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1974.09.03発売
キャンパス110番
講談社文庫
芳土女子大学の学生である佐藤ノミエの綽名は、キャンパス110番という。キャンパスは、校庭の意味。事ある所には、彼女がいつもパトロール・カーのように現れて、あざやかに事件を解決していくからだ。粋で、おしゃれで、冒険好き、行きずりの男の子とのキッスなんかへいちゃらで、適当に正義派で人情家で、気はやさしくて合気道の達人というノミエが、東北出の重タンクを思わせる松子と組んで、手当たり次第に演じるボーイ・ハントのアバンチュール、笑いと涙のタッグ・マッチとは……。青春の息吹にむせる、生きのいい現代娘のスカっと胸のすくような無責任行状記。

1974.08.29発売
火の繩
講談社文庫
1974.08.28発売
霊長類南へ
講談社文庫

1974.08.28発売
象を撃つ
講談社文庫
腐った貝を食べ、辺境に置き去りにされた老人たちが、妊婦を輪姦する――自らを「想像力の技術師」と信じこむ入院患者の描く、悪夢のような虚構の世界=小説。いっぽう、その彼が看護婦を妊娠させたという噂が、彼の抗弁をはねつけ、病院内に拡まる。想像力を超える非難と指弾という現実の荒廃を描出し、「小説とは何か」を追求した意欲作。
1974.08.28発売
地図のない旅
講談社文庫
私はこれまで、「風に吹かれて」「ゴキブリの歌」と、二冊の雑文集を出してきた。この「地図のない旅」は、その二冊に比べて、前が陰なら後が陽、あるいは前が鬱なら後が躁という感じである。それだけ原寸大の自分の姿が透けて見えるような気がするのだがどうであろうか。(作者のことばより)

1974.08.26発売
好色演戯
講談社文庫
中年のテレビ俳優である足立家に、ひょんないきさつから、夫婦だと称する若い男女が、住み込みのお手伝いとして同居することになった。この若い網夫婦、仕事は朝から交代でよくするのだが、なにしろ一つ屋根の下に赤の他人の二つ夫婦が寝起きするのだから、なにやら妙な雰囲気だ。男盛りの好きものである足立には、若いカップルの夜が気にかかってしようがない。ある夜、足立は、網夫婦の寝室を秘かにうかがおうとした。ところが、敵もさるもの、網夫婦も足立夫婦の夜をぬすみ見ようとしていた……。意表をついて展開する好色コメディの表題作、ほかに傑作短編3作を収録。

1974.08.23発売
ぜったい多数
講談社文庫
暁子は、手術直後の苦痛に歪む秋山の唇に、しずかに自分の唇を重ねた。秋山の胃ガンが絶望的な状態になっていることを知った彼女は、そうすることだけが、友だちとしての祈りであり、励ましであると信じたからだ。彼女自身も、郷里の家の束縛を逃れた東京での彷徨によって、心に深い傷を負っていたのだが……。暁子の冒険にみちた経験をカメラ・アイとして青麦のように、あざやかな色とむんむんする匂いを持つ、折れやすい若者たちの愛と真実を捉えたこの作品は、人生の地層を流れる清冽なものを、多彩な手法で探った、青春文学の名篇である。
1974.08.15発売
徳川家康(十八)関ヶ原の巻
講談社文庫
慶長五年九月十五日、家康の軍勢七万五千と光成の同盟軍十万八千の大軍は、ついに関ヶ原で激突、未明から申の下刻にかけて血闘の結果、東軍の勝利に終わり、光成は京の七条河原で斬られた。大坂城西の丸に入った家康は、諸侯に厳しく賞罰を行い、天下人を目前にした。
1974.08.15発売
徳川家康(十七)軍荼利の巻
講談社文庫
石田三成の陰謀を粉砕しようと決意した家康は、大坂城内に住む秀頼に拝謁後、そのまま城中にとどまって天下の政務を見ると宣言し、群党乱立の政情をおさめるため、上杉景勝の討伐におもむく。が、光成が毛利、宇喜多を語らって挙兵し、伏見城を攻略したとの報に接すると、予定のごとく直ちに軍を返した。

1974.08.07発売
女の都
講談社文庫
宮川実は、50歳に手が届こうとしている、情痴小説を書く流行作家である。そのためには、絶えず女体についての研鑽をつまねばならないと思っている。そこで、3度目の妻・周子の眼をごまかしながら、銀座ホステスや女優・タレントたち、高校教師時代の教え子などとの交渉を、セキララに小説にしている。また、天涯孤独の女子高校生・種村津子を渋谷のマンションに住まわせ、その急速な性の開花ぶりに、目を瞠るのだった。しかし、やがて、意外といえば意外、当然といえば当然といえる結末が訪れる……。著者自身と覚しき主人公の行動を通じて、性の深淵を鮮烈に描く爆弾欲情小説。
1974.07.29発売
青春の門 放浪篇(下)

1974.07.29発売
相対論的宇宙論
ブルーバックス
相対論が描き出す驚異の宇宙像
《一般相対論》アインシュタインは、物質と時空の区別をとき、物質の存在によって時空は相対的に変化するとした
《ブラックホール》いったん吸い込まれたら二度と脱出できない宇宙にあいた恐るべき落とし穴
《我々の宇宙》はたして開いた無限宇宙なのか、閉じた有限宇宙なのか、また中心はあるのだろうか、どこも一様なのだろうか
《超宇宙》無数のパラレル・ワールド! 我々の宇宙が始まる前の宇宙! 無限に拡大する科学者の想像力
1974.07.26発売
青丘の宿
講談社文庫

1974.07.26発売
ふなくい虫
講談社文庫
ふなくい虫。流木に喰いつき、ひとり、隣の虫にぶつかりそうになると、慌てて折れまがり、暗い木のなかを、ばり、ばり、と喰いすすむだけの一生。相手の顔も見ず、尻っぽの先をひらひら泳がせ、孤独に受精するという。孤独のホテルのけだるい倦怠に身を任せる5人の男女は、人類断絶の時代の開始を告げるのか。錯綜する愛欲関係に精神の孤絶感を刻み、現代の予感する終末の世界を、詩的に、残酷に謳いあげた、荒地のものがたり。
孤独のホテルのけだるい倦怠に身を任せる五人の男女は、いま、人類断絶の時代の開始を告げるのか。錯綜する愛欲関係に精神の孤絶感を刻み、現代の予感する終末の世界を、詩的に、残酷に謳いあげた傑作。

1974.07.26発売
色即回帰
講談社文庫
男の女遍歴を、浮気などといって非難するのは大間違い。そういう気持の強い男こそ、女陰回帰の志、母のもとへも戻りたいという、いわば母を求めて三千里、真実鈴ふり巡礼心の持主なのだ。――山陰は皆生温泉、風呂番の老人が人生哲学を語った「色即回帰」ほか、野坂文学の真骨頂を発揮した作品7編を収録。
老若男女を問わず、我と我が身を忘れ、色に狂う人の世のあさましさ。ああ、この哀しき煩悩――。山陰は皆生温泉、風呂番の老人が人生哲学を語る表題作「色即回帰」ほか、「色指南」「色法師」など七編を収録。
1974.07.25発売
虚構の空路
講談社文庫
1974.07.22発売
徳川家康(十五)難波の夢の巻
講談社文庫
文禄四年七月、名護屋から帰った秀吉は、粗暴の振る舞い多く、「殺生関白」と怖れられていた秀次を高野山に自刃させた。上洛した家康が、秀頼への忠誠の誓紙をとられたのは、その翌月のことである。そして慶長三年八月、秀吉は、秀頼の前途を案じつつ「浪花のことは夢の又夢」の辞世をのこして永眠した。
1974.07.15発売
徳川家康(十六)日蝕月蝕の巻
講談社文庫
豊太閤の死後、石田三成は家康に対抗しようとあせった。秀吉に後事を託された家康が、朝鮮からの撤兵を無事に終えるころ、諸将の間に家康に異心ありの噂がひろがり、派閥抗争が激化する。やがて、武断派の加藤清正らにうとまれた文治派の光成はなぜか家康のもとに難を避けてきた‥‥。

1974.07.04発売
モモちゃんとアカネちゃんの本(3)モモちゃんとアカネちゃん
シリーズ第3作。アカネちゃんという妹ができて、1年生になったモモちゃんは、おねえさんぶりを発揮しようと大はりきり。そんな、にぎやかで楽しいモモちゃんの家に、パパとママのわかれというかなしい事件がおこります。
1974.07.02発売
海を見ていたジョニー
講談社文庫