講談社現代新書作品一覧

検査値で読む人体
検査値で読む人体
著:高見 茂人,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一
講談社現代新書
たった1c.c.の血液で、内臓器官の正常・異常から、ガンの疑いの有無までわかる。健康診断でなじみの「GOT・GPT」や、「コレステロール」「血糖値」など、各種検査値のもつ意味を解説して、健康チェックの情報を提供。 健康チェックの“物差し”――今や、臨床検査データは、客観性の高い医学的情報として、診断にとって必須のものとなっている。また、当然ながら、臨床検査データは、治療経過を知る上にも不可欠なものとなっている。検査データを手にして、医師も患者もまずすることは、「正常値」を確認し、その数値が正常範囲内に入っているかどうかを調べることであろう。正常範囲内なら良し、外れている場合は異常値として扱い、さらなる検査が行われることにもなる。即ち、正常値というのは、臨床検査を患者に適応する際の一種の“物差し”ともいえる。――本書より
世界の村おこし・町づくり まち活性のソフトウェア
世界の村おこし・町づくり まち活性のソフトウェア
著:渡辺 明次,装丁:杉浦 康平,装丁:谷村 彰彦
講談社現代新書
世界のユニ-クな例を通して探る町の活性化シェイクスピア劇のメッカとなったアメリカの田舎町.大学やリバ-フロントによる村おこし.巧みに人の心を捉えた実例を各国に求め,日本の町の活性化の道を探る
グリム童話-メルヘンの深層
グリム童話-メルヘンの深層
著:鈴木 晶,装丁:杉浦 康平,装丁:谷村 彰彦
講談社現代新書
「赤ずきんちゃん」「白雪姫」「ヘンゼルとグレーテル」……。聖書とならんで世界中でもっとも読まれているグリム童話。本書は、現代思想や精神分析の知見をとおし、メルヘンの19世紀的深層を性とエロティシズム、暴力と残虐性、女性などの観点から、あざやかに解いた力作。 グリム童話の新しい面白さ――たとえば、「いつの日か、白馬にまたがったハンサムな王子さまが迎えにくる」という夢を抱いている若い女性は多い。若い女性が理想の男性を夢みるのは当然だとしても、その男性が「白馬にまたがった王子」としてイメージされるのは、メルヘンの影響を抜きにしては考えられない。さらに、そうした理想の男性を自分のほうから探しにゆくのだとは考えず、王子さまが迎えにくることを夢みるのは、やはりメルヘンの影響だろう。問題は、白馬の王子が迎えにくるというイメージが、大古の昔から伝えられた、人間の本質を象徴するイメージなのか、それとも、ほんの200年前にメルヘンに盛り込まれたメッセージなのかということである。ヴィルヘルムがなぜ、どんなふうにメルヘンを書き換えたのかを細かく見ていくことによって、右のような疑問に対する答えを見つけることができるだろう。――本書より
ワーグナ-
ワーグナ-
著:堀内 修,装丁:杉浦 康平,装丁:佐藤 篤司
講談社現代新書
狂熱的聴衆を生みだすワグナ-音楽を解剖.借金の天才,数多き女性遍歴.ル-トヴィヒとのスキャンダル.ワグナ-の音楽は人々を二分させる.楽劇にいたるワグナ-の生涯をたどりながら,その魅力を解剖.
生き残った帝国ビザンティン
生き残った帝国ビザンティン
著:井上 浩一,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一
講談社現代新書
偉大なるローマを引き継ぎ、古代から中世を生き抜いた帝国ビザンティン。イコンに彩られた聖ソフィア教会、百万都市コンスタンティノープル……。興亡はげしい文明の十字路に君臨した大交易国家の「奇跡の一千年」を鮮かに描き出す。 「市民」という名の役人――ビザンティン帝国では、都コンスタンティノープルの宮殿において皇帝の即位式が行われる時、「デーモス」と呼ばれる人々が「ローマ人の皇帝万歳」を唱えることになっていた。デーモスとは市民とか民衆という意味のギリシア語である……。これはいうまでもなく、皇帝は市民のなかの第一人者である、というローマ古来の理念を受け継いでいたのである。ローマの伝統を受け継ぐビザンティン帝国ということ、それ自体には取り立てて不思議はない。この国の特異な性格はその先にある。「デーモス長」は皇帝直属の高級官僚であり、「デーモス」もまた国家から給料を得ている下級役人であった……。のちにみるようにビザンティン皇帝は、ローマ皇帝とは異なり絶対的な権力者であった。それにもかかわらず、建前としての「市民の第一人者」を維持するために、わざわざ宮廷に「市民」を雇い、その歓呼によって即位するという形をとったのである。「市民」という名の役人を雇っている国家、ビザンティン帝国とは実に奇妙な国家であったといわねばならない。――本書より
「野蛮」の発見
「野蛮」の発見
著:岡倉 登志,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一
講談社現代新書
西欧近代による「野蛮」の創造過程を検証.黒い肌,呪術信仰,一夫多妻――アフリカはなぜ暗黒大陸とされたか.西欧近代知識人や宣教師・探検家らの野蛮観を通して,彼らの外部意識と差別観の変遷を見る.
三国志の英傑
三国志の英傑
著:竹田 晃,装丁:杉浦 康平,装丁:谷村 彰彦
講談社現代新書
非情にして有情の大人曹操、義に篤い劉備、智謀の大軍師諸葛孔明。関羽・張飛の任侠が燃え、眼光烱烱孫権は江東に座る。漢の滅亡から三国時代へ、天下動乱の世を生き抜く英雄・傑物の魅力を活写。 文人曹操――曹操が20を少し出たばかりで、博い学識を備えていることが条件とされる議郎という官に取り立てられたことによっても、彼の学識がなみなみならぬものであり、当時すでに世に認められる程であったことがわかる。彼は古典に造詣が深かったが、とくに兵法の学を好み、後に諸家の兵法を集めて『接要』と名づけ、一方、孫子の兵法に注釈を施した書13篇を著わしており、その一部は今日に伝えられている。曹操は、このように学問を好んでいたが、そればかりではなく、詩人としてもなみなみならぬ力量を備えていた。彼は従軍中にも、高みに登ると必ず詩を賦し、新作が成るときまって管弦の伴奏を求めて唱った、と伝えられる。こうした曹操の面目を、宋の詩人蘇軾(そしょく)は、「酒を灑みて江に臨み、槊を横えて詩を賦す、固に一世の雄なり」(「前赤壁賦」)と歌っている。――本書より
ジャズの名演・名盤
ジャズの名演・名盤
著:後藤 雅洋,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一
講談社現代新書
『スティット・パウエル&J.J.』――パウエル天才の気迫。『ナウズ・ザ・タイム』――パーカー枯淡の境地。ジャズを聴き、ジャズに惚れればあとは一直線。練り上げられた豊かな音の深みにはまりこむ。入門から中毒へ、お薦めの名演・名盤を紹介。 チャーリー・パーカー――まず、彼らの音楽を雰囲気で聴いてはいけない。パーカーの絶頂期と言われる、40年代半ばから末にかけての録音は、今日のデジタル録音と違い、様々な楽器の音色がブレンドされ、一丸となって襲ってくるようなところがある。だからぼんやりしていると、どの音がパーカーの吹いたものかもわからず、全体を漠然とした印象でしか捉えられなくなる。これでは、天才の技もアドリブの冴えもあったものではない。(中略)パーカーの吹いた音はどれなのか。このごく当たり前のところを押さえるのが、まず先決だ。それにはパーカー以外に紛らわしい音色のホーン奏者の加わっていないアルバムを繰り返し聴き、彼の音色、フレージングの特徴をつかんでしまう。50年代に入ってからのヴァーブの作品に、この目的にぴったりのものがある。「チャーリー・パーカー・ウィズ・ストリングス」と「ナウズ・ザ・タイズ」だ。――本書より
日本の企業発展史 戦後復興から50年
日本の企業発展史 戦後復興から50年
著:下川 浩一,装丁:杉浦 康平,装丁:佐藤 篤司
講談社現代新書
廃墟の出発から世界企業(ワールドエンタープライズ)へ。日本企業の驚異の成長はいかにして可能だったのか?近代的マネジメント、マーケティング、リストラクチャリング、ハイテク化。ダイナミックな企業行動(ドラマ)を精緻に分析し、「日本的経済」の核心に迫る。
「からだ」と「ことば」のレッスン
「からだ」と「ことば」のレッスン
著:竹内 敏晴
講談社現代新書
自分に気づき・他者に出会う。自分のからだのこわばりや歪みに気づき、心を解き放ち、生き生きしたことばをとり戻すために、《竹内レッスン》のエッセンスを紹介する。 生きもののような声――話しかける、とは、ただ声が音として伝わるということとは別の次元のことだということだろう。聞き分けているうちに、声とは、単に空気の疎密波という観念によって表象されるような、抵抗感のないものではないことが実感されてくる。肩にさわった、とか、バシッとぶつかった、とか、近づいて来たけどカーブして逸れていった、というような言い方で表現するほか仕方のないような感じ――即ち、からだへの触れ方を、声はするのである。声はモノのように重さを持ち、動く軌跡を描いて近づき触れてくる。いやむしろ生きもののように、と言うべきであろうか。――本書より
漢詩の名句・名吟
漢詩の名句・名吟
著:村上 哲見
講談社現代新書
三杯の酒に大道を知り、都の月に旧友を思う……。奔放自在な「詩仙」李白、謹厳実直な「詩聖」杜甫、閑寂の自然詩人王維など、平安の世から日本人の心をとらえてはなさない漢詩の豊かな抒情の世界に遊ぶ。 この世に処るは大いなる夢の若し――「浮生は夢のごとし、歓を為すこと幾何ぞ」というテーマは、李白のこの文章だけでなく、李白の詩のいたるところに鳴りひびきます。詩文を問わず、李白の文学の根底にいつも流れている基音といってもよいでしょう。近年クラシック音楽のほうで、グスタフ・マーラーの人気がとみにあがっているそうですが、その代表作のひとつ「大地の歌」は、「唐詩を下敷きにして作られたといわれております。もとよりマーラーに唐詩が読めるはずはありませんが、ハンス・ベトゲという人の「中国の笛」と題する唐詩の翻訳詩集を読んで感激し、この大作にとりかかったのだそうです。ご承知のようにこの曲は、「テノールとアルト(またはバリトン)と管弦楽のための交響曲」と副題があり、歌曲と管弦楽が一体になっておりますが、その歌曲の歌詞は、ベトゲの訳詩をもとにして曲を付したものです。そして全6楽章のうち、1、3、4、5と4つの楽章は「李太白による」となっております……。それは李白の詩の根底に流れているものが、それだけの普遍性をもっているということでもあるでしょう。――本書より
J・S・バッハ
J・S・バッハ
著:礒山 雅
講談社現代新書
眠れぬ夜に「ゴルトベルク変奏曲」。謎をはらんだ「フーガの技法」。最高傑作「マタイ受難曲」……。平易と優美の時代に抗い、生と死の問題を見つめ続けた最後の音楽職人J・S・バッハ。人間を超え、神に向けられた彼の視線は、音楽をも「超える」。豊富な資料と自筆譜に加え、名盤・名曲案内まで備えた決定版バッハ入門。 人間を超えたものへ――バッハは、相手によってランクを落とすという意識の、まったくない人であった……。これは一般の愛好家を意識してサービスにつとめる同時代のテレマンの態度と、好対照をなしている。要するにバッハは、音楽を、人間同士が同一平面で行うコミュニケーションとは考えていなかったのだと思う。バッハの音楽においては神が究極の聴き手であり、バッハの職人としての良心は、神に向けられていた……。神が聴き手だということになれば、音楽は人間の耳を超えることができる。人間の耳にはとらえられぬ隠れた意味を書き込んで、それを信仰のあかしとすることもできる。それが次章で扱う「象徴」の問題である。バッハはこれによって、人間を軽視したのではなく、おそらく人間の完成を志した。人間を超えたものとの関係においてしか人間は完成しえないことを、バッハは知っていたにちがいない。――本書より
自由の悲劇  未来に何があるか
自由の悲劇  未来に何があるか
著:西尾 幹二,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一
講談社現代新書
民衆のやみがたい「自由」への渇望が引き起こしたソ連・東欧圏社会の解体。開かれすぎた「自由」がもたらす病理に悩む西側先進諸国。はたして自由とは何か?逆説と不毛をはらむ現実を鋭く抉りだす。
イギリス紳士のユ-モア
イギリス紳士のユ-モア
著:小林 章夫,装丁:杉浦 康平,装丁:谷村 彰彦
講談社現代新書
山高帽にこうもり傘、悠揚せまらぬ精神から大英帝国を彩るユーモアが生まれた。当意即妙、グロテスクなまでにブラック、自分を笑う余裕。帝国最良の産物たる紳士の最高のユーモアを味わい、そのさりげないダンディズムにせまる。 人間と世事全般を余裕をもって見つめる――イギリス人と話をしたり、何冊かの書物を読んだりして気がつくのは、彼らの性格の根本の部分に、自分を含めた人間全般と種々の物事とを、余裕のある態度で見つめる能力があるのではないかという点である。無論人間だから時には感情を爆発させたくなるときもあるだろう。あるいは悲哀の情にとらわれて、これを人目もはばからず表に出したくなるときもあるかもしれない。しかし、そうしたことをする一歩手前で踏みとどまり、自分自身を外側からながめることで、何とか精神の均衡を保とうとする。これはイギリス人、中でもその最良の部類たるイギリス紳士の大きな特色ではあるまいか。そしてこの余裕と、深刻な事態に瀕しても失われることのない冷静さの中から、あの独特のユーモア感覚も生まれてくるのだと言えよう。――本書より
東洋資本主義
東洋資本主義
著: 照彦,装丁:杉浦 康平,装丁:谷村 彰彦
講談社現代新書
東・東南アジアの経済活力の源泉は何なのか工業化に成功したNIES,伸長著しいアセアン.日本を含めた「東洋」の活気あふれる資本主義は,西欧が達成した経済社会とどこが異質なのか.繁栄の質を分析.
旧約聖書の智慧
旧約聖書の智慧
著:ピ-タ-・ミルワ-ド,訳:別宮 貞徳,装丁:杉浦 康平,装丁:谷村 彰彦
講談社現代新書
知識の木の実を食べて永遠の幸福の園を追われたアダムとエバ。以来人間は神の大いなる意図を見失ったまま長い苦難の途上にある。救済はどこにあるのか。いかに祈るのか。豊かな想像力が生んだ旧約の智慧を読む。 律法とはなにか――エジプトから脱出してくるクライマックスで、聖なるシナイ山にたどり着いたとき、モーセは神と会うためにシナイ山の頂に呼びだされる。ここで十戒という形の「おきて」を神から授かる。そしてこの法律に基づいてそれ以降、国を治めるのである。もちろん、ほかにもっと詳しい法律が、実際の政治や、司法、宗教儀式に関して制定されている。しかし十戒は、道徳律の神髄で、モーセの法の中心をなす。二枚の石板に彫られ、一つは神に関するもの、もう一方は隣人に関するもので、契約の櫃(ひつ)に入れられ、至聖所に納められている。後にイエスが、これを、誰よりもまず神を愛すること、そしてわが身のように隣人を愛することという二つのおきてにまとめた。――本書より
アイデンティティの心理学
アイデンティティの心理学
著:鑪 幹八郎
講談社現代新書
自分とは何者か? これまで何をしてきたのか? 何のために生きているのか?…… 生涯に幾度か訪れる自己喪失や自己崩壊の危機をいかにして乗り越え、本当の「自分」に出会うか。 「アイデンティティ」とは何か――若者は常に現在の存在を模索し、将来を展望し、自分の存在を吟味していく。「アイデンティティ」とは、まさに、このような歴史と時代の中で、揺れ動く自分の存在意識をさしているのである。このような歴史と社会状況との交点に存在する自己の表現する適切なことばがなかった。アイデンティティということばが、この状況をとらえ、表現することばとして現れたとき、人々はそのイメージの喚起力にとらえられたのであろう。これ以降、この用語を抜きにして、問題を語れなくなってしまったといってもよい。――本書より
動物裁判
動物裁判
著:池上 俊一
講談社現代新書
法廷に立つブタ、破門されるミミズ、モグラの安全通行権、ネズミに退去命令……13世紀から18世紀にかけてヨーロッパに広くみられた動物裁判とは何だったのか?自然への感受性の変化、法の正義の誕生などに言及しつつ革命的転換点となった中世に迫る「新しい歴史学」の旅。
電子あり
ポスト大企業体制 サービス分業化が経済を変える
ポスト大企業体制 サービス分業化が経済を変える
著:井原 哲夫,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一
講談社現代新書
サ-ビス分業化が企業を,経済構造をかえるサ-ビス分業化の進展は,企業のあり方をかえる.巨大組織から小さな組織へ,装置産業からソフト企業へ…….企業のあり方から社会や人間のスタイルまで透視する
ハプスブルク家
ハプスブルク家
著:江村 洋
講談社現代新書
キリスト教が心なら、ハプスブルク家は背骨である。ヨーロッパの「宗家」ハプスブルク家の盛衰。王家の中の王家、超国家的な支配原理で陽の沈まない帝国を築いたハプスブルク家。カール5世、マリア・テレジア等の闘争と政略の700年を通しヨーロッパを考える。(講談社現代新書) ヨーロッパの「宗家」ハプスブルク家の盛衰。王家の中の王家、超国家的な支配原理で陽の沈まない帝国を築いたハプスブルク家。カール五世、マリア・テレジア等の闘争と政略の七百年を通しヨーロッパを考える。
電子あり