講談社現代新書作品一覧

語源をつきとめる
語源をつきとめる
著:堀井 令以知,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一
講談社現代新書
言葉の由来と発展を探った日本語再発見の書言葉のルーツをたどることは、祖先の心と生活を知ることでもある。こじつけや当てずっぽうの語源説を排し、比較言語学の成果に立って、日本語の源流をさかのぼる
1989年・東欧改革
1989年・東欧改革
編:南塚 信吾,編:宮島 直機
講談社現代新書
89年東欧「改革」を俯瞰するドキュメント東欧諸国に吹き荒れた「改革」の嵐.いったい何が起こったのか,どんな改革の方向が打ちだされたのか,どのような経過を辿っているのかを綿密に跡づけ分析する.
英語表現のトレーニング―ポライト・イングリッシュのすすめ
英語表現のトレーニング―ポライト・イングリッシュのすすめ
著:脇山 怜,装丁:杉浦 康平,装丁:谷村 彰彦
講談社現代新書
妻に……Could I have another bowl of rice ?……おかわりをいただけませんか? 洗練された英語への“隠し味”は、politeness。ソフトな自己主張や依頼のしかた、タブー語の婉曲表現など、円滑な人間関係のためのストラテジー。 英語版「つまらないものですが……」――日本と違って、他家を訪問するとき手土産を持参しなくてもよいのが米国流のマナーとは聴きましたが、それでもワイン1本とか、チョコレートの小箱とか、ちょっとしたものをお持ちくださる方もありました。Here's little something for you.(ささやかなものですが……)This is just a small gift.(ちょっとしたものですが……)客たちのa little somethingやa small giftの使い方は、日本語の「つまらないものですが……」のような過度のへりくだりを感じさせず、自然でした。なるほど、アメリカ人はself-deprecation(自己卑下)はしないけれども、modesty(慎み深さ)は心情として持ち合わせており、それをことばではこのように表現するのだなと、私はこの“発見”をmental node(心のメモ)に書きとめました。――本書より
名演奏のクラシック
名演奏のクラシック
著:宇野 功芳,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一
講談社現代新書
魂を揺すぶる指揮者。お気に入りのピアニスト。同じ曲が演奏家によって輝きを増す。ワルター、フルトヴェングラーからリリー・クラウス、チョン・キョンファまで深くゆたかな響きの世界へ極めつきの名演奏が誘う。 ブルーノ・ワルター――ブルーノ・ワルター。それは僕にとって特別な親しみに満ちた名前である。1951年から翌年にかけて、1年半におよぶ闘病生活をつづけた僕は、当時最も敬愛していた名指揮者ワルターにファン・レターを出したのだが、彼は日本の貧しい音楽家の卵のために、長いはげましの手紙とサイン入りのブロマイドを送ってくれたのである。それ以来、1962年にワルターが他界するまで文通をしたのだが、ルトルフ・シュタイナーの人智学、神智学に傾倒し、人智学会に入会していたワルターの霊的な温かさは、まことに類例のないものであった。――本書より
ロ-マと長安
ロ-マと長安
著:若山 滋,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一
講談社現代新書
古代の巨大都市システムと国際的繁栄を描く十万キロの高速道路網ロ-マ,世界の商人であふれた長安.古代シルクロ-ドの東西の端で栄華をきわめた,世界都市のすぐれたシステムと,豊かな市民生活を描く.
日本経済ここに極まれり
日本経済ここに極まれり
著:飯田 経夫,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一
講談社現代新書
ニュ-ハ-ドがもたらす日本経済の構造変化他国を引き離した日本の技術力,イデオロギ-の終焉,新人類の登場……20世紀アメリカ型ライフスタイルの行きづまりを打破し始めた日本経済の構造変化に迫る.
世界のビッグビジネス
世界のビッグビジネス
著:井上 隆一郎,装丁:杉浦 康平,装丁:谷村 彰彦
講談社現代新書
巨大パワ-にメスを入れる企業情報カタログ自動車,電子工業から金融・サ-ビス産業まで,世界の産業界をリ-ドする巨大企業の発展ぶりを跡づけ,技術開発力・販売力・組織・経営戦略等のポイントを探る.
英語的思考
英語的思考
著:澤登 春仁,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一
講談社現代新書
「例外的な人」exceptional personは、日本で「変人」、海を渡ると「偉人」。英語で話せば人が変わる……。日本とは大きく異なる英語の文化的背景と論理をさぐり、具体的な表現を通してその背後の考え方にせまる。 察しの文化と意志尊重の文化――日本のホテルで朝食をとる時、「和食でお願いします」と言うと、ほとんど決まりの日本食のセットがさっと出されてほかに言葉はいらない。ところが「洋食をお願いします」と言うと、まず「ジュースは何になさいますか」と聞かれ、「オレンジ」か「トマト」か、はたまた「グレープフルーツ」かを決めなければならない。次に「卵料理は?」と聞かれ、「スクランブル」か「目玉焼き」かその他の中から選ぶ必要がある。「ベーコン」か「ハム」かを選ばせるところもあり、さらに「パン」は「ロール」か「トースト」か、最後に「コーヒー」か「紅茶」かまで決めているとひどく時間がかかる。これはまさに欧米のホテルの朝食の注文と同じ光景である。日本的な沈黙と「察し」の文化と、個人の意志と言葉を尊重する欧米文化の際立った違いが端的に見られる場面である。――本書より
ミシェル・フ-コ-
ミシェル・フ-コ-
著:内田 隆三
講談社現代新書
言葉を、狂気を、監獄を語る遠見の思想家フーコーの視線はどこに向けられたのか――資料集成(アルシーヴ)の奥、思考不能の空間へ。多様な言説(デイスワール)の分析を通し、遠望される非在の場。主体のない饒舌と沈黙が交差する深部をフォーカシングして見せる「陽気なポジティヴィズム」に迫る。 エピステーメーの歴史性――フーコーは問う。たとえば古典主義時代の文法、博物学、富の研究、あるいは近代の文献学、生物学、経済学において展開される思考や認識は、一体どのような実定的台座の上で可能となったのか。そこで知はどのような秩序の空間にしたがって構成されたのか。どのような歴史的アプリオリを下地として、どのような実定性の基盤において、諸観念が現れ、諸科学が構成され、経験が哲学的に反省され、合理性が形成されることができたのか、と。(中略)明らかにしなければならないのは、認識がそこに自分の実定性の根を下ろしている場である。
ジ-ンズ物語
ジ-ンズ物語
著:三井 徹,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一
講談社現代新書
アメリカ発祥全世界的普段着の歴史を探る。リーバイ・ストラウスが49ers向けに作ったキャンバス地のズボン。炭鉱夫からカウボーイ、やがて世界の労動者・若者に定着したその変遷と文化的意味を読む。
食卓にあがった死の灰
食卓にあがった死の灰
著:高木 仁三郎,著:渡辺 美紀子,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一
講談社現代新書
食卓に上った放射能汚染から原発を考える。チェルノブイリ原発事故から3年半を経た今なお、輸入食品汚染は続いている。各国の検査体制と基準の実態や食品別の汚染データから、「脱原発」への道をさぐる。
はじめての中国語
はじめての中国語
著:相原 茂
講談社現代新書
中国語は一番身近な外国語。とはいえ、発音は? 文法は? 独特な発声法「声調」のコツや、「ピンイン」の読み方・書き方……。語順や動詞の活用は? 否定や疑問はどう言うの? 基本文法とひとこと会話をマスターして、5000年の〈ことば〉の世界を知る、中国語への第1歩! 私の中国語修業――その時、まったく予期せぬことが起こりました。今、目で追っている新聞の活字のニュースが、音として聞こえてくるのです。……活字とともに音がビンビンと踊っているようです。生きたことばとはこういうものかと、その時はじめて実感しました。そして、とうとう私は、学校にあるのと同じ機械を自宅に買ってしまいました。当時のお金でも5、6万円はしたでしょうか。これを家にすえつけてからというもの、……さまざまな番組を毎日のように聴きまくりました。……外国語をものにしようと思えば、「お金と時間をかけよ」というのは本当です。貧しい学生がなけなしのお金をはたいて求めた本やチャンスは、何としても無駄にはしたくないものです。お金で購うのは、実はそのような「意欲」と「情熱」なのです。――本書より
電子あり
パリの奇跡
パリの奇跡
著:松葉 一清,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一
講談社現代新書
新しい建築や都市開発で燃えるパリを活写.新オペラ座,21世紀の凱旋門,オルセ-駅の再生,アラブ世界研究所……パリはいま世界中の耳目を集めている.建築を中心としたパリ再生の試みを写真と共に紹介
はじめての進化論
はじめての進化論
著:河田 雅圭,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一
講談社現代新書
現代進化論はどこまで進化してきたか? 生物はどのように進化するのだろうか.ダ-ウィンの自然選択説から,ラマルキズム,ネオダ-ウィニズム,中立説などを概観し,進化のメカニズムを解き明かす.
大恋愛
大恋愛
著:風間 研,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一
講談社現代新書
身を焦がす恋。他人の眼を避ける愛。一目惚れ・片想いから三角関係・心中まで、自由と束縛のなかで、恋愛は男と女を狂わせる。映画、小説、演劇などをとおし、マニュアルでは決して事の運ばない不思議な感情の森に誘う。恋愛という人生の「事件」を鮮かに抉った快著。 いまこそ、恋愛の時代――「恋愛」とは、ハンパな行為ではない。一つ間違えば、死ぬか生きるかという問題にまで発展する。「暇つぶし」だとか、自分の寂しさを紛らわすための「ゲーム」だと侮ると、大怪我をする。この感情が高揚すると、自分の力だけでは思うようにコントロールできなくなるからである。「魔に憑かれた」としか説明できないことも多々起こるのだ。さらに、つきつめれば、当事者たちの人間そのものの完成度が問われることにもなりかねない。だから恋愛は怖いのである。いま改めて「大恋愛」について考えるのは、昔に帰れと言うためではないのである。むしろ、いまこそ、恋愛の時代だと、ぼくには思えるからである。「大恋愛」に強く憧れて、過去の「恋愛」について、考えてみたくなったのである。――本書より
対人恐怖
対人恐怖
著:内沼 幸雄
講談社現代新書
表情や動作が、なんとなくギクシャクする。みんなが自分を、嫌っているのではないか。「ふれあい」の場を避け、ひとりで悩んでいる人は少なくない。我執と没我の狭間でゆれる日本人の、羞恥の構造とはなにか。対人恐怖の原因と治し方を豊富な臨床例をもとに、アドバイス。 対人関係がすべてではない――社会生活において大切なのは仕事や役割であって、対人関係は二の次であるべきだ。この第1が仕事や役割、第2が対人関係という順位に、逆転がみられる場合に精神の混乱をきたすことがきわめて多いのである。社会的に、仕事一途、役割への過剰同一化が問題にされているけれども、よくみれば、やはり対人関係が第1順位にされているのである。対人関係が第1順位にされると、おのずと対人関係にふりまわされがちとなるのはいうまでもなく、その結果仕事や役割は二の次とされて社会における自己の位置づけを見失うことになる。そのためにいっそう対人関係にふりまわされてゆく……それは、対人的な至適距離の保持という問題に直結する。これまでの文脈からいえば、自他のあいだに「間」をおくという意味にもなる。――本書より
華僑
華僑
著:游 仲勲,装丁:杉浦 康平,装丁:谷村 彰彦
講談社現代新書
世界経済に台頭する新勢力。同族間のネットワークと商業民族としての特性から、新たな経済圏を形成しつつある華僑・華人の人流と経済活力を分析。 アジア太平洋時代の影の主役――アジア太平洋地域の急速な経済発展は、日本、アジアNIES、あるいは東南アジア、中国、さらにはアメリカ、カナダ、オーストラリアなどの好調な経済発展によっている。このことはよく知られているが、実はそのかなりが中国人・中国系人に負っていることはまったく知られていない。アメリカやカナダでも西部の発展はアジア系移民によるところが少なくなく、中国系人も重要な役割を果たしている。(中略)この結果、中国人・中国系人がアジア太平洋時代の影の主役となった。少なくともその一人となった。住民のほとんど全部または大部分が中国人・中国系人である台湾、香港、シンガポールの発展が顕著であることは先に述べた。これにつづくマレーシアやタイその他の東南アジア諸国でも急速な経済発展の主たる担い手は華僑・華人である。――本書より
アメリカ経済を読む 変わる日米経済関係
アメリカ経済を読む 変わる日米経済関係
著:井上 宗,装丁:杉浦 康平,装丁:谷村 彰彦
講談社現代新書
アメリカ経済の構造変化を10の視点で読む「双子の赤字」説の間違い,レ-ガノミックスの真の狙い,新通商法案の意味などから,地殻変動を起こしつつあるアメリカ経済を解説し,世界経済の行末を診断する
ソビエトとロシア
ソビエトとロシア
著:森本 良男,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一
講談社現代新書
ロシア人と社会主義の双面からソ連を読む.親切で陽気なロシア人と官僚主義的で非能率的なソビエト社会主義体制の奇妙な対比は帝政時代を彷彿させる.硬構造社会に生きるしたたかな民族の特性を分析する.
弁護士“法の現場”の仕事人たち
弁護士“法の現場”の仕事人たち
著:内田 雅敏,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一
講談社現代新書
金銭上のトラブル、借地・借家をめぐる争い、離婚、相続問題から、刑事事件や公害訴訟まで……。市民生活のなかで、弁護士の介助を必要とする法律上の紛争が、ますます増えてきている。弁護士を依頼するにはどうするか? 法的トラブルはどのように解決されるのか? 弁護士の多彩な活動ぶりと、知られざる日本の法曹界の実態を描いた現場リポート。 弁護士のイメージ――弁護士が仕事の依頼を受けるのは、紛争の一方当事者からである。依頼した側からすれば、弁護士が依頼者の利益のために辣腕(らつわん)を振るって相手をやっつけてくれれば、その弁護士は頼もしい正義の見方ということになるであろう。他方、相手方からすれば、その弁護士は憎き敵の見方である。とりわけ自分の側に理があると思っているような場合には、その弁護士は不当な要求をしている敵を助けるために、金で雇われている“悪徳弁護士”であり、許せないということになるであろう。だから世の中には、弁護士に助けてもらって感謝している人もいれば、逆に紛争の相手方に悪い弁護士がつき、へんな知恵をつけられ、ひどいめにあったという思いをしている人もいるであろう。――本書より