新刊書籍
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1982.04.13発売
心斎橋幻想
講談社文庫
堅実な生活設計を立て、誘惑に負けない決意を固めて、女ひとり、大都会での生活を始めたが……。という、聡明な娘の転落を、都会の非情さにからめて描いた、表題作。華やかなネオンの海で送る男と酒を相手の虚飾の日々。したたかに泳ぐ女、辛酸をなめる女、傷つく……。運命に翻弄される薄倖の女たちの哀歌をうたった8短編。

1982.04.13発売
天保図録(四)
講談社文庫

1982.04.09発売
匠の時代 第3巻
講談社文庫
新幹線、青函トンネル、ATC……。速さと安全性に挑む国鉄技術陣の開発秘話と未来技術ーー東海道新幹線を成功に導いたのは何か? 明白なニーズ、技術力、先覚者、設計屋と技術屋の調和、技術移転……。戦時下の夢の弾丸列車計画に遡る巨大プロジェクトの展開を軸に、青函トンネル、ATCの開発など、速さと安全を探り続ける国鉄技術陣の、地道な技術思想、未来志向の挑戦を、ドラマチックに再現して描く。<全12巻>

1982.04.07発売
徒然草(二)
講談社学術文庫
『徒然草』は、巻頭以来、徐々に形式・内容両面で多彩さをきわ立たせて行く。本巻が扱う第47段から第111段にはその感がますます深い。否定の論理を展開する段、微苦笑を誘われるユーモラスな段など硬軟諸段に兼好の筆は冴えまさり、読む者の心を柔軟にほぐす。中には、兼好自身の恋愛体験にねざすらしい美文(第104・105段)もあり、その王朝物語的な淡いほのかな雰囲気は、兼好の抒情的な一面を映し出しているはずである。

1982.03.26発売
ナポレオン
ナポレオンは、コルシカ島のまずしい家に生まれた。貴族や軍人にばかにされながら、人間はみな同じだという理想にもえて、フランス革命を生きぬき、ついに皇帝となる。ライオン皇帝ナポレオンの波乱の一生。

1982.03.17発売
働くということ -実社会との出会い-
講談社現代新書
一生の大部分をかけて自分は何をやりたいのか、何になりたいのか。いったい何のために働くのか。たとえ給料はあまり上らなくとも、自分らの意志で、納得のいく仕事がしてみたいと望むのはなぜか。何かをなしとげた時に味わう手応え、自己実現への欲求こそ、労働の本質である。会社勤め15年の体験をふりかえりつつ、働くことの意味と意識を考える。
働くことと遊ぶこと――「労働」と「遊び」を互いに背反するものと考えるのではなく、むしろ、相互補完的な人間の営みとして受けとめようとする姿勢こそが重要なのだ。「労働」の中には「遊び」がひそんでおり、「遊び」の底には自己表現を核とする「労働」が沈んでいる事実が忘れられてはならないのである。「労働」は疎ましく「遊び」は好ましい、という単純な感覚論をもってしては、「労働」そのものはおろか、「遊び」の本質さえ掴みそこなうことになるだろう。つまり、「労働」のあり方が正確におさえられていなければ、「遊び」のありようも探れぬわけである。いずれにしても、「遊び」に向けられた欲求のこれほどまでの肥大を、生活レベルの向上による文化的豊熟の表現であると喜んでばかりはいられない。「労働」が病んでいる時には、「遊び」もまた病んでいるのだ。――本書より

1982.03.17発売
人間工学からの発想
ブルーバックス
クオリティ・ライフを設計するための知恵!!
人間と機械との調和を求めて、ことにスピードの速い機械や複雑なメカニズムを持つ機械を対象にスタートした人間工学は、いまでは生活機器や建築空間にまで応用の範囲が広がっている。すなわち、人間――機械系から、人間――物系、さらに人間――空間系への進展である。
そして、このことは物の側から人間の側に視点を置き換えて対象を見直すことを促し、物質優先の既成概念に反省を呼びかけるような新しい価値体系を提供してくれる。

1982.03.12発売
匠の時代 第2巻
講談社文庫
精密機械の新発明に挑む技術者たちの執念と発想法の革命。日本の先端技術開発の記録ーーオメガ恐るるに足らず……東洋のスイスを夢みた上諏訪の工場で、世界で初めて完成されたセイコーの水晶時計。25kgもの第1号機を火蓋に超薄型へとしのぎを削ったカシオ電卓とシャープの電卓。精密機械開発の実際例を通して、その革命を導く技術者たちの哲学と人生、壁に挑む執念を、ドラマチックに再現して描く! <全12巻>

1982.03.12発売
花暦八笑人(上)
講談社文庫
登場いたしまするは、花のお江戸の道楽者8人衆。飛鳥山の花の盛りに花見の客をおどろかそうと、あれこれ趣向をこらし、工夫を仕込んでの茶番劇。ところが、何をやらせてもドジな面々のこと、とんだ騒動が持ちあがって……。駄洒落の連発、地口のかけ合い、息もつかせぬ怒濤の笑い、一気に読ませる江戸期滑稽本の粋。<上下巻>

1982.03.11発売
ミステリー傑作選(12) にぎやかな殺意
講談社文庫
技巧・テーマ・作風と、まさに百花繚乱の日本のミステリー界を鳥瞰するためのベストガイド・アンソロジー。
<収録作家>佐野洋・戸板康二・石沢英太郎・泡坂妻夫・山村正夫・鮎川哲也・笹沢左保・陳舜臣・夏樹静子・森村誠一・小泉喜美子・小林久三・都筑道夫・南部樹未子

1982.03.11発売
SF水滸伝
講談社文庫
波瀾万丈の古典名作の傑作SFパロディー。……平等革命で高度に自動化した天球星社会は、現実には官僚の個人的裁量で左右され、賄賂が決め手という腐敗社会に変貌していた。そこに現われた9人の闘士。〈水滸百八〉の謎、〈九天玄女〉によって語られるその真相、〈闇の霊〉との対話――物語は勇壮に展開していく……。

1982.03.11発売
野球戯評
講談社文庫
小さなボールに集まる数万の視線、球場の熱気、テレビ席の興奮。いま野球ほどたくさんの人が熱中しているものはない。異彩を放つ文化人3人が、この野球にウンチクをかたむけ、野球を種に楽しくも痛快に風俗を斬る。野球豆知識、現代野球年表と、情報も満載。読むべし! 野球ファン、野球狂、野球通、野球評論家。見る野球、する野球は沢山あるが、読む野球ならこの本!

1982.03.11発売
梅安最合傘―仕掛人・藤枝梅安
講談社文庫
命の恩人が敵持ちの極悪人と知って、梅安の気持ちは複雑微妙。だが、目を覆う悪逆ぶりに心は決まる。”恩人”を仕掛ける表題作。仲間の剣客小杉十五郎を狙う浪人を逆に葬る「梅安流れ星」。仕掛けの現場を見られて苦境に陥る「梅安迷い箸」他3編。凄絶な死闘と人情の機微を描いて一気に読ませるシリーズ第3集。

1982.03.11発売
花暦八笑人(下)
講談社文庫
登場いたしまするおなじみ花のお江戸の浮かれ者8人衆が、何回仕立てても、どこかで抜けて失敗する茶番の趣向。それでもこりずに、次なる智恵をしぼり合い、人のどぎもをぬこうと、もくろむ。だが、何をやらせてもドジな面々のこと、とんだ騒動が持ち上がって……。読みやすい工夫配慮をじゅうぶんにこらし、挿絵もあまさず収録。うず巻く笑いのなかに、江戸庶民の哀歓も生き生きと浮かびあがる、江戸期滑稽本の傑作。<上下巻>

1982.03.11発売
株価操作
講談社文庫
証券界の腐った土壌、株式相場を闇より操る勢力とその手口、総裁選資金調達のカラクリ! ーー建前として禁止されている手張り(証券会社の社員が自分の思惑で相場を張り株を売買すること)の咎で、課長の座を追われた「一匹狼」がつかんだキナ臭い団体の存在と秘密……。闇の錬金場とカゲ口される証券業界の歪んだ土壤を背景に、株式相場を影より操る勢力とその手口、総裁選資金調達のカラクリを暴く企業小説。

1982.03.11発売
一日未亡人
講談社文庫
月に一日だけ、仕事とも家庭とも縁を切って、のんびりしたい――この夫の提案を、妻は諒承したはずだったが、やがて疑惑がめばえ、それはしだいにふくれあがっていく。企業の最前線に立つ夫と平穏な家庭内にいる妻との人間関係を追求した表題作。ほかに、ビジネスマンの愛と欲望と挫折をミステリアスに描いた7編を収録。

1982.03.11発売
花嫁の日
講談社文庫
天性の資質に恵まれ、スターへの階段を夢みる阿紀、父母なきあとの家庭を守り姉につくすことに喜びを見出す由紀、そして不倫の恋に傷つきながら美容師として自立しようとする異母妹津紀。美貌の3人姉妹の華麗な恋のモザイク模様を手練の筆致で描き、結婚という人生に旅立つ女性を温かく見つめる恋愛小説。

1982.03.11発売
海峡物語
講談社文庫

1982.03.11発売
天保図録(三)
講談社文庫

1982.03.08発売
原典による歴史学入門
講談社学術文庫
優れた歴史家の代表的著作は、常に新しい歴史認識を作り上げてきた。本書は、不滅の生命をもつこれらの〈原典〉を読みながら、歴史認識のあり方を学べる書である。ヘロドトスの「歴史」を始め、モンテスキューの「ローマ人盛衰原因論」、ランケの「近代歴史家批判」、トインビーの「イギリス産業革命史」、ブルクハルトの「世界史の考察」など44の原典を収録する。歴史学の発展と全体的関連を把握し、生きた歴史を学ぶための最適の書。