講談社文庫作品一覧

新装版 忍びの女(下)
講談社文庫
関ヶ原、二度にわたる大坂攻め 戦国の世は終焉をむかえる
徳川の世となり多くを失った福島正則
その晩年に再度現れた小たま
激動のドラマ完結
伴忍びの万蔵が、裏切りを働いているらしい。女忍者・小たまは、危険を省みず万蔵の元へ飛び込み、敵の正体を見極めようとする。老獪な家康は、真意を隠しながらも天下統一へ1歩ずつ近づいていく。豊臣の臣下として全力を尽くす福島正則だったが……。戦乱の世を駆ける美貌の女忍者の活躍を描く傑作長編。

新装版 忍びの女(上)
講談社文庫
豊臣家の猛臣・福島正則と徳川方の女忍者・小たま
野望と愛 戦国の世に生きた男と女の息詰まるドラマを描く 池波正太郎の傑作長編
豊臣家の猛将・福島正則の前に現れた徳川方の女忍者・小たまは、正則を籠絡し、巧みに城内に入り込んだ。探索をはじめた小たまは、武辺一方の正則を次第に愛しく想うようになる。豊臣秀吉亡き後、諸大名は自らの野望を抱き覇権をめぐる戦いは必至。ついには関ヶ原での天下を分ける決戦へと向かうのだった。

底のない袋
講談社文庫
夢の中で誰かに見せられた「底のない袋」。その袋に「面白そうだと思うものは何でもみんな抱え込むのだ。底がないからそのうち自然に遺(のこ)したいものだけが残ってゆく。楽しみという底なし袋にとび込むものは何だろう」と好奇心いっぱいに日々の暮しを見つめ、思い出を振り返った珠玉のエッセイ集。(講談社文庫)
「小石川の家(うち)」で続く、心をこめた豊かな暮らし。
夢の中で誰かに見せられた「底のない袋」。その袋に「面白そうだと思うものは何でもみんな抱え込むのだ。底がないからそのうち自然に遺(のこ)したいものだけが残ってゆく。楽しみという底なし袋にとび込むものは何だろう」と好奇心いっぱいに日々の暮しを見つめ、思い出を振り返った珠玉のエッセイ集。〈解説・阿川佐和子〉

二重奏
講談社文庫
私にはわかってしまう 次に死ぬのは、あなた!
18歳の香子(きょうこ)は、「人の死を予知してしまう」不思議な能力の持ち主。両親の死後、その能力を封じ込めようと入院させられていたが、ある雨の夜、自力で脱出! そのときから「新しい運命の扉」が開いた! 幽霊と知り合い、不幸な予感が次々と現実となっていく中で、傷ついた空っぽな心にも変化が生まれて……。

家を建てるなら
講談社文庫
『もう頬づえはつかない』の著者が描く家への幻想。幸せになる自慢の家ーー家をもつことは、幸せなことなのか? 『もう頬づえはつかない』の作者が、約30年経って描く、建築家庭小説集。家を建てたり、リフォームしたりするときに、家族が直面する願望、希望、断念などのドタバタには、考えるべき人間的問題が潜んでいる。新しい家族の心のかたち。<『家なんか建てなきゃよかった』改題作品>

煉獄の丘
講談社文庫
アンソニー賞3度受賞の人気シリーズ!
ありふれた、だが力強い男――元保安官コークが大森林を駆ける傑作ハードボイルド。
ミネソタ州アイアン湖畔に静かにたたずむ町で爆破事件が起きた。「環境保護の戦士」と名乗るテロリスト集団から犯行声明が出され、事件は都会からやってきたエコロジストと地元住民の対立に発展。元保安官コークは妻の反対をおして捜査に加わるが、恐ろしい出来事が家族を襲う。家族の絆を取り戻すため、愛する土地を守るため、コークは酷寒の湖に向かう。だが、そこでは過去に悲惨な海難事故が発生していた。傑作ハードボイルド第3弾。

東京検死官 三千の変死体と語った男
講談社文庫
指先で死体に訊く “検死の鬼”
腐爛死体、焼死体、溺死体……目を背けたくなる凄惨な死体は何よりも真実を物語る。生涯で3000体もの変死体と向き合った空前絶後の検死官・芹沢常行。安保闘争で死亡した樺(かんば)美智子さんをはじめ3億円事件など幾多の難事件を冷徹に見つめてきた。芹沢との対話と克明な「臨場日記」から浮かび上がる事件史の裏側。

論理学園事件帳 本格短編ベスト・セレクション
講談社文庫
いまだ経験したことのない謎に震撼せよ!
次々と人間の手首を切断する事件の行方から、鸚鵡と死体のある密室や獄中推理合戦まで。とことん厳選した現代本格ミステリの至宝がひしめくアンソロジー。謎と解決の切れ味を堪能あれ。
<小説>
「凱旋」――北村薫
「彼女がペイシェンスを殺すはずがない」――大山誠一郎
「曇斎先生事件帳 木乃伊とウニコール」――芦辺拓
「百万のマルコ」――柳広司
「目撃者は誰?」――貫井徳郎
「腕貫探偵」――西澤保彦
「GOTH リストカット事件」――乙一
「比類のない神々しいような瞬間」――有栖川有栖
「ミステリアス学園」――鯨統一郎
「首切り監督」――霞流一
「別れてください」――青井夏海
<評論>
「論理の悪夢を視る者たち<日本篇>」――千街晶之
「本格ミステリに地殻変動は起きているか?」――笠井潔

血と薔薇
講談社文庫
咬み切られた遺体からは血が失われていた!
犯人は吸血鬼?それとも“血を吸う虎”なのか?
全米を恐怖させる凶行にアレックス・クロスが挑む!
米国西海岸の複数の都市で奇妙な殺人事件が連続する。被害者は全裸で逆さ吊りにされ、血液の大部分が抜き取られていた。さらに遺体には虎に咬まれた痕が!? 吸血鬼を名のるカルト集団に迫るアレックス・クロス刑事は、家族や親しい者たちを殺すという執拗な脅迫を受ける。前作『闇に薔薇』を超える衝撃!

EDGE(2) 三月の誘拐者
講談社文庫
幼女誘拐に挑む美貌のプロファイラー。天才、第2の事件簿! ーー死にどうしようもなく惹かれ、そんな自分を恐れている青年。両親の無理解やおのれの無力を憤る、7歳の少女。二人は出会い、手に手をとって歩きだしていた。それが前代未聞の「幼女誘拐」への入り口だとも知らずに。ライトノベルの枠を超えて、ミステリーファンの支持を集める、天才心理捜査士シリーズ第2弾。<全5巻>

神戸 わがふるさと
講談社文庫
ともに歩んできた光あふれる美しい町よ! 復興へのメッセージーー神戸の坂なら、たいてい海がみえるのである……。戦前の水害、灰燼(かいじん)に帰した空襲、そして阪神淡路大震災。神戸は幾度も大きな災厄に見舞われてきた。そのたびに耳にした人々の慟哭と復興への槌音。この美しい港町で歩み続けてきた著者の熱いメッセージが込められた、エッセイ&神戸が舞台の初期短編小説9編。

雪のなか
講談社文庫
雪深き東北の農村で、何百年も受け継がれている能。その世界に魅せられた男がいた。ところが、幽玄な舞台を見ているうちに、妻子を捨てることもできないが、愛人を捨てることもできないという現実が浮き彫りになっていく(表題作)。時代が移り変わっても変わることない男女の情念を、独自の美意識で描く傑作選。
嘘のかけらもなく――
心を震わす愛のかたち。
雪深き東北の農村で、何百年も受け継がれている能。その世界に魅せられた男がいた。ところが、幽玄な舞台を見ているうちに、妻子を捨てることもできないが、愛人を捨てることもできないという現実が浮き彫りになっていく(表題作)。時代が移り変わっても変わることない男女の情念を、独自の美意識で描く傑作選。

最後のアジアパー伝
講談社文庫
「死にたい人の顔をしている」と、元ゲリラ兵は僕に言った。博打もへた。商売もまったくだめ。戦場カメラマンとなって、女医に託されたクリスマスプレゼントを戦下の街へ届けようとしたが……。勝手ばかりやっている男たちと、したたかな女たち。強い絆で結ばれたコンビが、徹底的に描き続けた放浪エッセイ、いよいよ完結! 転がり続けて、こんなとこまで来たけれど……ゴールは見えたか?

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講談社文庫

Dear Friends
講談社文庫
友達は必要ですか?
伝説のケータイ小説『Deep Love』のYoshiが贈る新たなる感動と衝撃!
友達って……
必要なもの 邪魔なもの
助け合うもの 足をひっぱりあうもの
相談する相手 ケンカする相手
心が許せる相手 嫉妬する相手
かけがえのないもの 必用な時だけ利用するもの
今の時代に…… どんな友情があるのだろう……
映像化できない過激でリアルな世界がここにある。
完璧な容姿をもつ18歳の高校3年生リナ。「友達なんて利用するもの」と言い放つリナを、予期せぬ病が襲う。そんなリナのもとに現れた小学校時代の同級生マキ。マキは無償の友情を与え続けるが――。今の時代にどんな友情があるのだろう? 時代の語りべYoshiが贈る、実話をもとにした友情の物語。映画化原作。
※本書はスターツ出版より2003年8月に刊行された『Dear Friends リナ&マキ』を改題した作品です。

ダイヤモンド殺人事件
講談社文庫
掟やぶりの結末を書いた推理作家志望の学生が狙っていたものは? 芥川の「鼻」をラストまで読まなかった悲劇とは? 高速道路の大渋滞が決めた男の運命とは? 如月透という偽名を用いた殺人者が陥った意外な罠とは? 6つのミステリーすべてが衝撃のどんでん返し。あなたは物語の終幕を推理できるか? 逆転、逆転、また逆転。アッと驚く結末の連続。あなたは6度裏切られる!

心ひだひだ
講談社文庫
気になる動物を3匹挙げて、各々についての印象を3つずつ述べよ。……そうすればあなたの真の姿が分かります。というように、心理テストとともに読み進める、新タイプのエッセイ集。秘めた恋心から子供時代のささやかなトラウマまで。女優がチラリ垣間見た、人の心のひだひだの奥底。ムロイとあなたの本音を比べてみませんか? ムロイと一緒に自分を知る旅へ!

開封 高橋克彦
講談社文庫
全作品解説+小伝
ミステリー・伝奇・SF・ホラー・歴史
あらゆるジャンルを書き尽くす天才エンタメ作家のすべて
15年にわたる秘書が明かす解体全書
デビュー作『写楽殺人事件』から現在に至る全作品解説。そして、生まれてから作家デビューまでの足跡を紹介する小伝。ミステリー・伝奇・ホラー・SF・歴史小説……。多ジャンルの傑作小説を生み出した天才作家の裏の裏を、15年にわたる秘書が2本立てで徹底紹介する。ファン必読書、かつベスト入門書。
※本書は、2000年12月に平凡社より刊行された『開封 高橋克彦』に収録されていた「全作品解説」「小伝」に、以降に刊行された作品解説を加筆し再構成した作品です。

精神鑑定 脳から心を読む
講談社文庫
凄惨な殺人犯人の心理状態はわかるのか? 何をどう調べるのか? ーー精神鑑定というと、鑑定人によって結果が異なる「密室の作業」「怪しく信用できないもの」と思われがちだ。しかし、実際の精神鑑定は、脳の検査をはじめとする最新の医学的な手法が活用されており、従来の心理テストにおける面接や問診も複雑で多層的なものである。精神鑑定人が自分の鑑定方法を明らかにする。

暖鳥 見届け人秋月伊織事件帖
講談社文庫
見届け人・秋月伊織は、笛の音で女を誘い出そうとする男と、それを阻む老夫の修羅場を目撃した。例幣使(れいへいし)に関わるという笛の男を、父の敵として追っている足袋屋に会った伊織は、許されざる町人の敵討ちを見届けることになるのか? 凍えた心をやさしく溶かす人の情けの温もりに触れる、話題集中の文庫書下ろしシリーズ第3弾。(講談社文庫)
許されざる敵討ちに人の情けが届くなら
秋月伊織は笛の音で女を誘い出そうとする男とそれを阻む老夫の修羅場を目撃した。例幣使に関わるという笛の男を父の敵として追っている足袋屋に会った伊織は、許されざる町人の敵討ちを見届けることになるのか? 凍えた心をやさしく溶かす人の情けの温もりに触れる、話題集中の文庫書下ろしシリーズ第3弾。