完全図解 新しい認知症ケア 介護編

マイページに作品情報をお届け!

完全図解 新しい認知症ケア 介護編

カンゼンズカイアタラシイニンチショウケアカイゴヘン

介護ライブラリー

お年寄りと職員の笑顔が絶えない介護施設のケアはどこが違うのか? 介護施設や家庭で起きるさまざまな問題を取材し、ケーススタディ形式で具体的な対応方法をわかりやすく解説しました。ユーモラスなイラストをふんだんに使っているので、忙しい介護従事者でも「とるべき対応法」が一目でわかります。介護業界注目の施設のレポートも収録した、介護従事者必読の一冊です。


著者より「医学より人間学へ」
『完全図解 新しい介護』は2003年に発刊されました。日本国内だけでなく、韓国版、台湾版、中国版と次々に刊行され、おそらく世界で最も売れている介護の本だと思われます。本書はその中の認知症(当時はまだ「痴呆」と言われていた)の介護についての部分を大幅に充実させると共に、「介護の力」で認知症ケアを実践している現場を紹介するページをつけ加えるなどした「認知症ケア」の決定版です。認知症ケアの必要性が叫ばれているいまこそ、介護家族、介護職、介護周辺の専門家に求められている本でしょう。私は認知症については「重度」とか「重い」という言葉を使いません。その代わり、「深い認知症」という言い方をしています。
 介護職のなかには「認知症は脳の病気なんだから、訳の判らないことを言ってるだけだ」と言う人がいます。しかし、多くの場合は、その人の生活史をたどっていくと、「訳の判らない」ように見えることにもきちんとした理由があることがわかってきます。
 介護職は、認知症のお年寄りの言動を、理解不能と決めつけることなく、彼らが私たちに何かを訴えようとしているのではないかと考えなければなりません。こうした姿勢こそが、老人たちを落ち着かせ笑顔を生み出してきたのです。これを私は「介護の力」だと言ってきました。私たちに必要なのは「医学」ではなく「人間学」なのかもしれません。


オンライン書店で購入する

目次

はじめに/本書の特色と役立て方/巻頭特集 認知症は本当に脳の病気なのか/認知症のとらえ方/介護の現場から 行動・心理症状による分類/葛藤型/回帰型/遊離型/その他のタイプ/介護の現場から 問題の原因を生活のなかに探す/生活のなかの原因 便秘・脱水・発熱・慢性疾患の悪化・季節の変わり目・薬/認知症ケアの大原則/介護保険サービスを利用する/施設の選び方/介護職のための対応のヒント/もの忘れへの対応/お漏らしへの対応/介護拒否と帰宅願望への対応/徘徊への対応/被害妄想や嫉妬妄想への対応/暴力行為への対応/異食や弄便への対応/性的異常言動への対応/本人の気持ちを考えた接し方/食べたばかりなのに食事はまだかと言う/食事をしない/何度もトイレに行きたがる/どこでもかまわず排泄する/オムツを嫌がってすぐ外す/入浴や着替えを嫌がる/昼夜が逆転している/介助されるのを嫌う/人に会いたがらない/要介護認定を受けてくれない/リハビリを嫌がる/デイサービスやデイケアに行ってくれない /車の運転をやめてくれない/財布やお金を盗られたと騒ぐ/人のものや商品を盗む/家にいるのに帰ろうとする/配偶者が浮気をしていると疑う/ないものが見えると言う/家族を見ても誰だかわからない/早く死にたいと言う/同じことを繰り返し言う/突然怒り出して手がつけられなくなる/文句や悪口ばかり言う/言葉をかけても返事が返ってこない/言葉が意味不明で何を言っているのかわからない/何でも集めてため込む/介護する家族から離れない/火を消し忘れる/家族や介護者に暴力をふるう/いつまでも同じ行動を繰り返す/用事がないのにすぐに呼ぶ/意欲を失って何もしようとしない/介護施設の良し悪しをどこで見分けるか/私物がどれくらいあるか /ベッドの高さと幅/介護施設の見分け方/どんな椅子を使っているか/車いすの選び方と使い方/食事に対する考え方/後始末でない排泄ケア/お風呂の構造と入れ方/見学は自由か/開かれた施設であるか/利用者の目の輝き/認知症ケアの実践例/遊びリテーション/相部屋の効果/バザール・ケアの合理性/隔離の時代/療養病床と抑制/脳代謝改善薬の教訓/介護保険で新たな国民病へ/吹き荒れた言葉狩りの嵐/不治の病から早期発見早期治療へ/認知症はいつか出る薬で治るのか / 生活リハビリ/認知症ケアにおける介護と医療の関係

書誌情報

紙版

発売日

2012年11月30日

ISBN

9784062824583

判型

ワイド変型

価格

定価:3,300円(本体3,000円)

ページ数

288ページ

シリーズ

介護ライブラリー

著者紹介

オンライン書店一覧

既刊・関連作品一覧

関連シリーズ

BACK
NEXT