講談社現代新書作品一覧

なぜヒトは学ぶのか 教育を生物学的に考える
講談社現代新書
私たちが学校や学校以外のさまざまな機会を通じて学習しなければならないのは、頭をよくするためでもなければ、成績を上げてよい学校に進学するためでもなければ、豊かな生活をするためでもありません。「教育」や「学習」には、進化学的で生物学的な理由があるんです。人間にとって「学ぶ」とはどういう意味があるのでしょうか?最新の進化学・遺伝学・脳科学の知見を参考にしながら、一緒に考えていきましょう。
大切なのは、「どう」学べば他人と比べて成績を上げられるかではない。
「何を」学べばあなたが生きていくのに意味があるかだ。
――あなたの「勉強観」が、この1冊で変わる!
学力の個人差における遺伝の影響は50%。しかし、これは決して残酷な現実ではありません。皆さんの遺伝的素質を花開かせるために、教育があり、学習があるのです。
教育とは決して他人よりもよい成績をとろうと競い合うためでなく、また自分自身の楽しみを追求するためでもなく、むしろ他の人たちと知識を通じてつながりあうためにある。その意味で、ヒトは進化的に、生物学的に、教育で生きる動物なのです。
さあ、あなたはこれからどこに向かって、何を学習し続けていきますか? いま学校で勉強している学生の皆さん、そして昔勉強で悩んだことがあるすべての大人の皆さんに、生物学の視点から「勉強する意味」をお伝えします。
<本書の構成>
序章 教育は何のためにあるのか?
第1部 教育の進化学
第1章 動物と「学習」
第2章 人間は教育する動物である
第2部 教育の遺伝学
第3章 個人差と遺伝の関係
第4章 能力と学習
第3部 教育の脳科学
第5章 知識をつかさどる脳

崩れる政治を立て直す 21世紀の日本行政改革論
講談社現代新書
安倍晋三政権に不利な情報が記載されている公文書の廃棄、官邸に居座る官僚の専横など、政治と行政の崩落は国民を失意のどん底に陥れている。一部の政治家や官僚の首をすげ替えても、事態は好転しそうにもない。政と官の制度設計は事前に考えられたものか、制度作動は順調かの原則論に基づきつつ、戦後の歴代首相の政治手腕とその成果、小泉純一郎政権の成功、民主党政権の失敗から、現安倍政権の政治主導、行政崩壊の核心に迫る。
【本書の構成】
第一章 変わる改革、動く制度
第二章 第二次以降の安倍晋三政権の行き詰まり
第三章 自民党長期政権と自らを動かす官僚制
第四章 小泉純一郎政権以後の自民党と官僚制
第五章 民主党政権の失敗から学ぶこと
第六章 政権交代後の官僚制を再生するには?
安倍晋三政権に不利な情報が記載されている公文書の廃棄、官邸に居座る官僚の専横など、政治と行政の崩落は国民を失意のどん底に陥れている。一部の政治家や官僚の首をすげ替えても、事態は好転しそうもない。政と官の制度設計は事前に考えられたものか、制度作動は順調かの原則論に基づきつつ、戦後の歴代首相の政治手腕とその成果、小泉純一郎政権の成功、民主党政権の失敗から、現安倍政権の政治主導、行政崩壊の核心に迫る。

近江商人の哲学 「たねや」に学ぶ商いの基本
講談社現代新書
和菓子業界が縮小する中で、なぜたねやグループは右肩上がりの成長を続けるのか。成功の裏には、「三方よし」「先義後利」に象徴される近江商人の商売道を現代に昇華させた著者・山本昌仁(たねやグループCEO)の哲学がある。自分たちの利益より、まずはお客様が喜ぶことを考える。お客様以外の人々の利益も考える。生まれ育った地域に還元する。たねやの成功は、今後の商売、特に地方での商売繁盛のためのヒントとなるはずだ。
和菓子業界が縮小する中で、なぜたねやグループは右肩上がりの商売繁盛を続けるのか。
成功の裏には、「三方よし」「先義後利」に象徴される近江商人の商売道を現代に昇華させた著者・山本昌仁(たねやグループCEO)の哲学がある。
たねやのフラッグシップ店にして本社機能もある「ラコリーナ近江八幡」は、ショッピングモールのように快適に整備されているわけでもなく、派手なアトラクションもない。甲子園球場三つ分の敷地には、田んぼがあり、あえて地元の雑草を植えるなど自然の空き地のまま。50年後、100年後に近江八幡を人が集まる場所にして、地元に恩返しするために、目先の利益を追わなかった。融資を受ける際、「なんで菓子屋が田んぼをやる必要があるんや」と反対されても、押し切った。
結果、「ラコリーナ」は今、年間300万人近くが訪れる。最中や饅頭が飛ぶように売れ、焼きたて、切りたてのバームクーヘン売り場には長蛇の列ができている。
自分たちの利益より、まずはお客様が喜ぶことを考える。お客様以外の人々の利益も考える。生まれ育った地域に還元する。本社は地元から動かさない。
実は著者は会社の売上にはほとんど興味がない。「数字はあとからついてくる」
本人は意識していないのに、たねやが「現代の近江商人」と呼ばれる所以である。
近江商人がふたたび今注目されているのは、「企業の社会的責任」との関連だろう。社会や地域に貢献する、環境を保護する、持続可能な発展のあり方を考える……。
たねやの製造販売の考え方は、今後の商売、特に地方での商売繁盛のためのヒントがいっぱいです。

徳政令 なぜ借金は返さなければならないのか
講談社現代新書
今も昔もお金の貸し借りには、かたちは違うとはいえ一定の秩序が存在していた。だがその一方で600年前の中世社会と現代社会の金融とでは、決定的な違いが存在していたこともまた確かである。その最たるものが徳政である。貸していたお金がなくなるなど、今では詐欺行為と同等かそれ以上の悪辣きわまりない行為だと考える人がほとんどだろう。だが中世社会ではそれが徳政という美々しい名のもとで行われていた。(はじめにより)

戦乱と民衆
講談社現代新書
白村江の戦い、応仁の乱、大坂の陣、禁門の変――。民衆は戦乱をいかに生き延びたのか? 戦乱は「下克上」のチャンスだった!? 民衆の被害に国家は関心を持っていたのか? 『京都ぎらい』の井上章一氏も交え、日本史研究の風雲児たちが描く、英雄中心の歴史とは異なる、民衆を主語とした日本史!
歴史書ブームの立役者が集まった!
日本史の風雲児たちによる白熱の討論!
民衆はいつも戦乱の被害者なのか?
白村江の戦い、応仁の乱、大坂の陣、禁門の変……
民衆はいかにサバイバルしたのか? 戦乱はチャンスだったのか?
『京都ぎらい』の井上章一氏も交え、国際日本文化研究センター(日文研)の人気学者たちが、
英雄中心の歴史とは異なる、民衆を主語とした日本史を描き出す。
・日本史上最大の敗戦、白村江の戦いの知られざる真相
・一揆は「反権力」、足軽は「権力の手先」なのか?
・大坂の陣とアントワープの大虐殺、その相違点は?
・維新後の京都復興を遅らせた金融システムの破綻
・町家を壊しても、祇園祭を守った戦時体制とは?
・略奪はいつ始まったのか?
・民衆の被害に国家は関心を持っていたか……
話題沸騰の日文研シンポジウム「日本史の戦乱と民衆」に、後日おこなわれた座談会を加えた、待望の新書化!

世界経済入門
講談社現代新書
世界経済の動向を理解しなければ、日本経済の行く末を正しく判断することはできません。野口悠紀雄氏が世界経済の仕組みと課題を分かりやすく解説する決定版入門書です。
世界経済の動向を理解しなければ、日本経済の行く末を正しく判断することはできません。
経済分析では短期的な貿易量の変動や為替レートの変動に注目しがちですが、「なぜそうした変動が起こるのか」その背景にある仕組みを理解することがとても大切です。本書の前半では、世界経済を読み解く上で重要な自由貿易や国際金融の仕組みなどを、基礎から理解できるように分かりやすく解説します。
また、世界経済を牽引する主要各国の動向をしっかりと把握することが重要です。たとえば、1990年代以降の日本の長期的停滞は中国の工業化に適切に対応できなかったことによる面が大きいのですが、いま中国に生じつつある大きな変化を見逃せば、これから先さらに大きな問題に直面することになるでしょう。本書の後半では、アメリカ・中国・NIES・EUの最新の経済動向を読み解きます。
野口悠紀雄氏が世界経済の仕組みと課題を分かりやすく解説する決定版入門書です。
<目次>
第1章 世界の中の日本
第2章 貿易などを通じる国と国とのつながり
第3章 自由貿易はなぜ望ましいのか
第4章 為替レートと国際課税の仕組み
第5章 新しい産業で成長するアメリカ経済
第6章 中国経済はどこまで成長するか
第7章 アジアNIESとASEANの経済
第8章 ヨーロッパ経済とEU、ユーロ

おとなの青春旅行
講談社現代新書
朝から晩まで観光名所をひたすら回って、ヘトヘトに疲れる毎日が続くツアー旅行にはもううんざりだ。せっかくの海外旅なら、ひとり気ままに「生活の場」を自由にたどりたい。東南アジアのカレーを味わい尽くす、中国四大料理を制覇する、シャンパンの聖地を訪ねる、モザイク画をテーマにイタリアの古都を訪ねる、青蔵鉄道で天空を旅する――旅のプロたちが自信を持って薦める15種類の「極上の大人旅」をご紹介しましょう。
朝から晩まで観光名所を回って、ヘトヘトに疲れる毎日が続くツアーにはもううんざり、というあなたへ。
せっかくの海外旅なら、ひとり気ままに「生活の場」をたどりたい人へ。
旅のプロたちが太鼓判をおす、「極上の大人旅」15行程をルート図つきで紹介します!
<目次>
第1部 極上の「海外ひとり旅」15選
第1章 アジアの美食を求めて
イスラムと中国が溶けあった海峡料理を──マレーシア・マラッカからシンガポールへ (下川裕治)
マレー半島を北上して「おらがカレー」を──シンガポールからタイ・バンコクへ (室橋裕和)
庶民の食堂で中華四大料理を── 中国・北京から香港へ (下川裕治)
第2章 アジアの歴史を訪ねて
戦地で思う、遠き反戦運動の日々──ベトナム・ホーチミンシティからハノイへ (下川裕治)
標高5000m、天空をゆく── 中国・青蔵鉄道 (下川裕治)
仏教・ヒンドゥー教の聖地巡礼──インドのガンジス河からヒマラヤのふところへ (室橋裕和)
第3章 「通」もうなる旅路
憧れの「ジャズ」の門戸を叩く──アメリカ・ニューヨークからニューオーリンズへ (小神野真弘)
シルクロードの古都に往時の息吹が残る──ウズベキスタン・ヒヴァからサマルカンドへ (室橋裕和)
インドシナ半島を陸路でぐるり一周──タイ、ラオス、ベトナム、カンボジア (室橋裕和)
第4章 ヨーロッパの歴史を訪ねて
世界遺産のモザイク芸術をこの目で──イタリア・ローマからヴェネツィアへ (田島麻美)
東西分断時の面影と歴史が香る街並みを歩く──ドイツ・ベルリン (荒巻香織)
激動の歴史の舞台・バルト三国をバスで縦断する──エストニア・ラトビア・リトアニア (Sanna)
第5章 ヨーロッパに酔いしれる
幸せな気持ちにさせる魔法のワインを──フランス・シャンパーニュ地方 (谷 素子)
パブをはしごして、青春のビールを──イギリス・ロンドン (津久井英明)
バルト海のローカル定期船に揺られながら──ドイツからスウェーデン、デンマークへ (久保田由希)
第2部 失敗しない「おとなの旅行術」100

昭和の怪物 七つの謎
講談社現代新書
昭和史研究の第一人者が、積み重ねた取材から東條英機、、石原莞爾、犬養毅、渡辺和子、瀬島龍三、吉田茂が残した謎に迫る。
私の使命は、昭和前期から無謀な戦争に突入し、悲惨な敗戦を迎えるまでの記録と教訓を、次世代に繋げることだと考えている、と筆者は言う。これまで40年以上にわたる近現代史研究で、のべ4000人から貴重な証言を得てきた。本書でも紹介する東條英機夫人。秘書官・赤松貞夫。石原莞爾の秘書・髙木清寿。東條暗殺計画の首謀者・牛島辰熊。2・26事件で惨殺された陸軍教育総監・渡辺錠太郎の娘、和子。犬養毅首相の孫娘、道子。瀬島龍三本人。吉田茂の娘、麻生和子などなど。その証言と発掘した史料により筆者は多くの評伝を書いてきたが、そこに盛り込めなかった史実からあらためて「昭和の闇」を振り返る。とくにこれまで一冊にまとめられていなかった石原莞爾については、はじめての原稿となる(初出は「サンデー毎日」)。

大坂堂島米市場 江戸幕府vs市場経済
講談社現代新書
海外の研究者が「世界初の先物取引市場」と評価する江戸時代、大坂堂島の米市場。米を証券化した「米切手」が、現在の証券市場と同じように、「米切手」の先物取引という、まったくヴァーチャルな売り買いとして、まさに生き馬の目を抜くかのごとき大坂商人たちの手で行われていた。このしばしば暴走を繰り返すマーケットに江戸幕府はいかに対処したのか? 大坂堂島を舞台にした江戸時代の「資本主義」の実体を始めて本格的に活写

「右翼」の戦後史
講談社現代新書
戦前右翼、反米から親米への転換、政治や暴力組織との融合、新右翼、宗教右派、そしてネット右翼・・・。戦後右翼の変遷をたどる。

はじめての経済思想史 アダム・スミスから現代まで
講談社現代新書
よいお金儲けを促進し、悪いお金儲けを抑制する、それが経済学の本質だ! アダム・スミス、マルクス、ケインズら経済思想家は、現実といかに格闘したのか? 一冊で経済学の歴史がわかる決定版入門書。
よいお金儲けを促進し、悪いお金儲けを抑制する、それが経済学の本質だ!
アダム・スミス以来の経済学の歴史は、さまざまな悪いお金儲けが力を持ってしまうたびに、それに対抗する手段を講じていくというかたちで展開されてきた。労働者階級が苦しんだ19世紀には、会社のお金儲けのあり方を問い直す経済学が生まれた。庶民が豊かになり、貯蓄をしたい人は多いが、自分で事業を展開する意欲を持っている人は少ないという状態になった20世紀には、貯蓄されたお金を運用する「金融」活動が、社会を豊かにするお金儲けになっているかを問い直すケインズの経済学が生まれた――。
アダム・スミス、ミル、マーシャル、マルクス、ケインズら経済思想家は、現実といかに格闘したのか?
現代における、富の所有者の「利益をあげるべし」という指令と、富の活用者=働く者たちの関係はどのように考えればよいのか?
富の所有者が経済の主役から降りていくという経済学の一筋のストーリーを、本流と傍流を対比させることで描き出す。一冊で経済思想の歴史がわかる決定版入門書、誕生!

未来の中国年表 超高齢大国でこれから起こること
講談社現代新書
ベストセラー「未来の年表」の手法=「人口」の観点から未来を予測するという手法を、人口超大国の中国にあてはめてみました。ここまで「人口」データを駆使して中国の未来を読み取った本は初めてです。「人口」は嘘をつきません。人口の増減はたとえ中国であってもかなり正確に予測できます。あれだけの人口を抱え、長年にわたって「一人っ子政策」をとってきた影響で、中国の高齢化社会はかなり厳しいものになると予測されます。

海賊の日本史
講談社現代新書
藤原純友、松浦党、倭寇、村上水軍。海に囲まれた日本列島は、古来、「海賊」と呼ばれる人びとの活動の舞台だった。様々な地域で活躍した様々な「海賊」たちの存在を通して日本の歴史を読み直す、ユニークな日本史の試み。
海に囲まれた日本には、古来「海賊」と呼ばれる存在がありました。海を縄張りとし、その海域を通過する船から「みかじめ料」を徴収するのがその基本的な在り方でした。古代の海賊で有名なのは平将門と共に古代国家を震撼させた藤原純友です。しかし最近の研究では、じつは純友は当初、瀬戸内の海賊を追討する立場にあったことが明らかになりました。それが複雑な権力闘争の結果として、自からが海賊となったのです。中世はまさに海賊の黄金時代で、様々な海域で様々な海賊が活発な活動を繰り広げました。南北朝時代には南朝方の熊野海賊の大船団が、北朝方の薩摩氏の攻撃に紀伊半島から鹿児島まで出撃したことが知られています。また西九州では松浦党と呼ばれる「海の武士団」が形成され、その中からは倭寇として朝鮮、中国にまで進出するような者まであったと考えられています。一方瀬戸内海はまさに海賊の本場とも言えるような地域で、有名な村上水軍を始めとする諸集団が活発に活動していました。
戦国時代になると彼らの存在は「水軍」として戦国大名に注目され、スカウトされる者も出て来ます。毛利氏に付き、本願寺戦争の木津川の戦いで織田信長の水軍を大敗させた村上水軍の働きは有名ですが、それ以外にも武田氏、北条氏、今川氏、徳川氏といった東国の、もともと水軍力を持たなかった諸大名が、伊勢、志摩、紀伊などから海賊たちを呼び寄せて自らの麾下に置きました。しかし彼らの活動も、秀吉の「海賊停止令」によって終止符を打たれます。勝手に「みかじめ料」を徴収するような行為は権力から、決して見逃すべきではないものとみなされるようになったのです。中央集権的な近世には、本来が中世的存在である海賊は、もはや存在の余地はありませんでした。ある者は取りつぶされ、ある者は大大名の家臣として生き残り、またある者は小身の大名として海を捨て、海とは全く関係のない、山間の領地でその後を過ごすことになりました。
それでも、海に囲まれた列島で、海賊が残した遺伝子は決して消えることはありませんでした。捕鯨や、遠洋漁業を始めとする漁業は言うまでもなく、造船業、回船業といった近代日本を支えた産業の中にも海賊の後裔たちの貢献の姿を見ることができます。海賊という日本史上のユニークな存在を通して日本の歴史を通覧することによって、日本の意外な一面が明らかにされて行きます。

強豪校の監督術 高校野球・名将の若者育成法
講談社現代新書
高校野球でチームが強くなるかどうかは、監督が8割以上のカギを握る。10代の子どもたちを野球選手として、人間として成長させながら、チーム作りをしなければならないからである。野球にも、人間にも、そして人生や組織、社会にも精通していなければならない。 一切のごまかしが通用しない真剣勝負の舞台・甲子園で華々しい結果を残してきた名監督たちが、必勝のチーム作りの真髄と若者の教育論を語る。
高校野球でチームが強くなるかどうかは、監督が8割以上のカギを握る。10代の子どもたちを野球選手として、人間として成長させながら、チーム作りをしなければならないからである。野球にも、人間にも、そして人生や組織、社会にも精通していなければならない。と同時に、指導者としてチームに深く関われば関わるほど、試合展開の中に監督の人格が反映される。
甲子園で活躍する監督たちは、何を思い、何を考えてチーム作りに精を出しているのか?
一切のごまかしが通用しない真剣勝負の舞台・甲子園で華々しい結果を残してきた名監督たちが、必勝のチーム作りの真髄と若者の教育論を語る。

「片頭痛」からの卒業
講談社現代新書
本人にしか痛みがわからない「慢性頭痛」に悩む人の人生をラクにできないものか。著者はこう願い続けて頭痛研究と臨床を続けてきた世界的名医です。「片頭痛」を中心に、予防の仕方、治療、クスリとのつきあい方など、頭痛治療の最前線を平易にまとめました。著者が編み出した「頭痛ダイアリー」の活用法から、「頭痛体操」、頭痛になりにくい生活習慣まで、症例別に解説。読者の頭痛がグッと軽くなる1冊です。
本人にしか痛みがわからない。
画像診断では原因がわからない。
そして繰り返して起きて生活に支障が出る。
こんな「慢性頭痛」に悩むすべての人の人生をラクにできないものか……。著者はこう願い続けて頭痛研究と臨床を続けてきた世界的名医のひとりです。
本書は「片頭痛」をはじめ「緊張型頭痛」「群発頭痛」などに分類される「慢性頭痛」を中心に、予防の仕方、治療、クスリとのつきあい方など、頭痛治療の最前線を平易にまとめました。
著者が編み出した「頭痛ダイアリー」の活用法から、自分で頭痛をラクにできる「頭痛体操」、頭痛になりにくい生活習慣の新常識、頭痛と脳の不思議な関係まで、症例別に徹底解説しています。
読んだその日から、読者の頭痛がグッと軽くなる1冊です。

近代日本の構造 同盟と格差
講談社現代新書
現代日本を考えるためのヒントを歴史に学ぶ。明治維新150年に必読の一冊! 「日英同盟」か「日中親善」か、「格差是正」か「地租減税」か――。日本近代史の碩学が外交と内政の歩みを描き、現代日本の進むべき道を問い直す決定版!
現代日本を考えるためのヒントを歴史に学ぶ。明治維新150年に必読の一冊!
「日英同盟」か「日中親善」か、「地租減税」か「格差是正」か――、日本近代史の碩学が外交と内政の歩みを描き、
現代日本の進むべき道を問い直す決定版!
「日英同盟」と「格差是正」とを近代日本の外交と内政の中心に据えてみると、本書執筆時の二〇一八年のわれわれも、ほとんど同じ問題に直面していることにあらためて気づかされる。外交の中心は「日米同盟」であり、内政の中心は「格差是正」である。本書で「外交」の中心に据えた「日英同盟」は、当時の人びとが想定していたよりも、はるかに脆いものであった。「内政」の中心に置いた「格差是正」は、日中戦争から太平洋戦争にかけての総力戦時代を除けば、ほとんど実現しなかった。二〇一八年の今日も「日米同盟」の脆さが露呈しつつあり、「格差是正」の実現は一向に進んでいない。政治家やオピニオン・リーダーだけではなく、国民全体が日米同盟弱体化以後の日本の安全保障政策の再構築と、あまりにも多様化し、深化してしまった「格差」の是正について、真剣に考え直さなければならない時代を迎えているのではないだろうか。――「本書」より

未来の年表2 人口減少日本であなたに起きること
講談社現代新書
『未来の年表』シリーズ100万部突破!!!
本書は、『未来の年表』の続編である。ベストセラーの続編というのは大抵、前著の余勢を駆った「二匹目のどじょう狙い」である。しかし、本書は決して二番煎じをしようというものではない。「人口減少カレンダー」だけでは、少子高齢化という巨大なモンスターの全貌をとらえるには限界があった。だから今回は、全く違うアプローチで迫る。
今回は、少子高齢化や人口減少が人々の暮らしにどのような形で降りかかってくるかを、あなたの生活に即しながら明らかにする。言うなれば、これからあなたに起きることを、お中元やお歳暮のギフトカタログのように一覧してみようというのだ。
前著『未来の年表』が年代順というタテ軸を用いて俯瞰したのに対し、本書は起きる出来事を「ヨコ軸」、すなわち面としての広がりをもって眺める。
少子高齢化や人口減少で起きることを、家庭、職場、地域社会といったトピックスに分けてカタログ化すれば、さまざまなシーンを「あなた自身の問題」として具体的に置き換えることができる。そしてそれは、10年後、20年後の日本でうまく立ち回っていくための指針となる。
<目次抜粋>
人口減少カタログ/庄子家の一日に起きたこと
第1部 人口減少カタログ
序 国民の5人に1人が、古希を超えている
◎伴侶に先立たれると、自宅が凶器と化す
◎亡くなる人が増えると、スズメバチに襲われる
◎東京や大阪の繁華街に、「幽霊屋敷」が出現する
◎高級タワマンが、「天空の老人ホーム」に変わる
◎80代が街を闊歩し、窓口・売り場は大混乱する
◎老後資金が貯まらず、「貧乏定年」が増大
◎オフィスが高年齢化し、若手の労働意欲が下がる
◎親が亡くなると、地方銀行がなくなる
◎若者が減ると、民主主義が崩壊する
◎ネット通販が普及し、商品が届かなくなる
◎オールド・ボーイズ・ネットワークが、定年女子を「再就職難民」にする ほか
第2部 今からあなたにできること
序 「戦略的に縮む」ほど、ポジティブな考えはない
1人で2つ以上の仕事をこなす/家の中をコンパクト化する/年金受給開始年齢を繰り下げ、起業する ほか

県立! 再チャレンジ高校 生徒が人生をやり直せる学校
講談社現代新書
小学校・中学校では「うまくいかなかった」子どもたち――そんな彼らのために設立された“やりなおしの高校”(再チャレンジができる学校)で繰り広げられた教師と生徒の葛藤、魂のぶつかりあい……。日本に本当に必要なのは進学校じゃない。苦しい生徒に寄り添い続ける、こんな学校だ!目次 1章 ひどい学校2章 貧乏神と熱血漢3章 改革前夜4章 すべては生徒のために5章 再チャレンジ・スクール6章 卒業後の居場所
小学校・中学校では「うまくいかなかった」子どもたち――そんな彼らのために設立された“やりなおしの高校”(再チャレンジができる学校)で繰り広げられた教師と生徒の葛藤、魂のぶつかりあい・・・・・・。日本に本当に必要なのは進学校だけじゃない。苦しい生徒に寄り添い続ける、こんな学校なんだ! 卒業後の居場所かつて「底辺校」と呼ばれていた高校を「生徒の居場所となる学校」に変えていく――すべては教師たちの情熱から始まった。実話を元に描いた感動の物語。
引用1
〈これから語るのは、この、全国のどこにでもありそうな学校の、およそ9年間にわたる激動の歴史だ。いわゆる「底辺校」「課題集中校」「教育困難校」などと形容される高校で、教師たちが文字どおり全力で、身体を張って、命を賭けて生徒たちを懸命に支え続けてきた闘いの記録である。
全国各地の「課題集中校」で教鞭をとる方々、あるいは高校教育全般に携わる方々の中には、衝撃の現実がこのような形で公表されることにショックを受ける方もおられるかもしれない。だが、私はそれでも事実を極力オブラートにくるまない形で記すべきだと考えた。貧困、生活保護、虐待、ひとり親――生きることさえままならない、多くの課題を抱えた子どもたちを、一介の県立高校が学校をあげて正面から支え続けたとき、絶望の中から一筋の希望が見えてくることがある、その希望をどうしても全国の人々に伝えたいと思ったのである。〉
引用2
〈困難な境遇で生きざるを得なかった子どもたちを、彼らと接する最前線の高校はどう支え、どう正規労働に就かせ、最終的に納税者としてカウントさせていくのか。高齢化・人口減少が不可避であるこれからの日本において、こうした子どもたちへの対応は、もはや教育問題の範疇を超えた、日本にとっての死活問題でもある。いまや7人に1人の子どもが相対的貧困状態とされるこの国において、教育を一部のエリートや進学校のものだけにしておいていいわけがない。そして、幸いなことに、日本にはまだ、こうした困難な状態におかれている生徒を懸命に支え続けようとする、諦めの悪い教師たちが全国に多数いるのである。これから綴る物語は、そんな教育者に対する、私なりの精一杯のエールでもある。〉

日露近代史 戦争と平和の百年
講談社現代新書
幕末期以来、米英協調を基軸とする主流派に対し、ロシアに眼を向ける一つの潮流があった。ロシア皇室との信頼関係を樹立しようとした伊藤博文。満洲経営のため日ソ国交樹立に腐心する後藤新平。満洲国建国後、孤立を深めるなか独ソとの提携に望みを託す松岡洋右……。日露戦争、シベリア出兵、ノモンハン事件、そして1945年の日ソ戦。幕末から敗戦までの「遠い隣国」との知られざる関係史。
北の大国を知らずして、日本の近代は語れない!
幕末期以来、米英協調を基軸とする主流派に対し、ロシアに目を向ける一つの潮流があった。
ロシア皇室との信頼関係を樹立しようとした伊藤博文。
満洲経営のため、ロシア革命後のソ連との国交樹立に腐心する後藤新平。
満洲国建国後、孤立を深めるなか独ソとの提携に望みを託す松岡洋右……
彼らはなぜ、ロシアに接近していったのか?
来日中のロシア皇太子が襲撃された大津事件。
日露戦争と講和をめぐる、明治天皇、伊藤博文、小村寿太郎らのドラマ。
1918年から7年間の長きにわたる、シベリア出兵。
1939年のノモンハンを頂点とする、満洲での国境紛争の数々。
そして、1945年、ソ連への和平仲介の依頼と、ソ連参戦の衝撃。
幕末から敗戦までのロシアとの「戦争と平和」の歴史を辿る、日露関係史の決定版!

銀行員はどう生きるか
講談社現代新書
三井住友がライバルに先んじるためにとった隠密行動とは!?/改革の面で大きく出遅れているメガバンクはどこ!?/銀行員の一生と再就職先とは!?/日本でも支店長の年収は激減し、“一国一城の主”からフロアマネジャーへ!?/若手世代はもう銀行から逃げ出そうとしている!?/銀行はどうやって人員を削減するのか!?……いま、金融業界では何が起きているのか。今後生き残るのはどのような銀行なのか。
■ 銀行の支店はシャッターを開けるたびに赤字!?
■ 三井住友がライバルに先んじるためにとった隠密行動とは!?
■ 証券ビジネスのほうが有望!?
■ 改革の面で大きく出遅れているメガバンクはどこ!?
■ 地方銀行の過半数が赤字!?
■ 銀行員の一生と再就職先とは!?
■ アメリカの銀行では支店長の年収は600万~700万円!?
■ 日本でも支店長の年収は激減し、“一国一城の主”からフロアマネジャーへ!?
■ 若手世代はもう銀行から逃げ出そうとしている!?
■ 銀行はどうやって人員を削減するのか!?
■ 今後、銀行の人事制度は変わり、配置転換が続出!?
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マイクロソフトの創業者、ビル・ゲイツが
「銀行機能は必要だが、今のかたちの銀行は消えてなくなる」
と唱えたのは、1994年のことだった。
それから20年以上経過した現在、予言は現実化しつつあるともいえる。
進化論的に生き残ったものは、
新たな環境に適合するためにその姿をガラリと変えてきた。
まさにいま、銀行はそのような時代に足を踏み入れつつあるのだ。
銀行は未だに学生の就職志望ランキングの上位にある。
「安定している」ことを理由に、志望する(入行した)人も多いだろう。
しかし、銀行員に安定した人生を期待できる時代は終わった。
本書ではその具体的な光景を、
先行する欧米の銀行の事例を取り上げながら描いてみた。
いま、金融業界では何が起きているのか。
今後生き残るのはどのような銀行なのか。
そして、銀行員はこれからどう生きていけばいいのか。
そのヒントを提供できれば幸いである。
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【本書のおもな内容】
第1章 メガバンク「大量人員削減」の衝撃――瓦解した銀行神話
第2章 激変する銀行員人生――人員削減・配置転換の深層
第3章 米銀の現状に見る邦銀の未来――支店長の年収は激減
第4章 フィンテック時代の銀行――金融業の本質とは何か