新刊書籍
レーベルで絞り込む :

1983.10.05発売
近世日本国民史 井伊直弼
講談社学術文庫
安政五年四月二十三日、継嗣問題切迫の瀬戸際、疾雷耳を掩うに及ばぬ迅速をもって井伊直弼大老に就任。主眼は水戸派退治・反一橋派であり、勢い紀州派と不可分に絡む日米修好通商条約の幕府責任調印を断行。違勅面責のため登城したる慶喜・齊昭・慶恕・慶永らを罰する決意を固め、五年六月二十五日慶福継嗣を発表。七月四日将軍家定危篤、五日急遽面詰登城組の処分裁決を発表。七月六日家定死去。時局は暗転緊迫の度を加え来った。

1983.10.05発売
増鏡(下)
講談社学術文庫

1983.09.28発売
原田泰治の世界第2集 秋・冬

1983.09.26発売
キリスト
大工の子に生まれた1人の男イエスが、人々の苦しみやなやみに救いをあたえ、キリスト(救い主という意味)イエスとして、いまも世界に愛の光を投げかけるイエスの苦難と忍耐と信念の生涯を感動的に再現。

1983.09.26発売
性格分析
講談社現代新書
神経質な人は、きちょうめんで思慮深いが、小心で苦労性、くよくよ考えこみがちである。いわゆる外向的な人は、明朗活発で行動力にあふれているが、短慮軽率とも評される。性格は一面的にとらえることはできない。態度や行動からレッテルをはるだけでなくその人らしさを形づくっている、内なる心のはたらきを把握しなければならない。自己愛傾向、強迫傾向、自閉傾向、パラノイド傾向など、他者理解と自己分析の手がかりを、臨床例をもとに幼児体験、母子関係の深層まで踏みこんで解き明かし、自分への違和感や悩み、挫折こそが自己理解と内面の成長をうながし、信頼と愛の人間関係をもたらす契機であると説く。
心のバランス――挫折や失敗や症状や問題行動というものが、人間の内的成長の節目、節目に現われてくることから、こうした事柄は、人間がその人本来のあり方からはずれた内的な状態、いってみれば「自己疎外」の状態から真の自己を回復しようとする無意識の作用ですらないかと思われてくる。人間の心は深いところでも、バランスや調和を保とうとする機能をもっているのではなかろうか。であるから、とんでもないことをしでかしたり、症状や問題行動などでみずから悩まねばならなくなった人は、性格傾向も含め、今までの自分自身のあり方を深く検討し、自分に何が必要か、分析してみることが大切であろう。――本書より

1983.09.21発売
コロボックル物語(5) 小さな国のつづきの話
図書館につとめている杉岡正子が、コロボックルの娘、ツクシンボとトモダチになった。ツクシンボは、コロボックル通信社の優秀な通信員で、世界じゅうをまわって旅行記を書きたいと思っている元気な女の子。正子も、説明しにくいのだけど、どこかかわっている「ヘンな子」。とてもおもしろい組み合わせだった……。2人の登場で、コロボックルの世界はさらに広がっていく。コロボックル物語も、この巻でついに完結!

1983.09.20発売
モダンダンス教程
明治44年2月、栃木市生まれ。昭和6年(旧)日本舞踏教師協会に入会して以来、今日までダンスひとすじ。昭和23年「第1回メダリスト・タンゴ選手権」に優勝し、その後の「全日本タンゴ選手権」に連続3回優勝。以後、都内各所に若林ダンス教室を開設。現在は、社団法人日本社交舞踏教師協会及び日本ダンス連盟の監事並びに審査委員。

1983.09.19発売
ジョークとトリック
講談社現代新書
――一日に二度出てくるのに一年に一度しか出ないものは?
――小林一茶と「月ハ東ニ日ハ西ニ」の関係は?〈解答は本書中〉すぐ答えられなければ本書必読、あなたは先入観にとらわれている!?ジョークは、笑いによって固定観念のワクを心地よくこわし、知性を刺戟するアイディアにみちた、古今東西の知恵の結晶だ。イソップからシェークスピアやアリスのしゃれ、ポオやホームズの推理、物名や折句、謎句などをとおして、伸縮自在の自由な発想法を教えてくれる本書で、頭の柔軟体操(ブレイン・トレーニング)をはじめよう!
バーはいつ開けるか――あるホテルのボーイが、泊り客からホテルのバーはいつ開けるか問い合わせの電話を受けた。「午前十時でございます。」一時間後、またおなじ客がバーはいつ開けるか電話でたずねてくる。返事はおなじ。二時間後、またおなじ電話がかかった。ボーイは我慢の限界に達し、「十時までお客さまをバーにお入れすることはできません!」すると電話の声が、「バーへ入る? おれは出たいんだ。――本文より

1983.09.19発売
自分らしく生きる
講談社現代新書
君はいま、本当に心の充足を感じながら生きているか? 道具や機械、組織や制度に支配されず、本当に自律的な人生を生きているか?あり余るほどの“モノ”に囲まれ、情報や娯楽が氾濫する日常生活。過剰な生産=消費のサイクルの中で、自分らしさを失わずに生きるには、人はいったい何を必要とし、何を必要としないのか。現代を真摯に見つめてきた著者が、迷える若い世代に呼びかける熱い魂のメッセージ。
自分の道を選ぶには?――君が自分の人生にたいして高い要求をいだき、自分の本当にしたいことをして生きようと決意したとき、君はどういう問題につきあたるだろうか。《他律的に管理された生き方で満足するか、自律的な活動の生を選ぶか。その二者択一の決定をたえず自分でしなければならない》これが、君のつきあたる困難の第一だ。そして君が後者を選ぶ勇気をもつならば、君は、《自分の行為にたいする責任を自分でひきうけ、それによって生じるありとある危険をみずから担わなければならない》――本書より

1983.09.09発売
ぐうたら好奇学
講談社文庫
とめてとまらぬ好奇心、こいつばかりは別ものか。ウデが折れたで負けてはおれぬ、飛びだしたのが街の中……ヒガ目スガ目は初手の内、便学しようと糞励し、ヨコ目に女性斜に世相、うまいもの屋に変人、オカルトまでをひっくるめノゾキ精神大修業!若きの日の風流漫歩に支えられた珍無類の傑作エッセイ集。

1983.09.09発売
日毎の美女
講談社文庫
職場の美女に群がる男どもを観察し、男女間の悲喜劇を軽妙に描く、田辺聖子の爆笑長篇。美女を巡る男の生態をユーモラスに描く! ーー美女にもいろいろ。化粧の似合う美女、楚々とした美女、セクシーな美女、天使のような美女。こういう美女たちが職場にいると、誘蛾灯のように男どもをあつめる。男はつねにベッピンさんが好きで、しかも男たちのデレデレぶりは人格、教養に関係ないものだ。そんな世の中を、聡明で目立たぬひとりの娘が観察する、軽快ユーモア長編。

1983.09.09発売
夜の明ける前に
講談社文庫
人間の生のいとなみは、いかに脆いものか。微妙な心理の揺曳をすくいあげる短編傑作選。永遠の生命を求め現実を照射するーー生死の極限に立たされたとき、人間は何を観るか。たゆたう心の奥底から、日常生活では把みえぬ真実の相貌が、少しずつ浮かびあがるにつれ、生のしたたかさにおののく。沖縄での戦争体験を語る神父の懊悩と回心を描く表題作から、戦争・病い・孤独な老境など、それぞれの裸にむかれた人間の内面を描く12編。

1983.09.09発売
斎藤道三
講談社文庫

1983.09.09発売
悪意のきれっぱし
講談社文庫
透視能力を授かった未亡人の性と哀しい運命(「死ぬほど愛して」)や、天才雀士の「眼力」の隠された秘密(「片眼の男」)など、奇妙な味の小説がたくさん。それは「センスとユーモアと恐怖と、そしてプラスアルファ」の魅力のアマルガム。――このジャンルの名手が、つぶよりの10短編の不思議な世界を贈ります。恐怖と笑いとエロチシズム、心の奥底に潜む願望と不安をえぐり出す傑作選!

1983.09.09発売
ルパン対ホームズ
青い鳥文庫
有名な青色ダイヤの持ち主の男爵が殺された。パリ警視庁のガニマル警部は、犯人は女中さんだとにらんだが、怪盗ルパンにじゃまされる。警部は手におえなくなり、ルパンに勝てる人――イギリスの名探偵シャーロック=ホームズがよばれてきた……名探偵と怪盗の対決を、知恵くらべ、腕くらべでえがく痛快物語。

1983.09.09発売
男の家計簿 雨彦のサラリーマン講座(4)
講談社文庫
父は会社におもむかん。女房よ、おれはガンバルぞ! ああ雄々しき家長、サラリーマン。妻よ子よ、父は懸命に働いているのだよ! ーーサラリーマンと言う。男である。恥ずかしながら、中年である。亭主である。父親である。恥ずかしながら、中堅である。マイホームのローンと退職金の計算は、暗記している。定時に出勤し、帰宅時間はまちまちでも、必ず帰ってくる。一家を支えているつもりだが、テレビほどには中心的存在ではない。哀しいか、ご同輩!? サラリーマン講座・全5巻。

1983.09.08発売
ふしぎの国のアリス
講談社文庫
川べりでうとうとしていたアリスが、チョッキを着たうさぎを追って穴にとびこむと、そこは奇妙で不思議な冒険の世界――。これまでの教訓的な児童文学とちがって、ゆめとナンセンスとことばあそびで構成され、一見子どものためのお話に思えるが、そこにもりこまれているのは真実と深い洞察。世界の児童文学の歴史であり、「ファンタジー」のジャンルを切りひらいた、夢と笑いあふれる不朽の名作。

1983.09.08発売
松風の記憶
講談社文庫
歌舞伎俳優の浅尾当次が、巡業先で変死した。早朝、人里離れた山寺に当次を呼び寄せた人物は何者か? やがて、当次には息子の当太郎のほかに、二人の隠し子がいることがわかった――。親友の老優の死の謎に挑む名探偵・中村雅楽の滋味あふれる名推理が、芸に生きる人間たちのもつれた愛憎の糸を解きほぐす、大人の味の傑作長編ミステリー。名探偵・雅楽、情理を尽くした裁きの妙!

1983.09.08発売
蜜と牙
講談社文庫
義母を愛してしまった、中学3年の少年・敏彦――。ふたりの関係が濃密になるにつれて、敏彦の父に対する憎悪は、ますますふくれ上がっていく。そしてそれはある晩「まさに空に輝く勇士オリオンに啓示を受け」て、現実的な殺意へと変わる……という「オリオンの殺意」はじめ、禁じられた性と暴力のゆえに滅ぶ人間を描いた短編傑作選。表題作のほか5編を収録。

1983.09.08発売
1973年のピンボール
講談社文庫
さようなら、3(スリー)フリッパーのスペースシップ。さようなら、ジェイズ・バー。双子の姉妹との〈僕〉の日々。女の温くもりに沈む〈鼠〉の渇き。やがて来る1つの季節の終わり――『風の歌を聴け』で爽やかに80年代の文学を拓いた旗手が、ほろ苦い青春を描く3部作のうち、大いなる予感に満ちた待望の第2弾。