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自動車絶望工場
1983.09.08発売
自動車絶望工場
著:鎌田 慧,解説:本多 勝一
講談社文庫
働く喜びって、なんだろう。毎日、絶望的に続くベルトコンベア作業の苛酷さ。現代の矛盾の集中的表現としての自動車は、労働の無内容さと人間の解体を満載し、排気ガス、石油資源などの諸問題を前にして、いま大転換を迫られている。自ら季節工として働いた体験を、生きいきと再現した傑作ルポタージュ。
ブラック・ジョーク大全
1983.09.08発売
ブラック・ジョーク大全
著:阿刀田 高,装丁:菊地 信義,装画:畑田 国男
講談社文庫
反社会性と共に、すさまじい毒をもつのが本来のブラック・ユーモア。笑えたとしても、その笑いの裏にはゾッとする恐怖や苦々しい思い、あるいは狂気が潜んでいる。そんなジョークを、スマートに紹介してみた648編。ジョークなしでは生きられぬ現代人間に、この書は毒となるか薬となるか?
ファンタジーの世界
1983.09.08発売
ファンタジーの世界
著:佐藤 さとる,対談:長崎 源之助
増鏡(中)
1983.09.07発売
増鏡(中)
訳:井上 宗雄
講談社学術文庫
子鹿物語
1983.09.05発売
子鹿物語
著:マージョリー.キンナン・ロ-リングズ,訳:阿部 知二
青い鳥文庫
「ジョディー、わしらは、食わないじゃ、やっていけんからな……。」愛する子鹿とのわかれ!その日は、ついにやってきたのです!あらあらしくも豊かなフロリダの自然を背景に、ジョディー少年と子鹿との友情を、また成長していく少年のすがたをえがいた、ピューリッツア文学賞受賞の感動の名作。
高杉晋作
1983.08.26発売
高杉晋作
著:浜野 卓也,装丁:アドファイブ
幕末の動乱期に、新しい日本をつくるため、命をかけた熱血の風雲児高杉晋作の、短くも力強い生涯を、みずみずしくえがいた力作。情熱の男の心のさけび声が、いま、よみがえってくる。感動の高杉晋作伝!
タバコ
1983.08.18発売
タバコ
著:宮城 音弥,装丁:杉浦 康平,装丁:海保 透,装画:本 くに子
講談社現代新書
ケムリくゆらす至福と悲惨 タバコとガンによる死亡率の関係が強調され、公共的な場所での嫌煙運動がすすめられている。たしかに、煙は空気を汚すし、栄養にもならない。人間にとってタバコは、害のみをもたらし、益するところはないと、言いきれるのだろうか。作業能率や注意力にどんな作用を及ぼすのか。精神的なストレスを解消しているのではないか。ニコチンは体内でどんなはたらきをしているのか。体質や性格、吸い方や量、喫煙の条件と禁煙の必要な場合など、多面的に考察し、個人にとって社会にとっての喫煙の知恵を説く。
ジュンと秘密の友だち
1983.08.09発売
ジュンと秘密の友だち
著:佐藤 さとる
相死相愛
1983.08.08発売
相死相愛
著:森村 誠一,解説:郷原 宏,装丁:菊地 信義,装画:南 正雄
講談社文庫
名探偵に乾杯
1983.08.08発売
名探偵に乾杯
著:西村 京太郎
講談社文庫
遂に4人の名探偵のうち、ポアロが死んだ。その追悼会が、明智の花幻の島の別荘で開かれる。招かれたのはクイーン、メグレの他に、ポアロの親友ヘイスティングズ。そこへポアロ2世と自称する若者が現れた。彼はポアロゆずりの才智を示すべく、突発した殺人事件に首を突っこんだ。クリスティ追悼の傑作。
遠ざかる影
1983.08.08発売
遠ざかる影
著:夏樹 静子,解説:永岡 正巳,装丁:菊地 信義,装画:島田 章三
講談社文庫
宝石会社の社長・龍門寺は、中国大陸からの引揚者である。佐賀の唐津に住む中谷遼子は、母親から、本当の父が龍門寺だと聞かされ、龍門寺をさがして上京する。その頃、宝石会社では、合成宝石への進出をめぐって、内紛の火が噴こうとしていた。そして殺人が……。雄大な構図と鮮やかな展開で描かれる、本格推理長編。
電子あり
飢えて狼
1983.08.08発売
飢えて狼
著:志水 辰夫
講談社文庫
山登りとボート技術に長(た)けた渋谷に、最近奇妙な男たちが接触を計り始めた。その矢先、彼は海上で大型クルーザーに襲われ、又、何者かに経営する店を焼かれ店員を殺された。この突然の出来事が、国際的陰謀を孕む事件の発端であろうとは!?湘南と北方の海を舞台に男のロマンが躍動する本格冒険スパイ小説。
大滑空
1983.08.08発売
大滑空
著:佐野 洋,解説:清水谷 宏,装丁:菊地 信義,装画:森 秀雄
講談社文庫
自由の翼、われにあり……。一人ソアリングを楽しんでいた私のグライダーの無線機に、突然、他機から異様な声……。私は必死に相手機をリモートコントロールして、無事着地させたが、機内には男の死体が! 大空の中で発生した不可解きわまる殺人事件を描いた「大滑空」など、佐野ミステリーの傑作6編を収録。
電子あり
優しい密室
1983.08.08発売
優しい密室
著:栗本 薫,解説:麻田 実
講談社文庫
名門女子高の校内でチンピラの他殺死体が発見された。しかも現場は密室だった!?お上品な平和にはあきあきしていた森カオルは勇躍、事件の渦中へ……名探偵伊集院大介とワトソン役カオルが邂逅し事件の謎をとく好評シリーズ第2弾。著者自らの高校生活が色濃く投影され女高生の心理が躍如と描かれた秀作。
猿丸幻視行
1983.08.08発売
猿丸幻視行
著:井沢 元彦,解説:中島 河太郎
講談社文庫
猿丸大夫、百人一首にも登場するこの伝説の歌人の正体は?“いろは歌”にかくされた千年の秘密とは……。眼前に展開した友人の悲劇的な死のなぞを解き明かす若き日の折口信夫の前に、意外な事実が次々に姿を現わしていく。暗号推理の楽しさも満喫させるスリリングな長編伝奇ミステリー。第26回江戸川乱歩賞受賞。
真夜中のための組曲
1983.08.08発売
真夜中のための組曲
著:赤川 次郎,解説:二上 洋一
講談社文庫
ラジオの身上相談、ラッシュアワーの席の譲り合い、何の気なしにする署名……そんな些細な行為の足元に黒々と口をあけている落とし穴が!退屈で平凡な日常と背中あわせの恐怖を8つのテーマで多彩に描きわけた奇妙な味のミステリー。登場人物はサラリーマン、OL、主婦……そう、あ・な・た・です。
電子あり
密室探求 第一集
1983.08.08発売
密室探求 第一集
編:鮎川 哲也,装丁:菊地 信義,装丁:玉井 ヒロテル
講談社文庫
近世日本国民史 松平定信時代
1983.08.05発売
近世日本国民史 松平定信時代
著:徳富 蘇峰
講談社学術文庫
時艱にして偉人を憶う。田沼時代の悪政改革の気運が、松平定信を推薦し、老中主座に就かしめ、彼を刺戟し、旧来の陋習を一新せしめた。が、彼は眇乎たる時代の一偶像にあらず。ひとたび相位に坐るや、かかる時勢を促進し、壊廃せんとする幕政を緊粛し、世にいう「寛政改革」を断行。次いで異学禁制を発し国内の思想統一を図る一方、尊号問題において、朝幕勢力の権衡を賭け、崩壊寸前の幕威を維持し、徳川政権中興の業を達成した。
電子あり
神と仏
1983.07.18発売
神と仏
著:山折 哲雄
講談社現代新書
人は古来、神秘という名の不思議や不安、恐怖にとらわれ、見えない神に祈願を捧げた。6世紀半ば、仏教とともに仏像がもたらされた時、日本人はそこに人間を見、来世を信じた。以来、神と仏は、陰に陽に、いつもわれわれの生活とともにある。肉体から霊魂を救済することをめざす神道、心身一如の状態を理想とする仏教。対照的な2つの宗教と、日本人はどのようにかかわってきたのだろうか。協調、融和、統合の関係を6つの側面からさぐり、日本人のアイデンティティに迫った。 さまざまの場所にいるカミ、ホトケ――古代の人間は、カミやホトケのような存在が、この宇宙空間のさまざまの場所に生息し生活しているのだと考えたとき、ようやく心の平安をえ、自分たちの生活の指針をうちたてることができると感じたのではないだろうか。現世を超越する怒りのカミやホトケ、あるいは山や川や樹木のように、われわれの身辺によりそって加護の手をさしのべてくれる慈愛にみちたカミやホトケが、しだいに一つのまとまりのある世界を形成するようになった。つまり、遠いところに超然としている天空のカミもいれば、近いところに寄りそって立つ地蔵菩薩のようなホトケもいる。そこから、さまざまな性格や属性をもつカミやホトケとわれわれ人間とを結ぶ、多様な遠近感覚が生みだされ、育てられていった。――本書より
自閉症
1983.07.18発売
自閉症
著:玉井 収介,装丁:杉浦 康平,装丁:海保 透
講談社現代新書
学校へ行かず、自分の部屋に閉じこもってしまう登校拒否の子、学校へ行っても、おし黙ってしまう緘黙(かんもく)の子……。他人との関係をもつことを避ける彼らは、けっして自閉症ではない。基本的に関係のもてない自閉児の世界ははるかに遠い。どこまでが自分の領域で、どこからが相手の領域か理解できないからこそ、会話は成立しない。と同時に、情の部分が欠如して、論理だけの世界に住む彼らは、何重にも絡み合わされた複雑な人間関係も苦手である。本書は、オウム返しやクレーン現象、パニックや自傷など、自閉児のことばや行動から、彼らの心の中に光をあて、関係をもつための、狭いながら確かな通路を模索する。 自閉の世界に入りこむ試み――ついに10日目になって教師の忍耐もつきた。まさに頭にきたのである。そして、切りきざんだ紙をさらに裁断機で細かくし、部屋の中に放りあげ、まきちらした。半ばやけ気味になって、「雪やこんこ」を歌った。紙片が子どもの頭にふりかかった。子どもはそれを払いのけようとして手を伸ばした。その瞬間、二人の目が本当に合ったという。目が合ったという表現は、それ以外のいいようがない。……そして子どもは声もあげずに教師の背中にまわって、おんぶの姿勢になったのである。――本書より