新刊書籍
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1990.06.08発売
ナイン
講談社文庫
愛しき町の息吹を描き出す「私」の東京物語少年の日の熱い感動とレギュラ-9人のその後の人生を語る「ナイン」、よりを戻す男女の話を盗みぎきする話「太郎と花子」など街に生きる歓びをうたう短篇連作集。(講談社文庫)
懐しい町の匂いを求めて、私はときどき駅を降りてみる。四谷しんみち通り、20年前の野球少年たちはどうしているだろう。ぷーんと木の香をさせていた職人のおじさんは元気にしているだろうか。バスの窓から見る風景も、雑踏の中で垣間見るドラマも、東京の町はすべて通りすがりの私の胸に熱く迫ってくる。

1990.06.08発売
メルセデスの伝説
講談社文庫
狂気の天才ヒトラーが日本へ贈った悪魔的名車、グロッサー。伝説の霧に包まれる未曽有のスーパーカーを追って、TVプロデューサー島本理江の野心は燃える。彼女の仕事に関わった鳥井貢は、白銀のメルセデスに隠された父親の死という、もう1つの謎に突きあたる。昭和史の闇に挑んだ傑作スーパーロマン!

1990.06.08発売
フォト・ルポ 七つの海で泳ぎたい
講談社文庫
揺れ動く世界のなかで、何が変わり、何が根づこうとしているのか。モルディブ諸島からフィリピン、イベリア、アルゼンチン、延吉などの海峡のはざまから考える。海を行き丘の陰にくつろぐとき、そこで接する普通の人々の生活に、何か素直に肌で感じとれるものがある。民衆のホンネをくみあげるカラー文庫。
1990.06.07発売
東京小説
文芸(単行本)
東京の日常の底にうごめく諸々の思いを描く広告代理店開発室長の胸をときめかせる、雨に濡れる新聞配達少女のTシャツ姿。東京の日常の底に生起する様々な出来事を、独特の洗練された文章で綴る掌篇集。

1990.06.07発売
トム=ソーヤーの冒険
講談社文庫
遊びのことならまかせとけ! わんぱく少年トムのいたずらは、いつだってゆかいでスリル満点。海賊になろうと家出をしたり、洞窟を探検して迷子になったり……。おかげでポリーおばさんは、はらはらどきどきの連続です。ミシシッピ川沿岸の小さな町を舞台に、少年の夢と冒険をいきいきと描いたアメリカ文学の最高傑作。何度でも読みたい、腕白トムのスリルと笑いあふれる愉快な物語。子供の世界の楽しさ、のびやかさを描いた名作。
いちどは読みたいアメリカ文学の最高傑作!ミシシッピ川沿岸の小さな町を舞台に,いたずら好きなわんぱく少年トムが,海賊ごっこや宝さがしなど,スリルと笑いのあふれる大冒険をつぎつぎにひきおこします
1990.06.07発売
新横浜発12時9分の死者
講談社文庫
消えた人妻と手書き地図の謎!本格推理秀作アメリカから一時帰国中の人妻が消えた.遺産相続をめぐる陰謀があったのか.彼女の手書きの地図をもとにライタ-浦上は真相を追う.アリバイ崩しの冴える長編.

1990.06.07発売
誘惑魔
講談社文庫
警備会社に転職した江原光彦は、派遣先のスーパーできれいな顔をした女が万引するのをつかまえた。正式の取調室をいやがる女を江原はラブホテルヘ連れ込んだ。泣きながらかぶりを振る女に江原は強引に挑みかかった。悪徳ガードマンの赤裸な日常をあますところなく描いたピカレスクロマンの長編傑作。

1990.06.07発売
十五少年漂流記
青い鳥文庫
あれくるう南半球の海上で、1そうの船がさまよっていた。乗船者は15人の少年だけ!――漂着したのは名も知れぬ無人島だった。なにもない島の中で、知恵を出しあって生きぬかなければならなかった。――感情の対立や助けあう心を、少年たちの共同生活を通してえがく、胸ときめかせる長編冒険小説。

1990.06.07発売
アラビア物語(3)
青い鳥文庫
貧しいけれど、美しい若者ムハンマドが手に入れた火打ち石。望みをかなえてくれるこの魔法の石で、ムハンマドが得るものは……。(火打ち石は恋の魔術師)死神の網にとらえられた夫の命をとりもどそうと、魔術の心得のある妻は、空をとんだ!(死の網)生き生きと暮らすために人が勇気をだしたとき、愛の物語が生まれる。

1990.06.05発売
新書太閤記(六)
信長の天下統一の最後の難敵が、中国の毛利一族であった。この征討にあたるのが秀吉である。しかし、連戦連勝を重ねた金瓢も、今度はどうしたものか生気がない。一城を奪えば、また奪回され、戦線は膠着(こうちゃく)。信長の苛立ち、秀吉の苦慮。そして秀吉が股肱とも頼む、竹中半兵衛、黒田官兵衛の身にも異変は起きた。一方、衰運急な武田氏は春の淡雪と共に消え、戦国地図は大いに変わろうとしている。

1990.06.05発売
新書太閤記(五)
家康と信長の援軍が三方ヶ原で完敗を喫してから僅か3年、信長・家康の連合軍は、宿敵武田軍に潰減的な打撃を加えた。世にいう長篠の合戦である。武田の騎馬軍団を織田の鉄砲軍団が完膚なきまでに叩きのめした1戦であり、素早く実戦に鉄砲の威力を採り入れた信長の炯眼(けいがん)が光っていた。また、三河武士の名をあげたものに、鳥居強右衛門の懦夫(だふ)をも起たす鬼神の働きがあり、家康も面目を施す。

1990.06.05発売
新書太閤記(四)
出る杭は打たれる。――永禄の終りから元亀の始めにかけての信長が、まさにその状態に置かれていた。東北には武田・上杉の古豪が若輩何するものぞと眼を光らし、西北には浅井・朝倉が虎視眈々と隙をうかがっている。折も折、西上を打診しつづけていた信玄は、信長の盟友徳川家康を襲った。浜松城北方の台地・三方ヶ原に徳川軍をおびき出し、これを粉砕した。家康、生涯唯一の完敗であった。

1990.06.05発売
牢獄の花嫁
著者は終生、捕物帳には筆を染めなかったが、その傾向の作品として、本書が存在する。――十手捕縄をとって30年、捕物の神様とうたわれた名与力・塙江漢(はなわこうかん)が、突如、暴風のように襲った悪魔により、晩年の幸福を引きちぎられる。倖(せがれ)郁次郎は無実の罪で獄舎に繋がれ、その許嫁(いいなずけ)花世の身辺にも魔手は及ぶ。一命を投げうって巨悪に挑む江漢の努力は、花世の花嫁姿に報われる。

1990.06.05発売
他山石語
講談社文芸文庫
事実を人間はどう表現してきたかという事実──芭蕉と杜甫、ボードレールの詩と「古今集」の短歌。司馬遷とアリストテレス。キリスト教、儒教、仏教、等々古今東西の文学と思想を、中国文学を比較の媒介とし、自由自在に解析する。生涯、孔子と杜甫を崇敬した類いまれな思索者の斬新かつ卓見豊かな文明と人間性へのエッセイ。

1990.06.05発売
告別
講談社文芸文庫
告別への予感はその時もう生まれていた筈だ。しかしそれはもっと以前に、もっともっと遠い昔に既に生まれていたのかもしれない――異国で識り合った女・マチルダとの深い愛を諦め妻と2人の娘のいる家庭へ戻った上條慎吾。娘・夏子の自殺、上條の死、二つの死は響き合い世界は暗く展かれてゆく。福永武彦の代表的中篇小説「告別」、「形見分け」を併録。

1990.06.05発売
田紳有楽・空気頭
講談社文芸文庫
あくまで私小説に徹し、自己の真実を徹底して表現し、事実の奥底にある非現実の世界にまで探索を深め、人間の内面・外界の全域を含み込む、新境地を拓いた、“私”の求道者・藤枝静男の「私小説」を超えた独自世界。芸術選奨『空気頭』、谷崎賞『田紳有楽』両受賞作を収録。

1990.06.05発売
へっぽこ先生その他
講談社文芸文庫
全快祝いの夜、卒然と逝った作家菊池寛への哀惜の想い。銀座「はせ川」「吉野屋」での飲み仲間、横光利一、小林秀雄、井伏鱒二らとの深い交流。人生の断片を印象鮮かに描出する短篇小説の達人が、巡り合った人びと、日常・身辺の雑事を綴って円熟した人間凝視の冴えを示す珠玉の名随筆59篇。
1990.06.05発売
サリーちゃんの ぎんはがしゲームえほん
講談社の絵本

1990.06.05発売
怪談・奇談
講談社学術文庫
日本を深く愛しつづけたラフカディオ・ハーン(小泉八雲)1890年に来日以来、日本の物語や民間信仰、風習等を通して、西洋至上主義に捉われることなく日本を理解しよと務め、数多くの秀れた作品を残した。本巻は八雲の作品の中でも「耳なし芳一」「轆轤首」「雪女」等、一般に親しまれている怪談・奇談42篇を、気鋭のハーン研究者達の新訳で収録。さらに巻末にこれらの原拠30篇も翻刻した。

1990.06.05発売
幾何の発想
講談社学術文庫
ナイル河、そしてチグリス、ユーフラテス。大河氾濫後の現状回復の要請による測量術から、幾何学は誕生したという。やがて〈数学の父〉ターレスの登場、さらにピタゴラス、ユークリッドへと受けつがれ、アポロニウスの円錐曲線へ。達意の名文家として知られる著者が、数学の面白さを第一義にまとめた幾何学の歴史。ソフィストの三大難問・一筆書き問題など知的好奇心に溢れる挿話を満載。