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日本語の変遷
1976.12.08発売
日本語の変遷
著:金田一 京助
講談社学術文庫
アイヌ語学者として、又、教科書・辞書の編者として、広く世に知られた金田一京介の日本語論。日本語の歴史を平明に説いた「日本語の変遷」、新しい国語法を提唱した「規範文法から歴史文法へ」、日本語改革に情熱を傾けた著者の仮名遣論「新国語の生みの悩み」、音韻・文法の両面から日本語を論じた「日本語の特質」の4篇から成る。その該博な学識に裏付けされた日本語論は、国語問題が国民的規模で論じられている今日、必読の好著である。
資本主義の文化的矛盾(中)
1976.12.08発売
資本主義の文化的矛盾(中)
著:D・ベル,訳:林 雄二郎,その他:蟹江 征治,装丁:深山 重樹
講談社学術文庫
本書こそは、まさに現代人のための現代の社会学である。騒乱と混惑に終始した1960年代を、これほど鮮やかに分析した本はない。『イデオロギーの終焉』で登場し、『脱工業社会の到来』にいたるまで、現代社会の本質を鋭く衝いてきたダニエル・ベルが、今その思想の全貌を明らかにする。政治、経済、文化がバラバラに分解した現代への処方箋は何か。宗教こそ新たな統一の基盤であるとする本書の提案を、真剣に受けとめねばならない。
夢二の小徑
1976.12.06発売
夢二の小徑
著:森本 哲郎,その他:松永 真
講談社文庫
男は泣くもんじゃない、淋しいだとか、悲しいだとか、そんな感傷を歌ったり、描いたりするのは、女女しいことであり、男として恥ずかしいことだ、という男性原理がつくりだした根強い意識のなかで、夢二は死ぬまで感傷を正直に吐露し、悲哀をそのまま描きあげた。勇気なくして、激しい情熱なくして、だれがそれをよくなしえようか。……竹久夢二の魅力に迫る!
電子あり
あくたれ童子ポコ
1976.11.26発売
あくたれ童子ポコ
著:北畠 八穂,解説:石川 光男,デザイン:亀倉 雄策,装画:桂 ゆき
講談社文庫
戦争に父をうばわれ、母にも失踪された、ポコペンことポコ少年は、従兄の復員兵士や祖母とともに、新しい土地に移住する……。悲しいこと、辛いことにあうと、思いきりあくたれてはね返す、あくたれ上手のポコを中心に、東北の漁村の少年少女の生活を、暖かい目で躍動的に描いた、ユーモア溢れる児童文学の傑作。野間児童文芸賞に産経児童出版文化賞大賞も受賞の北林八穂、発表当時のまま「やほ」としたが現在は「やお」とされる。
電子あり
狂った信号
1976.11.25発売
狂った信号
著:佐野 洋,解説:安間 隆次,デザイン:亀倉 雄策,装画:森 秀雄
講談社文庫
自動車教習所の指導員が刺殺された第一の事件から始まって、連続4件の殺人事件が発生する。現場に事件を報じる新聞の切り抜きが置かれていたのは、なにを物語るのか? 被害者間には面識はないのだ。探偵事務所の名刺を持つ謎の女が、各事件に出没するが、正体はまったく不明である。4つの殺人をつなぐ鍵は? 犯行動機が意表を衝く、傑作長編推理。
電子あり
講談社 和英辞典
1976.11.25発売
講談社 和英辞典
編:清水 護,編:成田 成寿
夢のあと
1976.11.24発売
夢のあと
著:立原 正秋,解説:武田 勝彦,装丁:丹阿弥 丹波子
講談社文庫
〈死〉と、死への鎮魂として〈愛慾〉を対置し、男女の愛憎を、渇望を、あるいは寂寥を、審美的境地に昇華し、独自の美の世界をみせる短編集。恵まれた妻の座にありながら、激しい情念に身を灼く、女の愛のうつろいを描く〈夢のあと〉。父と娘の近親相姦を扱い、娘が父を殺すにいたる精神の流れを描く〈野づら〉。ほか7編の傑作短編集。
電子あり
明暗二道
1976.11.09発売
明暗二道
著:国枝 史郎,編集委員:横溝 正史,編集委員:半村 良,編集委員:尾崎 秀樹,装丁:横尾 忠則,装画:井川 先崖
講談社文庫
戯作者の鵞湖亭茅舎が、木曽へ向かって旅立ったのは、天保10年の夏のことでした。鳥居峠まで来た時でした。一人の武士が鵞湖亭を見詰めながら立っていました。ところがちょっと意外なのは、その武士が顫えていることでした。…………老婆が一人崖っぷちに、切り倒されておりました。(さっきの武士が切ったんだろう)(抵抗力もないあんな老婆を、何故あの武士は切ったのだろう?)…………鵞湖亭茅舎の行く先々にもちあがる、意外、不思議な事件の数々!
電子あり
資本主義の文化的矛盾(上)
1976.11.08発売
資本主義の文化的矛盾(上)
著:D・ベル,訳:林 雄二郎,その他:蟹江 征治,装丁:深山 重樹
講談社学術文庫
何か知らぬが現代が歴史的変動のただ中にあるのでないか、という実感は恐らく多くの人々にとって本能的に感じられることであろう。しかし、それがどのような原因によって起こっているのか、それは何を示しているのか、何を指向しようとしているのか、誰もがそれを知りたいにもかかわらず、よくわからない。そして言い知れぬ不安と焦燥にさいなまれている。そうした現代人の不安にこたえてくれるのが本書である。(訳者あとがきより)
生態学入門
1976.11.08発売
生態学入門
著:梅棹 忠夫,著:吉良 竜夫,装丁:蟹江 征治
講談社学術文庫
科学技術文明の急速な浸透はさまざまところで人間と自然の調和に蹉跌を生じている。公害や自然災害はいったい何に起因するのだろうか。生物科学と社会・文化科学を架橋すべく脚光を浴びて登場した生態学は今日必修科学の一つであり、地球規模での視点が要求される今日、真の生態学的知識が必要であろう。本書はそうした要請に応えるべく生態学の基本用語を項目別に記述し参考文献を付した、斯界第一人者の手になる入門書の白眉である。
日本文化史研究(下)
1976.11.08発売
日本文化史研究(下)
著:内藤 湖南
講談社学術文庫
日本文化は、中国文化圏の中にあって、中国文化の強い影響を受けながらも、日本独自の文化を形成してきた。著者の日本文化を見る視点は、1つは中国の歴史の専門家として、もう1つは、日本人としての立場から、その本質をするどく洞察する。本巻には、「日本文化の独立」「香の木所について」ほか、現代日本を知るには、応仁の乱以後を知れば十分だと喝破する論文「応仁の乱について」など、余人では主張しえない秀れた8論文を収める。
暁の鐘は西北より
1976.10.28発売
暁の鐘は西北より
著:国枝 史郎,編集委員:横溝 正史,編集委員:半村 良,編集委員:尾崎 秀樹,装丁:横尾 忠則,装画:河野 通勢
講談社文庫
帝政ロシアの極東政策が、ひそかに日本に上陸か? ……得体の知れない奇妙な建物、浅間山の谷間にあるという人体建築の秘密とは? 日本人ばなれした濃艶な娘・ニナ小夜子をめぐって、泉東十郎と坂部軍之進との激烈な恋あらそい。また、オリガ桜子一党と人体建築の主・溝呂木信兵衛一党との凄惨な確執。世紀末的症状を現わす田沼時代の、秘密に満ちた多様な人間の綾なす絵巻!
電子あり
板画・奥の細道
1976.10.27発売
板画・奥の細道
その他:棟方 志功,デザイン:亀倉 雄策,その他:松永 真
講談社文庫
暗く沈んだ空の下にその青春時代を送った棟方が、日本のゴッホを勇躍目指したことは宜なるかな。そして星去り月変わりて幾雪霜、板画家・志功は大業を成した。これは先人の足跡に道を求め、真摯に生と対峙した、芸業の究極を示す板極道の結晶である。が、不幸にも突然鬼籍に入った今、美しくも哀しい魂の絶唱となった。
電子あり
水つき学校
1976.10.27発売
水つき学校
著:加藤 明治,デザイン:亀倉 雄策,その他:小松 久子
講談社文庫
「水のつかないところへ学校を移してくれ」――サワンド小学校生徒の訴え! 雨が降るたびに、洪水に見舞われる村、水がついてしまう学校。テンリュウ川の自然の力なのか、電力会社のダムのせいなのか……。洪水に悩まされる小学生や村民の声を、著者自身の体験に基づいて綴った名品。厚生大臣賞受賞作品。
電子あり
真夜中の意匠
1976.10.27発売
真夜中の意匠
著:斉藤 栄,デザイン:亀倉 雄策,その他:加藤 孝雄
講談社文庫
遺産相続に絡むと見られる殺人事件が発生した。被害者・岡弘の父はがんセンターに入院中で、余命いくばくもない。母・久子は後妻で、弘の死は、相続者の法律関係を複雑微妙なものにした。叔父・京二郎の事件前後の行動も不可解である。だが、重要関係者には鉄壁のアリバイが……。幾重にも連なるアリバイの巧妙さで、推理小説界に反響をまきおこした傑作長編。
電子あり
密書
1976.10.27発売
密書
著:中薗 英助,デザイン:亀倉 雄策,その他:小松 富士子
講談社文庫
電子あり
遠くからの声
1976.10.27発売
遠くからの声
著:松本 清張
講談社文庫
姉が結婚する前の交際に利用された妹は、姉の新婚旅行へもやって来た。妹の不思議な行動の意味が、霧の中の遠い声となって哀しくひびく――“遠くからの声”。同郷で小学同級生で親友の間に何故殺意が生じたのか――“殺意”。人間の深層の動きを捉えて、生の実存を問う推理作品群8編。
電子あり
森の生態学
1976.10.27発売
森の生態学
著:四手井 綱英,装画:渡辺 富士雄
ブルーバックス
木が集まれば森でしょうか……? 《都市公園内の樹林》は森林生態系とは呼べない。なぜ? 《食物連鎖》喰う、喰われる関係を辿っていくと…… 《常緑樹》だから落葉しないかというと、そうではない 《針葉樹》と《広葉樹》の葉形の違いは何を意味するか 《極相林》植生の遷移の行きつく先 《森の動物》クマ、シカ、タヌキ、キツネ……
風を見た人(五)
1976.10.26発売
風を見た人(五)
著:水上 勉,デザイン:亀倉 雄策,その他:小林 今日子
講談社文庫
花代の元丹那・榎本の焼死、その息子・定行の自殺、花代の病死など、真崎ちよの身辺には不幸な事件が相次ぐ。ちよは花代の跡を継いで「おきな」の女将になったものの、おる日突然、娘・弥千枝が失踪、心中死体となって発見される不幸に見舞われる。自分と同じような道を歩んだ娘の死により、さらに深い孤独の中を歩むことになる、長編ロマンの最終巻。〈全五巻〉
電子あり
もずのこども
1976.10.21発売
もずのこども
文・絵:小野木 学
講談社の絵本