認知症を知る

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認知症を知る

ニンチショウヲシル

講談社現代新書

著者は、30年近く認知症を取材してきた、日本を代表する医療記者です。数年前、実母が認知症を発病し、患者家族の立場にもなりました。そこで気づいたことや実感したことも織り交ぜながら、認知症について、できる限りわかりやすく語った本です。発症、受診、検査、告知、アルツハイマー病をはじめとする認知症のさまざまな病気、介護。そして、糖尿病との関係など予防の最新情報。「いまの認知症のすべて」がわかる本です。


「信濃毎日新聞」の生活家庭記事、医療記事を30年近く執筆してきた著者が、記者として、患者家族として、両方の視点から、できるかぎりわかりやすく書いた認知症の本です。

糖尿病と認知症との関係や、漢方薬の効果、治療可能な認知症など、最新情報も満載。


【本書「はじめに」より】
私の取材の基本は、ルポの繰り返しでした。医師、コメディカル(医療従事者)、研究者、福祉関係者ら多くの皆さまにお会いして、さまざまなことを学びながら執筆してきました。この本は、長い医学・医療記者生活を通してのメモの集積であり、認知症の母に対する思いも入っています。
本書が、認知症とはどのような病気なのか、家族や周囲はどう対応したらいいのかを知る“よすが”になれば幸いです。


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目次

第1章 母の発病――そして要介護5へ
夜中に玄関で転倒、怪我/症状が進み、身体機能も低下/施設に入所、介護度は最高ランクに/母を見ていると
第2章 早期受診の大切さ
1―何か変だ、どこかおかしい
加齢による物忘れと認知症の物忘れの違い/周囲の人が気を付けたい変化
2―病院の選び方
どの病院に行くのがよいのか?/受診を納得させるための工夫と気遣い
第3章 ところで認知症とは?
見逃すな、治療可能な認知症/認知症は遺伝するのか?/うつ病と認知症/中核症状と周辺症状に分けられる/女性に多い、物とられ妄想/徘徊の背景にあるもの
第4章 検査と診断、告知の難しさ
1―検査と診断
付き添いの話から、ある程度の診断が可能
2―手探りが続く告知の現場
「大きなショックを受けた」と患者のメモ/高齢者への告知では3つのパターン
第5章 認知症にはさまざまな病気がある
1―アルツハイマー病
病気の進行を抑制する4つの薬/「抑肝散」などの漢方薬も/回想法など、薬を使わない治療法も
2―レビー小体型認知症
パーキンソン病とは“兄弟関係”/睡眠中に怒鳴ったり暴れたりも
3―前頭側頭葉変性症
人格が変わったようになって/抗うつ剤の一種SSRIの投与も/常同行動を上手に利用してのケアを
4―血管性認知症
まだら認知症/脳卒中の再発に注意を
5―若年性認知症
平均発症年齢51.3歳、男性の方が多い/うつ病や更年期障害と誤診されることも
第6章 認知症の予防をめぐって
1―生活習慣病を防ぐ
高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満などに注意/「糖尿病の高齢者の3人に1人が認知症」とも/アルツハイマー病は「脳の糖尿病」
2―運動の勧め
3―食生活の工夫
ポリフェノールに予防効果
4―よくかむと脳が活性化
一口30回を目安に、よくかんで
5―元気老人に学ぶ
「健康老人12ヵ条」の知恵/認知症のグレーゾーンでもブレーキは可能
第7章 介護の周辺
欠かせない介護者への配慮/キュア(治療)よりケア(介護)を/こんなに体力がいるものなのか/「二度ボコ」になった母

書誌情報

紙版

発売日

2014年06月18日

ISBN

9784062882699

判型

新書

価格

定価:880円(本体800円)

通巻番号

2269

ページ数

272ページ

シリーズ

講談社現代新書

電子版

発売日

2014年07月25日

JDCN

0628826900100011000V

著者紹介

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