新刊書籍
レーベルで絞り込む :

1982.05.12発売
春秋の檻 獄医立花登手控え(1)
講談社文庫
島送りになる若者の頼み事。無実を訴える男の正体。御家人毒殺未遂の真相。恋人を刺した女囚の愛憎。さまざまな暗い人間模様が江戸小伝馬町の牢屋に持ちこまれる。小さな罪の背後にうごめく大きな悪。心優しい青年獄医立花登が市井の人情も細やかに、柔術の妙技と推理の冴えを見せて事件を解く時代連作集。

1982.05.12発売
花と骨群
講談社文庫
部下との浮気でノイローゼになった課長代理が入院。そこで、神経障害者や精神病患者たちの必死の形相にぶつかる。病いに蝕ばまれた心と体の苦悩と、〈健康な生〉への凄まじい執着を追った表題作。ほかに、「さ迷える魂」など、生きること、愛することの苦しみと悲しみを、極限に追いつめられた人間群像のうちに見た6編を収録。

1982.05.12発売
天保図録(五)
講談社文庫

1982.05.12発売
日本の唱歌(下) 学生歌・軍歌・宗教歌篇
講談社文庫
多くの人々に歌い継がれ、時代とともに歩んできた歌……。学生歌(寮歌・校歌・応援歌)/軍歌・戦時下の歌/労働歌・平和運動歌/時の歌・行事の歌/宗教歌の各分野から、秀歌・138曲を年代順に編成し、詳細な解説を付けた決定版。<全3巻・完結>

1982.05.06発売
徒然草(三)
講談社学術文庫
本巻は『徒然草』の第111段から第182段までを扱う。そのうちの第137段「花はさかりに」は、美と無常について語気鋭く述べて『徒然草』の圧巻と称すべき部分である。この段や、酒の利害を人々の生活に即して具体的に語る第175段をもっともまとまった段とし、各章段は長短さまざまである。中には、単に一つの知識をそのまま書いたにすぎないものも少なくないが、それらの行間にも作者兼好の独自なものが見え隠れしよう。

1982.05.06発売
平家物語(三)
講談社学術文庫
平家打倒の謀議にくみして鬼界が島に流された成経・康頼らは、中宮御産の御祈りのため赦されるが、清盛の怒りの深かった俊寛はひとり孤島に流され非業の死を遂げてゆく。清盛の悪業をいさめかねた重盛は、一門滅亡の運命を予期して熊野に祈願をこめるが、それもむなしくやがて世を去っていった。重盛亡き後、清盛は関白をはじめ大臣以下の公卿殿上人の官職を停めて追放し、ついに後白河法皇を鳥羽の離宮に幽閉するに至ったのである。

1982.05.06発売
源氏物語 湖月抄(下)
講談社学術文庫
北村季吟の原著『湖月抄』に、それ以降の主要な新注を加えたものである。この増注本は、『源氏物語』の読みが、研究遺産の批判的継承により深められていく過程を提示している。古典文学研究の進展は、研究者が原典の時代から必然的に遠ざかっていく時間軸の矛盾のなかにあるが、精選された新旧の諸注を掲げた本書は、今日の読者を複眼的な視点によって、『源氏』の新たな読みへと導く貴重な拠り所にして不朽の名著といえよう。
本書は、北村季吟の原著『湖月抄』に、それ以降の主要な新注を加えたものである。この増注本によって読者は、『源氏物語』の読みが、研究遺産の批判的継承により深められていく経過を把握できる。しかし、研究の進展は、研究者が原典の時代から決定的に遠ざかっていくこととさしちがえの関係にあるから、新旧にわたる精選された諸注を掲げた本書が今日の読者を複眼的な視点によって、『源氏』の読みへと導く貴重な拠り所となるのである。

1982.05.06発売
源氏物語 湖月抄(中)
講談社学術文庫
「初心の人のたすけ」という眼目のもとに収取された諸注は、試みにここに用いられている諸書のそれぞれ原本に当たって検討してみるとき、いかに卓越した眼識のもとに適切な取捨選択がなされているかをあらためて実感することができる。まさに精選された諸注が、本文の傍注・頭注としてきわめて読みやすく按配(あんばい)されている本書は、注釈のための注釈ではなく、本文を味読するための理想的な注釈書である。(まえがきより)
「初心の人のたすけ」という眼目のもとに収取された諸注は、試みにここに用いられている諸書のそれぞれ原本に当たって検討してみるとき、いかに卓越した眼識のもとに適切な取捨選択がなされているかをあらためて実感することができる。まさに精選された諸注が、本文の傍注・頭注としてきわめて読みやすく按配(あんばい)されている本書は、注釈のための注釈ではなく、本文を味読するための理想的な注釈書である。――(秋山虔氏「まえがき」より)

1982.05.06発売
源氏物語 湖月抄(上)
講談社学術文庫
本書は『源氏物語』の時代からますます遠ざかりゆく現代に生きているわれわれが、この第一級の古典を原文によって味読するための、唯一のしかも最高の伴侶である。読者は、この一書によって、万巻の注釈書をたよりに『源氏』を読むに等しい満足感を味わえるであろう。上巻には『源氏』の考証を行った首巻と、本文桐壷の巻から明石の巻までを、中巻には澪標の巻から柏木の巻までを、下巻には横笛の巻から夢浮橋の巻までを収載する。

1982.04.28発売
紙ふうせん 原田泰治素朴画の世界
原田泰治の素朴画集
信濃の四季と少年の日々を詩情豊かに描きあげた
●収録作品
蕗のとう
水ぬるむ頃
芽吹きの丘
れんげのじゅうたん
山吹坂
紙ふうせん ほか

1982.04.26発売
西郷隆盛
西郷隆盛は、天皇側か幕府側かと世の中がはげしくゆれた江戸時代末期に薩摩藩に生まれました。隆盛は、江戸城明けわたしなどで明治維新の功労者となりながら、やがて新政府への反逆者となっていきました。
1982.04.21発売
織田信長(二)

1982.04.20発売
細胞培養マニュアル
バイオテクノロジーで注目される細胞培養を生物系以外の人、学生も含めて容易にとりかかれるよう親切に解説したガイダンス。60枚の細胞の写真は専門家にも役だつ。インターフェロンの製造など具体的な実例も含んでいる。

1982.04.19発売
有機化合物スペクトルデータ集
有機化合物の構造解析、同定に利用される13C-NMR、1H-NMR、IR、MS、UV/VISのスペクトルデータを総合的に利用できるように、また各スペクトルのデータについては簡潔に使いやすいように配慮してまとめられた。

1982.04.13発売
かぎろい頌
講談社文庫
幻の板画集! 棟方志功・保田與重郎の遺志を継いで集成、刊行! ーー日本浪曼派の総帥・保田與重郎が詠んだ和歌を、昭和23年から20余年間も彫り続けた板画家・棟方志功。棟方・保田とも鬼籍に入ったが、50作で纏める計画は遂に「未完成板画集」となった。故人の遺志を継ぎ、改めて全国的規模で調査・収集を敢行し、判明した32柵で編む、初めての作品集。
◎棟方志功 「かぎろい頌」は、保田氏のつくられた歌を五十くらいつくって、一本にしようではないか、というので、制作にかかりました。ー(略)ーまだ未完ですが、五十首完成ののち、好きに出来たものを発表しようと思っています。<昭和31年刊『板画の道』より>
◎保田與重郎 棟方さんが私の歌を彫ったのは戦後になってからのことだが、以来、折にふれ長期にわたって、私の歌を板画にしてくれた。ー(略)ー私の歌にふれた作品は、彼の各時代の手法が現われていて、作品年譜を見るようで、おもしろい。<昭和51年刊『グッドバイ棟方志功』より>

1982.04.13発売
赤と白の賭け
講談社文庫
ある日、見知らぬ老人から受けた招待、それは思いがけなくも復讐劇の始まりだった……。出世のため、ひたむきに愛してくれた娘を捨て、死に追いやった男への――。死を招く二者択一の恐怖を描く、サスペンスドラマ「赤と白の賭け」。ほかに「ひなの首」「悪漢追跡せよ」など、素人探偵活躍の6編を加えた、本格推理短編集。平々凡々の日常のなかに、ふと忍び寄ってくる7つの事件!

1982.04.13発売
結婚って何さ
講談社文庫
必死の逃亡者となった元OLが、恐るべき謎の殺人事件を解く、サスペンス&ロマン・ミステリーの傑作長編ーー行きずりの男と一夜をともにした女が、いつの間にか殺人事件の容疑者に仕立てられていく、その戦慄すべき罠。彼女は身内も友人もすてて、たった一人、狂わされた自分の人生をみずから修復すべく、逃亡と真犯人探索の旅へと出立する……。

1982.04.13発売
プラトン的恋愛
講談社文庫
読者にも作品を書くことのエロティシズムを共有させる、研ぎぬかれた文学。泉鏡花賞受賞作ーーあなたの名前で発表された小説を書いたのはわたし……との書き出しで届く奇妙な手紙は、小説を発表するたびに必らず送られてきた。小説を書くことによって、初めて彼女との関係が始まるのだ……。書くことに内包されたエロティシズムの悦楽と恐怖とを、読者=作者に鋭く突きつけた、現代文学の成果。泉鏡花賞受賞作品。

1982.04.13発売
自我の構図
講談社文庫
愛も許しも献身も、ついに自己本位のものでしかないのか。美貌の人妻美枝子への傾斜が、なぜ自分に苦しい境涯をしいるのか、慎一郎にはわからなかった。美枝子の夫でかれの絵の師藤島の嫉妬、そして起った衝撃的な事件。傷つけ合わねば生きてゆけぬ人間同士の姿を見つめ、鋭い問いを投げかける問題長編。

1982.04.13発売
転覆 ―海運・大型乗っ取り事件―
講談社文庫
ニクソン・ショックによる混乱と不安が、経済界を震撼させていたその年の秋、エースラインの株価が突然と火をふき、緊急役員会の席上、社長が心臓発作で急死した――三光汽船(当時河本敏夫社長)によるジャパンラインの株買占め事件の真相をモデルに、海運再編の密謀と、企業人たる男たちの凄まじい闘いを描いた、著者渾身の傑作長編