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1974.11.27発売
すばらしい新世界
講談社文庫
人工授精やフリーセックスによる家庭の否定、条件反射的教育で管理される階級社会――かくてバラ色の陶酔に包まれ、とどまるところを知らぬ機械文明の発達が行きついた“すばらしい世界”!人間が自らの尊厳を見失うその恐るべき逆ユートピアの姿を、諧謔と皮肉の文体でリアルに描いた文明論的SF小説。

1974.11.27発売
日本人の精神史 第一部
本書は、近代日本批評精神の強烈な具現者、亀井勝一郎氏畢生の著作「日本人の精神史研究」4部作中の第一部で、日本史を通して我々の祖先は一体どんな精神生活を形成してきたかを解明した名著。

1974.11.27発売
赤穂義士
講談社文庫
1974.11.26発売
徳川家康(二十四)戦争と平和の巻
講談社文庫
慶長十九年十月、大坂冬の陣はじまる。大坂方は河内の出口村の堤を決潰させ、枚方附近の道路を妨害した。家康は二条城を動かず、松平乗寿と福島忠勝にその修理を命じ、戦闘開始は十一月六日夜。優勢を誇る関東方の大砲の威嚇射撃で一旦和議が成るが、やがて戦意を喪した秀頼に関係なく、時勢は夏の陣へ。
1974.11.26発売
徳川家康(二十三)蕭風城の巻
講談社文庫
故太閤の十七回忌のため、方広寺を再建した大坂方に対し、家康は鐘の銘文の中の「国家安泰、君臣豊楽」の句を取り上げ、家康の天下を呪うものとして、開眼供養の執行を中止させる。真意は豊臣家存続を望む家康だが、秀頼母子がある限り、切支丹信徒や不平分子が、秀頼を擁して争乱を招く恐れからだった。
1974.11.22発売
バクの飼主めざして
講談社文庫

1974.11.15発売
怪奇小説集
講談社文庫
深夜、胸をしめつけられるような息苦しさに襲われたルーアンのホテル、真夜中の階段を上がっていく何者かの足音を耳にしたリヨンの学生寮、うなだれている人影を夜具の足許に目撃した熱海の旅館――「三つの幽霊」ほか、身の毛もよだつ恐怖譚14編を収録。

1974.10.29発売
日本語のこころ
講談社現代新書
ローマ人が「法」を平等原理とし、キリスト教徒が、「神の前の平等」を築いたとすれば、日本人の平等原理は「和歌」であった。「万葉集」の作者が、兵士・農民から天皇まで、あらゆる階層のみならず、帰化人まで含んでいることが、これを如実に示している。和歌をよくすること、つまり日本語の真髄を体得することで、日本人のアイデンティティは形づくられた。本書は、日本人にとって日本語がもつ独特な意味を、他言語・他民族との比較、和語と漢語の対照など、縦横の引例・傍証で明らかにした注目の労作。
1974.10.29発売
民話の世界
講談社現代新書
1974.10.24発売
アルキメデスは手を汚さない
講談社文庫
1974.10.24発売
徳川家康(二十二)百雷落つるの巻
講談社文庫
三百年の泰平の基礎を築き、その政策を海外へ広めんとする家康。だが大坂方の不穏な動きが嵐をはらむ‥‥。慶長十八年四月、一代の驕臣大久保長安の死を契機に発見された連判状から、家康の六男松平忠輝をめぐる伊達政宗の動き、切支丹宗徒の陰謀が発覚、家康の怒りは爆発し、ついに大坂征討を決意する。
1974.10.24発売
徳川家康(二十一)春雷遠雷の巻
講談社文庫
家康が英人アダムスを顧問格にして海外貿易に大きな情熱を燃やすと、旧教徒の南蛮人ソテロは、アダムスを通じて欧州の新勢力が進出するのを阻もうとし、全国の切支丹大名の間に反徳川の画策がめぐらされる。一方、総代官大久保長安は、徳川家と伊達政宗を手玉にとって世界貿易をという野心にとりつかれる。

1974.10.18発売
よろこび
講談社文庫
芥川賞作家から官能小説作家へと進んだ大ベテランが、現代のエロチシズムのありようをユーモラスに活写する、お楽しみ長編小説ーー本当の「よろこび」って、どんな感じかしら。あの気持ちは、みんな同じなのかしら。あたしのからだ、男の人に気にいってもらえるかしら。あたしたち、女3人で、自分の体験した感覚のすべてを正直にしゃべりあうことにした……。教えあおうと……。3人とも、とっても好色! あたしはホテルの宝石店の新入社員。逞しい外人に先ず誘惑されて……。スチュワーデスのあけみは凄い! 若い男の子では、もう物足りないらしい、恥しいくらい! さまざまな性のテクニックを奔放に告白しあう女3人を通して、現代のエロチシズムのありようをユーモラスに活写する、お楽しみ長編小説。

1974.10.04発売
地図の歴史 世界篇
講談社現代新書
未知の土地へのあこがれと征服欲、当時の世界観や測量技術の水準……。1枚の古地図が語りかけるものは無限だ。現代の常識からすれば、奇怪な形の古地図には、しかしこの地球を知りつくしたいという、人間のしたたかな意志が秘められている。さまざまな世界観を示す地図の歴史は、さながら人類の地球征服の絵巻である。本書は、未開民族からメルカトルをへて現代にいたる地図の変遷を、つづった快著である。

1974.09.27発売
空想から科学へ―社会主義の発展―
講談社文庫
1880年、マルクス歿の3年前、エンゲルス59歳。『反デューリング論』の3つの章を抜粋、変更加筆されフランスで最初の形をとる。すなわち、彼らの全思想の精髄である。マルクス主義成立の歴史的必然性を示すことによって、マルクス主義入門の古典であるのみならず、この歴史的時期におけるマルクス主義のあり方を示すことによって、マルクス主義の古典なのである。各版を徹底的比較対照した編注、簡潔な訳注、スミス研究の権威による名訳。

1974.09.27発売
伝記 吉川英治
講談社文庫
「宮本武蔵」「新・平家物語」「私本太平記」をはじめ、数々の国民文学を生み、文化勲章に輝く、文壇の巨星・吉川英治の波瀾に富んだ生涯。苦難の時代に生きてなお尽きせぬ、日本人の豊穣な夢とロマンを描き続けた、人間・吉川英治の詩と真実を、追悼の思いを込めて綴った評伝。
「宮本武蔵」「新・平家物語」をはじめ、数々の国民文学を生み文化勲章に輝く文壇の巨星吉川英次波欄の生涯を描く長編伝記。苦難の時代に生きてなお豊穣な日本人のロマンを綴った人間吉川英治の全貌。

1974.09.27発売
被虐の系譜
講談社文庫
打たれ蹴られ、踏みにじられても、なお、その主に奉仕することを悦びとする、不思議な被虐の血脈を、飯倉家累代の日記に辿る「被虐の系譜―武士道残酷物語」ほか4編。史上から落ちた平凡な小藩の史料に、封建の世の残酷な群像が、抑えた筆致の中で甦る。驚天動地の事件ではない、それだけにいっそう、過ぎ去った時代がいかなるものであったかを、明白に浮彫りしてみせる。

1974.09.26発売
雑種文化
講談社文庫
英仏の文化を純粋種の文化と考えるのに対して、日本の文化を、雑種の文化の典型として考え、しかも、善悪の価値観から分離したことに特色をもち、それゆえに希望もあると説く「日本文化の雑種性」のほか、「雑種的日本文化の希望」「日本人の外国観」「日本人の世界像」など10編を収録。当代第一級の国際的文化人・加藤周一が精緻に腑分けした、鋭利な洞察による個性的日本文化論。
1974.09.15発売
徳川家康(二十)江戸・大阪の巻
講談社文庫
家康は初孫に自分の幼名竹千代を贈って徳川を盤石のものにしようとしたが、竹千代の誕生は大坂城の淀君と秀頼に大きな不安を抱かせた。亡き豊太閤の七周忌に当たり、家康は平和の到来を国の内外に知らせるため、豊国祭を盛大に挙行する。慶長十年四月、家康は征夷大将軍の職を秀忠に譲って大御所となった。
1974.09.15発売
徳川家康(十九)泰平胎動の巻
講談社文庫
慶長七年八月、家康の生母於大の方が永眠。翌年二月征夷大将軍に補せられた家康は、徳川・豊臣両家和合のため、孫の千姫を秀頼の妻として大坂城に送ったが大坂方の反徳川の動きは依然活発だった。十月、家康は江戸に幕府を開くべく伏見を発った。翌る慶長九年七月、秀忠に男子出生という知らせが届く‥‥。