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みずから我が涙をぬぐいたまう日
1974.05.28発売
みずから我が涙をぬぐいたまう日
著:大江 健三郎,装画:粟津 潔
講談社文庫
国体護持を信奉する右翼の父と大逆事件被告の娘を母とする二つの血筋の交差点に立つ少年の敗戦時の原光景に現れる天皇体験――。著者年来の切実なテーゼ「純粋天皇」を追及した表題作と、関連作「月の男」を収録。
尻啖え孫市
1974.05.28発売
尻啖え孫市
著:司馬 遼太郎
講談社文庫
鉄砲は名人、女好きは日本一。スケールの大きい戦国武士のうちでも、とりわけ異彩を放つ雑賀孫市。藤吉郎との奇妙な友情のうちに、紀州雑賀衆の頭目として鉄砲の腕にもの言わせ、無敵の信長にみごと“尻啖(しりくら)わせた”痛快さ!戦国の世を縦横に生きた奇男児の豪快な一生を描く、著者会心の長編。
さむらい山脈
1974.05.28発売
さむらい山脈
著:山手 樹一郎,装丁:原 弘,装画:川田 幹
講談社文庫
丹波亀山5万石は当主・伊勢守忠光が3年前に病死したため、弟の忠之が家督を継ぎ、後室・お茂の方は、深川・小名木川ぞいの小宅に住んでいる。お茂の方はまだ若く、すぐれた美貌だったため、その美しさに執心した忠之が、里方へ帰さなかったからだ。当主の邪恋の隙を狙ったのが、側用人・黒崎重四郎。江戸藩邸に黒崎党をつくって、一手に藩政をおさえようと野望に燃える。かくて、亀山家はお家騒動になるが、ここに敢然と立ち上ったのが青年創士・鶴田礼三郎だ。礼三郎は家老の息子だが、藩の危機を救うため、浪人の身となって、騒動のまっただなかへ乗りこんでゆく。剣が走り恋が咲く時代長編。
電子あり
徳川家康(十二)華厳の巻
1974.05.15発売
徳川家康(十二)華厳の巻
著:山岡 荘八,装丁:杉本 健吉
講談社文庫
家康は秀吉の妹朝日姫を正妻にすると、秀吉の生母大政所と対面したのち、後事を本多作左に託し、総勢二万の大軍を率い、関白の弟として上洛、ついに両雄はかたく連携する。浜松に戻った家康が、待望の駿府城に入って東国経営にのりだすとき、秀吉は後顧の憂いなく、勇躍して九州征伐に向かう。
徳川家康(十一)龍虎の巻
1974.05.15発売
徳川家康(十一)龍虎の巻
著:山岡 荘八,装画:杉本 健吉
講談社文庫
秀吉は、家康に臣礼をとらせて天下統一を呼号するため、佐治日向守秀正の内室になっている妹朝日姫を離別させて本妻のない家康に嫁がせようとする。朝日姫の嘆きと秀正の憤死‥‥。が、間に立った石川数正の身を捨てての奔走によって縁組は成立し、秀吉と家康との和解がようやく実現の緒に就いた。 秀吉は、家康に臣礼をとらせて天下統一を呼号するため、佐治日向守秀正の内室になっている妹朝日姫を離別させて本妻のない家康に嫁がせようとする。朝日姫の嘆きと秀正の憤死。が、間に立った石川数正の身を捨てての奔走によって縁組は成立し、秀吉と家康との和解がようやく実現の緒に就いた。
経済学はむずかしくない(第2版)
1974.04.30発売
経済学はむずかしくない(第2版)
著:都留 重人
講談社現代新書
もっとも身近な活動でありながらも、複雑、難解に見える現代経済学。 ミクロ経済学、マクロ経済学、ケインズ理論はどのようにして生まれたのか? 基本に立ち返り、平明に経済の構造を解き明かした名著が待望の復刊!
氷川清話
1974.04.27発売
氷川清話
著:勝 海舟,その他:勝 海舟,その他:松浦 玲,装丁:亀倉 雄策
講談社文庫
激動する幕末から明治にかけて政治の表も裏も知りつくし、回想と現状との比較から歯に衣着せずとび出す痛烈な時局批判そして人物評論の数々。現代に再評価される海舟像の全貌を知る名著。
渓流
1974.04.27発売
渓流
著:佐多 稲子,装画:佐野 ぬい
講談社文庫
夫と離別し、一家の要として肉親の愛憎や葛藤を一身に引きうけるいっぽう、共産党の運動方針や除名問題というさまざまな体験や苦労を味わいながらも、党や文学団体との関わりの中に、自らの生き方を求める安川友江。内憂外患の情勢下で、思想的にも人間的にも誠実に生きようとする一女流作家の真摯な生を描く。
電子あり
円地文子 女の繭
1974.04.27発売
円地文子 女の繭
著:円地 文子,装丁:原 弘,装画:丹阿弥 丹波子
講談社文庫
菱川佳世は、銀座「丸藤」専属の若い和服デザイナー。彼女の染めた衣裳を、一流会社の社長夫人・菅野三千代が着ると、人目をそばだてる。生家が西陣の帯地問屋と織元という関係で、三千代の方が年上だが、二人は幼い頃から姉妹のように親しかった。佳世の兄・豊喜は太平洋戦争の軍医で、ある夏、突然帰国する。彼は抑留中のいまわしい経歴から、虚無的な影のある男となっており、佳世はそんな兄の底知れぬ冷たさに幻滅するが、彼の帰還を10年待ち暮して今は人妻の三千代の瞳は、妖しく燃えるのだった。人間に絶望した男を愛のちからで蘇らせる、京おんなの激しくも哀切な恋を描く傑作。
電子あり
新選組始末記
1974.04.27発売
新選組始末記
著:子母澤 寛,装丁:御正 伸
講談社文庫
著者長年の実地調査を基に、幕末の風雲狂乱の渦中にあって誠心一徹の生涯を貫いた男たち。近藤勇、土方歳三、沖田総司らの人間像を描破、新選組の全容を史実の壁に彫り刻んだ子母澤寛の代表作ーー幕末、江戸幕府の浪人対策の一つとして結成された浪士組は、本拠を京都・壬生に置いて、禁門警護の任につき、市中見廻りの役に当たった。勤皇か佐幕か、開国か攘夷か、国論はまっ二つに割れ、世はまさに日本国あげての動乱の時代であった。この時期、幕府への至誠一徹、暗殺剣の名をほしいままにし、尊攘志士をふるえあがらせた「新選組」の隊士たちは、その青春をいかに生き、その命と魂をいかに燃焼させたのか……。著者みずから長期にわたって新選組所縁の地を訪ね、あるいは古老の談を聴取して得た記録を基に、新選組結成から最後までの真のすがたを史実の壁に彫り刻んだ会心の力作。
電子あり
高層の死角
1974.04.25発売
高層の死角
著:森村 誠一
講談社文庫
徳川家康(九) 碧雲の巻
1974.04.25発売
徳川家康(九) 碧雲の巻
著:山岡 荘八,装丁:亀倉 雄策
講談社文庫
光秀を討って主君の仇を報じた秀吉、武田の旧臣をことごとく随身させて勢力を伸ばす家康――両雄の宿命的な対決の期は迫る。女遊びに韜晦する家康の噂に、秀吉は後顧の憂いなく、越前北の荘へ柴田勝家討伐に。敗れた越前では、浅井長政の遺児を逃がして自らは勝家の妻として死ぬ信長の妹お市の方の悲劇が!
火の国の女の日記(上)
1974.04.24発売
火の国の女の日記(上)
著:高群 逸枝,装丁:亀倉 雄策,装画:KBK
講談社文庫
「女性解放に根拠を与えるものとしての女性史学」を、無から夫婦の同志的結合の中に打ち立てた高群逸枝の自叙伝。1963年、69歳、病床にあり起筆、64年急逝後は夫憲三が補結。彼女の生きよう、全体像を最も良く伝え、今や華やかなる女性論も色褪せる。まさに「女性の自叙史、それが女性史」であった。上巻は火の国の女の凜性を自覚し、原型をなす37歳までを収録。
電子あり
徳川家康(十) 無相門の巻
1974.04.24発売
徳川家康(十) 無相門の巻
著:山岡 荘八,装丁:亀倉 雄策
講談社文庫
大坂に築城して天下に覇を唱えようとする秀吉に対して織田信雄が起つと、家康は義によって織田方に味方して小牧長久手に戦うが、双方とも、相手を滅ぼすことの不利を悟り、和を講じる。が、秀吉からの、家康の二男於義丸(結城秀康)の人質要求が、勝ち戦だったと思い込んでいる家康の家臣達を起こらせた。
医学と生物学のための物理学
1974.04.02発売
医学と生物学のための物理学
著:I・リチャ-ドソン,訳:中馬 一郎,訳:岩間 吉也
数学に弱いといわれる医学・生物学の学生にとり待望のユニークな物理の教科書。生理学や生物学の実例を駆使して段階的に解説し、身近な演習問題を各章に付している。特に流体の物理や輸送現象の章は絶賛をあびている。
ミステリー傑作選(2) 殺人現場へどうぞ
1974.03.29発売
ミステリー傑作選(2) 殺人現場へどうぞ
編:日本推理作家協会
講談社文庫
謎解き、心理スリラー、ハードボイルド、社会派推理、スパイもの、SFミステリー、と多様化した推理小説の珠玉の作品14編。絶好の推理界ガイド。 -収録作家-生島治郎・梶山季之・黒岩重吾・小松左京・笹沢左保・佐野洋・高木彬光・多岐川恭・陳舜臣・戸川昌子・星新一・松本清張・三好徹・結城昌治
虚無への供物
1974.03.28発売
虚無への供物
著:中井 英夫,装丁:亀倉 雄策,装画:大島 哲次
講談社文庫
戦後の推理小説ベスト3に数えられ、闇の世界にひときわ孤高な光芒を放ち屹立する巨篇ついにその姿を現す!井戸の底に潜む3人の兄弟。薔薇と不動と犯罪の神秘な妖かしに彩られた4つの密室殺人は、魂を震撼させる終章の悲劇の完成とともに。漆黒の翼に読者を乗せ、めくるめく反世界へと飛翔する。
ミステリー傑作選(1)  犯罪ロードマップ
1974.03.28発売
ミステリー傑作選(1)  犯罪ロードマップ
編:日本推理作家協会
講談社文庫
多彩なテクニックで多様なミステリーのジャンルに挑む名手たち17人。その粒よりの短編アンソロジー第1巻。 <収録作家>梶山季之・加納一朗・黒岩重吾・笹沢左保・佐野洋・多岐川恭・陳舜臣・土屋隆夫・戸板康二・戸川昌子・仁木悦子・日影丈吉・星新一・松本清張・三好徹・山村正夫・結城昌治
連環
1974.03.28発売
連環
著:松本 清張
講談社文庫
九州落ちして印刷屋に勤めた笹井は、計画遂行のため主人の妻滋子を籠絡し、さらに2号の藤子を誘惑。陰謀に成功した彼は、滋子から大金を得、東京でエロ出版に手を出す。資金源の滋子が無一文になると非道にも第2の殺人を計画する。虚構に生きる男が、追跡者の執念にあえなく自滅してゆく過程を描く傑作。
電子あり
徳川家康(八) 心火の巻
1974.03.28発売
徳川家康(八) 心火の巻
著:山岡 荘八,装丁:亀倉 雄策,装画:杉本 健吉
講談社文庫
宿敵武田勝頼を破った信長は、中国攻略中の秀吉から援軍を求められ、北条氏を押さえさせるため、家康を安土城に招く。その接待役明智光秀は信長の忌避に触れ坂本城へ引き揚げる。信長との対面を終えた家康は、堺で本能寺の変を知るや、急遽三河へ脱出。信長歿後の二十日間は、家康にも重大な転機であった。