのか? いかにしてニーチェが、ニーチェその人となったのか? プラトン哲学、キリスト教、近代とドイツとを相手に鉄槌で哲学する一個の運命、ディオニュソス、ニーチェ。稀有の個性のニーチェ・44歳、発狂直前、荘重と放縦、賛歌と諧謔の交錯する筆致で、自己と自己の著作について喝破した「破天荒な」自伝。
電子あり
妖怪
1973.02.15発売
妖怪
著:司馬 遼太郎
講談社文庫
悪の限りがはびこる室町時代頽廃期。6代将軍の落胤という熊野の源四郎は、「将軍になろう」と京へ上る。京は7代将軍足利義政の御台所日野富子と、側室の今参りの局の陰湿な権勢争いに明け暮れ、源四郎はその暗闘の虜となり唐天子の幻術に翻弄される。応仁の乱前夜の奇々怪々に乱れる京の風雲を描く――。
大将
1973.01.28発売
大将
著:柴田 錬三郎,装丁:原 弘,装画:村上 豊
講談社文庫
大きな耳にダンゴ花、茫洋としたなかに、強烈な個性を秘めた、130キロの巨漢――野呂内大太郎が、本篇の主人公である。 日本の敗戦で、ソ連の抑留生活から故郷の松山に還った大太郎は、340万円の遺産と、10ヵ条からなる亡父の遺書を胸に秘めて、松山市内での映画館経営を皮切りに、莫大な負債で倒産寸前の造船所を再建し、奥道後の温泉発掘に半生の運命を賭ける……。奥道後に万里の長城にみたてた巨大なホテルと純金の金閣寺を真似て建て、理想の大レジャーランドを建設した夢想の実業家=「四国の大将」をモデルに、波乱に富んだ半生を描いた、痛快な長編小説。
電子あり
黄色い風土
1973.01.27発売
黄色い風土
著:松本 清張
講談社文庫
日本列島を北から南へ連続して起った6つの変死事件――奇妙な新婚旅行の男の変死と花嫁の失踪。この不可解な謎を内偵した週刊誌記者若宮四郎の取材活動は、事件の背後に暗躍する黒い集団の全貌を追及し、富士山麓の樹海に対決する。飽くなき記者魂と、現代社会に巣喰う悪への挑戦を描く本格推理の傑作。
電子あり
ぐうたら交友録
1973.01.20発売
ぐうたら交友録
著:遠藤 周作,装丁:和田 誠
文芸(単行本)
電子あり
「岩宿」の発見 幻の旧石器を求めて
1973.01.15発売
「岩宿」の発見 幻の旧石器を求めて
著:相沢 忠洋
講談社文庫
ひとつの土器片が、少年の目を黎明期時代に向けさせた。行商のかたわら赤城山麓周辺の遺跡を踏査し、遂に関東ローム層中の石器文化(岩宿文化)を発見、日本における旧石器文化研究の新分野を開拓した男の不屈の人間記録。1961年群馬県功労賞、1967年岩宿発見の功績により吉川英治賞受賞。
電子あり
古典落語(続)
1972.12.20発売
古典落語(続)
編:興津 要,装丁:亀倉 雄策,装画:原田 維夫
講談社文庫
日本人の笑いの無限の宝庫であり、また常に大衆と直結する生きた芸能として娯楽の王座を守りつづける伝統話芸の世界を完璧に再現する本格編集。上下巻に続き本巻では新たに上方落語の代表的名作10編を加える編成で、更に内容の充実を期した。総収録作品数35編、いずれも無削除の完全なテキストである。 日本人の笑いの無限の宝庫であり、また常に大衆と直結する生きた芸能として娯楽の王座を守りつづける伝統話芸の世界を完璧に再現する本格編集。上下巻に続き本巻では新たに上方落語の代表的名作10編を加える編成で、更に内容の充実を期した。総収録作品数35編、いずれも無削除の完全なテキストである。
電子あり
体の中を風が吹く
1972.12.16発売
体の中を風が吹く
著:佐多 稲子,装丁:原 弘,装画:荻 太郎
講談社文庫
章子は、ぐうたらな夫と別れ、2人の子供をかかえて働く、婦人記者である。わが子の成長を楽しみに生きる章子にも、女としての心のひもじさに耐えきれぬ夜もあった。彼女には、年下の恋人・省吾がいた。誠実な彼は結婚を迫るが、章子は自分の境遇を負い目として応じられない。愛しあい、逢瀬を重ねながら、章子の心は、かたくなに閉されてしまう。そして、上役の世話で、省吾に若い笹子との縁談が起こるのだが……。年上の女の情熱と哀しみを主題に、定年を迎えた隣りの山崎家、そこに同居する共稼ぎの安川夫妻など、善意をもって生きる人々の生活の哀歓を描く、長編傑作。
電子あり
苦海浄土 (わが水俣病)
1972.12.15発売
苦海浄土 (わが水俣病)
著:石牟礼 道子,装画:KBK,装丁:亀倉 雄策
講談社文庫
公害という名のおそるべき犯罪、“人間が人間に加えた汚辱”、水俣病。昭和28年1号患者発生来10余年、水俣に育った著者が患者と添寝せんばかりに水俣言葉で、その叫びを、悲しみ怒りを自らの痛みとし書き綴った《わがうちなる水俣病》。凄惨な異相の中に極限状況を超えて光芒を放つ人間の美しさがきらめく。
電子あり
またふたたびの道
1972.12.15発売
またふたたびの道
著:李 恢成,装丁:亀倉 雄策,装画:呉 炳学
講談社文庫
わたしが棄てた女
1972.12.15発売
わたしが棄てた女
著:遠藤 周作
講談社文庫
2度目のデイトの時、裏通りの連込旅館で体を奪われたミツは、その後その青年に誘われることもなかった。青年が他の女性に熱を上げ、いよいよ結婚が近づいた頃、ミツの体に変調が起こった。癩の症状である。……冷酷な運命に弄ばれながらも、崇高な愛に生きる無知な田舎娘の短い生涯を、斬新な手法で描く。
コロボックルのトコちゃん・ぼくのつくえはぼくのくに ほか四編
1972.11.27発売
コロボックルのトコちゃん・ぼくのつくえはぼくのくに ほか四編
著:佐藤 さとる,絵:村上 勉
つくえの上のふでたてのピエロが、かおるくんをふしぎな世界につれていってくれました。ひろいひろい海をヨットでわたり、小さな島でわるものたいじ。かおるくんはいつのまにか、つくえの国の旅をはじめます。──(「ぼくのつくえはぼくのくに」)
おおきな木がほしい・つくえの上のうんどうかい ほか七編
1972.11.27発売
おおきな木がほしい・つくえの上のうんどうかい ほか七編
著:佐藤 さとる,絵:村上 勉
「大きな大きな木があるといいな……。」かおるは、大きな木があったら、こうしようああしようといろいろ考えます。はしごをかけて、小屋をつくって、見はらし台も用意して、夏になったら……、冬になったら……ってね。──(「おおきなきがほしい」)
おばあさんのひこうき・おしゃべりゆわかし ほか六編
1972.11.27発売
おばあさんのひこうき・おしゃべりゆわかし ほか六編
著:佐藤 さとる,絵:村上 勉
ちょうちょのもようのかたかけは、おばあさんが心をこめてあんだせいか、ふわふわと空をとぶようになりました。どうせなら、これをひこうきにしよう、とおばあさんは考えます……。──(「おばあさんのひこうき」)
ちびっ子太郎
1972.11.25発売
ちびっ子太郎
著:松谷 みよ子
3人兄弟の末っ子、ちびっこ太郎は、からだが小さく、みんなにばかにされていたが、鹿にもらった“うたうひょうたんコ”のふしぎな力に助けられ、地底の国へ旅立っていく。ユーモラスで痛快な冒険物語。 赤い鳥文学賞特別賞受賞