新刊書籍
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1976.06.25発売
京まんだら(下)
講談社文庫
できれば僧衣をまとい、頭をすがすがしくした自分の、ちんまりした晩年の姿をそこに思い描いてみたりもする……。女は北嵯峨に住みつこうとしている。“「京まんだら」が瀬戸内さんの「源氏」だといっても誤りではなく、そして、これもまた男には書けない小説”(戸板康二氏)といわれる本篇は、祇園「竹乃家」30周年の秋に華麗に幕が下ろされる。
1976.06.24発売
狐狸庵VSマンボウ
講談社文庫

1976.06.24発売
バーバパパのがっこう
講談社の絵本
こんな学校あったらいいね、バーバパパ!
子どもたちは勉強ぎらいで、学校も好きじゃありません。そこでバーバパパがゆかいな学校をつくり、楽しい授業をはじめます。おかげで、みんな学校が大好きになります。

1976.06.24発売
現代ペン習字事典
講談社の実用書
ボールペンもとり入れた誰でも上手になれるペン字の書き方事典
独習にビジネスの文書実務に最適
●基本書法
【楷書、行書、草書】
●実用用語
【日常用語、手紙用語】
●手紙、はがき
【年賀状から暑中見舞、転居通知まで】
●一般書式
【履歴書、身上書など】

1976.06.23発売
俳句のたのしさ
講談社現代新書
日本人にとって、俳句は親しく固有な文学表現である。どこほど多くの人が、めぐりくる四季の気配や、日々の歓び・哀しみを、この五七五のしらべに托してきたことか。俳句のたのしさは、まず、自分で作るたのしさにある。句眼の据え方にはじまり、手垢のつかないことばの創造、一句の完成にいたる、凝視と単純化のプロセスをくわしく手ほどきし、〈真相〉〈象徴〉〈しらべ〉〈破調と定型〉〈字余り〉〈季感〉〈写生〉などの句作の要点を、200に及ぶ秀句から解き明かした、魅力あふれる“読む俳句教室”。
句の姿の完成――高嶺星蚕飼の村は寝しづまり 水原秋櫻子 人の多い平地や都会よりも高いところに、養蚕にいそしむ村があります。村人は夜更けまで働き、それが終わってやっと静かになったというのでしょう。この句は上五の「高嶺星」ということばで完成したと思います。たとえば“星の下”であっては、村の位置が分かりません。「高嶺星」といったために、村が周囲を山にかこまれた盆地であることがあきらかになりました。茫漠としてさえぎるもののない平野の星であれば、むしろ騒がしいような活気が感じられましょう。が、見上げる天頂だけに星があり、あとは山々だけという情景が「高嶺星」で、この語が地形を暗示するばかりか、人里を遠く離れた奥深い、静かな山国であることを感じさせます。けっきょく、この作品は「寝しづまり」の静寂をいおうとしているわけで、それが「高嶺星」の一語を選んだことでみごとに完成されたのです。――本文より

1976.06.07発売
比較文化論の試み
講談社学術文庫
経済的破綻に更生はありえても、文化的破綻はその民族の自滅につながる。文化的生存の道は、自らの文化を、他文化と相対化することによって再把握し、そこから新しい文化を築くことしかない、とする著者が、日本人とヨーロッパ人、ユダヤ人、アラブ人との差異を、ことばや宗教、あるいは法意識などを通してわかりやすく解明した独特の比較文化論。日本文化の特性が如実に浮き彫りにされ、私たち自身を見直すうえで絶好の書である。

1976.06.07発売
日本人の生き方
講談社学術文庫
「近代」そのものが問われる歴史的転換期にさしかかっている今、日本はその経済力を背景に、国際社会のひのき舞台におどり出た。だが日本は、一流経済国として果すべき義務と責任がわからないままに、世界各国からの風あたりをまともに受けている。このような危機的状況にあって、日本人はどのように対応すべきなのか。戦後、日本人論の嚆矢を放った著者は、日本人の個性を据え直し、国際社会での独自な日本人の生き方を提示する。

1976.06.07発売
日本語はどういう言語か
講談社学術文庫
構造言語学や言語道具などの言語理論は、言語の本質をよくとらえているだろうか。科学的な言語論の確立を意図して書かれた本書では、客体的表現の語と主体的表現の語という独自の視点から、言語の本質が説明される。そこでは、孤立語である中国語や屈折語とよばれる英語などにくらべて、膠着語に属する日本語が、どのような特徴や構造をもつかが、わかりやすく述べられている。日本語を理解するためには不可欠の書といってよい。

1976.06.07発売
中国文学入門
講談社学術文庫
われわれ日本人にとって、陶淵明や李白や杜甫は身近かに親しまれている。しかし、3千年というとほうもなく長い中国文学史上において、彼らの詩や作品はどのように位置づけられるのか。はたまた、中国文学そのものの特色はどんなところにあるのか。そうした中国文学の特色や性質を、本書は、各時代各ジャンルの代表的な作品に即し、しかも、世界文学という広い視野から平易に解明する。と同時に、文学とは何かをもわれわれに考えさせる。

1976.06.07発売
日本文化論
講談社学術文庫
近代西欧文明は、〈力〉を原理とし、科学技術を武器として世界を制覇した。しかし、20世紀に入り、とくに原水爆の出現いらい、〈力〉の文明は明らかにゆきづまりを見せている。これからの新しい文明創造の原理をどこに認めたらいいのか。著者はそれを日本の精神的文化遺産である仏教思想の中にみ、科学技術偏重の明治以来の教育を批判し、仏教精神を教育にとり入れることを説く。常に新しい思想を展開させる著者の創造的日本文化論。

1976.06.07発売
考古学入門
講談社学術文庫
中国などでの歴史的遺跡発掘が相つぐ今日、考古学への関心は高まっている。本書は考古学草創期に斯学の大先達が自身の手書きによる豊富な図版で考古学博物館を誌上に再現し、巡覧するというユニークな形で平易に解説した考古学入門書の白眉である。ここには考古学とはどういう学問か、考古学的見方、考え方とはどういうことかが誰にもわかるよう説かれている。さらに世界の民族や文化や歴史などを考える際にもまたとない好著である。

1976.06.07発売
万葉秀歌(一)
講談社学術文庫
本書は、生涯『万葉集』を愛しつづけた久松博士が、最期まで情熱を傾注してその解釈と鑑賞を行った、万葉の秀歌900首の集大成であり、著者の絶筆である。選びぬかれた秀れた歌、人口に膾炙した歌の1つ1つに加えられた、わかりやすく、ゆきとどいた注釈と、深い理解にみちた鑑賞とがあいまって、『万葉集』の心を伝え、現代人に一層親しみやすいものとなっている。本巻には、『万葉集』巻第1・巻第2の歌から110首を収録する。

1976.06.07発売
進化とはなにか
講談社学術文庫
突然変異と自然淘汰説により理論武装された正統派進化論に対し、著者は名著『生物の世界』以来、生物の進化とは種社会を単位とした生物の世界の歴史的発展であるとの立場から、一貫して疑義を提起している。豊富な踏査探検と試練の上にはじめて構築された今西進化論は正統派進化論を凌駕する今世紀最大の理論の1つである。進化論はあらゆる問題にまたがる本質的認識であるがゆえに、本書に要約された今西進化論こそ必読の文献である。

1976.06.04発売
考え方の論理
講談社学術文庫
人間がものを考えたり、互いに意志を伝えたりするとき、その媒介となるのはことばである。しかしながらコミュニケーションに際しては、往々にして相互の誤解や行きちがいが起こりがちである。ことばを使う上で大事なことは表現内容を論理的に整えることである。本書は、ことばで考えることのいちばん中核にある「理づめ」の世界を、分析哲学の権威が平易な文章で説き明かす、刮目の論理学入門書。

1976.06.04発売
哲学入門
講談社学術文庫
西欧古典文化の研究者としてわが国の第一人者である著者が、平明な文章で哲学とはなにか、科学史をどのように理解するかを問う。著者の学生時代をふりかえり周辺の教師像を描く随筆とあわせて、読者を深い思索の道へとさそってくれる。哲学そのものを問いながら、いっぽうでは哲学を難解な言葉から解放して、やさしい言葉で一般の読者に話しかけることは至難のわざであるが、本書には、こうした著者の努力がみごとに結晶している。

1976.06.04発売
鏡の中の物理学
講談社学術文庫
ノーベル物理学賞に輝く著者がユーモアをまじえながら平明な文章で説く、科学入門の名篇「鏡のなかの物理学」「素粒子は粒子であるか」「光子の裁判」を収録。“鏡のなかの世界と現実の世界との関係”という日常的な現象をとおして、最も基本的な自然法則や科学することの意義が語られる。また量子的粒子「波乃(なみの)光子」を被告とした裁判劇は、わかりやすく量子力学の本質を解き明したノン・フィクションの傑作として、読者に深い感銘を与える。

1976.06.04発売
狩猟と遊牧の世界
講談社学術文庫
自然社会から農業社会をへて産業社会と進化してきた今日、地球上にはいまもそれらの社会が展開している。本書は現代社会の基盤を解明するため、狩猟、遊牧、農耕という3つの生活様式を地球史的規模で位置づけるとともに、旧世界の東北から西南にひろがる乾燥地帯に生活する狩猟と遊牧民の社会に焦点をさだめその起源をさぐる。ここには豊富な踏査体験のうえにしか構築されえない著者特有の雄大な社会進化史の基骨が提示されている。

1976.06.04発売
第二芸術
講談社学術文庫
自由な眼と卓抜な発想から下す明確な判断で、つねに論壇に新鮮な刺激を与えつづけてきた著者の、戦後を画した「第二芸術」をはじめとする日本文化論8編を収録。爽快な論理と大胆な提言に貫ぬかれた本書は、その「いさぎよいまでの透明さ」で読む人を魅了すると同時に、現代日本のゆきづまった文化的状況をあらためて見直す上からも、将来の日本文化のあり方を構想する上からも、現実的かつ理念的に多大の示唆を与えずにはおかない。

1976.06.04発売
日本古典入門
講談社学術文庫
古典の研究に殉じた池田博士が、深い専門知識を踏まえて、日本の古世から近世にいたる文学作品のなかから21種を選んで概説したのが、本書『日本古典入門』である。古典を専門の研究者のみでなく、ひろく一般の人々にも親しまれる共有の遺産たらしめたい、というのが博士の持論でもあった。したがって高度の学術論文のばあいと同様に、全力を傾注して真剣にたちむかわれた述作であることは疑いえないところである。(本書解説より)

1976.06.04発売
論理について
講談社学術文庫
日本のオピニオン・リーダーとして活躍した著者の「論理について」、「知識と知恵」、「書物の読み方」、「死と生」、「人間ができるということ」の5論文を収録。単なる知識の集積だけの現代の学問を反省、人生のための知識と知恵をいかに築いていくかを明快にとき、1人のすぐれた知識人の生き方をおのずと伝えてあますところがない。幅広い教養と豊かな人生経験に裏打ちされた深い洞察は混迷の現代を生きるわれわれに貴重な示唆を与える。