
マイページに作品情報をお届け!
光の曼陀羅 日本文学論
ヒカリノマンダラニホンブンガクロン
- 著: 安藤 礼二

埴谷雄高、稲垣足穂、南方熊楠、江戸川乱歩、中井英夫ら、「死者たちのための文学」を紡ぐ表現者の連なりを描き出す第一部「宇宙的なるものの系譜」。折口信夫の謎めく作品『死者の書』と関連資料を綿密に読み込み、物語の核心と新たな折口像を刺戟的に呈示する第二部「光の曼陀羅」。『死者の書』を起点に、特異な文学者の稜線を照射する気宇壮大な評論集。大江健三郎賞、伊藤整文学賞受賞。
オンライン書店で購入する
目次
第1章 宇宙的なるものの系譜
宇宙的なるものの系譜――埴谷雄高、稲垣足穂、武田泰淳
耆那大雄をめぐって――埴谷雄高『死霊』論
鏡を通り抜けて――江戸川乱歩『陰獣』論
未来の記憶――稲垣足穂『弥勒』論
A感覚レオナルド――南方熊楠と稲垣足穂
野生のエクリチュール――南方熊楠とアンドレ・ブルトン
混沌たる大楽――南方熊楠の宇宙論
不可能な薔薇――中井英夫『虚無への供物』論
閉じられた部屋のなかで――密室論
第2章 光の曼陀羅
『死者の書』の謎を解く
光の曼陀羅――『初稿・死者の書』解説
折口信夫新発見資料
虚空の曼陀羅――折口信夫新発見資料解説
身毒丸変幻――折口信夫の「同性愛」
ユリシーズの帰還――折口信夫とアジア的世界
神と獣の間で――透谷、泡鳴、迢空
青い時間――折口信夫の戦後
書誌情報
紙版
発売日
2016年04月09日
ISBN
9784062903080
判型
A6
価格
定価:2,750円(本体2,500円)
ページ数
704ページ
シリーズ
講談社文芸文庫
電子版
発売日
2016年08月12日
JDCN
0629030800100011000K
初出
本書は2008年11月刊行の単行本『光の曼陀羅 日本文学論』(講談社)を底本とし、著者の校正を加えました。
著者紹介
あんどう・れいじ(1967・6・15~) 文芸評論家。東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、出版社に勤務。2002年、「神々の闘争 折口信夫論」が群像新人文学賞評論部門の優秀作となり、同論の単行本で2006年、芸術選奨新人賞を受賞。2009年、『光の曼陀羅 日本文学論』で大江健三郎賞、伊藤整文学賞を受賞。2015年、『折口信夫』で角川財団学芸賞、サントリー学芸賞を受賞。現在、多摩美術大学准教授。
オンライン書店一覧
既刊・関連作品一覧
関連シリーズ
-
文学ノート*大江健三郎
-
系譜なき難解さ 小説家と批評家の対話
-
ほんとうのカフカ
-
新旧論
-
チャンドラー講義
-
『別れる理由』が気になって
-
ドグラ・マグラの世界/夢野久作 迷宮の住人
-
文学のエコロジー
-
二つの東京物語
-
事務に踊る人々
-
柄谷行人の初期思想
-
春秋の花
-
小説の未来
-
藍色の福音
-
羊のレストラン
-
一冊に名著一〇〇冊がギュッと詰まった凄い本
-
薄れゆく境界線
-
ウェブ小説30年史 日本の文芸の「半分」
-
大江健三郎の「義」
-
日本探偵作家論
-
今日よりもマシな明日 文学芸能論
-
大江健三郎と「晩年の仕事」
-
クヌギ林の妖怪たち 童話作家・富安陽子の世界
-
慶応三年生まれ 七人の旋毛曲り
-
新古今の惑星群
-
それを小説と呼ぶ
-
人間とは何か 偏愛的フランス文学作家論
-
村上春樹の世界
-
私の『マクベス』
-
詩とは何か
-
石坂洋次郎の逆襲
-
生きつづけるキキ ひとつの『魔女の宅急便』論
-
異邦の香り ネルヴァル『東方紀行』論
-
花づとめ
-
與謝蕪村
-
山本健吉 柿本人麻呂
-
事実と創作
-
わがスタンダール
-
イロニアの大和
-
変身放火論
-
小林秀雄の悲哀
-
この百年の小説 人生と文学と
-
物語批判序説
-
スカトロジア(糞尿譚)
-
志賀直哉私論
-
芥川龍之介と太宰治
-
立原道造の世界
-
作家は行動する
-
日本人の自伝
-
自伝の世紀
-
日本の文学論
-
読書の極意と掟
-
新美南吉の世界
-
現代詩人論
-
大衆文学論
-
大江健三郎柄谷行人全対話
-
「文学の言葉」を恢復させる
-
歴史小説の懐
-
小林秀雄と中原中也
-
筒井康隆入門
-
新しい小説のために
-
文芸的な、余りに文芸的な/饒舌録 ほか
-
乱歩と正史
-
現代詩試論/詩人の設計図
-
写生の物語
-
柄谷行人インタヴューズ
-
成熟と喪失 “母”の崩壊
-
世界の読者に伝えるということ
-
神々の闘争 折口信夫論
-
テクストから遠く離れて
-
「私小説」を読む
-
恋と日本文学と本居宣長・女の救はれ
-
堀辰雄覚書・サド伝
-
柄谷行人蓮實重彦全対話
-
柄谷行人中上健次全対話
-
文学人生案内
-
文学概論
-
文学の楽しみ
-
文学のプログラム
-
風俗小説論
-
反文学論
-
俳人蕪村
-
日本浪曼派批判序説
-
二葉亭四迷伝
-
内部の人間の犯罪 秋山駿評論集
-
東西文学論・日本の現代文学
-
転々私小説論
-
中原中也
-
対談・文学と人生
-
対談 文学の戦後
-
折口信夫文芸論集
-
正宗白鳥 その底にあるもの
-
常識的文学論
-
小林秀雄全文芸時評集
-
江藤淳 小林秀雄
-
女の子を殺さないために解読濃縮還元100パーセントの恋愛小説
-
書物の解体学
-
坂口安吾と中上健次
-
斎藤茂吉ノート
-
近代日本の批評
-
畏怖する人間
-
意味という病
-
われもまた おくのほそ道
-
マス・イメージ論
-
ハイスクール・ブッキッシュライフ
-
アレゴリーの織物
-
1946・文学的考察
-
日本近代文学の起源