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介護施設は「人」で選べ 親を安心して預けられる施設とは?
カイゴシセツハヒトデエラベオヤヲアンシンシテアズケラレルシセツトハ
- 著: たくき よしみつ

本書は、よくある介護ガイドブック、ハウツー本の類とは違います。認知症の要介護親を持った子の立場で、介護施設探しから看取りまでに経験する難問の数々をいかに解いていくかを「本音で」書いたものです。
介護施設選びに関する本はすでにたくさん出ていますが、とおりいっぺんの情報やノウハウを列挙しただけのものが目立ちます。それらを読んで、私たち利用者側は「なるほどそうなのか」と勉強していくわけですが、いざ実際に体験してみると、「え? 聞いていた話とはずいぶん違うではないか」ということが多々あります。
特に、特養だからこうだ、民間の老人ホームだからこうだ……といった「一般論」は、現実にはあまり通用しません。特養や老人ホームとひとまとめに言っても、施設ごとに、雰囲気も、対応のきめ細かさも、その施設なりのローカルルールも大きく違うのです。
ここ数年で介護業界は激変し、かつての常識や通説が通用しなくなってきました。今までのマニュアルや通説通りに施設探しをしても、よい施設にたどり着くことはまず難しいのです。
そこで本書では、表に出てきにくい情報や、よい介護施設にたどり着くための具体的な戦略について、赤裸々に、「超本音」でストレートに語ってみました。
よくある類書のように、制度や仕組みについて建前を厳密に説明するのではなく、筆者の経験や取材を交えて「そうはいっても実際にはこうなのだ」という介護現場の実状・実態を、極力分かりやすく書いています。
さらには、運よく介護施設に入居できたとしても、その後、親を看取るまでに起こりうる典型的な事例として、骨折や肺炎による容態急変の際の医療機関との関わり方についても、実例をもとに詳しく説明しました。
2020年初頭からの新型コロナウイルス感染症により、世界中の医療機関や高齢者施設は戦場のようになりましたが、医療現場や介護施設は、ある意味、平時でも気を抜けない戦場です。その厳しい戦場でも、スタッフのみなさんは、毎日、笑顔で、精一杯の努力をしています。そのことを忘れずに、利用する側の私たちも、目の前の介護問題に真摯に向き合い、合理的な解決策を探っていきましょう。
【おもな内容】
1 施設選びの前に知っておくべきこと
2 「特養」の最新事情・裏の裏
3 「老健」の最新事情・裏の裏
4 「民間老人ホーム」への大誤解
5 よい施設を見分ける技術
6 介護と医療を連携させる難しさ
7 施設で看取るために必要な覚悟
Ⓒたくきよしみつ
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目次
1 施設選びの前に知っておくべきこと
●「家で家族が面倒をみる」がいちばん劣悪な介護環境
●老木の移植は難しい
●家族の中に最終決定権を持つ責任者を一人決める
●要介護認定を受けるタイミングと注意点
●「動ける認知症」がいちばんやっかいである
●「認知症の進行度」が最大の考慮要因
2「特養」の最新事情・裏の裏
●特養の中身が変わってしまった
●特養は「死に待ち」施設なのか
●ユニット型特養の裏事情
●多床室型特養の裏事情
●特養の入所は「順番待ち」ではない
●特養に入るための「技術」
●特養は「安い」のか?
●ロングショートステイという「裏技」
●ロングショートの落とし穴
●医療施設直結の特養が安心とは限らない
3 「老健」の最新事情・裏の裏
●特養の空き待ちには利用できなくなりつつある
●要介護3以下なら老健も選択肢に
●寝たきり老人にもリハビリをさせざるをえない?
●医療対応は特養よりも優れているのか
●老健は個室タイプが少ない
●老健でも看取りをしてくれるのか?
4 民間老人ホームへの大誤解
●誤解を与える「老人ホーム」区分
●居室面積が広いからよいとは限らない
●「特定施設」指定にこだわる必要はない
●介護サービスの質は料金ランクによって違うのか
●民間ホームは施設ごとの個性を出しやすい
●対応力に幅のある施設を選べ
●同一企業グループでも個々の施設で大違い
●地域密着型サービスって何?
5 よい施設を見分ける技術
●老人ホーム紹介業者は信用できるか
●ネットで調べられることと調べられないこと
●ネットの評判や口コミ情報はあてにならない
●ケアマネジャーという重要な存在
●よいケアマネを見つけるには
●行きすぎた「囲い込み」に注意
●施設長の裁量権が大きい施設は風通しがよい
●面談・見学までの手順
●重要なのは医療面の対応と看取りの可否
●施設見学ではここを見逃すな
●重要事項説明書のチェックポイント
●どうしても近所によい施設が見つからない場合は
6 介護と医療を連携させる難しさ
●どこまで医療行為をするべきか
●病院に連れて行くリスクと連れていかないリスク
●訪問診療医を見つける困難さ
●病院で死なせないという覚悟
●介護施設と医師の連携
●高齢者にとって骨折は死に直結する
●手術させるリスク、させないリスク
●「絶対にここを出たくない」と訴えられて
●手術をするなら短期決戦で
●医療にかかるコスト
7 施設で看取るために必要な覚悟
●毎晩「狼男化」する地獄
●介護のチームワーク
●心残りのない見送り
●終末期近くに肺炎を起こした場合
●口からものが入らなくなったときの選択
●苦しませないことを第一に
●病院で死なせないためには
●最後の最後で迷わないために
書誌情報
紙版
発売日
2020年10月15日
ISBN
9784065209264
判型
四六
価格
定価:1,540円(本体1,400円)
ページ数
226ページ
シリーズ
介護ライブラリー
電子版
発売日
2020年10月14日
JDCN
06A0000000000240269Y
著者紹介
●たくき よしみつ 1955年、福島県生まれ。小説、デジタル文化論、デジカメ写真、狛犬美術など、幅広い分野で執筆活動。50代から福島県川内町に居を移すも、東日本大震災後、日光市に移住。著書に『デジカメに1000万画素はいらない』(講談社現代新書)、『大人のための新オーディオ鑑賞術』(講談社ブルーバックス)、『テレビが言えない地デジの正体』(ベスト新書)、『裸のフクシマ』(講談社)、『医者には絶対書けない幸せな死に方』(講談社+α新書)など。
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