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色めぐり
1976.06.04発売
色めぐり
著:川上 宗薫,装丁:原 弘,装画:濱野 彰親
講談社文庫
ジーンズ・メーカー社長の森崎は、30代で独身である。マンションの一室をアジトにして、大胆かつ臨機応変な手法で、次から次へと女を誘惑している。向かい部屋にいた湯川奈美とは、全裸写真を盗み撮りして糸口を作ったし、高校教師の松野輝子のときは、教え子の件で相談を受けたその日にホテルに連れ込むことに成功した。女たちの年齢や職業はさまざまで、雑誌記者、テレビ司会者、高校生などである。ハプニングな性の実現に最大のよろこびを覚え、華麗な情事体験を続ける一人の男を通して、現代人の赤裸々な愛の姿と性の深淵を、巧みなタッチで描く長編。
電子あり
一揆論 情念の叛乱と回路
1976.05.27発売
一揆論 情念の叛乱と回路
著:松永 伍一,装丁:亀倉 雄策,その他:畑農 照雄
講談社文庫
鮮烈な詩魂と曇りない批評精神で、独自の創造世界を築く、異才・松永伍一が、一揆を題材として、民衆の情念の暗部を探った好著。いわゆる一揆の研究書ではなく、詩人の鋭い直観で、新たに発掘された史料に新たな角度から光を当て、叛逆を志向する日本人の心的構造と土俗的エネルギーの原質を解明。人間の反逆の心の回路をさぐり、その肉声をみごとに捉えた、意欲の論考全4章――鋭い直観力で、新たに発掘された史料の裏面を照射し、民衆の情念の暗部と、日本人の土俗的エネルギーの核心・原点を浮き彫りにした、問題の書!
電子あり
名なしの童子 <佐藤さとるファンタジー童話集2>
1976.05.26発売
名なしの童子 <佐藤さとるファンタジー童話集2>
著:佐藤 さとる
講談社文庫
「そこなし森の話」に続く、佐藤さとるファンタジー童話集の第2巻。建築家の卵、太郎の頭の中から飛びだしたふしぎな童子が、太郎の長年の憧れを叶える「名なしの童子」ほか、「水のトンネル」「箱の中の山」「ろばの耳の王様後日物語」「かくれんぼ」「海が消える」「ネムリコの話」など、現実の向うの神秘な世界を垣間見せてくれる、魅力あふれる名品12編収録。
電子あり
天使の傷痕
1976.05.26発売
天使の傷痕
著:西村 京太郎
講談社文庫
武蔵野の雑木林でデート中の男女が殺人事件に遭遇した。瀕死の被害者は「テン」とつぶやいて息をひきとった。意味不明の「テン」とは何を指すのか。デート中、直接事件を目撃した田島は新聞記者らしい関心から周辺を洗う。「テン」とは天使と分ったが、事件の背景には意外な事実が隠れていた。第11回乱歩賞受賞。 (講談社文庫) 武蔵野の雑木林でデート中の男女が殺人事件に遭遇した。瀕死の被害者は「テン」とつぶやいて息をひきとった。意味不明の「テン」とは何を指すのか。デート中、直接事件を目撃した田島は新聞記者らしい関心から周辺を洗う。「テン」とは天使と分ったが、事件の背景には意外な事実が隠れていた。第11回乱歩賞受賞。
京まんだら(上)
1976.05.26発売
京まんだら(上)
著:瀬戸内 晴美
講談社文庫
祇園に生きる女たちの情と恋を経糸に、京都の四季の移ろう美しさを緯糸にして華やかな、まんだらに織りあげた名作。
ぐうたら愛情学 〈狐狸庵閑話〉
1976.05.26発売
ぐうたら愛情学 〈狐狸庵閑話〉
著:遠藤 周作,装丁:亀倉 雄策,装画:秋野 卓美
講談社文庫
象牙の塔的2枚目文化も、道化役的3枚目文化も、現実をふまえた2枚目半文化の前には影が薄れる。男女同権とは男女分権であり、姑のイジワルは女性を本来の姿にもどすものであり、雌鶏に刻を告げさせて眠っていることに亭主の幸せはある等々。憎まれ口の裏に、女性へのやさしさを隠した、痛快無比な愛情論。
電子あり
重き流れに(下)
1976.05.26発売
重き流れに(下)
著:佐多 稲子,デザイン:亀倉 雄策,その他:芦川 保
講談社文庫
固い絆で結ばれ、自分だけのものだと信じていた夫に、愛人がいた。夫の外泊は公然化し、幸福な日々は過去のものになった。夫をとり戻し、互いの心が一つに融けあえる日は、再び来るのだろうか? 夫を深く愛するゆえに、いっそうつのる悲嘆を胸に、夫との肉体的妥協を拒み、四半世紀に及んで孤閨を貫いた、女の愛と生を描く。明治末年から敗戦に至る日本の運命を背景に、女の愛と非嘆の生きざまを描く長編小説。
電子あり
重き流れに(上)
1976.05.26発売
重き流れに(上)
著:佐多 稲子,デザイン:亀倉 雄策,その他:芦川 保
講談社文庫
大陸の植民地に夢と野望を賭ける青年に嫁ぎ、夫と大陸に渡った16歳の幼な妻。夫を愛し、夫だけを頼りにして暮らす外地の生活は、新鮮であり、幸福に満ちていた。だが、夫から見知らぬ女に宛てた一通の手紙が、夫婦に翳りをもたらした。自己の全存在を夫への愛に賭けて、歴史の激流を生きぬいた、女の一生を描く。
電子あり
寝業師
1976.05.14発売
寝業師
著:梶山 季之,写真:国分 正夫,装丁:原 弘
講談社文庫
二流商社の平社員・村中陽吉は、会社の将来に対して痛烈なレポートを書いたがために、単身ニューヨークへ飛ぶ破目になった。支店を開設しろ、というのである。英語もろくにできない村中はセントラル・パークで途方にくれた。英語の勉強でも、と思って大衆小説をひろげていると、思いがけず隣りにすわった白人女性が声をかけた。50がらみのその女性は「うちへいらっしゃい、本が沢山あるわ」と誘った。村中はその誘いに応じたのだが、縁は異なもの、そこから彼は大変な見つけものをする。快人物の一代を描く標題作のほか4篇を集めた、さわやかな作品集。
電子あり
<歴史ロマン傑作選> 侍たちの風雪
1976.04.27発売
<歴史ロマン傑作選> 侍たちの風雪
編:日本文芸家協会,装画:川田 幹
講談社文庫
1955年から1975年までに発表された歴史・時代小説傑作選。池波正太郎、海音寺潮五郎、早乙女貢、司馬遼太郎、杉本苑子、戸板康二、新田次郎、村上元三、山手樹一郎、山田風太郎、山本周五郎を収録。
井上ひさし笑劇全集(下)
1976.04.27発売
井上ひさし笑劇全集(下)
著:井上 ひさし,その他:内藤 正人,その他:ジャック・カローのエッチング
講談社文庫
自由に飛翔する発想が創り出す、斬新な笑劇。ことばの組合せによる可笑しさや面白さを、遺憾なく発揮した会話の妙。微笑させ、苦笑させ、哄笑させる「運び」の快テンポ。ここには時代をとらえ、人生の機微を衝く、したたかな視点がある。発想の意外性・会話のテンポ・諷刺・オチの小気味よさ――すべてが逸品。登場人物たちの緊迫した「対立」が迫真のドラマを生み、笑いの宇宙を無限にする。小説に戯曲に「笑い」を探求する井上ひさしの原点を示す150余編から、精選した笑劇群80篇中、下巻では42篇を収録した、笑劇決定版全集。〈上下 全二巻〉
電子あり
美と宗教の発見 <創造的日本文化論>
1976.04.26発売
美と宗教の発見 <創造的日本文化論>
著:梅原 猛,その他:前田 常作「青」,装丁:亀倉 雄策
講談社文庫
西洋哲学に専念していた著者が、ひとたびその眼を日本の思想・文化に向けたときに見た、正しい日本文化論の不在。日本人の心に根深く巣食うさまざまな偏見から我々を解放し、日本の文化を見つめる正しい眼をつちかうため本書は書かれた。物質主義に対し、自然にも生命を見、生きとし生けるものの魂の復活を求める、みずみずしい創見と熱情に満ちた著者の処女論文集。
電子あり
江戸小咄(続)
1976.04.26発売
江戸小咄(続)
編:興津 要
講談社文庫
江戸庶民に広く愛され、人口に膾炙された日本人の笑いの源泉、江戸小咄本。その活々とした会話、ユーモアあふれる柔軟で自由な精神は、日本文化の底流を支えてきた町人の意気を示しているともいえる。本巻収録の作品は、原本のままで理解しやすいものを選び、できうる限り忠実に翻刻、各編毎に解説、訳注を加えた。続巻は、「笑の友」「滑稽好」「吉原巳の種子」など14編を収録。<全2巻>
電子あり
青い鳥  新庄嘉章訳
1976.04.23発売
青い鳥  新庄嘉章訳
著:M・メ-テルリンク,訳:新庄 嘉章,装丁:亀倉 雄策,装画:小坂 しげる
講談社文庫
時代と国境をこえて、世界中の若い魂を魅了しつづける、ノーベル賞作家メーテルリンクの不朽の名作。クリスマスの前夜、貧しい木こりの子供チルチルとミチルの兄妹が、夢に見る旅の物語を通して、人間の求めるほんとうの心の幸福がどこにあるかを暗示した、ファンタスティックな童話劇。流麗な新庄嘉章訳による決定版。幸福の青い鳥は……? 全世界で愛される永遠の名作! クリスマスの前夜、貧しい木こりの子チルチルとミチルが見た夢物語りを通して、幸福の青い鳥は遠い所でなく、身近な日常生活の中にいることを暗示する。華麗でファンタジックな童話劇。
電子あり
坊っちゃん社員
1976.04.23発売
坊っちゃん社員
著:源氏 鶏太,装画:風間 完
講談社文庫
太陽工業株式会社の新入社員・昭和太郎は、根っからの江戸っ子で、自然児のごとく振舞う。田舎のN町の工場に赴任そうそう、芸者と輪タクに相乗りしたり、ボス相手に乱闘したり、その奇行が町でも会社でも話題になる。そして、町での武勇伝が新聞にのり、会社からは要注意人物視される。だが、このアウトサイダーは、いつしか会社にとってかけがえのない重要人物になっていく。その起伏に富んだ過程を描く、ほほえましい痛快小説。 江戸っ子の好漢・昭和太郎は入社早々田舎町へ赴任。芸者と輪タクに相乗りしたり、ボス相手に乱闘したり……。会社では要注意人物というアウトサイダーがいつしかインサイダーになっていく(?)痛快小説。
電子あり
知的生活の方法
1976.04.23発売
知的生活の方法
著:渡部 昇一
講談社現代新書
知的生活とは、頭の回転を活発にし、オリジナルな発想を楽しむ生活である。日常生活のさわがしさのなかで、自分の時間をつくり、データを整理し、それをオリジナルな発想に結びつけてゆくには、どんな方法が可能か? 読書の技術、カードの使い方、書斎の整え方、散歩の効用、通勤時間の利用法、ワインの飲み方、そして結婚生活……。本書には、さまざまなヒントとアイデアが、著書自身の体験を通して、ふんだんに示されている。 累計部数118万部超!! 講談社現代新書史上最大のベストセラー!! 「この本で私が意図したことは、本を読んだり物を書いたりする時間が生活の中に 大きな比重を占める人たちに、いくらかでも参考になることをのべることであった。 私は読書論とか学者の伝記を読むのが好きである。そして『なるほど』と思われたことは 自分でも工夫してみた。真似してよかったものもあるし、真似しきれなかったものもある。 (中略)そんなことを体験に即してのべてみたいと思った。(中略) 知的性格についての本が、現代の読者のためにも必要なのではないか、と思ったのは、 二十数年前に読んだハマトンの『知的生活』を数年前によみかえし、去年と今年また読みかえして非常な啓発を受けたからである。 上智大学の若い同僚たちや、大学院の学生たちにもすすめたところ、この人たちも非常な感銘を受けたようであった。 確かに知的生活に対する具体的なアドヴァイスが現代でも求められているのである」 はじめにより 日常生活の中で、頭の回転を活発にし、オリジナルな発想を楽しむ。それが「知的生活」 改めて2010年代に生きる私たちに本当にたいせつな生活スタイルです。 時間に追われる現代人が、頭を活性化し、ユニークな発想を生み出すにはどうすればよいのか?  パソコン・スマホが普及するはるか以前、1976年に発行された本書ですが、そこには依然として「使える」ヒントが満載です。 多忙な日々でいかに自分の時間を作り、データを入手・整理し、それをオリジナルな発想にまで高めて行くのか──。 むしろ本書が提示するさまざまなヒントは、情報氾濫の時代である現代にこそ、ますます有効なものになっています。 ビジネスにも、またプライヴェートの充実のためにも必読の、現代人のための永遠のロングセラーです。
電子あり
<はるかなる荒野へ旅立つ哲学> 自ら心の火を燃やせ
1976.04.21発売
<はるかなる荒野へ旅立つ哲学> 自ら心の火を燃やせ
著:加藤 諦三,装丁・その他:安藤 勇寿
エデンの海
1976.04.15発売
エデンの海
著:若杉 慧,装丁:原 弘,装画:丹阿弥 丹波子
講談社文庫
瀬戸内海にのぞむ女学校に、新任教師として赴任した南条は、教師の間で「問題児」として見られている清水巴に惹かれて行く。複雑な境遇のため祖母のもとで育った巴は、「成熟の側からは不逞にみえ、未熟の側からは可憐にみえる」特異な少女であった。教師として巴に対しながらも南条は、彼女の姿態の中に女を見、はげしい感情にとらえられる。二人の行動は、周囲の好奇の目にさらされて行く……。教え子への想いに、教師としての限界に悩む青年教師と、純粋な感情のままに、奔放にふるまう女生徒との愛の行方を、明るい太陽とひろがる海を背景に描き、青春の光と影を鮮やかに刻む傑作ロマン。
電子あり
そこなし森の話 <佐藤さとるファンタジー童話集1>
1976.03.29発売
そこなし森の話 <佐藤さとるファンタジー童話集1>
著:佐藤 さとる
講談社文庫
「コロボックル物語」の著者・佐藤さとるのファンタジー短編集。日常の世界の向こうにある奥深い神秘の世界を、ちらりとのぞかせてくれる珠玉の短編。「龍宮の水がめ」「四角い虫の話」「不思議なおばあさん」「鬼の話」「掌編三話」「そこなし森の話」「夢二つ」「椿の木から」「きつね三吉」「不思議な不思議な長靴」「わすれんぼの話」「龍のたまご」など収録。
電子あり
井上ひさし笑劇全集(上)
1976.03.29発売
井上ひさし笑劇全集(上)
著:井上 ひさし,その他:内藤 正人,その他:ジャック・カローのエッチング
講談社文庫
意表をつく発想、日本語の面白さと可笑しさをフルに生かした会話、チクリと刺す風刺、登場人物たちの緊迫した「対立」が生みだす拍真のドラマ、微笑させ、苦笑させ、哄笑させる小気味よいオチ。小説に戯曲に「笑い」を探究する井上ひさしが、テレビ界で活躍していた頃、てんぷくトリオの座付作者となって書きあげた笑劇150余編の中から精選した決定版全集。上巻は37編を収録。読む者を笑いの渦に引き込む笑劇の真髄がここにある!
電子あり