講談社現代新書作品一覧

暗闇から世界が変わる ダイアログ・イン・ザ・ダーク・ジャパンの挑戦
暗闇から世界が変わる ダイアログ・イン・ザ・ダーク・ジャパンの挑戦
著:志村 真介
講談社現代新書
違いを知るということは、自分の世界を豊かにするということ。ダイアログ・イン・ザ・ダークは、違いを知るための最高の装置だ。───乙武洋匡氏 1993年、ある日出合った新聞の囲み記事からまったく手探りの社会を変える挑戦が始まった。初開催から常設化、そして日本独自の「暗闇の中の対話」へ。幾多の困難を乗り越えてきた二十数年の軌跡。(講談社現代新書) 違いを知るということは、 自分の世界を豊かにするということ。 ダイアログ・イン・ザ・ダークは、 違いを知るための最高の装置だ。          ───乙武洋匡氏 1993年、ある日出合った新聞の囲み記事─── 欧州で視覚障がい者が案内する「闇の中の対話」というイベントが流行っているという記事───を見て、 「これだ」と思ったことから、最初はひとり、まったく手探りの社会を変える挑戦が始まった。 仲間を募り、法律の壁を超えて、1999年に初開催。そして2009年からは東京・外苑前で常設化。 その後も幾多の困難を乗り越え、ビジネスワークショップ、アテンドである視覚障がい者の成長、もちろん著者自身の成長、そして日本オリジナルの「暗闇の中の対話」へ。 すべての肩書き、立場から自由になれる「暗闇での対話」から、 人間関係の意識も変わる。 社会を少しでも良くしたいと思っているすべての人へ贈る物語。 ここから日本の希望は始まる。 (目次) 第1章 ダイアログ・イン・ザ・ダークとの衝撃の出会い 第2章 開催まで。六年半の試行錯誤 第3章 日本版、走り出す 第4章 見えているもの、見えていないもの 第5章 大規模開催から常設化を決心する 第6章 常設化への壁 第7章 常設化。どん底からの再出発 第8章 価値を転換させる装置 第9章 一休みして考えた
電子あり
プロ野球 最強の助っ人論
プロ野球 最強の助っ人論
著:中島 国章
講談社現代新書
「成功する選手」と「ダメ外国人」を分ける18の判断基準とは? ホーナー、ラミレス、ペタジーニを日本に連れてきた敏腕スカウトが明かす「人材発掘力」の秘密。バースはヤクルトに入団予定だった? あのチームはどうして「ポンコツ」ばかり? エルドレッド、バレンティン、マートン、ゴメス、呉昇桓、サファテなど今季期待の選手からバース、カブレラ、ローズ、マルカーノ、バッキー、スタンカなど往年の名選手までを網羅! なぜヤクルトの外国人選手は「アタリ」が多いのか? 「成功する選手」と「ダメ外国人」を分ける18の判断基準とは? ホーナー、ラミレス、ペタジーニなどを日本に連れてきた 敏腕国際スカウトが明かす「驚異の人材発掘力」の秘密 ---------- 実はバースはヤクルトに入団する予定だった? あのチームはどうして「ポンコツ」ばかり? エルドレッド、バレンティン、マートン、ゴメス、 呉昇桓、サファテといった今季期待の選手から バース、カブレラ、ローズ、マルカーノ、バッキー、 スタンカなど往年の名選手までを分析・解説! あなたにとって「最高の外国人選手」といえば? ---------- ◆本書のおもな内容◆ ◎序 章 ベンチで勃発していた監督vs.助っ人「殴り合い」寸前の一大事 ―2014年シーズンの明暗を分けた助っ人の存在/楽天が日本一から最下位に転落した理由/日本プロ野球史上最悪の外国人選手/ホーナーの衝撃 ほか ◎第1章 日本に「向いている選手」と「向いていない選手」の見分け方 ―マグワイヤが日本では通用しない理由/カブレラを獲るかラミレスを獲るか/バースがヤクルトのユニホームを着ていた可能性 ほか ◎第2章 「成功する選手」と「ダメ外国人」を分ける18の判断基準 ―エルドレッドが大化けしたワケ/大失敗の可能性が高いタイプ/重要なのはバレンティン、ゴメスのようなパワー/マートンにもある「活躍する外国人打者の共通点」/サファテを強く推薦しなかったワケ ほか ◎第3章 なぜヤクルトの助っ人は「アタリ」が多いのか ―巨人に「ポンコツ」が多かった背景/名前重視の獲得から現地スカウト体制の導入へ/スカウトの思惑と不安 ほか ◎第4章 外国人選手が活躍するための「もうひとつの条件」 ―ラテン系選手が日本に合う理由/言葉と家族の問題をどう乗り越えるか/選手成功の陰に「ストロング・ワイフ」あり/父親の代わりはいないが、選手の代わりはいる ほか ◎第5章 「史上最強の助っ人」とメジャーで活躍する日本人の条件 ―野手で通算成績が断トツなのはあの選手/先発では二人が双璧だが/野茂と黒田は別格/イチローよりも評価が高い松井 ほか
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アイヌ学入門
アイヌ学入門
著:瀬川 拓郎
講談社現代新書
海を渡り北方世界と日本を繋ぐ大交易民族としてのアイヌ。中国王朝と戦うアイヌ。従来のステレオタイプを覆し、ダイナミックに外の世界と繋がった「海のノマド」としてのアイヌ像を様々なトピックから提示する。(講談社現代新書)  アイヌと聞くと、北海道の大自然の中で自然と共生し、太古以来の平和でエコロジカルな生活を送っていた民族というのが一般的なイメージでしょう。  しかし、これは歴史的事実を無視した全くの誤解に過ぎません。例えば中国が元の王朝だった時代、元朝は現在の沿海州地方に出兵し、その地でアイヌと戦争をしました。鷲羽やラッコの毛皮など、当時珍重されていた品々を調達するために北海道、樺太から沿海州にまで進出してきたアイヌの人々を排除するためでした。この事例からも窺えるように、中世のアイヌは大交易民族でした。奥州藤原氏が建立した中尊寺金色堂の金もアイヌがもたらしたものだった可能性があるのです。  著者によれば、アイヌは縄文の伝統を色濃く残す民族です。本州では弥生文化が定着したあとにも従来の縄文の伝統を守り、弥生に同化しなかった人々、それがアイヌだったのです。有名な熊祭りも、縄文の伝統を今に引き継いだものではないかと考えられています。  また、日本との交流も従来考えられていたよりもずっと緊密でした。アイヌ語で神を意味する「カムイ」が日本語からの借用語であることは有名ですが、それだけに止まらず、様々な面において日本由来の文物を自身の文化に取り入れていったのです。  本書では、従来のステレオタイプのアイヌ像を覆し、ダイナミックに外の世界と繋がった「海のノマド」としてのアイヌの姿を様々なトピックから提示します。
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「タレント」の時代 世界で勝ち続ける企業の人材戦略論
「タレント」の時代 世界で勝ち続ける企業の人材戦略論
著:酒井 崇男
講談社現代新書
「タレント・マネジメント」の人事・組織コンサルタントとして活躍する著者によるかつてない人材戦略論、誕生!! なぜソニーは消費者が欲しがる商品を生み出せなくなったのか? なぜトヨタはいまでも売れるクルマをつくれるのか? アップルやグーグルなどがマネをして成功した日本のやり方とは? そこには「タレント」と呼ばれる優秀な人材を生かす仕組みがあった。 「タレント」といっても芸能人のことではない。それは企業の利益を生み出すような新商品を開発できる優れた人材のこと。 なぜ、何の業績も資産もない小さなベンチャー企業が何千億という値段で買収されるのか? それはタレント人材の値段である。 なぜトヨタはいまでも勝ち続け、日本のエレクトロニクス産業は負け続けているのか? なぜアップルの製品は世界中で売れているのか? なぜグーグルは強いのか? これらの答えを一言でいうと、 「タレントが活躍できる企業だから」。 タレントがいるだけでは不十分。タレントを生かす「仕組み」を持っていなくては宝の持ち腐れである。 じつはその「仕組み」の原点は日本企業にあった。 最近「リーン・スタートアップ」などといって、シリコンバレー発として日本でも注目されている方法がそれだ。じつは米国が日本企業に学んだものなのだ。 原点は日本企業にあった。しかし多くの日本企業はそれを持続できなかった。 著者はタレント・マネジメント分野の人材コンサルタントとして、日本の優秀な技術者が「ものづくり敗戦」の過程でリストラされる場面を散々見てきた。 それこそ「タレントを生かす仕組み」を持たない日本企業によって、生き残ることができなかった人々である。 優秀な人材をこれ以上の惨状にさらさないために、そしてグローバルに活躍するヒントがここにある。 目からウロコの人材戦略論、ここに誕生!! (目次) 第1部 タレントの時代 1 「ものつくり敗戦」の正体 2 市場の成熟化=製造技術の成熟化 3 情報化・知識化・グローバル化 4 売れる商品は設計情報の質で決まる 5 設計情報の質を決める人達 第2部 タレントとは何か 1 企業の活動を情報視点で見る 2 人間の労働を情報視点で見る 3 人のキャリアを情報視点で見る 4 タレントとはどんな人達か 第3部 タレントを生かす仕組み 1 なぜタレントを生かすのは難しいのか? 2 ソニーの失敗 3 トヨタのタレントを生かす仕組み 4 米国が学んだトヨタ 5 シリコンバレーのシステム
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高層建築物の世界史
高層建築物の世界史
著:大澤 昭彦
講談社現代新書
高層建築物は、時の為政者の権力や自己顕示欲、富を象徴する一方で、ランドマークとして人々に親しまれる存在でありました。同時に、その都市のスカイラインや景観をつくってきました。高層建築物は、いわば人類が歩んできた軌跡を象徴するモニュメントと言えるのではないでしょうか。世界で、日本で、どんな高層建築物が、どのように建てられてきたのか。そして、なぜ人類は高層建築物を希求してきたのかを探ります。 人類の歴史は、高層建築物をつくってきた歴史でもあります。 古代においてもすでに、メソポタミアの宗教的建造物ジッグラト、エジプトのピラミッド、ローマのコロッセウムや高層アパートなど、巨大・高層建築物がつくられていました。中世になると、ヨーロッパでは城塞やゴシック教会、中東ではイスラームのモスク、日本では仏塔がつくられました。 15世紀以降は、都市の景観の中での高層建築物のありかたが問われるようになります。19世紀末からの摩天楼の時代を経て、20世紀半ばからは、超高層ビルとタワーの時代が始まります。そして、現在、高層建築の中心は、再び中東、そして東アジアに移っています。 高層建築物は、時の為政者の権力や自己顕示欲、富を象徴する一方で、ランドマークとして人々に親しまれる存在でありました。同時に、その都市のスカイラインや景観をつくってきました。高層建築物は、いわば人類が歩んできた軌跡を象徴するモニュメントと言えるのではないでしょうか。 本書では、時代を映す鏡として高層建築物をとらえ、その歴史を振り返ります。世界で、日本で、どんな高層建築物が、どのように建てられてきたのでしょうか。そして、なぜ人類は高層建築物を希求してきたのか、を探ります。
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世界に冠たる中小企業
世界に冠たる中小企業
著:黒崎 誠
講談社現代新書
グローバル展開の戦略と秘密を大公開! 世界中の美容師や理容師から愛用されている鋏、世界20ヵ国以上に輸出されているニッパー、小惑星探査機「はやぶさ」や東京スカイツリーにも使われているばね、新幹線の車輪をつくる工作機械、紙幣印刷機の重要部品など、中小製造業24社の戦略と技術を明かす。中小企業の再生こそが、日本経済の大復活と地方創生のカギとなる。これが日本の底力だ! (講談社現代新書) 中小企業が日本経済を支えているのではない。 中小企業こそが日本経済の中核なのだ。 中小企業の再生こそが、日本経済の復活と地方創生のカギとなる! ------------------------------ グローバル展開の戦略と秘密を大公開! 世界中の美容師や理容師から愛用されている鋏、 世界20ヵ国以上に輸出されているニッパー、 小惑星探査機「はやぶさ」や東京スカイツリーにも使われているばね、 新幹線の車輪をつくる工作機械、紙幣印刷機の重要部品など、 中小製造業24社の戦略と技術を明かす。 これが日本の底力だ! ------------------------------ ◆中小企業が世界シェアトップの集団になるためのノウハウとは◆ ・新しい販路の開拓/量産品から高品質品へ ・原料へのこだわりと匠の技/辞任の時期を公言して改革に臨む ・大量注文にはいっさい応じない/在庫はムダではなく財産である ・受注平均ロットが5個でも儲かる理由 ・値引きしてまで売らない/営業部隊はいらない ・「もやもや」を聞き出すことから始める ・国内生産にこだわり中国・韓国には輸出しない ・計画生産はしない/社内メールで物事を決めるのは禁止 ・管理部門なんていらない/社員の8割が女性 ・経営破綻寸前からの復活 ・20年先を見越して技術を磨く ・大手の進出できない新たな市場を自らつくる ・他社と同じことをしていたら生き残れない ・営業構造を変える/心臓部は中国に移さない ほか
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日本海軍と政治
日本海軍と政治
著:手嶋 泰伸
講談社現代新書
海軍の太平洋戦争への責任は陸軍に比して軽かったのか? 明治憲法下において政府・議会と並ぶ国家の主柱であったにもかかわらず、その責任を十分に果たすことのできなかった海軍の「政治責任」を、「不作為の罪」をキーワードに検証する。これまで顧みられることの少なかった「海軍と政治」の問題をはじめて正面から問う問題の書。 なぜ日本は無謀な太平洋戦争に突入してしまったのか? その大きな原因の一つに軍部の暴走を上げる人は多いでしょう。しかしこの問題では、陸軍に比して海軍が批判されることは少ないように思われます。では、本当に海軍の責任は軽かったのでしょうか? 著者の結論は、確かに海軍は陸軍に比べると直接、政治に容喙することは少なかった。しかしそのことをもって戦争突入の責任がなかったとは言えない、というものです。「責任」は、なすべきことがあったのにそれをやらなかった場合にも問われるべきではないでしょうか。いわゆる「不作為の罪」です。海軍の場合、この不作為の面での責任が非常に大きいのです。海軍には、常に陸軍の後塵を拝しているという意識がありました。そのため陸軍に対する対抗意識は非常に強く、予算獲得に際しては常に陸軍と張り合うような行動を取ってきました。戦前日本は、陸の仮想的であるソ連には陸軍が、海の仮想的であるアメリカには海軍が主になって対抗することになっていました。ということは、太平洋戦争が海軍を主とした戦争になることは明らかでした。しかし海軍は、戦争突入の直前まで火中の栗を拾うことをいやがりました。山本五十六だけでなく、対米戦争になれば日本海軍が負けることは上層部にはわかっていました。しかし、海軍には、「負けるので戦争はできません」とは口が裂けても言えませんでした。これまでずっと、対米戦のためと称して陸軍に対抗して予算をぶんどってきたからです。また山本にしても、仮に負けるにせよ、どのように負ければいいのか、終戦に至るプロセスのイメージは全く持っていませんでした。自分の「部署」のメンツを保つために戦争に突入したとさえも言えるのです。現代のお役所が省益の確保に汲汲として国民のことは全く視野に入っていないのと同じ構造だといえるでしょう。本書は、従来、陸軍に比して語られることの少なかった「海軍と政治」の問題を、「不作為の罪」をキーワードにすることによって明らかにするものです。そして、明治憲法下においては政府・議会と並ぶ国家の主柱であったにもかかわらず、その責任を十分に果たすことのできなかった海軍の「政治責任」が、はじめて正面から問われることになるでしょう。
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試験に受かる「技術」 灘高が教えてくれた「超」合理的メソッド
試験に受かる「技術」 灘高が教えてくれた「超」合理的メソッド
著:吉田 たかよし
講談社現代新書
「うつ症状」で不登校、成績は学年ビリの落ちこぼれ! こんな僕でも、東大に合格できた! 灘高式「超」合理的メソッドを全公開! 東大現役合格、国家公務員試験1種2年連続合格、医師国家試験(正解率92%)、NHK入社試験、政策担当秘書資格など、名だたる難関試験をすべてストレートで合格してきた著者が考案した、灘高流の「超」合理的勉強法がマスターできる実践的解説書。受験生必読です! 「うつ症状」で不登校、成績は学年ビリの落ちこぼれだった著者が、東大現役合格、国家公務員試験一種2年連続合格、医師国家試験(正解率92%)をなし遂げた、驚異の灘高流の「超」合理的勉強法のノウハウを伝授する。 公立小学校→灘中高→東大(理科一類)→東大大学院(工学系研究科)→国家公務員試験一種(経済職)2年連続→NHKアナウンサー→医師国家試験→政策担当秘書資格取得→衆議院議員公設第一秘書→東大大学院医学博士課程 名だたる難関試験をすべてストレートで合格してきた著者が考案した、灘高流の「超」合理的勉強法がマスターできる実践的解説書 すぐに役立つ受験テク満載 ※マークシートの選択問題は、○×の2段階ではなく、×(絶対に間違い)、 /(たぶん間違い)、 △(たぶん正解)、 ○(絶対に正解)の4段階で判定しろ! ※利き手と反対の指を使って、選択肢と設問を「指さし確認」すればケアレスミスは激減する! ※余白の使い方を工夫すれば、センター試験「数学」の得点力が確実にアップする! ※人間心理を深読みしてマークシートのくじ運を上げろ! ※国語の試験では、漢文→古文→現代文(論説文)→現代文(小説)、英語は、短時間に解ける発音・アクセント→文法・語法→長文読解の順に解いてゆけ! ※受験勉強は「超」長期戦。息切れしないように、毎日1時間の濃密な余暇時間を確保せよ! ※ケアレスミスは、試験開始直後に集中する。はじめの5分間は少し時間をかけて問題を解け! ※試験会場には、直感的把握に優れるアナログと、正確性に優れるデジタルの2種類を携行しろ!
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ニッポンの裁判
ニッポンの裁判
著:瀬木 比呂志
講談社現代新書
冤罪連発の刑事訴訟、人権無視の国策捜査、政治家や権力におもねる名誉毀損訴訟、すべては予定調和の原発訴訟、住民や国民の権利など一顧だにしない住民訴訟、嗚呼(ああ)!日本の裁判はかくも凄まじく劣化していた・・・。ベストセラー『絶望の裁判所』の瀬木比呂志教授が、中世なみの「ニッポンの裁判」の真相と深層を徹底的に暴く衝撃作! 裁判の「表裏」を知り抜いた元エリート裁判官による前代未聞の判例解説に法曹界騒然! 裁判の「表裏」を知り抜いた元エリート裁判官による前代未聞の判例解説。法曹界再び騒然の衝撃作! 冤罪連発の刑事訴訟、人権無視の国策捜査、政治家や権力におもねる名誉毀損訴訟、すべては予定調和の原発訴訟、住民や国民の権利など一顧だにしない住民訴訟、嗚呼(ああ)!日本の裁判はかくも凄まじく劣化していた・・・。ベストセラー『絶望の裁判所』の瀬木比呂志教授が、中世なみの「ニッポンの裁判」の真相と深層を徹底的に暴く衝撃作! 「はしがき」より 本書は、『絶望の裁判所』の姉妹書である。『絶望』が制度批判の書物であったのに対し、本書は、裁判批判を内容とする。つまり、両者は、内容は関連しているが、独立した書物である。(中略)より具体的に述べよう。『絶望』は、もっぱら裁判所、裁判官制度と裁判官集団の官僚的、役人的な意識のあり方を批判、分析した書物であり、裁判については、制度的な側面からラフスケッチを行ったにすぎなかった。これに対し、本書は、そのような裁判所、裁判官によって生み出される裁判のあり方とその問題点について、具体的な例を挙げながら、詳しく、かつ、できる限りわかりやすく、論じてゆく。(中略)おそらく、日本の裁判全体の包括的、総合的、構造的な分析も、これまでに行われたことはあまりなかったのであり、本書の内容に驚愕され、裁判に対する認識を改められる読者は多いはずである。
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福島第一原発事故 7つの謎
福島第一原発事故 7つの謎
著:NHKスペシャル『メルトダウン』取材班
講談社現代新書
事故3年経ってなお次々に浮かび上がる謎。福島第一原発事故の検証報道で独走するNHKメルトダウン取材班が、吉田昌郎・福島第一原発所長が遺した「謎の言葉」の真相に迫る。500人以上の関係者取材、政府事故調・吉田調書や東電内部の極秘メモなど超一級資料などを駆使して、未解明の7つの謎に迫るミステリー・ノンフィクションの傑作! (講談社現代新書) 東京電力 吉田昌郎・福島第一原発所長は、食道がんで亡くなる直前、周囲の人間に「自分は、1号機のベントが本当に成功したかどうか、確信が持てない」と繰り返し述べていたという。成功したとされている1号機のベント。吉田氏はなぜこのような謎めいた言葉を遺していたのか? 福島第一原発事故から3年が経ったにもかかわらず、いまなお多くの謎が残され、事故の検証作業はまだ途上にある。  福島第一原発事故の検証報道で独走するNHKメルトダウン取材班が、500人以上の関係者取材、政府事故調・吉田調書や東電内部の極秘メモなど超一級資料などを駆使して、未解明の7つの謎に迫るミステリー・ノンフィクション。
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ニッポンの音楽
ニッポンの音楽
著:佐々木 敦
講談社現代新書
一九六九年から始まる本書の物語は、「Jポップ」葬送の物語であり、ニッポンの寓話でもある。章題記載の音楽家のほか、小沢健二、小山田圭吾、ピチカート・ファイヴ、小室哲哉、安室奈美恵、つんく♂、Perfume、きゃりーぱみゅぱみゅ……etc.が登場。日本のポピュラー音楽の歴史と現在を考える上で、もっとも重要な物語がこの一冊に! (講談社現代新書) Jポップ誕生「以前」と「以後」の45年を通覧する-- 主人公の「物語=歴史」でディケイド(10年間)を解き明かす! ●70年代 はっぴいえんどの物語 ●80年代 YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)の物語 ●90年代 渋谷系と小室系の物語 ●ゼロ年代以降 中田ヤスタカの物語 一九六九年から始まる本書の物語は、「Jポップ」葬送の物語であり、ニッポンの寓話でもある。 章題記載の音楽家のほか、小沢健二、小山田圭吾、ピチカート・ファイヴ、 小室哲哉、安室奈美恵、つんく♂、Perfume、きゃりーぱみゅぱみゅ……etc.が登場。 日本のポピュラー音楽の歴史と現在を考える上で、もっとも重要な物語がこの一冊に! <本書の内容> 第一部 Jポップ以前                第一章 はっぴいえんどの物語  第二章 YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)の物語 ~幕間の物語(インタールード) 「Jポップ」の誕生~          第二部 Jポップ以後                第三章 渋谷系と小室系の物語  第四章 中田ヤスタカの物語
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安倍官邸の正体
安倍官邸の正体
著:田崎 史郎
講談社現代新書
安倍政権はいつまで続くのか。安倍官邸のキーパーソン、そして、「ポスト安倍」の有力候補は誰か。新聞の首相動静にも記されない、日本の行方を決定づける非公式会議に、「隠し廊下」を通って集結していたメンバーとは――。政治記者歴35年の著者が、2015年以降の政局の行方と安倍内閣の「本質」を読み解く。 国や党の方針は、誰がいつ、どこで決めているのか――。 安倍政権を批判する人も肯定する人も、 まずはその「実態」を知ることが大切だ。 これからの「日本のあり方」を考えるべく、 国家権力の中枢を解明するとともに、 安倍内閣の「本質」、そして 2015年以降の政局の行方までを読み解いた、 全国民必読の書。 はたして、新聞の首相動静にも記されない、 日本の行方を決定づける非公式会議に、 「隠し廊下」を通って集結していたメンバーとは――。 安倍官邸のキーパーソン、「ポスト安倍」は誰なのか? 憲法改正に取り組むタイミングはいつ? 安倍首相が明かした「宿願」とは? そして、戦後日本が誇った「平和国家」は、 どこへ向かおうとしているのか――。 政治記者歴35年の著者が迫った、「国家権力の頂点」の真実。 -------------------------------------------------- 【おもな内容】 序 章 「政局を読む力」を養うために 衆院解散の内幕/参考にしたのは「死んだふり解散」/総選挙の本質とは/財務省の凄まじい「ご説明」攻勢/公明党の都合 第1章 安倍官邸の「構造」と「正体」 1 最高意思決定機関としての「正副官房長官会議」 2 一次政権の蹉跌から編み出した「官僚支配の手法」 3 問題閣僚への処遇の変化と読売・産経重視の姿勢 第2章 一次政権とは何が「違う」のか 1 ゴルフの回数が「激増」した理由 2 ひた隠しにしていた「再登板への渇望」 3 「美しい国」路線を引っ込めた背景 4 安倍はなぜ靖国参拝を強行したのか 第3章 安倍官邸の実力と問われる真価 1 安倍を支える政権の参謀・菅義偉 2 実現させた政策とその舞台裏 3 今後の不安要素と「ポスト安倍」
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善の根拠
善の根拠
著:南 直哉
講談社現代新書
「なぜ人を殺してはいけないのですか?」──従来、当たり前だと思われていたことにまで理由を説明しなければならない時代。「善きこと」に対する信頼が、すっかり失われてしまった時代──そんな現代だからこそ、「善」とは何なのか、その根拠は何なのかを考えてみることが必要なのではないでしょうか? 本書は、気鋭の禅僧が、仏教の立場から現代における難問中の難問に果敢に挑む問題作です。根拠なき不毛の時代にこそ必読! 「なぜ人を殺してはいけないのですか?」──従来は当たり前だと思われていたことにまで、その理由を説明しなければならない時代。「常識」の底が抜け、すべてのものごとに、根拠がなくなってしまった時代。「善きこと」に対する信頼が、すっかり失われてしまった時代──そんな現代だからこそ、今一度、「よいこと」すなわち「善」とは何なのか、その根拠は何なのかを考えてみることが必要とされているのではないでしょうか? 人間という、限界あるか弱い存在の内に、善を求める態度、すなわち本当の意味での「倫理」が立ち上がるために必要な条件は何か? 本書は、恐山を主な舞台にして積極的な活動を展開する気鋭の禅僧が、仏教者としての立場から、現代における難問中の難問に果敢に挑む問題作です。根拠なき不毛の時代にこそ必読!
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認知症の「真実」
認知症の「真実」
著:東田 勉
講談社現代新書
認知症医療の「闇」と「希望」を描いた衝撃作。介護業界のカリスマ 三好春樹氏が「認知症は国と医師が作り上げた虚構の病だった」と大絶賛。 ●家族や介護従事者が悲鳴をあげるアリセプトの副作用 ●専門医ですら知らないレビー小体型認知症の治療法 ●「廃人になる薬」を説明なしで処方する医者 ●薬に頼らない新しい医療や介護の取り組みが始まった! など、本書でしか読めない情報を多数満載 「認知症」はいまや中学生でも知っている言葉だが、実はその歴史はきわめて浅い。認知症という言葉が使われるようになったのは2004年。それまでに使われていた「痴呆」という言葉が差別的であるという理由から、厚生労働省は痴呆を認知症と言い替える決定した。しかし新たに定義された「認知症」はさまざまな意味で問題をはらんでいる。  漠然と「脳の病気である」という知識は普及しつつあるものの、医学的な定義が曖昧で、診断基準もきわめて曖昧で、治療法も確立していない。ひとくちに認知症といっても、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症などがあり、その症状や治療法も大きく異なる。しかしながら、診断する医者側に認知症の知識が決定的に不足しており、誤った治療法により、症状を悪化させるケースが後を絶たない。とりわけ問題が多いのが精神科医で、病気扱いされる必要のないお年寄りまでが向精神薬などを使った過剰な薬物治療を受け、寝たきりや廃人同様になる悲劇がいたるところでおきている。  こうした被害に合わないためには、患者を介護する家族が認知症に対する正しい知識を持ち、診断能力のある医者を選択しなければならない。また、薬を使わずに落ち着かせてくれる介護現場を探し、プロの適切なケアを受けなければならない。しかしそれは、一般の読者にとって至難の業といえる。  そこで著者は、不幸にも無知な医者から塗炭の苦しみを舐めさせられた認知症の家族を幾人も取材し、陥りやすい医療過誤と、そこから逃れるにはどうすればいいかという貴重な証言を得た。また、認知症の薬害問題と闘う医療の専門家、介護の専門家の意見と実践も併せて紹介した。  本書は、誤った認知症医療に対する警告の書であると同時に、正しく認知症と向き合う途を示す希望の書である。
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はやぶさ2の真実 どうなる日本の宇宙探査
はやぶさ2の真実 どうなる日本の宇宙探査
著:松浦 晋也
講談社現代新書
打ち上げが間近に迫った「はやぶさ2」。初代はやぶさは、数々の困難を乗りえて、無事地球に帰還し、多くの日本人の心を揺さぶった。国民の熱狂的な支持を受けて、後継プロジェクト「はやぶさ2」も順調に進むはずだったが、その歩みは難渋を重ね、なかなか必要な予算が付かず、2012年にはあわや計画中止になる局面もあった。はやぶさ2の冒険は、探査機を打ち上げる前から始まっていたのである 打ち上げが間近に迫った「はやぶさ2」。初代はやぶさは、数々の困難を乗りえて、無事地球に帰還し、多くの日本人の心を揺さぶった。  国民の熱狂的な支持を受けて、後継プロジェクト「はやぶさ2」も順調に進むはずだった。しかし、はやぶさ2の歩みは難渋した。なかなか必要な予算が付かず、2012年にはあわや計画中止かと思われたこともあった。  なんとか予算はついたものの、日本の宇宙開発を取り巻く環境はきわめて厳しい。現在、はやぶさ2は、日本で正式に予算がついて動いている唯一の宇宙探査計画だ。今後のプロジェクトに弾みをつけるために、はやぶさ2の成功は必須である。  本書で、宇宙探査の系譜をたどりながら、はやぶさ2プロジェクトの全貌と日本の宇宙開発をとりまく状勢を解説する。 堀江貴文(ホリエモン)絶賛 「はやぶさ本の最高傑作!宇宙探査への国家的無策のために、はやぶさ2の大冒険は地上から始まっていたのだった!(涙)」
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闘うための哲学書
闘うための哲学書
著:小川 仁志,著:萱野 稔人
講談社現代新書
プラトン、アリストテレス、デカルト、ルソー、ヘーゲル、ウェーバー、ハイデッガー、アーレント、サルトル、ストロース、ロールズ、福澤諭吉、西田幾多郎……。古今東西の古典をどう読むか。1970年生まれの行動する哲学者ふたりが、22冊の古典を前に、そのおもしろさ、奥深さを語り尽くす。知的興奮必至の知の入門書。 古典とは、頭を鍛え、人間社会を学ぶ最強の教材だ! 哲学とは、ものごとの本質を言葉を使って探究する学問である。 だから哲学者とは「言葉の職人」である。 そのなかでも歴史に残る職人たちの仕事が、 いまの私たちでも読むことができる「古典」である。 哲学史を紐解くとは、こうした職人たちの仕事を追体験し、 それによって私たちの言葉に磨きをかけることにほかならない。 プラトン、アリストテレス、デカルト、ルソー、ヘーゲル、ウェーバー、 ハイデッガー、アーレント、サルトル、ストロース、ロールズ、 福澤諭吉、西田幾多郎……。 古今東西の古典をどう読むか。 1970年生まれの行動する哲学者ふたりが、 22冊の古典を前に、そのおもしろさ、奥深さを語り尽くす。 知的興奮必至の知の入門書。
電子あり
昭和陸軍全史 2 日中戦争
昭和陸軍全史 2 日中戦争
著:川田 稔
講談社現代新書
日本を破滅へと導くことになった陸軍の独断専行という事態はなぜおこったのか?彼らはいかなる思想の元に行動していたのか?日本陸軍という日本の歴史上、特異な性質を持った組織がいかに形成され、そしてついには日本を敗戦という破滅に引きずり込みながら自らも崩壊に至ったかのプロセスを描く3部作の第2巻。統制派と皇道派の抗争と統制派の勝利、勝利を得た統制派の指導の下、日本が泥沼の日中戦争へと突入する過程を描く。
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オリーブの罠
オリーブの罠
著:酒井 順子
講談社現代新書
『オリーブ』とは「モテの戦場」からの解放だった――女子高生時代から『オリーブ』愛読者であり執筆者でもあった著者が、少女達を夢中にさせ、その人生観にも影響を与えた伝説の雑誌を振り返る。大人になった今だからわかること――「オリーブの罠」とは何だったのか。(講談社現代新書) 『オリーブ』とは「モテの戦場」からの解放だった―― 女子高生時代から『オリーブ』愛読者であり執筆者でもあった著者が、 少女達を夢中にさせ、その人生観にも影響を与えた伝説の雑誌を振り返る。 大人になった今だからわかること――「オリーブの罠」とは何だったのか。 マーガレット酒井先生復活! 「元オリーブ少女&少年の面接時間」全4回を収録 <本書の内容> 序章 『オリーブ』誕生 第一章 オリーブ伝説の始まり 1 一九八三年の大転換 2 ターゲットは女子高生 第二章 リセエンヌ登場 1 オリーブ少女とツッパリ少女 2 リセエンヌ宣言 第三章 『オリーブ』と格差社会 1 付属校カルチャー 2 八〇年代の格差 3 アイコン、栗尾美恵子さん 第四章 『オリーブ』とファッション 1 おしゃれ中毒 2 コスプレおめかし 第五章 オリーブ少女の恋愛能力 1 非モテの源流『アンアン』 2「聖少女」願望 3 オリーブ少女の男女交際 第六章 オリーブ少女の未来=現在 1 『オリーブ』の教え 2 オリーブ少女の職業観 3 オリーブチルドレン 終章 オリーブの罠
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カフェと日本人
カフェと日本人
著:高井 尚之
講談社現代新書
大正・昭和の「カフェー」とAKB48の類似点って? なぜ名古屋人は喫茶好き? 210年前にコーヒーを飲んだ「人気文化人」といえば? 100年以上営業している国内最古の喫茶店はどこ? 「音楽系喫茶」と「特殊喫茶」がたどった経緯とは? あなたにとって「カフェの存在」とは? 日本初の喫茶店から、欲望に応えてきた特殊喫茶、スタバ、いま話題の「サードウェーブ」までの変遷をたどった、日本のカフェ文化論。 大正・昭和の「カフェー」とAKB48の類似点って? なぜ名古屋人は喫茶好き? 210年前にコーヒーを飲んだ「人気文化人」といえば? 100年以上続く国内最古の喫茶店はどこ? 「音楽系喫茶」と「特殊喫茶」がたどった経緯とは? 「カフェラテ」と「カフェオレ」の違いは? あなたにとって「カフェの存在」とは? -------------------------------------------------- 日本初の喫茶店から、欲望に応えてきた特殊喫茶、スタバ、 いま話題の「サードウェーブ」までの変遷をたどった、日本のカフェ文化論。 -------------------------------------------------- 【おもな内容】 第1章 カフェの誕生 「日本初」の喫茶店はビリヤードつき/100年以上続く現存最古の喫茶店/戦後に庶民化した「ハイカラな味」/「昭和の喫茶店」と「平成のカフェ」 ほか 第2章 日本独自の進化を遂げたカフェ・喫茶店 文壇バーならぬ文壇カフェ/「談話室滝沢」があった時代/菊池寛も愛用した文化人のサロン/名曲喫茶・シャンソン喫茶・ジャズ喫茶・歌声喫茶・ゴーゴー喫茶/美人喫茶からメイドカフェへ/西からやってきた「ノーパン喫茶」 ほか 第3章 なぜ名古屋人は喫茶好きなのか 始まりは尾張徳川藩の振興策/昭和30~40年代から続く人気店/「一宮モーニング」と「豊橋モーニング」 ほか 第4章 カフェ好きが集まる聖地 シングルオリジンの味わい深さを追求する「バルミュゼット」(仙台)/コロンビアに直営農園を持つ個人店「サザコーヒー」(ひたちなか)/川端康成や池波正太郎に愛された「アンジェラス」(浅草)/ジョン・レノンや柴田錬三郎も利用した「ミカドコーヒー」(軽井沢)/「ご近所のコーヒー店」から進化した「カフェタナカ」(名古屋)/日本有数の温泉地にある「ティールーム・二コル」と飲食専門誌『カフェ&レストラン』編集長が絶賛した「茶房 天井棧敷」(由布院) 第5章 「うちカフェ」という見えざる市場 定着した「コンビニコーヒー」は多様化へ/「無糖」や「健康」を打ち出す缶コーヒー/「サードウェーブは「昭和の喫茶店」そのものだ ほか
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大人のひきこもり 本当は「外に出る理由」を探している人たち
大人のひきこもり 本当は「外に出る理由」を探している人たち
著:池上 正樹
講談社現代新書
セーフティネットの狭間で置き去りにされた40歳以上は推定100万人! このままでは「老後破産」者が激増してしまう。ところが、どうすればいいのか、わからない。ハローワークを訪ねても同じ求人がグルグル回る「カラ求人」や、非現実的な「神様スペック」を求める企業が少なくない。いつの間にか時間が過ぎ去り、やがて家族ごと地域に埋没する―。ひきこもりが「長期化」「潜在化」する背景と、新たな取り組みを探った。 40歳以上のひきこもり+潜在群は推定100万人もいる。 このままでは、老後の蓄えがなく頼りの年金さえ受け取ることができず、 いずれ「老後破産」せざるをえない人が激増する可能性が高い。 どうすれば、日本に潜むこの大問題を解決できるのか。 答えのない問題が山積する時代。その答えをみんなが求めている。 しかし、専門家任せ、他人任せでは、なかなか解決できない。 支援の仕組みも、ミスマッチが起きている。 その答えを持っているのは、当事者たちである。 周囲の人たちは「上から目線」をやめて、 当事者たちの「声なき声」に、そっと耳を傾けるしかない。 ----------------------------------- 親も子も、どうすればいいのか、誰に相談すればいいのかわからず、 気持ちばかりが焦ってしまう。 ハローワークを訪ねてみても、同じ求人がグルグル回る「カラ求人」や、 非現実的な「神様スペック」を求める企業が少なくない。 そうこうしているうちに、時間だけが過ぎていき、 やがて家族ごと地域の中に埋没してしまう――。 ひきこもりが「長期化」「潜在化」する背景と、 外に出るための新たな取り組みを探った。 ----------------------------------- 【おもな内容】 第1章 ひきこもりにまつわる誤解と偏見を解く  1 データが物語る「高齢化」  2 ひきこもりの「潜在化」  3 ひきこもる女性たち「それぞれの理由」 第2章 ひきこもりの背景を探る  1 「立ち直り」を阻害するもの  2 「迷惑をかけたくない」という美徳  3 「家の恥」という意識  4 医学的見地からの原因分析 第3章 ひきこもる人々は「外に出る理由」を探している  1 訪問治療と「藤里方式」という新たな模索  2 親子の相互不信を解消させたフューチャーセッション  3 ひきこもり大学の開校  4 外に出るための第一歩――経済問題
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